高知のオープンクラスは相変わらず中心馬不在で勝ち馬がレースごとに変わる状況。今年高知の古馬の重賞を勝った馬でここに出てきたのはトレノ賞のロマンタッチのみ。そのロマンタッチもトレノ賞以降は勝ち星がない。
いきなり話は変わる。二十四万石賞を勝ったケイエスゴーウェイは、07年6月の高知移籍後初出走以降、勝ち星はいまだにその1勝のみ。というのも南関東のダートグレードを中心に遠征を続けているからなのだが、それもスゴイことだと思う。
というわけで珊瑚冠賞だが、ここは普通に考えてスペシャリスト。笠松のオグリキャップ記念、福山の西日本グランプリと連勝し、その後地元のA級特別は3着。佐賀・サマーチャンピオンJpnIII(9着)以来2カ月ちょっとぶりの実戦となるが、1900メートルの距離なら落とせないはず。
オープンクラスに安定勢力不在なら、前走B4戦を2着に2秒3の大差で圧勝してきたフラワーギフトが相手でどうだろう。
古馬になってからの重賞で結果が出ていないオリジナルステップだが、ここ3戦連続連対と好調キープ。オグリキャップ記念3着のサンエムウルフは、期間限定騎乗の郷間勇太騎手(川崎)がどんなレースを見せてくれるか。
ただ、どの馬にもチャンスがありそうなレースではある。
◎スペシャリスト
○フラワーギフト
▲オリジナルステップ
△サンエムウルフ
ボスアミーゴが負けられない一戦。前々走OROカップではクルセイズにハナ差届かずまさかの2着に敗れたが、2400メートルのここでは恥ずかしいレースはしないだろう。今シーズン盛岡の芝では6戦して、負けたのはそのOROカップだけ。盛岡芝王者の貫禄をあらためて示したいところ。
相手には笠松のオグリオトメ。OROカップは4着もそれほど差はなかった。前走秋桜賞は差のある6着だったが、ゆるい流れからサチコゴージャスが直線突き放したというレースで、後方追走となったこの馬にとっては参考外。盛岡の芝で新たな能力を見せたいところ。
OROカップでボスアミーゴに土をつけたクルセイズ、前走パンジー賞では逃げてボスアミーゴの1馬身半差2着に粘ったカネショウエリートらが、今回もボスアミーゴにどこまで迫れるか。
3歳馬ではピンクゴールド。不来方賞から急激に力をつけたようで、OROカップでもボスアミーゴから1馬身半差の3着だった。前走芝のサファイア賞を制したコンバットキックだが、相手関係的にここでは厳しいレースとなりそう。
◎ボスアミーゴ
○オグリオトメ
▲クルセイズ
△カネショウエリート
△ピンクゴールド
レース内容、経験からニュースターガールが中心。前走金沢に遠征しての兼六園ジュニアカップは、前半競り合った馬たちを競り落として抜け出し楽勝。デビューから3連勝の可能性は高い。ただ、距離も今回のマイルなら問題ないだろうが、血統的にはどこまでもつかという感じはする。
相手には3連勝中のヘイハチプリンセス。デビュー戦こそ3着に敗れたものの、その後は3連勝。1戦ごとに力をつけている感じで、前走名古屋1400メートルの勝ちタイムはメンバー中ナンバーワン。こちらは逆に距離が延びてよさそう。ニュースターガールを負かす可能性があるとすればこの馬。
コスモラヴチャンは中央未勝利から転入し、4着後に2連勝。好位につければ今回もいい競馬ができそう。
ゴールドサンサンは、注目のゴールドヘイロー産駒。未来優駿では、荒尾・九州ジュニアグランプリでギオンゴールドが、船橋・平和賞でチョットゴメンナが勝った。勝つまでは難しそうだが連下なら。
ダイナマイトボディはデビューから3戦連続で2着。相手なりに走るタイプで、持ちタイムもまずまず。今回も上位争いにはからみそう。
印をつけた馬はすべて牝馬。出走12頭中8頭がが牝馬なのだから当然ともいえるが、東海地区では2歳から3歳前半にかけて例年牝馬が活躍する傾向にあるのはなぜだろう。
◎ニュースターガール
○ヘイハチプリンセス
▲コスモラヴチャン
△ゴールドサンサン
△ダイナマイトボディ
未来優駿の第4弾、特別から格上げされた兵庫若駒賞。
経験が浅い馬がほとんどで力の比較が難しいが、カラテチョップに将来性を感じる。デビュー戦のJRA認定レースは、スタート後はエンジンのかかりが遅く2番手からになったが、前をとらえると直線で突き放した。今回のメンバー中、園田820メートルで50秒を切っているのはこの馬だけ。距離が延びてさらによさそう。
エンドスルーはデビューから2連勝で園田プリンセスカップを制覇。そのレース後はJRA阪神ジュベナイルフィリーズのステップレースに挑戦するという話もあったが、どうやらJRA挑戦はやめたようで、地元のここにまわってきた。1番人気のプリンセスジュディを競り落としたのはなかなかの根性。下原理騎手がこの馬ではなくカラテチョップを選んだのは、やはり自厩舎だからだろうか。タイム的にもこの馬が連勝してもおかしくはない。
園田1400メートルの持ちタイムナンバー1はジョウショーリズム。デビュー3戦目での初勝利だが、道中は中団よりもうしろを追走し、4コーナーでも先頭から5〜6馬身も離れた位置。そこから園田の短い直線で一気に追い込みを決めた末脚は光るものがあった。
同じレースで差のない2番手を追走し、僅差の2着に粘ったプリーズミーも展開次第では可能性がありそう。
◎カラテチョップ
○エンドスルー
▲ジョウショーリズム
△プリーズミー
オッズパークプレゼンツ未来優駿となったからなのだろうか、賞金が大幅アップしたことで佐賀からも有力馬が遠征してきた。
1戦1勝の馬を別とすれば、地元荒尾勢は勝ったり負けたりというメンバーばかりのなか、佐賀から遠征してきた3頭はいずれも連勝馬。となればやはり佐賀勢が中心となるだろう。
筆頭はデビューから4連勝のギオンゴールド。1400メートルの持ちタイムも優秀で、父は今年北海道で2歳馬が大活躍のゴールドヘイロー。前走のアルデバラン賞でも2番手から直線後続を5馬身突き放す楽勝だった。5連勝で重賞勝ちの可能性はかなり大きい。
相手筆頭にはミライキング。デビュー戦は4着に敗れたものの、その後の2連勝はいずれも完勝。将来性を感じさせる。
アビンニャーは900メートルのデビュー戦を8馬身差で圧勝すると、2戦目も危なげのない勝ち方。まだまだ底は見せていない。
地元期待のリバーインバウンドは、佐賀の一線級に混じってどこまでやれるか。
◎ギオンゴールド
○ミライキング
▲アビンニャー
△リバーインバウンド