ここのところやや精細を欠いている感じのナムラベンケイだが、長距離戦なら譲れないところ。昨年のこのレースはファニーカイザーにクビ差及ばず2着に敗れたものの、今年正月の福山大賞典(2600メートル)ではアタマ差で雪辱を果たし、福山桜花賞(2250メートル)では6馬身差の圧勝だった。
長距離重賞はファニーカイザーと1、2着を分け合っているだけに、今回もこの2頭の勝負となりそうだ。
中央から転入しA3、A2と連勝のディレットーレは、底を見せていないだけに距離をこなせば一角崩しの期待。
7月の福山マイラーズカップ、前走の野菊特別でナムラベンケイに土をつけたブラウンコマンダーも展開次第では再度の金星があるかもしれない。
◎ナムラベンケイ
○ファニーカイザー
▲ディレットーレ
△ブラウンコマンダー
オッズパークプレゼンツ未来優駿2008の初戦となる盛岡の若駒賞。
ダートに戻ればワタリシンセイキが断然。成績を見れば一目瞭然で、ここまで盛岡の芝では4戦して4着が最高だが、水沢での3戦はいずれも中団から危なげない差し切り勝ち。血統的にも父のビワシンセイキは現役時、かきつばた記念、とちぎマロニエカップとG3を2勝し、GIの東京大賞典、帝王賞ではいずれも2着と活躍した。母の父プラウドデボネアは産駒の活躍馬の多くがダートで、クラスターカップGIIIを制したエンゲルグレーセを出した。やや不安なのは、これまでのダート戦がいずれも水沢でのもので、盛岡ダートは初めてということ。ただ、ダートで負けがないのはこの馬と、ここまで4戦1勝のセンリグランピーしかいない(ほかに芝しか出走していない馬はいる)。経験という意味でも、ワタリシンセイキが断然。
相手筆頭はマーチボーイ。デビュー戦の水沢ダート850メートル戦では後続に大差の圧勝。続くりんどう賞ではワタリシンセイキの2着に敗れたが、2馬身差はこれまでダートでワタリシンセイキにもっとも差のない勝負をしていた馬でもある。今回もどこまで迫れるか。
そのほか、りんどう賞でワタリシンセイキの4着があるフェニックスクインは、前走盛岡ダートのプリンセスカップでも2着に好走。ダートに可能性を残すセンリグランピーも連下なら。
◎ワタリシンセイキ
○マーチボーイ
△フェニックスクイン
△センリグランピー
4歳牝馬同士の重賞は、500万クラスが700キロで、クラスがひとつ下がるごとに10キロ減というクラス別定。微妙な重量差で馬券的にはおもしろそうな一戦となった。
世代限定のクラス別定戦は、格下(つまり軽量)の上がり馬を狙うのがぼくのセオリー。
ここは、トップハンデのニシキガールより20キロ軽い680キロのエリザベスライデンに魅力を感じる。重賞の常連で、タイトルは3歳牝馬一冠目の黒ユリ賞。前走こそ6着に敗れたが、300万クラスで常に上位争いを演じているだけに、このメンバーにはいって、この重量なら勝機は十分。
ヒカルアサヒは、昨年の3歳牝馬三冠では2、4、2着と常に上位争い。今シーズン200万クラスを1勝したのみだが、重賞での経験を買う。
ほかには、昨年の3歳牝馬重賞で好走のアグリタカラ、3戦前と前々走の200万クラスを連勝しているツバキダイヤなども軽量を生かせばチャンスあり。ペガサスプリティーは690キロの負担重量がどうか。
◎エリザベスライデン
○ヒカルアサヒ
▲アグリタカラ
△ツバキダイヤ
△ペガサスプリティー
いよいよ旭川競馬場が最後の日を迎える。
2001年の中津以降、地方競馬ではいくつもの競馬場が廃止となったが、競馬場がなくなった街は、例外なくその後に一度も訪れていない。
ぼくが旭川競馬場を初めて訪れたのは、たしかライブリマウントが勝ったブリーダーズゴールドカップだっただろうか。以来、毎年少なくとも2〜3度は旭川を訪れたが、競馬場がなくなってしまえばそこに行く理由は見当たらない。旭山動物園にも結局行かないままだったが、競馬がなくなってしまえばわざわざ行こうとも思わないし、やっぱり旭川も他の競馬がなくなった街と同じように、訪れるのはこれが最後となってしまうのかもしれない。
さて、その最終日に行われるエーデルワイス賞だが、9月18日のフローラルカップを見たときに、エーデルワイス賞はその上位3頭のどれかが勝つだろうと、ことあるごとにいろいろなところで言ってきた。
今年の道営デビューの2歳馬は例年にも増してレベルが高い上に、この時期に中央からダートに出走してくる馬にはそれほどレベルの高い馬がいないからだ。
ところが、枠順を見てちょっと驚いた。フローラルカップを勝ったネフェルメモリーがいないではないか。
聞いたところによると、ちょっと疲れが出たため、まだまだ先のある馬だから無理をせずに休ませることにしたと。なるほど。
ならば勝つのは、フローラルカップ2着のモエレオンリーワンか、同3着のアンペアということになる。
メンバーを見渡すと、結局は重賞勝ちがあるのはアンペアのみ。評価するのは、勝ったリリーカップというより、2着に負けたブリーダーズゴールドジュニアカップ。初めての1600メートルながら、その後ここまで5戦全勝という活躍のワンダフルクエストの2馬身差2着に踏ん張った。フローラルカップはモエレオンリーワンの後塵を拝したが、3〜4コーナーでちょっと離されすぎたという展開のアヤで、最後は差を詰めていた。というわけで本命はアンペア。
で、もちろん相手はモエレオンリーワン。
やや離れて3番手は、強敵相手にも常に善戦するリロ。
そして、サンライズカップで牝馬最先着の3着とがんばったモエレクリフィスまで。
ここ2年、中央馬は馬券にからめていないので、今年もその流れは変わらないだろう。
◎アンペア
○モエレオンリーワン
▲リロ
△モエレクリフィス
兵庫、金沢から各1頭の遠征があり、多彩なメンバーが集まった。
近走善戦しているのは、ケイアイカルディナとマリンペガサスの2頭だが、いずれも条件クラスでのもの。ケイアイカルディナは前走金沢のオータムスプリントカップで2着したが、その前走はまだ笠松A級4組を走っていた。
ならば、常に一線級に揉まれているミツアキタービンが、ここは久々のチャンスと見る。重賞勝ちは06年11月の笠松グランプリ以来遠ざかっているが、今回のメンバーなら実績上位は明らか。すでに8歳で全盛時の力を望むのは酷だが、最近はようやく順調に使えるようになってきた。
相手はケイアイカルディナ。前走オータムスプリントカップ2着というのもあるが、それ以上に、今年3月の笠松転入以来、10戦して9戦が3着以内という安定感が光る。
くろゆり賞2着のエイシンアスワン、同3着のシルクアヴァロン、南関東時代は重賞で2着が3回あったカセギガシラなども展開次第ではチャンスがありそう。
◎ミツアキタービン
○ケイアイカルディナ
▲エイシンアスワン
△シルクアヴァロン
△カセギガシラ