NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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マリーンカップJpnIIIからJBCレディスクラシックJpnIを目指していたコパノエミリアだが、マリーンカップJpnIIIで5着だったことでJBCではなくこちらに回ってきたようだ。5着とはいえ、3カ月半の休み明けで、2・3着のJRA馬からは1秒以内の差。園田コースではのじぎく賞を8馬身差で圧勝しており、引き続き鞍上は吉村智洋騎手。2100メートルの関東オークスJpnIIで2着という実績なら、1870メートルの距離はむしろプラスといえる。古馬初対戦でも牝馬同士なら勝負になる。
アキュートガールは、一昨年正月に新春賞を制して以降、勝ち星から遠ざかっていたが、昨年9月にそれ以来の勝利をマークし、今年春には復調気配。5月の1870メートルの特別戦ではラッキードリーム(3着)に先着しての2着があった。前走六甲盃はさすがに相手が強く、4カ月半ぶりの実戦でも復活を期待したい。
ラヴィアンは一昨年3歳5月のデビューから連戦連勝に近い成績でクラスを上げ、重賞初挑戦だったコウノトリ賞を4馬身差で完勝。その後はやや足踏みが続いているが、牝馬同士の重賞では高知に遠征したレジーナディンヴェルノ賞を除けばそれほど大きく負けることはなく、引き続き上位を狙える。
マダムホークは1400メートルのB級特別で堅実にクラスを上げ、前走初めてのA級馬との対戦で、しかも久々の園田1700メートルでも3着と好走した。距離をこなせば上位争いの能力はある。
マジークは順調にB1までクラスを上げてきたが、デビュー以来ほぼ1400メートルのみを使われてきた。昨年6月に一度だけ1700メートルを経験(6着)しているが、今回は初めての1870メートルがどうか。
◎4コパノエミリア
◯5アキュートガール
▲8ラヴィアン
△11マダムホーク
△7マジーク
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グスタールは昨年秋に浦和から転入し、ほぼ連戦連勝に近い成績でB級から着実にクラスを上げてきた。重賞初挑戦となったくろゆり賞は6着までコンマ2秒差という上位接戦の3着に入り、前走でA1特別初挑戦で勝利。まだ底を見せていない。今回のメンバーで古馬重賞を勝っているのが、牝馬限定の撫子争覇を制したエイシンジョルトだけなら、重賞初制覇のチャンスだ。
2番手がそのエイシンジョルト。兵庫B1から転入して、撫子争覇を含め笠松1400メートルで目下3連勝。ここ2戦、良馬場で1分27秒という勝ちタイムは、東海勢同士の重賞なら牡馬相手でも勝ち負になるレベル。
2歳時にラブミーチャン記念を制したエバーシンスは、3歳重賞では入着まで。東海優駿3着、岐阜金賞2着は、ともに勝ち馬からやや離されていた。古馬相手では牝馬限定の秋桜賞で3着があり、前走8着だったゴールド争覇よりはメンバーが軽くなっただけに、上位を狙える。
2走前のA1特別でグスタールにクビ差2着と迫ったのがアルサーフィ。前走は逃げてエイシンジョルトの4着だったが、2走前、3走前のレースぶりと比較すると能力を発揮しているとはいえず、能力的に印上位とも差はない。
チュウワスプリングは、撫子争覇では11番人気という評価ながらエイシンジョルトに2馬身半差2着。中央2勝クラスから今年春に転入し、笠松では8戦して掲示板を外していないという堅実な成績だけに、ここでも上位を狙える。
ヴェッツラーはトリトン争覇5着以来、4カ月ぶりの復帰戦。そこで先着された4頭は、いずれも重賞で勝ち負けか上位の常連というメンバーだけに、相手が軽くなったここなら能力的に見劣らない。
◎7グスタール
◯4エイシンジョルト
▲1エバーシンス
△2アルサーフィ
△3チュウワスプリング
△10ヴェッツラー
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門別からの転入馬が5頭いるが、実績最上位はリバーストリート。アタックチャレンジ、2歳オープンを勝って、1600メートルの牝馬重賞・フローラルカップで3着。転入初戦は3コーナーで内から一気に先頭に立って後続を寄せ付けず。1400メートルの勝ちタイム1分32秒1は、同じく門別からの転入初戦を圧勝したベラジオファントムや、デビュー3連勝のヨサリに劣るが、ほかの馬のタイムを見ても9月の開催より10月7日の開催は1〜2秒かかっているので、そのタイム差は馬場差と見てよさそうだ。
笠松生え抜きでデビュー3連勝のヨサリが2番手。2走前はやや離れた3番手から3コーナー過ぎで一気に先頭に立って突き放し、前走秋風ジュニアではすんなりハナをとっての逃げ切りで7馬身差をつける圧勝だった。最初はかなり子供っぽいところを見せていたが、レースを重ねるごとに走りがよくなっている。
ベラジオファントムは、門別では2着2回、3着3回で勝ちきれなかったが、転入初戦の曼珠沙華特別では、3コーナーで一旦は前に出られたムーンウォーリアを突き放して5馬身差圧勝。その時の勝ちタイムが良馬場1分29秒3で、笠松1400メートルの持ちタイムでメンバー中唯一1分30秒を切っている。ただそのとき鞍上の明星騎手は1kg減で、今回は重賞で減量がなくなってどうか。
門別では1000メートル戦のみを使われていたムーンウォーリアは、転入後、前述のベラジオファントム、リバーストリート相手にともに2着。この馬たちに逆転して上位に食い込む余地があるかどうか。
◎7リバーストリート
◯6ヨサリ
▲4ベラジオファントム
△2ムーンウォーリア
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今年春に中央2勝クラスから転入したシルヴァーゴーストは、当初は勝ちきれなかったものの6月29日の佐賀初勝利以降は900〜1400メートルで4連勝。いずれも2着に3馬身以上つける圧倒的なもの。中央時代に挙げた2勝も、芝・ダートの1200メートル戦。転入初戦だった1750メートルの佐賀ヴィーナスカップは遠征馬相手に5着だったが、地元馬同士の短距離重賞で存在感をアピールする。
マイネルサハラも中央2勝クラスからの転入で、佐賀では13戦7勝、そのうち6勝が1400メートル。3走前の遠賀川賞の勝ちタイム1分28秒0は、良馬場1400メートルの持ちタイムではメンバー中最速。
テイエムフォンテは、7月の吉野ヶ里記念でマイネルサハラ(5着)に1馬身先着しての4着。そのとき先着された3頭は今回は不在。今年1月以降勝ち星はないものの、2着3着の好走は多数あり、掲示板を外したのはJpnIIIのサマーチャンピオンと、前走2000メートルの鳥栖大賞だけ。安定して能力を発揮している。
このレース連覇がかかるのがロードミッドナイト。12月のウインターチャンピオンでも2着と好走したが、休養明けの6月以降、4戦して1勝のみ。その他3戦はやや差のある結果だけに、近走の状態が気になるところ。
夏にA2級の1400メートル戦で3連勝をマークしたタイキマクスウェル、佐賀1400メートル戦で8戦3勝、2着2回のオオイチョウらもそれほど差はなさそう。
◎2シルヴァーゴースト
◯7マイネルサハラ
▲1テイエムフォンテ
△6ロードミッドナイト
△9タイキマクスウェル
△5オオイチョウ
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リトルサムシングは、前走イヌワシ賞は大敗だったが、古馬初対戦の重賞で、しかも激しい先行争いに巻き込まれてのもの。それを度外視すれば、転入後、3歳馬同士では4戦3勝、2着1回。転入初戦で制した3歳A2の1400メートル戦の勝ちタイム1分27秒2はメンバー中最速だが不良馬場だけに評価は微妙だが、2着に負けた兼六園スプリントの良馬場1500メートルでマークした1分33秒8は圧倒的に速い。それもそのはず、2馬身先着された名古屋のケイズレーヴは、16日のゴールド争覇で初対戦の古馬を圧倒した。リトルサムシングは、百万石かがやきナイターが7馬身差、サラブレッド大賞典が6馬身差の圧勝で、金沢の3歳馬同士では断然だ。
相手筆頭はショウガマッタナシ。ときに大敗もあるが、1400メートルに限れば9戦7勝、2着3着各1回と崩れることがない。前走トライアルの石川門カップでも1番人気のゴールドパースに2馬身半差をつけての完勝。2000メートルの石川優駿でも僅差2着に好走しているが、適距離は1400メートルといえそうだ。
前述ゴールドパースは2歳11月以降勝ち星から遠ざかっているものの、その後は掲示板を一度も外していない。しかもここ4戦は距離を問わず2着3着に好走。加賀友禅賞ではショウガマッタナシにクビ差2着だけに、展開ひとつで逆転もありそう。
タルバンは4走前に1400メートルの古馬B2戦を勝ち、前走1500メートルの古馬B1戦でも3着。3歳馬同士のこの距離なら上位食い込みの可能性も十分。
モカチャンはここ2戦、3歳の条件戦ではあるものの、5馬身差、6馬身差という圧勝での連勝。ここに来て力をつけた可能性はある。
◎5リトルサムシング
◯7ショウガマッタナシ
▲1ゴールドパース
△2タルバン
△4モカチャン
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