NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
マイネルサハラは、昨年秋に中央2勝クラスから転入して15戦8勝。掲示板を外したのは900メートルの1戦のみ。2走前の佐賀オータムスプリントは4着だったが、続く前走準重賞の大村湾賞ではハナを主張して逃げ切り、2着に4馬身差をつける完勝。佐賀オータムスプリントからしっかりタイムも詰めてきた。前走に引き続いて鞍上となる長谷川蓮騎手は、今年4月にデビューして2日目から早くも重賞に騎乗し(ル・プランタン賞でスイートアマレットに騎乗して6着)、ツモでは九州優駿栄城賞、佐賀ユースカップで、ともに1番人気に支持されながら勝ちきれず、また吉野ヶ里記念ではダイリンウルフでの2着があった。重賞で今度こその思いはあるだろう。
大村湾賞で1番人気に支持されるも5着だったのがデジタルサイオン。4コーナーではロードミッドナイトに外に弾かれるような感じで大きく外に膨れるロスがあった。吉野ヶ里記念は3着で、先着された2頭が今回不在となればあらためてのチャンスだ。
佐賀オータムスプリントで重賞初制覇となったのがテイエムフォンテ。この馬には初騎乗だった飛田愛斗騎手が縦長の中団から懸命に追ってきて、逃げ粘るシルヴァーゴーストをゴール前で差し切った。2走前、2000メートルの鳥栖大賞は6着だったが、やはり1400メートルでこそといえそう。
その佐賀オータムスプリントで逃げて2着に粘ったシルヴァーゴースト、昨年のこのレース2着で、前走大村湾賞も2着だったロードミッドナイトらもそれほど差はない。
◎4マイネルサハラ
◯2デジタルサイオン
▲7テイエムフォンテ
△6シルヴァーゴースト
△9ロードミッドナイト
ウインターチャンピオンの出走表はこちら

名古屋から遠征のセブンカラーズは、ここまで18戦14勝で、重賞7勝と底を見せていない。昨年のお松の方賞を制して金沢コースも経験済み。前走オグリキャップ記念は3着だったが、先着された南関東の2頭、ムエックス、アウストロは、ともにグレードで2着、3着という実績馬だけにしかたない。半年ぶりの実戦がどうかだが、このメンバーでは力が抜けている。
マルカラピッドは中央3勝クラスから笠松に転入初戦だったゴールド争覇は9着だったが、勝ったのが重賞連勝中のケイズレーヴで、2着がその後に東海菊花賞を制したマッドルーレットでは相手が悪かった。移籍2戦目の上昇があれば勝ち負けまで狙える。
コパノフランシスは春に1500メートルの準重賞スプリング特別を勝利。百万石スプリントは3着だったが、先着された2頭は今回不在。前走スタートでの落馬は残念だったが、その影響はおそらくないと思われ、一矢報いたいところ。
ダイヤモンドラインは、一昨年3歳時のサラブレッド大賞典以来、重賞勝ちから遠ざかっているとはいえ、重賞でもA1特別でもたびたび上位争い。ただ1400メートルは3歳時のMRO金賞(4着)以来約2年ぶりとなるので、距離への対応がカギとなりそう。
ウインコマチは、昨年秋の金沢在籍時はA2特別勝ちまでだったが、大井から再転入初戦のA1特別で3着に好走。大井ではB3級で4着が最高という成績だったが、南関東の強敵相手に揉まれて力をつけた可能性はある。
◎10セブンカラーズ
◯6マルカラピッド
▲12コパノフランシス
△7ダイヤモンドライン
△3ウインコマチ
徽軫賞の出走表はこちら

このレース連覇を狙うウラヤは、7月の岩鷲賞ではエイシントルペードに1馬身差の2着だったが、クラスターカップJpnIIIは地元馬最先着の6着。続いて9月に盛岡1200メートルのスプリント特別を制したが、前走10月の同条件のレースではゴール前100mで先頭に立ったレディブラウンを追い詰めたもののアタマ差届かず2着。地方馬同士の盛岡1200メートル戦では4戦2勝、2着2回と負けても僅差なだけに軸はこの馬。
レディブラウンは昨年の2着馬。10月のヴィーナススプリントでは7歳にして重賞初制覇を果たし、続く前走は前述のとおりウラヤの鋭い追込をアタマ差で封じた。今年は春から夏にかけての一時期落ち込んだが、ここに来て2連勝と調子を上げてきた。
エイシントルペードは、岩鷲賞では互角のスタートから二の脚の速さで逃げると、ウラヤを1馬身差で振り切り、水沢850メートルの早池峰スーパースプリントから重賞連勝。その後9月のスプリント特別ではウラヤの2着で、10月の同条件ではレディブラウンの3着。
僅差で勝ったり負けたりのこの3頭の勝負となりそうだが、展開やペースなど微妙なところでその順位は変わりそう。
中央3勝クラスから今シーズン初頭に転入した2頭、岩鷲賞3着だったロードオブザチェコ、地方馬同士では5戦3勝のスプラウティングらもそれほど差はなさそう。
◎2ウラヤ
◯5レディブラウン
▲8エイシントルペード
△1ロードオブザチェコ
△3スプラウティング
絆カップの出走表はこちら

以前はウインター争覇として1月から2月に行われていた重賞だが、昨年は11月29日の実施となり、さらに今年は実施時期が繰り上がったため、さすがに"ウインター"ではないだろうということでの名称変更と思われる。笠松所属として1999年の朝日杯3歳ステークス(現・朝日杯フューチュリティスーテクス)で惜しくも半馬身差2着。その後、2003年の6歳時には当時交流GIIIだった全日本サラブレッドカップ(笠松)を制するなど長きに渡って活躍したレジェンドハンターの名を冠した。
コヴィーニャは、8月のくろゆり賞は7着だったが、まだ4歳と若く、ここ3戦での上昇度に期待する。3走前、3着だったA1特別の勝ち馬ラジカルバローズは、前日の東海菊花賞に連覇がかかる期待馬。2走前の神無月昇竜戦では、同じく東海菊花賞で期待となりそうなメイショウタイセツに2馬身差で2着。そして前走を制して臨む一戦。東海菊花賞より賞金的にもメンバー的にも一枚落ちるここなら重賞初制覇のチャンスだ。
イイネイイネイイネは、6着まで0秒2差という混戦のくろゆり賞を制し、3歳時のMRO金賞(金沢)以来の重賞2勝目。前走オータムカップは3着だったが、兵庫から遠征の重賞実績馬が上位独占という中に食い込んだことを考えれば、評価を落とすものではない。
そのくろゆり賞で重賞初挑戦ながら3着に好走したのがグスタール。その後の東海クラウンでは直線失速してしまったが、続く前走の特別戦を勝って、特別戦に限れば4連勝。前述のとおり重賞としてはメンバーがやや軽いここなら勝負になりそう。
門別で特別2連勝から再転入初戦で重賞初挑戦となるダグフォース、盛岡芝の活躍馬で今年6月に笠松A1特別を制しているゴールドギア、昨年オータムカップを制したキャッシュブリッツなど、印上位馬とも能力差はなさそう。
◎4コヴィーニャ
◯1イイネイイネイイネ
▲12グスタール
△7ダグフォース
△11ゴールドギア
△9キャッシュブリッツ
レジェンドハンター記念の出走表はこちら

シンメデージーはこれまで地方馬に先着されたのは帝王賞JpnIで9着に負けたときだけ。今年、唯一地方同士のレースだった佐賀のはがくれ大賞典は、3コーナーで先頭に立つと、中央オープンから兵庫に移籍して2連勝中だったオディロンを寄せ付けずの完勝だった。ただ、前走白山大賞典JpnIIIも地方馬最先着で唯一掲示板を確保する4着だったとはいえ、向正面でペースアップしたときについていけずに離されてしまった。これまでJpnII/IIIでは好走を続けていただけにちょっと気になった。能力的には断然でも、その前走のレースぶりから不安がないとはいえない。
仮にシンメデージーが万全でないとすれば、マッドルーレットにチャンスとなりそう。かつて南関東ではA2クラスで好勝負をしていて、名古屋移籍後は負けてもその着順にかかわらず勝ち馬とは1秒以内の差。前走ゴールド争覇では、3コーナーで先頭に立ってケイズレーヴに食い下がったレース内容は評価できる。
南関東から3頭が遠征してきたが、船橋のノットリグレットは1年以上勝ち星がないとはいえ、A2クラスで2着は多数。園田に遠征した六甲盃では、勝ったマルカイグアスが圧勝したが、ノットリグレットは後方からのまくりで直線大外を豪快に伸びて2着をもぎとった。前走姫山菊花賞は3着だが、マルカイグアスとは2馬身ほどの差。シンメデージー以外のメンバーとなら見劣らない。
メイショウタイセツは、昨年中央未勝利から名古屋に移籍後、14戦11勝、2着2回。2走前のトリトン争覇は2着だったが、直線先頭に立ってマッドルーレットを最後まで苦しめた。休み明けの前走を快勝し、初タイトルなるかという一戦。
このレース連覇を狙うラジカルバローズは、その後やや落ち込んだものの、休み明け2戦目の前走を勝って復調気配。
川崎のタイセイストラーダは南関東A2クラスで苦戦という近況だが、前が早くなって末脚発揮の展開なら上位食い込みも。
◎8シンメデージー
◯6マッドルーレット
▲11ノットリグレット
△7メイショウタイセツ
△9ラジカルバローズ
△4タイセイストラーダ
東海菊花賞の出走表はこちら
