
ヴィーリヤは中央未勝利から転入して7連勝。重賞初挑戦だった兵庫サマークイーン賞は、園田では初の1700メートルも問題なくこなし、2着プリムロゼに4馬身差をつける完勝。その勝ちタイム1分50秒8は、メンバーの持ちタイムで最速。ハンデ55.5キロは、牝馬としてはやや背負わされた感があるが、前走兵庫サマークイーン賞より0.5キロ軽いということであれば、そのパフォーマンスは発揮できる。1番枠からハナを切って逃げ切る可能性大。勝てば、牝馬の勝利は2014年のエーシンサルサ以来で、サラブレッドのレースになってからは3頭目となる。
エイシンレオは一昨年3歳6月のデビューから17戦14勝。今回格上挑戦での重賞初挑戦。前走1700メートル戦を不良馬場とはいえ59キロを背負って1分51秒3の好タイムで制した。今回はそこから一気に5キロ減となるハンデ54キロなら、いきなりの重賞制覇も期待大だ。
中央3勝クラスから転入したエイシンレジュームは、転入初戦を5馬身差で圧勝し、2戦目は2着に負けたとはいえ、勝ったオマツリオトコはダートグレードでも実績がある元中央オープン馬。能力上位は間違いないが、今回はトップハンデ57キロに加え距離実績がないのがどうか。
スマートビクターは中央2勝クラスから転入して2勝、2着1回。1700メートルのタイム比較では◎◯にやや劣るが、ここまでの3戦より軽い56キロで上昇の可能性。おそらく逃げるヴィーリヤの2番手で、ペースを落とせれば粘り込む場面も。
ブラックバトラーは兵庫転入後、笠松遠征も含めて5戦すべて3着以内。A2格付けで56.5キロはやや見込まれた感じ。
フラフはここまで重賞では新春賞、六甲盃ともに6着だが、メンバー的に軽くなったところで上位争いの可能性。
◎1ヴィーリヤ
◯6エイシンレオ
▲9エイシンレジューム
△2スマートビクター
△5ブラックバトラー
△8フラフ
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セイルオンセイラーは名古屋所属として昨年このレースを制し、今回は兵庫に移籍して連覇を目指す。今年1月の名古屋記念、梅見月杯はともに2着だったが、兵庫に移籍して半年ぶりの実戦となった前走1870メートルのA1特別でアタマ、ハナ、アタマという4頭接戦の2着。ひと叩きされての上昇があれば連覇の可能性は大きい。
高知からの遠征がサンライズグリット。中央から転入して最下級条件から順調にクラスを上げ、重賞初挑戦だったトレノ賞は5着だったが、今の高知のレベルの高さを象徴するように、1〜3着馬は中央のオープン・準オープンからの転入馬だった。井上瑛太騎手は昨年名古屋のゴールド争覇で重賞初制覇を果たし、7月には地元高知でも重賞勝利。今度は笠松での重賞制覇の期待だ。
ダンネワードは昨年4歳になって以降、20戦して15連対。重賞初挑戦となったトリトン制覇は大差の8着だったが、前走名港盃は、中央オープンから船橋を経由して転入してきたサンテックスの2着。5歳だがまだまだ成長している。
イイネイイネイイネは3歳時のMRO金賞(金沢)以来重賞勝ちから遠ざかっているが、それでも重賞入着は何度かあり、A級特別では常に勝ち負け。人気がなければ狙ってみたい。
メルトは今年正月の名古屋記念を制し、その後は7月にA1特別で1勝を挙げたのみだが、強敵相手の重賞挑戦が多いだけに、今回は手頃な相手関係といえる。
キャッシュブリッツは昨年大晦日以来の休み明けとなるのがどうか。昨年秋には笠松のオータムカップで重賞初制覇を果たし、笠松コースではこれまで7戦して連対を外したのは岐阜金賞の4着と、東海ゴールドカップの10着だけ。能力的には見劣らない。
◎4セイルオンセイラー
◯7サンライズグリット
▲5ダンネワード
△6イイネイイネイイネ
△1メルト
△10キャッシュブリッツ
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基礎重量54キロに対して、別定重量の加増があるのは59キロ・ダノンスコーピオン、57キロ・チカッパの2頭だけ。過去にはダノンレジェンドが60キロでこのレースを勝ったことがあるが(2016年)、JBCスプリントも含め短距離のダートグレード9勝と、別格の強さだった。過去10年で57キロ以上を背負ってこのレースを勝ったのは、ほかには昨年のドンフランキー(57キロ)だけ。とはいえそもそも57キロ以上を背負って出走してくる馬自体が少なく、上記2頭のほかには3頭のみで、3着2回、4着1回。短距離戦で高重量となると、おそらく避けてしまう馬が少なくないと思われる。
また地方馬は過去10年で1勝、2着2回、3着4回という実績があるが、ブルドッグボス、ラブバレット、ポアゾンブラックという3頭のみによるもので、ラブバレットはこのレース初出走時にさきたま杯JpnII・4着という経験があり、ブルドッグボスとポアゾンブラックにはダートグレードで2着という実績があった。今回、地方馬には、中央からの転入馬も含めてダートグレードで掲示板内の経験のある馬はおらず、馬券圏内は中央馬同士の争いとなりそう。
サンライズアムールはデビュー3戦目以降ダート1200メートルを中心に使われ、オープン特別で4勝という実績。ダートグレード初挑戦だったカペラステークスGIIIは4着だが、斤量1キロ差だったチカッパ(6着)には先着。その後2戦は重量に苦しめられ着外だったが、前走水無月ステークはトップハンデ・タイの58.5kgで勝利。今回は別定増量なしの54キロで、しかもチカッパと3キロ差がついたとあれば重賞初制覇のチャンス。
昨年の覇者ドンフランキーは東京盃のJpnII勝ちで57キロを背負ったが、チカッパも同じく東京盃のタイトルで今回57キロ。その斤量自体は背負い慣れているが、今回はダノンスコーピオン以外の中央3頭と3キロ差をどう評価するか。
アドバンスファラオは、今年3月のコーラルSでオープン初勝利。走るときと走らないときの落差が大きく中心としては狙いにくいが、54キロなら勝ち負けまでチャンスはありそう。森秀行厩舎はこのレース5勝。笹川翼騎手にも期待だ。
補欠から繰り上がったヒビキは3勝クラスを勝ったものの、オープン特別では3着が最高という成績。前走水無月ステークスは、勝ったサンライズアムールより3.5キロ軽い55キロで13着。今回は同重量で、その差を埋めるにはよほどの上積みが必要。
ダノンスコーピオンはダートで3戦して東京スプリントJpnIIIでの6着が最高という成績。今回は斤量差も考えると、他の有力馬の凡走など展開的な助けがないと厳しそう。
◎4サンライズアムール
◯6チカッパ
▲7アドバンスファラオ
△14ヒビキ
△9ダノンスコーピオン
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エバーシンスは2100メートルに距離延長となった東海優駿では4コーナーではまだ離れた6番手あたりから直線よく伸びて3着。続いて出走したA4特別で古馬相手の勝利は評価できるもの。前走金沢に遠征した兼六園スプリントは差のある6着だったが、今回再び1900メートルに距離延長となって、末脚発揮なら2歳時のラブミーチャン記念以来の重賞勝利が期待できる。
トゥーナフォーティは2歳時に2勝を挙げたのみで、新緑賞4着があったもののそれまであまり目立った成績がなかったが、6月の特別戦から前走準重賞のけやき杯までいずれも逃げ切りで4連勝。そのけやき杯は3番手以下を離し、直線競り合いとなったエレインアスティ(2歳時にネクストスター名古屋を勝利)を1馬身半差でしりぞけた。不良馬場とはいえ1700メートル1分48秒2は優秀なタイム。
スターサンドビーチは、重賞では掲示板までの好走だったが、1900メートルの準重賞・笠松プリンシパルカップを2着に4馬身差、3着馬には大差で圧勝。その勢いで遠征した園田の西日本クラシックでも2着に健闘した。東海優駿4着、けやき杯6着は、ともに勝ち馬から差のある結果だったが、今回、笠松プリンシパルカップと同じ笠松1900メートル戦で巻き返しに期待だ。
ロングトーンは中央未勝利から転入して3歳の条件戦を3連勝。前走1500メートルの勝ちタイム1分34秒6は、不良馬場とはいえ、◎◯の持ちタイムを上回る。
ネクストスター中日本3着、新緑賞2着と笠松の重賞で好走しているマルヨハルキは、今回一気の距離延長でどうか。
サンヨウスフィーダは2走前の3歳1組特別で2歳時以来の勝利を挙げ、続く前走、トゥーナフォーティが勝ったけやき杯が2着馬にも離されての3着。ここに来て上昇傾向だけに、差を詰めることができれば入着の可能性はありそう。
◎7エバーシンス
◯3トゥーナフォーティ
▲4スターサンドビーチ
△8ロングトーン
△6マルヨハルキ
△12サンヨウスフィーダ
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ばんえいグランプリのファン投票で、その出走馬を除いた投票上位馬から選抜される、オッズパーク杯第4回ばんえいスタートロフィー。
昨シーズンの2歳チャンピオン、キョウエイエースはデビューからほとんど崩れたことがなく、3着以内を外したのはわずか4回。そして掲示板は一度も外していない。今シーズンは3歳ながらA1級の古馬との対戦でも善戦。前走ばんえい大賞典は惜しくも2着に敗れたが、そこで690キロ経験しての今回680キロ。オープン格付の馬がいないこのメンバーなら主役を張れる。
今シーズンやや不振だったギンジだが、B1との混合で初勝利を挙げると、A1特別もキョウエイエースを相手に勝利と勢いづいた。前走とかち桂冠賞はオープン馬相手でさすがに厳しかったが、今回のA1以下のメンバーなら勝負になる。
カイセドクターは昨シーズン、オープン1組では苦戦したが、今シーズンはA2級からのスタートとなって好走を続けた。2走前の層雲峡特別が、ギンジ、キョウエイエースに続いての3着。末脚自慢のその2頭を負かすには、障害早めから粘り込めるかどうか。
マサタカラは今シーズンB1に降級となって3連勝と能力を発揮したが、A2級では足踏みしているように、このメンバーに入ると勝ち負けまではどうか。
かつては古馬重賞で上位入着のあったゴールドハンターだが、今シーズンは大きな着順もあり、2走前の文月特別が初勝利。今シーズン結果が出ていないコマサンブラックともども、ここは連下争いまで。
◎10キョウエイエース
◯8ギンジ
▲1カイセドクター
△7マサタカラ
△5ゴールドハンター
△2コマサンブラック
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