今年の2歳戦から始まるネクストスター金沢のトライアルとして行われる石川テレビ杯。昨年まで2歳牝馬の重賞として行われていた石川テレビ杯金沢プリンセスカップが今回から牝馬限定戦ではなくなり、副題だった石川テレビ杯がレース名となって、その回次を引き継いだようだ。
デビューから2連勝がショウガフクキタル。先日の大井・黒潮盃で連勝は途切れたが、デビューから11連勝で重賞6勝という記録をつくったショウガタップリと同じ馬主さんで、血統的なつながりはないようだが、この世代の期待馬ということなのだろう。前走、サードニクス賞で1番人気に支持されたダブルアタックとの一騎打ちを制したときの勝ちタイム1分30秒0(良)は、ショウガタップリが昨年のこの時期にマークしていた1分29秒5(良)とはコンマ5秒しか違わないもの。この世代の生え抜きとして期待馬となりそうだ。
一方で、門別のJRA認定競走を制し、転入初戦を圧勝したのがスペリオルパンサー。その勝ちタイムは、ショウガフクキタルの前走より1秒8かかったが、直線は軽く追われただけで、確実にタイムは詰められる。ショウガフクキタルとの一騎打ちとなりそう。
900メートルの新馬戦を逃げ切ったダヴァンティは、スタートからゴールまでほとんど持ったままで2着以下に大きな差をつけた。勝ちタイムはショウガフクキタルの新馬戦を上回るもの。経験豊富な馬たちとの対戦で真価が試される。
1400メートルの新馬戦を勝ったガンジャクィーンは、直線でかなり遊んでいた感じ。ここで勝ち負けまでは、しっかり能力を発揮した走りができるかどうか。
ドンリュウスターは、前走くろゆり賞3着のタイムが1分31秒9で、スペリオルパンサーよりコンマ1秒遅いだけだが、互角の勝負をするには相当な上積みが必要。
◎5ショウガフクキタル
○3スペリオルパンサー
▲4ダヴァンティ
△2ガンジャクィーン
△1ドンリュウスター
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2歳時の黒潮ジュニアチャンピオンシップで4着に負けて以降、圧倒的な強さで8連勝中のユメノホノオ。黒潮皐月賞ではデステージョをなんとかアタマ差でしりぞけたというギリギリの勝利だったが、調子落ちだったとのこと。今回と同じ1900メートルの高知優駿では南関東で重賞2勝のポリゴンウェイヴに大差をつけて圧勝。地元同士では能力差は歴然。三冠の可能性はかなり高い。
デステージョはデビュー以来3着以内を外したことがなく、高知では同世代で先着されたのはユメノホノオだけ。真っ向勝負を挑むのかどうか。
3番手以下は難しい。が、やはり休み明けの5月から4連勝中で、底を見せていないサンマルーンだろう。ただ、前走ハナ差で2着だったストレリチアは、黒潮皐月賞11着、山桃特別7着という実力だけに、3連単1点で絞るには不安がある。
有力2頭が前に行くタイプではないだけに、逃げてマイペースならマリンジェミナイが粘る可能性も十分。ただし3着まで。
ストロベリーツーは、前走魚梁瀬杉特別でデステージョについていくように直線伸びて2着は見せ場があった。
カリスマタイクーンは4連勝のあと、前走栴檀特別は7着だったが、スタートで行き脚がつかず見せ場をつくれず。それで人気を落とすなら度外視でもいいかもしれない。
◎6ユメノホノオ
◯8デステージョ
△5サンマルーン
△4マリンジェミナイ
△10ストロベリーツー
△11カリスマタイクーン
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3・4歳世代の混合重賞で、3歳世代からはばんえい大賞典の上位3着までが揃って出走してきた。一方4歳世代では、イレネー記念に3歳二冠、柏林賞を制しているキングフェスタが不在となった。
過去10年の成績を見ると、昨年こそ3歳馬が3着まで独占したが、それ以前の9年間はいずれも3歳・4歳ともに馬券にからんでいて、3歳馬だけ、もしくは4歳馬だけという決着はなかった。4歳馬6勝に対して3歳馬4勝だが、3着内馬30頭では、3歳馬と4歳馬が15頭ずつとまったくのイーヴン。過去10年で牝馬の勝利はなく、2着3回、3着1回となっている。が、今年は牝馬の出走がなく牡馬のみでの争いとなる。人気では、2013年に1番人気馬が勝って以降9年間、1番人気の勝利はないが、1着馬は4番人気以内に限られる。2015年の3→4→7番人気で3連単11万円が過去10年での最高配当で、18年が18,780円、19年が17,840円、あとは4桁配当と、高配当は比較的少ない。
今回はオープン格付が3頭いる4歳馬が中心といえそう。
2歳時にヤングチャンピオンシップを勝って以来、重賞タイトルから遠ざかっているヤマカツエースだが、とはいえその後も重賞で2着、3着は多数。柏林賞がトップハンデ3頭の争いで3着だったが、前走山鳩賞でもトップハンデで3着と、暑い夏にもかかわらず調子落ちはなさそう。1着固定は微妙だが、連軸としては信頼できそう。
こちらも重賞では2着3着ばかりで勝ちきれないレースが続いていたヘッチャラだが、3月のポプラ賞で待望の重賞初制覇を果たすと、柏林賞ではキングフェスタの2着。その後の2戦で結果が出ていないのは夏の影響だろうか。
柏林賞では8着だったツガルノヒロイモノだが、前走山鳩賞を勝利。ただそのときがヤマカツエースやヘッチャラより10kg軽く、今回は同じトップハンデとなってどうか。
3歳馬では最軽量のジェイヒーローに期待したい。ばんえい大賞典でも3着に入り、そのときより10kg軽い670kgは、先着されたマルホンリョウユウや、ホクセイタイヨウとの比較でも相対的に有利になった。ただ10コースに入ってしまったのは気になるところ。
あとはばんえい大賞典上位のマルホンリョウユウ、ホクセイタイヨウが4歳馬相手にどんなレースをするか。
◎8ヤマカツエース
◯7ヘッチャラ
▲1ツガルノヒロイモノ
△10ジェイヒーロー
△5マルホンリョウユウ
△3ホクセイタイヨウ
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2015年までは1着賞金が200万円だったのが、その後は徐々に上昇して、2020年からは700万円。全国交流で賞金が上がると、当然のように南関東からそれなりのレベルの馬の遠征が増える。ここ2年は吉原寛人騎手で川崎のアイアムレジェンドが連覇し、そして南関東が3着まで独占という結果。今年も南関東勢は大井から3頭が遠征してきた。
しかし、今回は六甲盃でアタマ差の接戦を演じた高知・グリードパルフェと、兵庫・ラッキードリームの勝負となりそう。
その六甲盃は、3コーナーから3着馬を離して一騎打ちとなり、直線で一旦はラッキードリームが出たような場面もあったものの、グリードパルフェが差し返した。2周目のスタンド前で先に動いたグリードパルフェが結果的に内を回ることになり、小回りコースではそのわずかな差が明暗を分けたと思われる。
グリードパルフェは今年4戦いずれも他地区への遠征で3着以内と好走を続けているが、一方のラッキードリームも兵庫移籍後、連対を外したのは中央馬相手の東京大賞典GIと佐賀記念JpnIIIだけ。戦ってきた相手との経験から、あらためてラッキードリームを上にとった。
大井のウラノメトリアは、その六甲盃では◎○の一騎打ちから離れた4着。昨年の北國王冠では2着があったが、南関東の重賞では4着が最高という成績。今回も上記2頭には胸を借りる立場か。
ジャパンダートダービーJpnIを含めダートグレード3勝のダノンファラオは大井に移籍して5戦目。今回、初めて的場文男騎手での遠征となった。7月28日の橘オープン(川崎)では2着ウラノメトリアから差のある6着。順序付けではやはり4番手評価だが、川原正一騎手に最年長重賞勝利記録を更新された的場騎手がなんとかしてくれないだろうか。
地元勢では中央オープンから転入してA1特別2勝のトランスナショナルに食い込む余地があるかどうか。
◎8ラッキードリーム
○1グリードパルフェ
▲4ウラノメトリア
△3ダノンファラオ
△7トランスナショナル
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グランダム・ジャパンの初年度、2010年には地元岩手所属馬が勝ったものの、それ以降は遠征馬の勝利が続いているこのレース。今回も地元馬は1頭のみで7頭立て。南関東から5頭、北海道から1頭が遠征してきた。
大井のノーブルシルエットは中央でオープン昇級後の3戦、いずれも勝ち馬と1秒以内の差という成績で大井に移籍。初戦となったスパーキングレディーカップJpnIIIでは着順こそ5着だが勝ち馬と0秒5差。前走フリオーソレジェンドカップは、スタートで外からカジノフォンテンに被され、その後2番手でうまく外に出したもののキャッスルトップに直後で突かれる厳しい展開。その先行3頭は総崩れという結果だけに度外視としていいだろう。地方の牝馬限定、しかも7頭立てとメンバーはかなり楽になった。
相手筆頭はサルサレイア。2年以上馬券圏内がないが、出走しているのは牝馬同士のダートグレードか南関東の重賞がほとんど。それでも4着5着はたびたびあり、勝ち馬との差も多くが1秒前後。7頭立ての少頭数でもあり、今回のメンバーなら久々の馬券圏内も期待できそう。
北海道から遠征のレスペディーザは、ノースクイーンカップではサルサレイアを4着にしりぞけて勝利。とはいえ戦ってきた相手関係や経験からサルサレイアのほうを上にとった。
ティーズハクアは、昨年2月以降、勝ち星から遠ざかっているとはいえ、2着が7回。その中には、昨年の浦和・桜花賞、ロジータ記念でスピーディキックの2着も。今回は相手がかなり楽になった。
中央3勝クラスから大井に移籍したベルゼールも連下争いなら。
◎6ノーブルシルエット
◯4サルサレイア
▲5レスペディーザ
△1ティーズハクア
△7ベルゼール
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