JRAや他地区からの転入馬が半数というメンバーで力関係の比較が難しい。
重賞タイトルはないものの、経験豊富なフラッシュモブから。1月22日の園田クイーンセレクションでは1番人気に支持されるも3着。しかし勝ったトーコーニーケは、この世代の兵庫を代表する牝馬で、4月3日に名古屋で行われたグランダム・ジャパン3歳シーズンの第2戦・若草賞で貫禄の勝利。その馬からコンマ3秒差という実力なら中心視できる。ただここまですでに24戦もしていて、馬体重が減ってきているのが気になるところ。
地元生え抜きではターントゥタイドが断然。ここまで7戦4勝で、年明けの金杯も牡馬相手にコンマ5秒差の4着と好走。唯一、ジュニアグランプリでは1秒以上の差をつけられて負けているが、これは勝ち馬が中央のクラシックを狙おうというプレイアンドリアルだから例外。冬期休養明けで、成長分にも期待したいところ。
中央からの転入組では、ダートの未勝利戦を勝っているジャリーヴが水沢の深いダートでどんな走りを見せるか。
佐賀から転入のアイスカチャンは、転入初戦の前走で3着だったが、先着された牡馬2頭は前日のスプリングカップで上位争いが期待できそうな実力馬。牝馬同士ならチャンスはある。
ヴォラータは、JRAの芝の未勝利戦を勝ったものの、その後500万特別では頭打ち。地方のダートが合うかどうか。
◎8フラッシュモブ
◯4ターントゥタイド
▲1ジャリーヴ
△2アイスカチャン
△5ヴォラータ
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この世代の有力馬を多数擁する東眞市厩舎だが、ここに出走してきたのはマサヤ1頭のみ。前走佐賀若駒賞は、同厩舎のミスタージャックに4馬身ちぎられたものの、それでも直線しっかり伸びて2着を確保。今回のメンバーならチャンスは十分だ。
その佐賀若駒賞で、東眞市厩舎上位独占の一角を崩して3着に入ったのがハートメイン。向正面からマサヤとぴったり馬体を併せたまま。直線での追い比べになってやや遅れをとったが、それでも半馬身差。実力に差はない。
クリノエクセレンスは、中央未勝利から転入後3連勝。しかも、レースを重ねるごとに2着との着差を広げている。今回は距離延長がカギを握りそう。
フクノドンは、北海道未勝利から転入して、4着のあと2連勝。このメンバーあたりがひとつ壁になりそうだが。
テッドは、7番人気ながら飛燕賞で2着と好走。ただその後の前走では7着に大敗。連下としての狙いならおもしろそう。
◎10マサヤ
◯2ハートメイン
▲7クリノエクセレンス
△6フクノドン
△1テッド
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金杯を制して昨シーズンを締めくくったラブバレットにとっては、重賞実績馬がほとんどいない今回のメンバーなら負けられない一戦。走り慣れた距離でもあり、距離延長となる岩手ダービーダイヤモンドカップや、そして秋へ向けて、勝ち方の内容も求められるところ。
シグラップロードは、2歳時には重賞タイトルにこそ手が届かなかったものの、ビギナーズカップでのラブバレットの2着を含め4着以内が4回と、常に頂点が見える位置にいた。冬期休催明け初戦の前走では、4コーナーで先頭に立ったところで完全に勝ちをモノにしたかに思えたが、これを目標に追ってきたユナイテッドボスにクビ差交わされてしまった。早めに勝負に行っての敗戦だけに、ここは見直してみる一戦。
ちょっと怖いのが南関東から移籍のリュウノファイト。船橋でデビューして南関東で3勝。重賞にも4回挑戦したが、6着が最高という成績。3歳になっての3戦は相手も強くなっていずれも勝ち馬から1秒以上の差をつけられての敗戦だが、今回は多くの馬が休み明けか叩き2戦目なのに対して、秋からずっと使われてきたという強みはある。
北海道未勝利から転入して、昨秋に2歳の下級条件で3連勝したダンストンスリルは休養明けで力を発揮できるかどうか。
前走でシグラップロードを直線で交わしたユナイテッドボスは、それが昨年9月のデビュー勝ち以来の2勝目。レース内容から今シーズンの成長も期待できそう。
ジャイアントスターも、2歳時のレースぶりだけでいえば、シグラップロードやユナイテッドボスにヒケはとらない。あとは成長があるかどうか。
◎4ラブバレット
◯7シグラップロード
▲11リュウノファイト
△8ダンストンスリル
△1ユナイテッドボス
△3ジャイアントスター
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地方同士ならサイモンロードの能力が抜けている。前走名古屋最章典JpnIIIはさすがに相手が強く直線で後退したが、そもそも1900メートルもこの馬には長すぎた。昨年のかきつばた記念JpnIIIでは逃げてあわやの3着だっただけに、ここは通過点として、今年もかきつばた記念を狙ってほしいところ。
相手筆頭はマルカベンチャー。中央オープンのダート短距離戦線で常に上位争いをしてきた実績。転入初戦のオープン特別を勝ち、オッズパークグランプリは5着だったが、これはコースレコードのスピード決着で最後方からの追走では厳しかった。それでも直線ではしっかり伸びていた。
怖いのが兵庫から遠征のトウショウセレクト。ホッカイドウ競馬のシーズン終了後に兵庫に移籍し、目下5連勝中。前走ではついにA1級特別まで突破した。よほど兵庫の水が合ったのかもしれない。
笠松の白銀争覇を制した金沢のケージーアメリカンは、目下11戦連続連対中。3カ月ぶりの実戦がどうかということと、今回はサミットストーンだけでなく上位のメンバーが拮抗して層が厚い。
ピッチシフターは、園田に遠征した姫山菊花賞で牡馬に交じって3着と好走した経験がある。今回はJBCレディスクラシックJpnI(5着)以来の実戦がどうか。
ノゾミカイソクは、名古屋大賞典JpnIIIでは、地元馬として最先着の6着。その中央馬との対戦を別とすれば、重賞初制覇となった新春盃から6戦連続連対という安定感だけに、ここでも上位食い込みを狙う。
◎7サイモンロード
○12マルカベンチャー
▲11トウショウセレクト
△3ケージーアメリカン
△8ピッチシフター
△4ノゾミカイソク
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梅桜賞ではユノエスケープにうまくマクられて2着に敗れたが、トーコーニーケの巻き返しに期待したい。それでも最後は半馬身まで差を詰めていた。距離が1400メートルに戻るここであらためて期待したい。
梅桜賞では3番人気に支持されながら9着と惨敗したホウライナデシコだが、1番枠ゆえ少し無理してでも逃げないわけにいかず、後続にプレッシャーをかけられて厳しい展開になった。しかし前走スプリングカップは、2番手から早め先頭で押し切った。今回と同じ1400メートル戦で牡馬を負かしたということでは評価できる。
ユノエスケープは、梅桜賞が4番人気での勝利。今度はマークされる立場になりそうなだけに、まくって一気に先頭という競馬をさせてもらえるかどうか。
年末にライデンリーダー記念を制したヨシノミカエルは、その後の園田クイーンセレクション、梅桜賞では、トーコーニーケ、ユノエスケープに先着されているが、それほど離されているわけではなく、逆転も狙える。
コパノバウンシは、勝つ時と負けるときのレースぶりが極端で馬券的には狙いにくいタイプ。ただ馬主さんに勢いがあるだけに、押さえておく手はあるかも。
◎7トーコーニーケ
◯8ホウライナデシコ
▲11ユノエスケープ
△5ヨシノミカエル
△3コパノバウンシ
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