シーズンが終了した北海道から大挙6頭が遠征してきての9頭立て。11月3日のプリンセスカップでも上位3着まで北海道勢が独占したが、ここでも同じような結果になりそう。
カセノタイガーは1200メートル以下を使われてきたが、一気の距離延長となったJBC2歳優駿JpnIIIで4着。先行勢総崩れのハイペースとなって、道中はほとんど絶望的と思える離れた後方追走からメンバー最速の上りで直線伸びた。ここまで大敗はデビュー戦だけで、ゆったり流れる水沢1600メートルはこの馬に合うと思われる。
バリウィールは、未勝利勝ちが1100メートル戦だったが、その後距離を延ばして1700メートル戦で連勝。アタックチャレンジ勝ちが7馬身差の圧勝。前走2歳オープンは、2番手から3コーナー過ぎで先頭に立つと直線では後続を寄せ付けず。着差以上の完勝だった。◎同様、小回りコースのゆったりした流れは合いそう。
ミラクルヴォイスは、ネクストスター門別では中団からまくって直線粘るベラジオドリームを競り落とした。今回は距離延長となってどうか。
ステラビアンカは、2走前のオープンではバリウィールの4着だったが、続く前走、同じ1700メートルのオープンを好タイムで勝利。
ナンパセンは前走サンライズカップの大敗度外視なら、オープン勝ちの実績からも差はない。
◎7カセノタイガー
◯2バリウィール
▲8ミラクルヴォイス
△4ステラビアンカ
△5ナンパセン
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ロードブレスは昨年中央オープンから転入し、条件クラスを圧倒的な強さで2連勝すると、高知県知事賞では1番人気に支持された。しかし4コーナー手前で失速。ユメノホノオ、ガルボマンボが強かったというのもあるが、距離も長かったかもしれない。ただここまで高知で連対を外したのはそれだけ。だるま夕日賞では、直線モダスオペランディと競り合って惜しくもハナ差2着。今回はそれら重賞の上位常連がほとんどいないだけに、いよいよチャンスが巡ってきた。
グッドヒューマーは成績に波があるが、昨年来重賞3勝。調子落ちと思われ9番人気だった福永洋一記念では果敢な逃げでユメノホノオを寄せ付けず逃げ切った。すんなり逃げられればいいが、3コーナーポケットからスタートする1600メートル戦の大外枠は気になる。
バリチューロは名古屋のゴールド争覇で3コーナー早めに先頭に立って押し切り重賞初制覇。井上瑛太騎手、倉兼育康調教師にとっても重賞初勝利となった。2走前に建依別賞でヘルシャフトの2着もあり、前述したように重賞の上位常連が抜けたメンバーであれば、地元での重賞初制覇にも期待がかかる。
トレノ賞2着、建依別賞5着はともに勝ち馬と1秒以内の差だったナムラボス。ここ2戦の取消は気になるが好調続きのロードインファイト。トレノ賞、建依別賞ともに3着だったペイシャワキアらも上位争いを期待できそう。
◎4ロードブレス
◯11グッドヒューマー
▲3バリチューロ
△5ナムラボス
△9ロードインファイト
△7ペイシャワキア
黒潮マイルチャンピオンシップの出走表は
スーパーチヨコは、銀河賞に唯一牝馬として出走して3着好走。前哨戦の紅バラ賞でも盤石のレースぶりで勝利。その紅バラ賞から基礎重量は上がったものの、スーパーチヨコにとって最大20キロのハンデ差は変わらない。ばんえいオークスを僅差2着で取りこぼしただけに、黒ユリ賞以来の重賞制覇に期待だ。
紅バラ賞で3番人気2着がミュウで、2番人気3着がアバシリモミジ。そのときはアバシリモミジが1番枠だったが、今回はミュウのほうが1番枠に入ったことで、アバシリモミジを上にとった。
穴っぽい狙いはマルホンキンカ。紅バラ賞は8着だったが、これは早めに仕掛けて障害で苦戦したぶん。続く前走でB2-2組を勝っているだけに、ここで巻き返すとみる。
紅バラ賞4着だったクリスタルハートも、◯▲とはそれほど差はない。
今回のメンバー中、唯一紅バラ賞に出走していなかったタカラヴェルベーヌは3連勝と急上昇の勢いは侮れない。
◎4スーパーチヨコ
◯7アバシリモミジ
▲1ミュウ
△6マルホンキンカ
△3クリスタルハート
△10タカラヴェルベーヌ
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ゴールデンヒーラーは、今年冬休み明けから4連勝で、そのうち重賞3勝。短距離に路線を絞って本格化した。デビューからの通算でもダート1400メートル以下に限ると11戦10勝、2着1回とほとんどパーフェクトな成績。気になるのは4カ月休み明けの状態だけ。
ウラヤは中央3勝クラスから転入して盛岡マイルの特別戦を2連勝。その後、青藍賞、マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIはさすがに相手が強かった。今回は中央時代にも経験がなかった1200メートルが課題となりそう。ただ中央での3勝、2着1回はすべてダート1400メートル。同じワンターンのコースだけに、こなせる可能性はある。
ルチルクォーツは一昨年7月、盛岡ダート1200メートルの岩鷲賞で3着。今年は出走取消や大雨による延期をはさみながら、6月以降は7戦4勝、3着1回と調子を上げてきた。前走スプリント特別では4コーナー8番手という位置取りから豪快に差し切った。直線の長い盛岡は能力を発揮できる舞台だ。
そのスプリント特別で、直線一旦は先頭に立って2着だったレディブラウン、中団からしぶとく伸びたグットフォーチュンらも上位がねらえそう。
◎8ゴールデンヒーラー
◯2ウラヤ
▲9ルチルクォーツ
△1グットフォーチュン
△10レディブラウン
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楠賞というレース名はアラブ系の時代から園田を代表するレースとして行われてきたが、回を重ね、さまざまに条件が変更され、2018年から地方全国交流の1400メートル戦となった。時期的にもダービーグランプリ(盛岡)の短距離版というような位置づけで、例年全国からトップクラスの3歳馬が顔そろえているが、ダート競馬の体系整備によってダービーグランプリが廃止となり、そして1400メートルのここに各地の"ダービー"馬が3頭も出走してきたことは興味深い。
本命を付けたい馬が何頭もいて迷うところだが、高知の三冠馬プリフロオールインに期待する。黒潮皐月賞のレースぶりから小回り1400メートルは問題ないし、そもそも血統的にマイルあたりが適距離ではないかと言われていた。全国のトップクラスが集ったメンバーでどんなパフォーマンスを見せるか。
船橋のギガースは圧倒的な強さでネクストスター東日本を制し、兵庫チャンピオンシップJpnIIでは地方馬最先着の5着。その後も南関東の短距離重賞でトップレベルのスピードを発揮している。今回は3カ月ぶりの休み明けでどうか。
ネクストスター北日本を制した北海道のストリームは、6月に古馬相手のグランシャリオ門別スプリントを制し、前走ウポポイオータムスプリントでも古馬を一蹴した。2歳時に兵庫ジュニアグランプリJpnIIで地方馬最先着の4着という経験があり、田中淳司調教師によるとワンターン1200メートルより、コーナー4つの1400メートルのほうが合っているとのこと。ただ気になるのが内枠に入ったこと。3歳馬同士の星雲賞では内に包まれ気を抜くようなところがあって能力を発揮できなかった。
地元勢では、笠松のぎふ清流カップから古馬B1特別を連勝し力をつけたダイジョバナイに、1400メートルの古馬B2特別を勝ったクラウドノイズ。
地方馬同士のレースでは負けていないフジユージーンは距離短縮でどうだろう。
東海三冠馬フークピグマリオンは直線で外によれたりソラを使うなど気性的な不安があり印がまわらず。
◎8プリフロオールイン
○6ギガース
▲2ストリーム
△3ダイジョバナイ
△5クラウドノイズ
△9フジユージーン
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