北海道スプリントカップJpnIIIで勝ち馬から2馬身半差の2着に食い下がったダイワメンフィスの走りにはちょっと驚かされた。今年春まで中央のオープンで走っていた馬だからと言われてしまえばそれまでなのだが、転入初戦の赤レンガ記念は粘りきれずに3着、2戦目の1600メートル戦は2番手から直線抜け出す強い内容で、中央時代は芝だが短距離戦を中心に使われていたことを考えれば、北海道スプリントカップの善戦も納得。赤レンガ記念を制したサクラハーンが今回は登録のみで回避とあれば、ダイワメンフィスにとっては負けられない一戦となる。
これが転入3戦目となるカオリノーブルも中央ではオープンで走っていた馬。こちらはダートでの活躍馬だが、その舞台はおもに1800メートル以上。地方重賞のマイル戦ならゆるい流れになるだろうから、この距離でも十分に対応できるだろう。
今回は中央から転入してきたばかりの馬たちが中心になってしまうが、3番手には転入初戦のオッティミスタ。ダートの1000万クラス好走の実績なら、このメンバーに入れば上位進出も可能。ただ1年以上の休み明けでどこまで体ができているか。
短距離で実績を残してきたアドミラルサンダーがこの距離でどこまで。
◎ダイワメンフィス
○カオリノーブル
▲オッティミスタ
△アドミラルサンダー
2月(または3月)に行われていた福山マイラーズカップが今年(年度では2007年度)からサラブレッドの重賞となり、サラ・アラ混合の金杯のトライアルとして、この時期にこの重賞が設定された。
全馬同重量ならやはりA1での安定勢力が中心となるが、1600メートルならバクシンオーのスピードが生きるだろう。休養明け後の2戦は先頭に立てずにいいところがなかったが、この距離で連対を外したのは、2歳時のヤングチャンピオン(5着)と、10着に大敗した06年の金杯のみ。13戦して9勝、2着2回という距離適性を生かして逃げ切りを狙いたいところ。
1600メートルは昨年の金杯(7着)以来も、今年A1で2勝を挙げているムサシボウダイヤが相手筆頭。
前走でA1初勝利を挙げたイテオンウイーク、今年正月の福山アラブ大賞典勝ち以来勝ち星がないが、大崩れの少ないホワイトモンスターまで。
◎バクシンオー
○ムサシボウダイヤ
▲イテオンウイーク
△ホワイトモンスター
3歳馬による芝のオパールカップには、南関東から5頭が遠征してきた。
実績的には中央の芝(2月9日・東京1400メートル・春菜賞)で勝ち馬から0.6秒差6着という好走歴のある大井のカクテルラウンジを本命にしたいところだが、ダートとはいえいかにも近2走の成績が悪すぎる。
ならば地の利もあり、地元勢のナンバーワン、リュウノツバサから。岩手ダービーダイヤモンドカップは直線突き放されてまさかの3着だったが、これは初の2000メートルという距離もあったのだろう。オパールカップの前哨戦ともいえる芝のはまなす賞を制し、続くミルキーウェイカップでダート1800メートルも克服した。冬季休催明けは6戦4勝、2着3着各1回と、安定感でも抜群。南関東勢を相手に力を示したいところ。
対抗はカクテルラウンジで、3番手にはテンショウベスト。休催明け後は勝ち星こそないものの、2歳時から通算して盛岡の芝は4戦1勝、2着3回とオール連対。芝での適性をここでも発揮したい。
そのほかでは、今回と同じ芝1700メートルのガーベラ賞で、テンショウベストに2馬身差をつけて負かしているウィンエヴリー。初の芝となったはまなす賞で接戦の3着、ピンクゴールド。中央挑戦は惨敗も、南関東では3着を外したのが1度しかないデキシーメイなど。
印が多くなったが、人気馬同士の決着があまりないレースだけに、トリガミ覚悟で手広く。
◎リュウノツバサ
○カクテルラウンジ
▲テンショウベスト
△ウィンエヴリー
△ピンクゴールド
△デキシーメイ
突然ですが、お知らせから。
「オッズパーク・ファンセレクション」が行われる11日の笠松競馬場では、「ばんえい十勝 in 笠松競馬場」と題して、ばんえい競馬第6レース(16:20発走)以降の場外発売が行われます。
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さて、東海地区の3歳馬によって争われるオッズパーク・ファンセレクション in 笠松。今年ここまでに行われた3歳馬による重賞では、笠松の3重賞は笠松勢1勝に名古屋勢2勝、名古屋の4重賞は名古屋勢が全勝と、名古屋勢が完全にリード。
その名古屋からは3頭が出走してきたが、距離が1400メートルに戻ればサチコゴージャスのスピードが断然。前々走の駿蹄賞、前走の東海ダービーは、単独先頭のまま直線を向きながら、ゴールまであと100メートルというところでばったり。東海ダービーは、まるで駿蹄賞のリプレイを見るかのようなレースだった。今年、1600メートル以下は5戦全勝で、そのうち重賞4勝という実績があるだけに、ここで負けるわけにいかない。
相手には、笠松で唯一の3歳重賞勝ち馬ケイゾク。勝つときは強いが、負けるときは惨敗というタイプだが、2歳時も含めて1400メートルに限れば6戦して4勝。前走は9着惨敗だったが、JRAとの交流で古馬A3ではいかにも家賃が高かった。4月の新緑賞(3着)ではサチコゴージャスのハナを叩いたように、テンのスピードなら見劣らない。
重賞勝ちこそないものの、新緑賞でサチコゴージャスの2着があるトミノジョーンズや、古馬A4でそこそこのレースをしたカキツバタフェローは、ケイゾクが崩れたときに連下の可能性は十分。
◎サチコゴージャス
○ケイゾク
△トミノジョーンズ
△カキツバタフェロー
まずは8日(火)に行われた栄冠賞。今年は8頭立ての少頭数とはいえ、粒ぞろいでレベルの高いメンバーが揃った。
勝ったのは1番人気で、これでデビューから3連勝となったネフェルメモリー。好スタートを切って、一旦はエフテーダージーにハナを譲るも、3コーナー過ぎで先頭を奪い返すと直線は楽な手ごたえ。最後はアンペアに迫られたが、半馬身差で振り切った。
ネフェルメモリーにとっては、結局は最下位に沈むエフテーダージーにからまれただけに、決して楽な競馬ではなかったはず。半馬身差まで迫ったアンペアにしても、スタート直後は最後方に置かれたが、すぐに好位の3番手につけるというロスがあり、惜しい2着だった。後方から3着に押し上げたラックマイサイドは、上がり3ハロンがメンバー中最高の37秒9を記録した。
ひとつ前の1500メートルの2歳オープン戦(アルカセット賞)を快勝したイグゼキュティヴもあわせ、もちろん芝適性次第ということになるが、7月26日のラベンダー賞(JRA函館)が楽しみになるレースぶりだった。
さて、3歳馬による華月賞は、北海優駿を快勝したボクが断然抜けている。今回は、他馬が54〜55キロなのに対し、ボクだけ57キロ。とはいえ、この程度の斤量差なら実績的に逆転できる相手は見当たらない。たとえば北海優駿3着のラプレにしても、今回は斤量で2キロ差になったが、北海優駿のときの6馬身差を逆転できるとはとても思えない。むしろボクとラプレの間に北海優駿とは別路線組が食い込んでくると考えたほうがよさそうだ。
その筆頭は、3歳オープン戦で2戦連続2着のモエレタイガー。2歳時は1500メートルのルーキーチャレンジを勝ったものの、1000メートル戦を中心に使われ結果が残せず。むしろ1500〜1700メートルのみを使われるようになった今シーズンになって成績が安定してきた。
もう1頭は、大井から転厩してきたガンバルヘクター。転入後は3歳一冠目の北斗盃(4着)も含め、5戦して掲示板を外していないという堅実な成績。前走は古馬C2クラスを勝っている。
北海優駿組のラプレ、ダイバクフがどこまで差を詰められるか。
◎ボク
○モエレタイガー
▲ガンバルヘクター
△ラプレ
△ダイバクフ