NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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グスタールは昨年秋に浦和から転入し、ほぼ連戦連勝に近い成績でB級から着実にクラスを上げてきた。重賞初挑戦となったくろゆり賞は6着までコンマ2秒差という上位接戦の3着に入り、前走でA1特別初挑戦で勝利。まだ底を見せていない。今回のメンバーで古馬重賞を勝っているのが、牝馬限定の撫子争覇を制したエイシンジョルトだけなら、重賞初制覇のチャンスだ。
2番手がそのエイシンジョルト。兵庫B1から転入して、撫子争覇を含め笠松1400メートルで目下3連勝。ここ2戦、良馬場で1分27秒という勝ちタイムは、東海勢同士の重賞なら牡馬相手でも勝ち負になるレベル。
2歳時にラブミーチャン記念を制したエバーシンスは、3歳重賞では入着まで。東海優駿3着、岐阜金賞2着は、ともに勝ち馬からやや離されていた。古馬相手では牝馬限定の秋桜賞で3着があり、前走8着だったゴールド争覇よりはメンバーが軽くなっただけに、上位を狙える。
2走前のA1特別でグスタールにクビ差2着と迫ったのがアルサーフィ。前走は逃げてエイシンジョルトの4着だったが、2走前、3走前のレースぶりと比較すると能力を発揮しているとはいえず、能力的に印上位とも差はない。
チュウワスプリングは、撫子争覇では11番人気という評価ながらエイシンジョルトに2馬身半差2着。中央2勝クラスから今年春に転入し、笠松では8戦して掲示板を外していないという堅実な成績だけに、ここでも上位を狙える。
ヴェッツラーはトリトン争覇5着以来、4カ月ぶりの復帰戦。そこで先着された4頭は、いずれも重賞で勝ち負けか上位の常連というメンバーだけに、相手が軽くなったここなら能力的に見劣らない。
◎7グスタール
◯4エイシンジョルト
▲1エバーシンス
△2アルサーフィ
△3チュウワスプリング
△10ヴェッツラー
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門別からの転入馬が5頭いるが、実績最上位はリバーストリート。アタックチャレンジ、2歳オープンを勝って、1600メートルの牝馬重賞・フローラルカップで3着。転入初戦は3コーナーで内から一気に先頭に立って後続を寄せ付けず。1400メートルの勝ちタイム1分32秒1は、同じく門別からの転入初戦を圧勝したベラジオファントムや、デビュー3連勝のヨサリに劣るが、ほかの馬のタイムを見ても9月の開催より10月7日の開催は1〜2秒かかっているので、そのタイム差は馬場差と見てよさそうだ。
笠松生え抜きでデビュー3連勝のヨサリが2番手。2走前はやや離れた3番手から3コーナー過ぎで一気に先頭に立って突き放し、前走秋風ジュニアではすんなりハナをとっての逃げ切りで7馬身差をつける圧勝だった。最初はかなり子供っぽいところを見せていたが、レースを重ねるごとに走りがよくなっている。
ベラジオファントムは、門別では2着2回、3着3回で勝ちきれなかったが、転入初戦の曼珠沙華特別では、3コーナーで一旦は前に出られたムーンウォーリアを突き放して5馬身差圧勝。その時の勝ちタイムが良馬場1分29秒3で、笠松1400メートルの持ちタイムでメンバー中唯一1分30秒を切っている。ただそのとき鞍上の明星騎手は1kg減で、今回は重賞で減量がなくなってどうか。
門別では1000メートル戦のみを使われていたムーンウォーリアは、転入後、前述のベラジオファントム、リバーストリート相手にともに2着。この馬たちに逆転して上位に食い込む余地があるかどうか。
◎7リバーストリート
◯6ヨサリ
▲4ベラジオファントム
△2ムーンウォーリア
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今年春に中央2勝クラスから転入したシルヴァーゴーストは、当初は勝ちきれなかったものの6月29日の佐賀初勝利以降は900〜1400メートルで4連勝。いずれも2着に3馬身以上つける圧倒的なもの。中央時代に挙げた2勝も、芝・ダートの1200メートル戦。転入初戦だった1750メートルの佐賀ヴィーナスカップは遠征馬相手に5着だったが、地元馬同士の短距離重賞で存在感をアピールする。
マイネルサハラも中央2勝クラスからの転入で、佐賀では13戦7勝、そのうち6勝が1400メートル。3走前の遠賀川賞の勝ちタイム1分28秒0は、良馬場1400メートルの持ちタイムではメンバー中最速。
テイエムフォンテは、7月の吉野ヶ里記念でマイネルサハラ(5着)に1馬身先着しての4着。そのとき先着された3頭は今回は不在。今年1月以降勝ち星はないものの、2着3着の好走は多数あり、掲示板を外したのはJpnIIIのサマーチャンピオンと、前走2000メートルの鳥栖大賞だけ。安定して能力を発揮している。
このレース連覇がかかるのがロードミッドナイト。12月のウインターチャンピオンでも2着と好走したが、休養明けの6月以降、4戦して1勝のみ。その他3戦はやや差のある結果だけに、近走の状態が気になるところ。
夏にA2級の1400メートル戦で3連勝をマークしたタイキマクスウェル、佐賀1400メートル戦で8戦3勝、2着2回のオオイチョウらもそれほど差はなさそう。
◎2シルヴァーゴースト
◯7マイネルサハラ
▲1テイエムフォンテ
△6ロードミッドナイト
△9タイキマクスウェル
△5オオイチョウ
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リトルサムシングは、前走イヌワシ賞は大敗だったが、古馬初対戦の重賞で、しかも激しい先行争いに巻き込まれてのもの。それを度外視すれば、転入後、3歳馬同士では4戦3勝、2着1回。転入初戦で制した3歳A2の1400メートル戦の勝ちタイム1分27秒2はメンバー中最速だが不良馬場だけに評価は微妙だが、2着に負けた兼六園スプリントの良馬場1500メートルでマークした1分33秒8は圧倒的に速い。それもそのはず、2馬身先着された名古屋のケイズレーヴは、16日のゴールド争覇で初対戦の古馬を圧倒した。リトルサムシングは、百万石かがやきナイターが7馬身差、サラブレッド大賞典が6馬身差の圧勝で、金沢の3歳馬同士では断然だ。
相手筆頭はショウガマッタナシ。ときに大敗もあるが、1400メートルに限れば9戦7勝、2着3着各1回と崩れることがない。前走トライアルの石川門カップでも1番人気のゴールドパースに2馬身半差をつけての完勝。2000メートルの石川優駿でも僅差2着に好走しているが、適距離は1400メートルといえそうだ。
前述ゴールドパースは2歳11月以降勝ち星から遠ざかっているものの、その後は掲示板を一度も外していない。しかもここ4戦は距離を問わず2着3着に好走。加賀友禅賞ではショウガマッタナシにクビ差2着だけに、展開ひとつで逆転もありそう。
タルバンは4走前に1400メートルの古馬B2戦を勝ち、前走1500メートルの古馬B1戦でも3着。3歳馬同士のこの距離なら上位食い込みの可能性も十分。
モカチャンはここ2戦、3歳の条件戦ではあるものの、5馬身差、6馬身差という圧勝での連勝。ここに来て力をつけた可能性はある。
◎5リトルサムシング
◯7ショウガマッタナシ
▲1ゴールドパース
△2タルバン
△4モカチャン
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リケアカプチーノは東北優駿を圧勝し、みちのく大賞典では古馬初対戦ながらヒロシクンを競り落として一躍注目の存在となった。不来方賞JpnIIはさすがに中央勢の壁は高く6着だったが、それでも地元馬最先着。地元の3歳同士なら敵なしだ。岩手移籍後4戦、ずっと吉原寛人騎手の手綱だったが、この日は地元金沢の重賞でおそらく断然人気となる馬の騎乗があるため今回は山本聡哉騎手が手綱をとる。
相手探しの一戦だが、筆頭はリュウノナポレオン。水沢1600メートルの重賞・ウイナーカップ勝ちがあり、9月にも盛岡・水沢の1600メートルを連勝。前走は4着だが、古馬A一組特別なら評価を落とすことにはならない。ただ1800メートルのやまびこ賞では差のある5着だっただけに、再度の1800メートルがどうか。鞍上の山本聡紀騎手は12日のネクストスター盛岡をラウダーティオで制し、そのときの2着は山本聡哉騎手。今回も兄弟でのワンツーとなるか。
タカマキファイブは1800メートルのやまびこ賞で2着。2走前の水沢1600メートル戦ではリュウノナポレオンに半馬身差の2着だった。前走は8着も古馬相手で勝ち馬と0秒6差。3歳馬同士なら重賞でも上位争い。
5月にイーハトーブマイルを制しているユウユウコラソンは全7勝のうち5勝がマイル戦で、あとの2勝はそれ以下の距離。2番人気に支持された1800メートルのやまびこ賞では6着に敗れており、距離が課題となりそう。
目下3連勝で古馬B2戦も制したタイセイアダマス、中央未勝利から転入して2連勝のタナハシらは重賞初挑戦でここが試金石となりそう。
◎6リケアカプチーノ
◯5リュウノナポレオン
▲3タカマキファイブ
△10ユウユウコラソン
△8タイセイアダマス
△11タナハシ
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