1番人気で高知優駿を制したパッショネートキスが格付けでは最上位。前々走の古馬B3特別で1馬身半差の2着は素直に評価していい。そして何より今回は、2着馬を9馬身もちぎった高知優駿と同じ1900メートルの舞台。2冠達成の可能性は高い。
相手は迷ったが、前走古馬C級で2着と好走したヒカルヴィオーラ。格付けではパッショネートキスに次いで2番目だ。
3番手には、やはり黒潮皐月賞勝ちの実績でタケショウクィーン。積極的に他地区に遠征した経験も魅力的。
人気がなければ狙ってみたいのが、中央から転入後4戦目となるニホンピロカフラーと、同2戦目のダンシングゴールド。特にニホンピロカフラーは、下級条件とはいえ2、1、3着と好走。赤岡修次騎手に乗り替ってきたのも何かあるのかもしれない。
馬券は、パッショネートキスからではそれほどつかないだろうから、トリガミ覚悟でボックスで高配当を狙ってみるというのはどうだろう。
◎パッショネートキス
○ヒカルヴィオーラ
▲タケショウクィーン
△ニホンピロカフラー
△ダンシングゴールド
7月26日のJRA函館・ラベンダー賞では、イグゼキュティヴが直線追い込むも2着馬にハナ差届かず3着で、函館2歳ステークスへの出走はならなかった。しかし、31日のJRA札幌・クローバー賞ではモエレエキスパートが勝ち、見事に札幌2歳ステークスの出走権を得た。
今年のホッカイドウ2歳馬にも中央で通用する素質馬がたくさんいそうだが、今回のブリーダーズゴールドジュニアカップにも楽しみなメンバーが集まった。
注目は、リリーカップを制したアンペアと、イノセントカップを圧勝したワンダフルクエストの対決。
アンペアは、ラベンダー賞ではスタートで後手を踏んでレースをさせてもらえなかったが、ダートに戻ったリリーカップではスタートを決め、直線で後続を突き放す強いレースを見せた。課題は初めての1600メートルだが、血統的には問題ないはず。
ノーザンファームの外厩馬ワンダフルクエストはデビューから3連勝。いずれも後方からレースを進め、直線で差し切るという2歳馬とは思えないレースぶり。
ゆったりと流れるマイル戦なら、さらに直線での末脚が生きると見て、アンペアを本命にする。
この2頭の力が抜けているだろうが、どちらかが崩れたときの連下候補としては、リロ。イノセントカップでは好位追走から食い下がってワンダフルクエストの2馬身差2着。続くアグネスタキオンプレミアムIでも、ノーザンファームの良血馬ナサニエルの2着と好走した。心配なのは、イノセントカップから中1週でアグネスタキオンプレミアムI、そして今回も中1週と、強い相手との厳しいレースが続いていること。
もう1頭はカミフブキ。デビューから一貫して1500メートル戦を使われ、初勝利が5戦目だが、続くアタックチャレンジも連勝して確実に力をつけている。
◎アンペア
○ワンダフルクエスト
▲リロ
△カミフブキ
JBCスプリントJpnIを目指す地元の最有力馬ベストタイザンが不在で、どの馬にもチャンスがありそうな組合せ。
ここは笠松のエイシンアスワンから。中央から笠松に転厩してこれが3戦目。前走くろゆり賞は、直線まで先頭もロードバクシンに差されての2着。差されたというより出し抜かれたという感じで、オープン馬が少ない今回のメンバーなら勝負になる。
相手には地元のフサイチミライ。前々走の兵庫サマークイーン賞は、向正面から進出し直線で後続を5馬身突き放すという強い勝ち方。前走摂津盃は5着だったが、これは距離が長かった。1400メートルに戻り、相手関係も楽になった今回、あらためて期待。
そのほかでは、前走同距離のS1を勝ったゴールドアランに、2年以上勝ち星から遠ざかっているもののS1で好走を続けているプリティスキャン。
船橋から名古屋に移籍し2戦目のA1を勝ったグッドストーンは、前走金沢に遠征したイヌワシ賞の大敗が気になる。距離短縮もプラスとは思えず、今回は見送る。
◎エイシンアスワン
○フサイチミライ
▲ゴールドアラン
△プリティスキャン
12頭フルゲートでどの馬にもチャンスがありそうな建依別賞。
ここは、ダートグレードや他地区で一線級の馬に揉まれてきたケイエスゴーウェイが中心。高知転入後の初勝利が重賞制覇となった二十四万石賞のときも、ダートグレードで揉まれてきた経験が生きた。今回も状況はそのときと同じ。競走馬は強いメンバーと一緒にレースをしてこそ強くなるもの。ちょっと不安なのが赤岡修次騎手がビッグフリートのほうを選んだということだが、逆に兵庫から期間限定騎乗で来ている寺地誠一騎手にとっては大きなチャンス。
相手は、その赤岡騎手が今回選んだビッグフリート。もともとは中央のダート短距離路線のオープンを走っていた馬。高知移籍後も積極的に遠征し、一昨年は東京盃GIIやJBCマイルGI(川崎)などにも出走した。1年以上の休養があり、今年6月に戦線復帰。前走今回と同じ1400メートルのA級選抜戦を接戦で制しているだけに、今回も期待がかかる。
オオキナキタイは、重賞経験が3走前のトレノ賞2着のみだが、A級選抜で常に安定している成績を残しているだけに一角崩しの可能性も。
マリスブラッシュは早めの競馬で自分の展開に持ち込めばチャンスあり。
◎ケイエスゴーウェイ
○ビッグフリート
▲オオキナキタイ
△マリスブラッシュ
今年は他地区からの遠征がなく、地元岩手勢10頭によって争われるこのレース。
昨年上位の3頭、サイレントエクセル、ジュリア、クルセイズが出走してきた。しかし連覇を狙うサイレントエクセルには、昨年9月の青藍賞を制して以降勝ち星がなく、勢いがない。
勢いならば2連勝中のジュリアのほうが上。3走前の早池峰賞は9着に敗れたが、これは1200メートル戦ゆえに参考外。重賞経験の少なかった昨年より力をつけていると見て、この馬が中心。
サイレントエクセルは、前走フェアリーカップでクルセイズに差されて2着。ただ、直後にぴったりつけたクルセイズにマークされる展開で、ゴール前で差し切られたのは仕方ない。再度、サイレントエクセルの能力を上と見て対抗格。
重賞未経験で、まだB級の身だが3連勝と勢いのあるハウプトローレにも一発の可能性。菅原勲騎手なのも不気味なところ。
前走フェアリーカップ3着の3歳馬カネショウプルートは、そのときは先着されたクルセイズ、サイレントエクセルより斤量が3キロ軽かったものが、今回は2キロ差に縮まっているだけに厳しいか。
◎ジュリア
○サイレントエクセル
▲クルセイズ
△ハウプトローレ
△カネショウプルート