笠松から遠征のドリームマジシャンに可能性を感じる。中央1000万から転入してここまで重賞2勝を含め3勝。負けたレースはいずれも敗因がはっきりしていて、JBCクラシックはさすがに相手が強く、船橋・総の国オープンも南関東の重賞級が顔を揃えた中で57キロはいかにも厳しかった。それでも勝ち馬からコンマ9秒差はそれほど負けていない。前走梅見月杯の大敗は落鉄があってのことだそうだ。転入初戦のオータムカップで、1番人気に支持された兵庫のタイガースラムを負かした実力で、オオエライジン不在の兵庫の重賞なら勝負になる。尾島徹騎手は、かつてマルヨフェニックスで園田の重賞を何度か勝っているのも心強い。
迎え撃つのはホクセツサンデー。昨年夏の摂津盃以来勝ち切れないレースが続いているが、3走前はオオエライジンと対戦しての2着。そのときの3着馬が、オータムカップでドリームマジシャンに接戦の2着だったタイガースラムだった。同期のライバル・オオエライジン不在の兵庫を守るのはこの馬。
怖いのはニシノイーグル。正月の新春賞では得意の追い込みを決め連覇。展開次第の面もあるが、鞍上が川原騎手に戻った今回は警戒が必要。
昨年は5番人気でこのレースを制したエリモアラルマは、人気薄での好走が目立つだけに今回も一発の可能性はある。
ハルイチバンは堅実な成績で徐々にクラスを上げ、前走のA1特別で2着と好走。古馬重賞は初挑戦で、距離延長など課題も多いが、このメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎5ドリームマジシャン
◯10ホクセツサンデー
▲1ニシノイーグル
△8エリモアラルマ
△4ハルイチバン
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6頭立てとはちょっとさびしいチャンピオンカップとなった。ある意味で特殊な重量を負担するばんえい記念では2004年に5頭立てということがあったが、そのほかの重賞を見ても7頭立てがまれにあったくらいで、重賞で6頭立てというのは、かなりめずらしい。
キタノタイショウは、帯広記念2着、続く睦月特別1着で、復活なったかに思えたが、その後の2戦は掲示板にも載れず。とはいえこの馬はおそらくばんえい記念狙いだろうから、700キロ台の負担重量のレースは流れが合わず、今回の820キロでもまだ軽いという可能性はある。ただ700キロ台のトップハンデで惨敗したここ2戦のようなふがいないレースはしないはず。
人気は2連勝中のニュータカラコマだろうか。今シーズンの重賞では岩見沢記念を制したが、その後も意外にハンデは重くならず、ここ2戦の連勝も、ともにトップハンデではなかった。今回も、ホクショウダイヤ、キタノタイショウより10キロ軽い810キロなら勝ち負けは間違いない。
帯広記念を9番人気で制してアッと言わせたホリセンショウだが、その後のレースぶりからさらにここで重賞連勝とまでは考えずらい。
ばんえいグランプリを制したホクショウダイヤ、北斗賞を制したインフィニティーは、ともにその重賞以来勝ち星がなく、連下争いまで。
◎4キタノタイショウ
◯5ニュータカラコマ
▲6ホリセンショウ
△2ホクショウダイヤ
△1インフィニティー
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佐賀記念JpnIIIはやはり厳しいレースとなったが、九州大賞典、中島記念と連勝したデュナメスが地元同士なら中心はゆるぎない。
注目は中央準オープンから転入2戦目となるドリームゴスペル。前走転入初戦の唐津湾賞は、中団の内を追走から向正面で軽く仕掛けると、そのまま最内から先頭に立ち、4コーナーから後続の脚色を確認しながら余裕の勝利となった。デュナメスを負かすとすればこの馬。今後佐賀の中長距離路線の中心的存在となる可能性もある。
ディアフロイデは、中央1000万下から転入して、A1・A2特別から九州オールカマーを連勝。前走鶴見岳賞は4着に敗れたが、これは勝ったのがエスワンプリンスでは相手が悪かった上に、1400メートルは距離が短すぎた。2000メートルに戻って、上記2頭と好勝負なら今後が楽しみになる。
九州オールカマー、唐津湾賞でともに2着のゴールドマイン、九州オールカマー3着のメイホウホップは連下争いまで。
◎10デュナメス
◯7ドリームゴスペル
▲2ディアフロイデ
△4ゴールドマイン
△9メイホウホップ
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佐賀で昨年から増殖した条件重賞も2年目に入って、「第2回」という重賞が続く。嘉瀬川賞はA2の重賞。
マコトタンホイザーは、前走A1・A2重賞の球磨川賞を1番人気にこたえて快勝し、中央500万下から転入して3戦2勝、2着1回。まだ4歳と若いこともあり、まだまだ上が望めそう。移籍後3戦とも手綱をとっていた山口勲騎手が、この日はJRA小倉で騎乗予定で、昨年佐賀リーディング5位まで躍進した田中直人騎手にとっては腕の見せどころ。
マイウエイは、前々走の節分賞が一昨年12月の転入初戦以来久々の勝利。勝ち切れないレースが続いていたとはいえ、中島記念でも3着と、佐賀のオープンクラスを相手に互角のレースをしてきた。今回は節分賞同様に相手関係が楽になっているだけに、チャンスは十分。
マイネルパルフェは中央1000万下から転入初戦の早春賞を1番人気の期待にこたえて勝利。今回は、その早春賞組が5頭出走していて、マイネルパルフェにとっては別路線組との力比較でどうか。
コスモガラサは前々走の球磨川賞では後方から徐々に位置取りを上げてマコトタンホイザーに2馬身半ほどの差で3着。前走唐津湾賞は勝ち馬からはやや離されての4着だったが、相手が強かった。このメンバーなら上位に食い込むチャンスはある。
ガンバルジャンは、前々走がマイウエイの2着、前走がマイネルパルフェの4着だが、中距離以上の経験が豊富な上記4頭に対して、この馬には距離も課題になりそう。
◎1マコトタンホイザー
◯6マイウエイ
▲8マイネルパルフェ
△7コスモガラサ
△5ガンバルジャン
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昨年の笠松グランプリを制して、ここにも意欲を見せていた佐賀のエスワンプリンスが挫石のため直前回避、さらに梅見月杯圧勝のサイモンロードも回避となったのは残念だが、それでもフルゲート10頭に楽しみなメンバーが集まった。
8歳になったが、昨年のオッズパークグランプリ2013でラブミーチャンの2着だったナイキマドリードに期待する。その昨年の走破タイム1分24秒7(良馬場)は、コースレコードにコンマ4秒と迫るもの。しばらく勝ち星から遠ざかっていたものの、年明けの船橋記念のゴール前で見せた一瞬の切れはまったく衰えを感じさせないものだった。2日前に同じ1400メートルで争われる大井のフジノウェーブ記念ではなく、こちらにわざわざ遠征してきたのは、それなりに勝算あっての期待と見る。
衰えがないといえば、エプソムアーロンは明けて10歳。昨年末の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIは、ハンデ51キロの軽量だったとはいえ中央勢相手に2着と好走。前走大高坂賞も当然のように楽勝。昨年の笠松グランプリで4着に負けているのが気になるところだが、着差はわずかで、何より先に挙げたここ2戦のレースぶりがすばらしい。
名古屋への転入初戦を快勝したマルカベンチャーは、中央オープンの実績馬。2010年10月以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、休養から復帰した昨年秋の2戦は、着順こそよくないものの、いずれもダート1400メートル戦で勝ち馬からは1秒以内の差。後方からどれだけ差を詰められるかという脚質は、同じ1400メートルでもコーナーを4つ回る地方のゆったりした流れは合うのではないか。
キモンレッドは、JBCレディスクラシックJpnIでは3着と好走したが、その後移籍した大井での2戦は結果が出ず。とはいえ、当日ラブミーチャンの引退セレモニーも行われる馬主のドクター・コパさんは、御存知のとおり、先日のフェブラリーステークスでは最低人気のコパノリッキーで勝利というサプライズな結果。その勢いはちょっと怖い。
クリスタルボーイも中央オープンの経験馬で、名古屋転入後は3戦3連対だが、上記4頭のように現時点で中央オープンと互角というまでの力はどうか。
兵庫のバトルアステアは目下7戦連続連対で、前走A1特別を勝利。ただ対戦している相手関係から、このメンバーに入るとちょっと荷が重そう。連下争いにからめるかどうか。
◎7ナイキマドリード
◯5エプソムアーロン
▲4マルカベンチャー
△6キモンレッド
△1クリスタルボーイ
△3バトルアステア
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