ブリーダーズゴールドジュニアカップ2着から中1週でアンペアがここを使ってきた。目標とするエーデルワイス賞JpnIIIまでちょうど1カ月というローテーションを考えてのことだろうか。はじめての1600メートル戦となったブリーダーズゴールドジュニアカップは逃げる展開となり、4コーナーでも手ごたえ十分。最後は断然人気のワンダフルクエストに交わされたが、そのワンダフルクエストの鞍上・五十嵐冬樹騎手をあわてさせたほどだった。距離延長も問題なくこなし、牝馬同士のここは負けられない一戦。栄冠賞で逃げ切りを許したネフェルメモリーとの再戦だが、当時アンペアはスタートに難があった。ここ2戦を見る限りそれも解消されたようで、ここで世代牝馬ナンバーワンをアピールしたいところ。
相手は、リロ、モエレオンリーワン、ネフェルメモリーの3頭。
リロは、ワンダフルクエストやナサニエルなど、牡馬の2強と対戦して善戦しているものの、ブリーダーズゴールドジュニアカップでは、2着のアンペアから7馬身離れた3着で、勝負付けは済んだような感じ。
ならば相手筆頭は、2戦2勝とまだ底が割れていないモエレオンリーワン。前走は時計の出やすい雨の馬場とはいえ、旭川1000メートルで1分00秒5は速い。距離延長が課題だが、今年大活躍のゴールドヘイロー産駒だけに、このあたりの距離で長いということはないだろう。
栄冠賞勝ちのネフェルメモリーは、7月26日のJRAラベンダー賞8着以来の出走。その後に、前記ワンダフルクエスト、ナサニエル、アンペアなどが強烈なレースを見せているだけに、そのレベルにまで成長しているかどうか。
オッズ的にプラスになるかどうかはともかく、アンペアから馬連複3点で外れることはないと思うのだが。
◎アンペア
○モエレオンリーワン
▲リロ
△ネフェルメモリー
古馬A3クラスに入って4、2着と好走しているディアースパークルの力が抜けている。1冠目の菊水賞で牡馬を負かし、兵庫チャンピオンシップJpnII(7着)はともかく、兵庫ダービーは4番手を追走も向正面で苦しくなり9着に敗れた。1870メートルはちょっと長いようで、菊水賞を制した園田1700メートルが舞台なら力を発揮するだろう。。
相手は迷うところだが、やはり前走古馬A3戦で2着しているアンティルラスト。昨年のホッカイドウ競馬シーズン終了後に転入し、2度挑戦した中央の芝は惨敗だが、園田では8戦して2勝、2着2回、3着3回という安定した成績を残している。
ユキノブロッサムは、中央との条件交流戦を中心に使われ、5戦して勝ち星こそないものの、そのうち3戦で地元馬最先着。兵庫ダービーは5着だが、出走した牝馬4頭では最先着。さまざまなメンバーに揉まれてきた経験は生きるはずだ。
園田クイーンセレクション3着、前々走で3歳F1を勝っているアイアンゴールド、中央では惨敗も地元では堅実に走るロコミラクルが連下候補。
園田クイーンセレクションを勝っているニックバイエフオーだが、その後ほとんど見せ場のないレースを続けているだけに、今回は見送る。
◎ディアースパークル
○アンティルラスト
▲ユキノブロッサム
△アイアンゴールド
△ロコミラクル
3歳牝馬3冠の2戦目で、200万クラスからウィナーナナ、ニシキエース、カネヅルの3頭。そのほかは120万クラスからの出走。
120万クラスから出走してきた馬たちは、60万クラスを卒業して120万クラスで苦戦しているメンバーがほとんど。そんな中、このクラスでも近走好成績を残しているのはスマイルダンスとキタノメイゲツの2頭のみ。特にキタノメイゲツは、1冠目の黒ユリ賞では現200万クラスの上位3頭と接戦の4着。当時は同じ負担重量だったが、今回、この馬だけ10キロ軽いのはかなり有利。しかも「乗替りの大口」で大外枠とくれば、この馬から狙わない手はない。
10キロ程度の重量差なら、やはり200万クラスの3頭は力上位。中でもばんえい大賞典4着のウィナーナナが好調。
この2頭を中心に狙ってみたい。
馬券の対象(複勝の3着は除く)になるのは、ここまでに上げた5頭だろう。
◎キタノメイゲツ
○ウィナーナナ
▲ニシキエース
△スマイルダンス
△カネヅル
南部杯トライアルの青藍賞。全国交流ではあるものの、他地区からの参戦がないのはちょっと残念。
ここは、前走すずらん賞を制したヤマニンエグザルトから。マーキュリーカップJpnIII、クラスターカップJpnIIIでの敗戦はしかたないとして、その前の岩鷲賞は伏兵トーホウライデンに先に抜け出され、クビ差届かずの2着。マイルの今回はヤマニンエグザルトに分がある。昨年の青藍賞は7着に敗れているものの、盛岡のマイルは8戦6勝という得意の舞台。今回、主戦の板垣吉則騎手がサイレントエクセルに騎乗するため、乗替ったのが小林俊彦騎手。先週の不来方賞では牝馬のピンクゴールドを勝利に導いたわけだが、4コーナーで有力4頭が競り合うところ、その直後につけて直線差し切るという騎乗は、ベテランらしい見事なものだった。
クラスターカップJpnIIIを取消し、夏の水沢開催は結局出走しなかったトーホウライデンだが、ここでも人気がないようなら狙ってみたい。休み明けは心配だが、昨年の青藍賞6着のころより力をつけているのは確か。
前走すずらん賞でヤマニンエグザルトの2着に敗れたソーユアフロストだが、盛岡コースは今回が初。まだ底が割れていないだけに、ここで勝っても不思議はない。
岩手オープンの安定勢力マンジュデンコウベ、みちのく大賞典では驚きの10歳での重賞初制覇を果たしたブラーボウッズなどにもチャンスはありそう。
◎ヤマニンエグザルト
○トーホウライデン
▲ソーユアフロスト
△マンジュデンコウベ
△ブラーボウッズ
ここ3年は5番人気以下の馬が連対していて荒れぎみのレース。とはいえ、前回は馬インフルエンザで今年1月に時期を大幅にずらして行われたため前哨戦の結果が参考にならず。2年前、3年前は、前哨戦の上位馬と、中央1000万下で前哨戦を使えない組の決着なので、実績を見ればそれほど意外な馬が来ているというわけではない。
ここは連覇のかかるナセと、佐賀の交流ブレイズカップからトライアルえびの特別を連勝してここに臨むスズノクロヒョーの争いと見る。
今年1月の霧島賞を制したナセは、その直後は佐賀のA1A2やA2A3の特別で1秒以上離されて負けていたが、6月以降は同じようなクラスで上位争いをするようになってきた。この半年で力をつけたと見て、ナセを本命にする。
同じく前回の霧島賞では10番人気ながら2着に食い込み波乱の立役者となったダイキチヘイローも、この夏になって力をつけてきているだけに上位争いの可能性は十分。
トライアルの大隅特別を勝ったカシノヨウスケ、前回の霧島賞では1番人気ながら7着に敗れたテイエムミゴテカなど、勝ってもおかしくない馬がたくさんいて迷うところ。高知の黒潮菊花賞でもボックスで高配当となったが、ここも同様に。
◎ナセ
○スズノクロヒョー
▲ダイキチヘイロー
△カシノヨウスケ
△テイエムミゴテカ