ヴァンクルタテヤマに騎乗予定だった赤木高太郎騎手の落馬負傷により、地元の倉富隆一郎騎手に大きなチャンスが巡ってきた。応援したい気持ちはあるが、ここはイイデケンシンから。UAEダービーでは8着に敗れたとはいえ、外からハナを奪いに行ったスピードは一級品。ジャパンダートダービーJpnIは最下位に敗れたが、前走関越ステークスでは古馬を相手に2着に粘った。そのときは52キロで、今回は54キロになるが、相手関係を見れば十分に勝負になるだろう。
相手には、前走プロキオンステークスGIIIを制したヴァンクルタテヤマと、連覇を狙うキングスゾーン。キングスゾーンは、昨年から1キロ増のみ、56キロなら勝負になるだろう。イイデケンシンより外枠に入ったので、さすがに無理には行かず2番手からの追走になるだろうか。
ダンツキッスイも雪のためダート変更になった500万下を勝ったことがあるだけに見限れない。昨年の佐賀記念JpnIIIを制しているサイレントディールは近走不振だが、中央のダートでは斤量を背負わされることが多く、55キロで出られる今回は巻き返すチャンス。
地元九州勢だが、ザオリンポスマンは昨年のこのレースで勝ち馬から0秒3差の5着だったが、いかにも中央勢のメンバーが軽かった。
昨年もそうだったが、ハンデ戦にしては上下の差が少なく、今回であればトップハンデのヴァンクルタテヤマを59キロくらいにするか、もしくは最軽量ハンデを50キロくらいまで下げるかすれば、地元のザオリンポスマンやオリオンザクロノスあたりにもチャンスが出てくると思うのだが。
◎イイデケンシン
○ヴァンクルタテヤマ
▲キングスゾーン
△ダンツキッスイ
△サイレントディール
東海・北陸・近畿・中国地区の交流だが、地元笠松以外は名古屋のファストシャラポワが遠征してきたのみで8頭立て。とはいえ、近走好調な馬ばかりで興味深いメンバーが顔をそろえた。かつてダートグレードのタイトルを獲ったミツアキタービン、ロードバクシンがどんなレースをするのかも見どころのひとつ。
出走8頭、ほんとうにどれが勝ってもおかしくないようなメンバー構成で迷ってしまうが、前走久々の勝利を上げたロードバクシンに期待してみたい。4走前から前々走まで、今回の出走メンバー何頭かに先着されているが、前走A2の揖斐峡特別は最後までしっかり脚を伸ばし、前々走までとは見違えるようなレースぶりだった。今回はそのときと同じ笠松のマイル戦。10歳の古豪だが久々の重賞制覇を期待したい。
中央からの転入初戦を制したエイシンアスワン、前々走A3で惨敗しているものの勝つときは強いレースをする3歳馬ケイゾク、3連勝中の好調馬ケイアイキャニオン、復活が期待されるミツアキタービンなど、どの馬にも勝つチャンスはありそう。
人気もまったく読めないのでボックスで買ってトリガミになったら諦める。
◎ロードバクシン
○エイシンアスワン
▲ケイゾク
△ケイアイキャニオン
△ミツアキタービン
旭川では最後となるブリーダーズゴールドカップJpnIIだが、ユキチャンが補欠のまま繰り上がれなかったのはなんとも残念。もしユキチャンが出ていれば、入場人員は倍増、馬券の売上げだって1.5倍くらいにはなったかもしれない。
というわけで馬券的にもやや興味に欠ける一戦となってしまった。中央勢4頭のうち、メイショウトウコンとサカラートは、いずれもダートグレード4勝で実績十分。一方、今年東海ステークスGIIを13番人気で制したヤマトマリオンは、その後の帝王賞JpnI、マーキュリーカップJpnIIIのレースぶりをみるとどうやらフロックだった感じ。ダート初挑戦となったマーキュリーカップJpnIIIで惨敗したスウィフトカレントはダートの適性自体が疑問。
サカラートとメイショウトウコンの馬連複はいったい何倍つくだろう。馬券を買うならどちらかを頭にした馬単だろう。で、頭にするのはサカラート。今年の名古屋大賞典JpnIIIではメイショウトウコンの3着に敗れているが、前走マーキュリーカップJpnIIIのレースぶりを見るかぎり、全盛時の力が戻ったとまでは言わないが、4カ月の休養で充電できたようだ。
地方馬で馬券圏内の可能性があるのは、中央在籍時にオープンで走っていたカオリノーブルのみだろう。中央のダートオープンではなかなか勝ち切れないというクラスの馬は、むしろ地方に来たほうが出走機会が得られる。おそらくそれを狙っての移籍だったのではないだろうか。2強のどちらかが崩れれば、2着に食い込む可能性もある。
ただサカラートから、カオリノーブル、ヤマトマリオンまで手を伸ばせるかどうかはオッズ次第だが。
◎サカラート
○メイショウトウコン
△カオリノーブル
△ヤマトマリオン
もともとも8頭立てだったものが、前日の段階で2頭も取消して6頭立てになってしまった。ゴールデンエビスはこれが重賞初挑戦だが、中央から転入後、前走のS1まで4戦して3勝。グレートステージは2005年の兵庫二冠馬で、近2走はS1戦を連勝。いずれも馬券の対象となりそうだっただけに、なんとも残念。
そろそろモエレトレジャーに重賞の順番が回ってこないだろうか。前走、前々走は、ともにベストタイザンに食い下がっての2着。もともと南関東時代は彩の国浦和記念GII勝ちなど2000メートルくらいまでを得意としていた。今回は1700メートルに距離延長のうえ、少頭数で楽に先手を取れそうなだけに、兵庫で初タイトルの期待が高まる。
前走、兵庫サマークイーン賞の勝ち方が鮮やかだったフサイチミライが相手。中央から転入後は8戦5勝、2着1回、3着2回と、まだ底を見せていないところも魅力。
昨年末の園田金盃、年明けの新春賞、ともに2着のアグネスミステリーが人気になりそうだが、オープン(S1)クラス以上ではまだ勝ち星がないのが気になるところ。相手関係にかかわらず勝ち切れない善戦タイプなのかもしれない。
このレース連覇を目指すマグマサインも、このメンバーなら十分に可能性はある。
◎モエレトレジャー
○フサイチミライ
▲アグネスミステリー
△マグマサイン
華月賞でボクを負かしたダイバクフが来週末のJRA札幌開催にまわるらしく、さらには北海優駿、華月賞とともに3着のラプレが大井の黒潮盃に遠征したことで、北海優駿を制したボクが実績的にも断然というメンバー構成で、相手探しの一戦。
重賞勝ち馬はボクだけだが、2歳時の実績では、エーデルワイス賞JpnIII4着、水沢・南部駒賞2着などライトオブマリアのほうが上。今回は、その南部駒賞以来9カ月ぶりの実戦となるが、ほかにボクの相手になりそうな馬もいないだけに、ライトオブマリアの可能性に賭けてみる。
そのほかでは、今シーズン大井から転入後一度も掲示板を外さず、北斗賞、華月賞でともに4着があるガンバルヘクターや、前走古馬C2クラスまで3戦連続2着のミスティックダイヤなどに可能性がありそう。ただ、さすがにボクを逆転するまでは難しいだろう。
地方全国交流となっているだけに、岩手あたりから遠征があれば馬券的にはおもしろくなったと思うのだが。
◎ボク
○ライトオブマリア
△ガンバルヘクター
△ミスティックダイヤ