今年で5回目のこのレース。第2回までは地元兵庫所属馬が制したが、ここ2年は笠松所属馬が連勝。
そして今年も笠松のクィーンロマンスを本命にする。なんといっても昨年はJBCスプリントに出走(14着)していた馬。5月のA2特別以来勝ち星から遠ざかっているが、ここ園田では9月の園田チャレンジカップで3着。そのときの勝ち馬は牝馬のフサイチミライだが、土曜日のJRAスワンステークに出走してここは不在。牝馬同士ならチャンスだろう。07年元旦の名古屋・新春盃以来の重賞勝ちを狙う。
相手にも笠松のオグリオトメ。東海クイーンカップを8番人気で制したときには驚かされたが、その後はそのタイトルにふさわしいレースぶりを続けている。盛岡遠征では、芝のレースとはいえOROカップ4着、きんもくせい賞3着と、岩手芝の一線級と互角の争いをしている。前々走の秋桜賞は6着に敗れたが、このときは古馬と同じ斤量。1キロ軽くなる今回は巻き返しが期待できる。
名古屋のテーマミュージックも久々の重賞タイトルを狙える存在。
東海地区の3頭が上位の予想になったが、3頭ともに積極的に他地区に遠征して全国レベルの馬たちと戦っているだけに、たとえ近走勝ち星から遠ざかっている馬でも、それだけ力をつけていると見るべきだろう。
地元勢では、8戦連続連対の上がり馬ボールドグレイン、ここ3戦連続2着のサンペールウルトラ、両トーホウエンペラー産駒が経験豊富な東海勢に割って入れるかどうか。
◎クィーンロマンス
○オグリオトメ
▲テーマミュージック
△ボールドグレイン
△サンペールウルトラ
楠賞全日本アラブ優駿のときからの回次を引き継いで47回目を迎える楠賞は、サラブレッド3歳による重賞。
ここはトライアルのコウノトリ賞1、2着のディアースパークル、バンバンバンクの争い。とはいえ、そのコウノトリ賞は53キロのディアースパークルが57.5キロのバンバンバンクをハナ差でしりぞけたというレースで、馬齢重賞で2キロ差になる今回はバンバンバンクが頭で堅そうだ。
この2頭に割って入る可能性があるとすれば、中央から転入してまだ底を見せていないミブロボーイとツルマルメジャーの2頭。
のじぎく賞を勝ったアイアンゴールドも近走成績が安定しているだけにどこまで迫れるか。
◎バンバンバンク
○ディアースパークル
▲ミブロボーイ
△ツルマルメジャー
△アイアンゴールド
30日に行われた3歳馬による岐阜金賞。前走の秋桜賞を大差で圧勝したことからサチコゴージャスが断然人気となったが、勝ったのは最後方から向正面で一気に進出したノゾミカイザーだった。サチコゴージャスが前走のように気持ちよく逃げられず2着に敗れたのは、ケイゾクの存在があったからではないだろうか。
スタート後にすんなりとケイゾクがハナに立つと、サチコゴージャスは2番手に控えた。枠順がケイゾクのほうが内だったからということもあるのだろうが、おそらくケイゾクに競りかけていっても簡単にはハナを譲ってくれないだろうからということで、サチコゴージャスは控えたのだろう。
4コーナーで後退したケイゾクは、そのまま馬群に沈むのかと思って見ていたのだが、意外にも粘って3着を確保。スローに落として脚を溜められた結果だろう。
さて、ジュニアクラウンだが、そのケイゾクと同じ父カルラネイチャー、厩舎も同じ井上孝彦厩舎のレトリーブから狙ってみたい。前々走の秋風ジュニアはハナを切ってゴール寸前粘り切れず3着だったが、前走のJRA認定競走は2番手追走から4コーナーで先頭に立つと、2着に5馬身差をつける圧勝となった。時計の出やすい重馬場とはいえ、笠松1400メートルの持ちタイムはこのとき記録した1分30秒0がメンバー中では最速。ここまでに2勝しているのも北海道から移籍してきたモエレグランプリとこの馬だけ。キャリアの浅い2歳馬ばかりの中にあって、その経験が生きるだろう。
相手筆頭はブルーベリー。デビュー2戦目のJRA認定戦を圧勝し、金沢に遠征した兼六園ジュニアカップで1番人気に推された(3着)素質にあらためて期待する。
キングゴールドオーはここまで4戦して未勝利だが、秋風ジュニアではレトリーブに先着の2着。中団〜後方から追い込む脚質だけに勝ち切れないが、展開次第ではここで初勝利という可能性も。
中央未勝利からの転入初戦を9馬身差で圧勝したクロミツジョウも一発を秘めている。
◎レトリーブ
○ブルーベリー
▲キングゴールドオー
△クロミツジョウ
ホッカイドウ競馬の2歳戦線もいよいよ大詰め。ここはワンダフルクエストがどんな勝ち方を見せてくれるか。デビューから6連勝はいずれも一方的なレースぶり。逃げたことは一度もなく、出遅れは心配だが、差して確実に勝ち続けているのは、常に安定して力を発揮できている証拠。ここも無事に通過して全日本2歳優駿JpnIに進んでほしいところ。
ワンダフルクエストとは未対戦のモエレエキスパートが相手筆頭。JRA芝のクローバー賞を勝ち、札幌2歳ステークス3着の力をダートで発揮できればワンダフルクエストを脅かす存在になる。
ウルトラシーは、サンライズカップでハナ差の2着。そこを勝ったチョットゴメンナが、その後船橋・平和賞を勝っていることを考えれば、ここで通用してもおかしくない。
ハートのマサノウイズキッドも争覇圏。
中央馬はいずれもダートで1勝。前走直線で後続を突き放したフリソに可能性がありそう。
トールポピーの半弟として注目のナサニエルは、前走サンライズカップでゴール前接戦の5着。脚部不安があるだけに、その前走もかなり大事に乗ったというレースぶり。今回も真っ向勝負には出られないだろう。
◎ワンダフルクエスト
○モエレエキスパート
▲ウルトラシー
△マサノウイズキッド
△フリソ
秋桜賞のサチコゴージャスには驚かされた。それまで1600メートル以上のレースではゴール前でバッタリという結果が続いていたのが、このときばかりはゴール前で止まるどころか、逆に後続を突き放して大差勝ちとなった。牝馬同士の争いだったが、古馬と同重量でそうしたレースができるのであれば、3歳馬同士なら抜けた存在。
ノゾミカイザーは、3月のスプリングカップ以来勝ち星から遠ざかっているが、近走は大井・黒潮盃5着、盛岡・不来方賞3着と、遠征競馬で確実に力をつけている。
力をつけているといえばシンコーセヴン。東海ダービーは最下位も、7月以降3歳1組特別で2、2、1、1着の上がり馬。ここで一気に突き抜ける可能性もある。
オッズパークファンセレクションでサチコゴージャスを振り切ったケイゾクだが、その後は古馬との対戦で頭打ち。ただこの馬は走るときと走らないときの落差が大きいので、3歳馬同士ならOPファンセレクションの再現があってもおかしくない。
オキナワノドリームもしばらく勝ち星から遠ざかっているが、笠松・オータムカップで古馬相手に2着の実績を考えれば、十分に可能性はある。
印はまわらなかったが、前走古馬A2特別で3着のカキツバタフェローも力はある。
サチコゴージャス本命だが、これが崩れるようなら、カキツバタフェローまで含めて印をつけたどの馬が勝ってもおかしくない。
◎サチコゴージャス
○ノゾミカイザー
▲シンコーセヴン
△ケイゾク
△オキナワノドリーム