重賞に格上げとなって今年で4年目。過去3年では、インフルエンザの影響で地元馬のみで行われた昨年は参考外としても、05、06年ともに東海地区や福山から何頭かの遠征馬があったものの、勝ったのは地元兵庫の所属馬。ただし2着はともに遠征馬だった。
中心はプリンセスジュディ。4戦して2勝、2着2回だが、今回と同じ園田1400メートルを使ったここ3戦のタイムはメンバー中でも抜けている。今回もスピードにまかせて押し切りそうだ。
スプレンダローズは、デビューのJRA認定戦は2着に6馬身差、2戦目は7馬身差をつけてともに楽勝。直線で接戦となれば、さらにタイムは出そうだが、経験ではプリンセスジュディのほうが豊富。ただ底を見せていないのも確かで、今回のメンバーなら圧勝しても不思議はない。
好タイムでデビュー戦の認定レースを勝った地元のエンドスルー、名古屋の認定勝ち馬カイソクドリームにも可能性はありそう。
◎プリンセスジュディ
○スプレンダローズ
▲エンドスルー
△カイソクドリーム
JBCスプリントの指定競走にもなっているこのレース。笠松から4頭、名古屋から1頭が遠征してきた。
中央から笠松に移籍してまだ3戦だが、シールビーバックは笠松を代表する牝馬となりそうだ。転入初戦1400メートルの笠松・サマーカップを勝ち、2戦目の川崎・スパーキングレディーカップJpnIIIは8着に敗れたものの、前走ここ金沢の読売レディス杯は差し切り勝ち。距離実績もコース実績もあり、この馬が不動の本命。馬主が梅沢富美男さんで、メンコにもぜひ注目していただきたい。
対抗にはサチコゴージャス。古馬が相手では少々荷が重いような気がしないでもないが、前走名古屋の古馬A1戦で2馬身差の2着。1900メートル戦ではゴール前ばったりというところを見せたが、今回距離短縮の1400メートル戦なら先手を奪って粘れると見る。
人気がなければ狙ってみたいのがこのレース3勝目を狙うケンゴウザン。ここ2戦は惨敗だが、得意の1400メートル戦は久々。インフルエンザの影響により地元馬だけで行われた昨年のようなわけにはいかないかもしれないが、力を発揮するとすれば相性のいいこの舞台だろう。
中央から転入後A1特別で4戦3勝のホーマンブラヴォーにも一発がありそう。笠松・くろゆり賞2着のエイシンアスワンは、前走園田チャレンジカップは6着とはいえ勝ち馬からは0秒4差。ここでも上位を狙える。
笠松で下級条件を連戦連勝のエーシンアクセランだが、遠征した浦和では下級条件でも惨敗。いきなりオープンクラスが相手の遠征競馬では厳しいだろう。
◎シールビーバック
○サチコゴージャス
▲ケンゴウザン
△ホーマンブラヴォー
△エイシンアスワン
ホッカイドウ競馬の2歳勢は今年もきわめてレベルが高いと言われ、函館2歳ステークスにこそ出走はならなかったが、10月4日の札幌2歳ステークスにはモエレエキスパートとイグゼキュティヴの2頭が権利を獲った。
今回そのホッカイドウ競馬から、エイブルインレースが遠征してきた。エイブルインレースは札幌・旭川で3戦して2、1、3着という成績だが、モエレエキスパートが札幌2歳ステークス出走を決めたクローバー賞で惜しくも3着。2着のマイネルエルフ(JRA)とはわずかクビ差で、もうちょっと何か展開の利でもあれば、札幌2歳ステークスに出走していたかもしれないほどの実力馬だ。ダートより芝に適性がありそうで、ここに入れば不動の本命だろう。
相手はカミノフジ。出走メンバー中、地元岩手所属馬では唯一の中央経験馬。新潟のマリーゴールド賞は、6頭立ての6着だったが、これは相手が悪すぎた。勝ったツルマルジャパンから3秒離されたとはいえ、芝1400メートルを1分23秒9という速いタイムで走っている。芝1000メートルのJRA認定新馬戦は4馬身差、2戦目の盛岡ダート1200メートル戦は6馬身差と、2戦ともに危なげないレースぶりで勝っているだけに、地元岩手に戻れば断然の成績だ。
連下候補は、ここまで6戦未勝利だが、前哨戦ともいえる芝1600メートルの若鮎賞で2着だったハイメリー。それから、水沢での2戦は勝てなかったが、3戦目の盛岡芝1000メートル戦で初勝利を挙げたアンダージョイナーには、芝の適性がありそうだ。
3連勝中のワタリシンセイキだが、その3勝はいずれも水沢のダート戦。盛岡芝は2戦して勝負になっていないので、ここでは厳しいだろう。
◎エイブルインレース
○カミノフジ
△ハイメリー
△アンダージョイナー
メンバー中唯一の無敗馬、アグリヤングがここまでのところ断然優位。今回のメンバーでは、前走2歳1組戦の直接対決で負かしている馬が6頭。さらに残りの3頭も、2歳1組戦に出走しているいずれかの馬に負けているという相手関係。前走で一度経験している1250メートル戦だけに、今回もスピードの違いで押し切るだろう。
相手筆頭はサンサンサンキュー。ここまで2戦して1、2着。先着を許したのはアグリヤングだけという成績。
そのほか、2歳1組戦でアグリヤングの4着だったマルサンジョイ、ここまで3戦1勝、2着2回のセトスイグンなど。
ただ2歳馬は急激に成長することもめずらしくないので、ここまでわずか2〜3戦での序列どおりの決着にならなくても不思議はない。だからこそ競馬はおもしろいのだが。
◎アグリヤング
○サンサンサンキュー
▲マルサンジョイ
△セトスイグン
佐賀の3歳戦線は、前半戦の活躍馬が怪我や脚部不安などで戦線離脱したり、他地区に転出したりなどで、顔触れがだいぶ変わってきた。フルゲート12頭中、重賞タイトルがあるのは、前走荒炎賞を圧勝したフサイチクローバーと、荒尾から単騎参戦のコトブキムーンの2頭だけ。
期待はやはり、昨年大きな注目を集めてデビュー4連勝を飾ったフサイチサガントスだろう。中央遠征や大井のジャパンダートダービーJpnIこそ残念な成績だが、地元ではここまで8戦5勝、2着3回。九州ダービー栄城賞で1馬身先着されたオリオンザナイトが不在のここは、負けられないところ。
相手は、同じフサイチ軍団で東眞市厩舎のフサイチクローバー。前走荒尾に遠征した荒炎賞は一方的なレースで勝利。ただ、地元佐賀では今回が重賞初挑戦で、一線級との対戦がないのが不安なところ。
九州ダービー栄城賞ではしんがり負けも、その後古馬に編入されB2-2組まで4連勝のオーシャンカラーは、かなり力をつけたようだ。古馬に編入されての格付けではこの馬が最上位なだけに、あっさり勝っても不思議はない。そういう意味でのまさに単穴▲。
マジョノコは、デビューが今年4月と遅かったものの、ここまで6戦5勝、2着1回。まだ底を見せていない。前々走の3歳1組特別ではフサイチクローバーに差し切られているだけに、今回逆転できるかどうか。
古馬のB2-4組まで3連勝中のコマッタモンダも争覇権。
◎フサイチサガントス
○フサイチクローバー
▲オーシャンカラー
△マジョノコ
△コマッタモンダ