NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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このレース連覇のかかるミニアチュールか、一昨年12月の転入後、岩手では短距離にこだわって使われてきたレディブラウンか。レディブラウンは昨年11月の絆カップ以降、牝馬に先着されておらず、一方ミニアチュールは今年栗駒賞でレディブラウンに先着されたのみ。とはいえ着順が7着と8着でクビ差だから微妙なところ。
水沢1400メートル良馬場の持ちタイムを見ると、ミニアチュールが1分28秒7で、レディブラウンは今年3月の白嶺賞2着で1分27秒8がある。ミニアチュールは1400メートルから2000メートルまでこなすオールマイティなタイプだが、はやりベストはマイル以上と思われる。一方のレディブラウンは1400メートルでも持ち前のスピードを発揮しており、水沢1400メートルが舞台ということでは、レディブラウンを中心にとった。
中央1勝クラスから転入したキャンドルベリーは、岩手ではここまで盛岡でも水沢でも3着以内を外さず、特に近6戦の1400メートルでは負けてもコンマ4秒以内の差と崩れることがない。B1戦を勝っての格上挑戦で重賞初挑戦だが、いきなりでも通用する可能性はある。
3歳から古馬初挑戦となるのがピカンチフラワー。今年初戦となった3月、水沢1400メートルのあやめ賞を制し、6月の同舞台ウイナーカップでは牡馬相手に2着でタイムを詰めてきた。古馬より3kg軽い53kgならチャンスはありそう。
クイーンカードは重賞初挑戦だったビューチフルドリーマーカップは10着だったが、得意の1400メートルに戻って能力を発揮する。
ポンヌフは岩手転入初戦となった前走フェアリーカップは、着順こそ3着だがミニアチュールから大きく離された。金沢1500メートルの牝馬重賞で2着、3着の実績あり、距離短縮で上位を狙う。
◎7レディブラウン
◯1ミニアチュール
▲11キャンドルベリー
△3ピカンチフラワー
△10クイーンカード
△9ポンヌフ
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6頭立ての少頭数ではあるが、地元3頭、南関東3頭はそれぞれ実績馬が揃って興味深い対戦となった。
船橋のシシュフォスは昨年3歳時に重賞初制覇となったクラウンカップ以降、勝ち星がないものの、重賞・準重賞・特別戦で2着4回、3着2回。前走は4コーナー最後方から追い込んでの2着だが、逃げて好走したこともあり脚質は自在。他地区への遠征は初めてになるが、園田の小回りコースにも対応できそう。2000メートルではやや長い印象だが、1700メートルは能力を発揮できる舞台だ。
中央オープンから大井移籍初戦での遠征がヴィクティファルス。一昨年秋にダートオープン特別を勝ち、昨年1月に1800メートルの東海ステークスGIIでも3着好走。以降は障害も使われたり成績を残せていないが、移籍後は外厩でしっかり時計を出してきた。園田の小回りコースに対応できればいきなりでも勝ち負けになる。
兵庫のあらたな古馬チャンピオンの最右翼、マルカイグアスは、ダートグレード初挑戦となったマーキュリーカップJpnIIIは7着。盛岡まで長距離輸送というリスクがあったにしても、4着サクラトップキッド(岩手)、6着ライトウォーリア(川崎)から大きく離された。六甲盃では船橋のノットリグレットに9馬身差をつけての圧勝だったが、今回はそれより格上と思われる南関東所属馬相手でどうだろう。
園田コースを一度経験したノットリグレットも連下争いなら。
◎5シシュフォス
○1ヴィクティファルス
▲2マルカイグアス
△3ノットリグレット
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プレシオーソは中央3勝クラスからの転入初戦、良馬場の1700メートル戦をコースレコードで大差圧勝。その後、1400メートルの日本海スプリントも5馬身差で圧勝。百万石スプリントはスタートで出負けした影響か2着。スピード上位は間違いなく、中央ではダートの短距離を中心に使われていて、今回は距離延長の2000メートルがどうか。
リトルサムシングは中央所属として川崎での条件交流を勝って転入。金沢では4戦3勝、2着1回。しかも百万石かがやきナイター賞が7馬身差、2000メートルのサラブレッド大賞典が6馬身差圧勝と底を見せていない。
1700メートルの持ちタイムではプレシオーソのレコード勝ちが圧倒的に速いが、リトルサムシングは今回古馬との対戦で54キロと斤量面でかなり恵まれた。この2頭の一騎打ちと見るが、リトルサムシングが3歳馬同士の対戦しかないのに対し、プレシオーソは中央の古馬3勝クラスを戦っていたという経験を評価する。
マンガンは南関東オープンから転入して5戦オール連対。南関東でも長距離で実績があったように、2000メートルの距離なら展開次第で末脚発揮し、2頭に割って入る可能性はある。
マンガンに展開が向かなかった場合に、3月の1700メートル戦でマンガンを負かしているリケアマロン、南関東オープンから転入してA1特別で勝ち負けしているゴールドハイアーが争覇圏。
◎1プレシオーソ
◯9リトルサムシング
▲3マンガン
△7リケアマロン
△8ゴールドハイアー
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中央勢のグレード勝ち馬がメイショウフンジン、カズタンジャーの2頭のみで、それぞれJpnIIIを1勝というメンバーなら、いよいよシンメデージーにグレード初制覇のチャンスといえそう。前走帝王賞JpnIは9着だったが、名古屋大賞典3着、佐賀記念2着、名古屋グランプリ2着と、JpnII・IIIではいずれも3着以内の好走。吉原寛人騎手にとって地元の金沢ということでも舞台は整った。
カズタンジャーは未勝利脱出まで10戦を要したが、以降はほどんど崩れることなくマーキュリーカップJpnIIIでグレード初制覇。縦長の展開で後方からの追走となったが、ヒロシクンとメイショウフンジンが競り合うハイペースで、長く使える末脚を存分に発揮した。今回もメイショウフンジンをはじめ逃げ馬が複数いるメンバーだけに、マーキュリーカップJpnIIIの再現もありそう。
ディープリボーンはマーキュリーカップJpnIIIでは3着だったが、先行争いを前に見る位置で進め、展開と脚の使い所次第では上位争いのチャンスはありそう。
そして中央5頭のうち、ジャスパーロブスト、メイショウフンジン、ピュアキアンと、逃げ馬が3頭揃って、果たして激しい先行争いになるのかどうか。その3頭の中では、控えてもレースができそうなジャスパーロブストに展開利がありそう。
◎11シンメデージー
◯12カズタンジャー
▲2ディープリボーン
△1ジャスパーロブスト
△9ピュアキアン
△7メイショウフンジン
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ユメノホノオは、2月のだるま夕日賞では5頭がゴール前横一線の2着に敗れたが、その後、県外初遠征がいきなり韓国への遠征にもかかわらず強敵相手に3着に好走。帰国初戦となった前走御畳瀬特別は、逃げて直線でも先頭だったグッドヒューマーをとらえ3馬身差をつける完勝。マイル戦ではやや忙しく、脚質からもやはり距離はあったほうがよさそう。今回、1900メートルなら負けられない一戦だ。
相手筆頭はエスポワールガイ。南関東のオープンではやや頭打ちとなって今年2月に転入。高知では2戦目に挙げた1勝のみだが、高知での重賞初挑戦となった二十四万石賞では、勝ったプリフロオールインに0秒9差の5着。福永洋一記念では兵庫のエコロクラージュに1馬身差2着と好走した。御畳瀬特別ではユメノホノオの4着だったが、そのときの2、3着馬は今回出走しておらず、距離もオールマイティにこなすことから好走が期待できる。
3月の御厨人窟賞を1着同着で制したメイショウウズマサは、高知では1600メートルでも勝っているが、中央での5勝は1400メートル以下。今回、高知では初めての1900メートルという距離が課題になりそう。
ネオブレイブは1年以上勝ち星から遠ざかっているが、それでも2着3着は多数。重賞ではだるま夕日賞、二十四万石賞ともに6着だったが、それほど大きくは負けていない。中央時代はダート2000メートル前後のオープンでたびたび好走しており、この距離で能力発揮という可能性はある。
昨年、高知優駿3着、黒潮菊花賞2着と1900メートルの二冠で好走したマジックセブンは古馬重賞初挑戦でどこまでやれるか。
距離は課題だがナムラボスも連下争いなら。
◎5ユメノホノオ
◯4エスポワールガイ
▲9メイショウウズマサ
△3ネオブレイブ
△10マジックセブン
△1ナムラボス
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