1日メイン「第30回栗駒賞」(水沢1400m)へラブバレットが予定どおり駒を進めてきた。
今年1月、根岸ステークスへ2年連続で挑戦。前半3ハロン33秒9の超ハイペースでサイタスリーレッドが逃げたが、ラブバレットは2番手を追走。結果、ノンコノユメの追い込みに屈したが、反動もなく3月の特別開催から始動。
当然のように1秒9差で圧勝し、東京スプリントへ挑戦。16頭立て15番枠が厳しく6着に敗れたが、陣営はさほど悲観していなかった。
というのは、勝ったグレイスフルリープと上がりが同じ37秒4。位置取りの差が結果に出たものでラブバレット自身は衰えなしと判断できたからだ。
その証明が続く北海道スプリントカップ。隣外のサトノプリンシパルがハナを主張し、一旦下げざるを得なかったが、態勢を立て直して直線半ばで先頭。ゴール寸前でテーオーヘリオスのイン強襲に遭って惜しくもクビ差2着に敗れた。
この一戦でラブバレットの獲得総賞金が8790万円。今後の結果次第で岩手では久々の1億円馬が誕生する。
岩手デビュー馬で1億円を突破したのは2005年に引退したトニージェント以来の快挙だが、以降の岩手競馬は賞金が年々下がり続けた苦闘の時代。
ラブバレットがデビューした時代はまさに真っただ中。リアルタイムで見続けてきたファンからしてみれば奇跡といっていいだろう。
もちろん1億円突破は通過点。クラスターカップで悲願のダートグレード優勝のためにも栗駒賞は負けられない一戦。興味は如何に勝つかのみ。
タイセイファントムは昨年、中央オープンから転入。初戦の絆カップでラブバレットを並ぶ間もなく交わし、周囲をアッと言わせた。
一戦置いてトウケイニセイ記念を制して重賞2勝でシーズンを終了。今季は赤松杯、シアンモア記念でベンテンコゾウの3、2着に敗れたが、スローの流れにも泣いた印象。
前々走1着でそのうっ憤を一気に晴らし、健在を誇示した。続く早池峰スーパースプリントはダート1000mの忙しい競馬が合わず7着。それでも0秒6差にまとめたのはさすがだった。
今度はベストの1400mが舞台。ペースが速くなることは確実で自慢のマクリをさく裂させるか。
メイショウオセアンは盛岡が苦手だった。中央も含めて全6勝がすべて右回りでマーク。だから早池峰スーパースプリント2着は収穫大。ナムラバイオレットの驚異の末脚に屈したが、上昇ムードは明らか。
メイショウオセアンは中央4勝をダート1400m戦であげ、タイセイファントム以上に条件歓迎。ラブバレットは別格に、2着確保は十分考えられる。
オースミチャドは阪神芝1400m・2歳新馬を勝ち上がり、ほかに芝1200m2勝。ダートは2戦のみで対応がカギだったが、短距離戦で1勝2着1回。まったく苦にしなかった。
転入後は1000m以下が専門だったが、過去実績から距離延長も問題ないはず。ラブバレットの位置取り次第だが、控える競馬で前を掃除すれば直線台頭。
フォルスは早池峰スーパースプリントで果敢にハナを主張して0秒1差3着。強じんな粘りを発揮した。枠順的に逃げの手に出る可能性が高く、ラブバレットが可愛がれば残り目はある。
キングジャガーは早池峰SS10着。案外の結果に終わったが、前々走3着の末脚が強烈だった。コース替わりで反撃の余地があるかもしれない。
◎⑧ラブバレット
〇②タイセイファントム
▲⑤メイショウオセアン
△⑨オースミチャド
△④フォルス
△⑦キングジャガー
<お奨めの1頭>
6R クインズベガ
水沢3戦ともワンサイドで圧勝。今後も水沢専門で使う予定だけに、ここも確勝のクラ
先週24日、3歳重賞・ウイナーカップを優勝したサンエイキャピタルの激走に電流が走った。
その日はグリーチャンネル・地方競馬中継の担当だったが、サンエイキャピタルをこう評した。
「デビュー戦を勝った瞬間、今年の一番モノになると思ったんですが、残念ながら脚部不安のためにリタイア。素質は認めたいが、今回は11ヵ月ぶりの実戦ですからね。印は打てない。ですが、どんなレースができるか注目です」
サンエイキャピタルはシスターミニスター産駒でデビュー戦の芝1000m戦を出遅れながらも完勝。決して芝向きの走法とは言えなかったが、絶対能力でカバー。レース直後、思わず瀬戸幸一調教師に「すごいスケールですね。一番モノになりますよ」と。
その後、レースを使わないので近況を聞いたら脚部不安のために休養に入ったとのこと。正直ガッカリしたが、今回、休み明けで激走。11ヵ月ぶりの実績でいきなり重賞制覇は、おそらく岩手競馬では初めて。しかも1戦1勝からだから驚きも二倍。
「今後、経験を積んで順調ならばダービーグランプリを目指したい」と瀬戸幸一調教師。サンエイキャピタルの動向に注目してほしい。
30日メインは「七夕特別」(A級一組 水沢1900m)。いよいよ噂の超大物転入ストロングサウザーが始動する。
一昨年、JRA代表でマーキュリーカップを優勝。同レース4番目のタイムで完勝し、ほかに佐賀記念優勝。久々にダートグレード2勝馬が転入した。
近走は精彩を欠いているが、マーキュリーカップをにらんでのトレード。ひと叩きして本番に臨む予定だが、権利を獲得するためにも負けられない一戦。まずはお手並み拝見。
相手はヒドゥンブレイド、ニットウビクトリー。ヒドゥンブレイドは四文字熟語で言うと"堅実無比"。重賞、平場を問わず毎回上位をにぎわしている。
ただ、詰めの甘さがつきまとい勝ち切れないレースの連続。ワンパンチが足りなかったが、前走は坂口騎手が一気にスパートをかけたのが奏功。待望のシーズン初勝利を飾り、上昇ムードに乗った。
ニットウビクトリーは中央ダート4勝・準オープン。久しく勝ち星から遠ざかり、1600万下で頭打ち。新天地を岩手へ求めた。ストロングサウザーは別格に2着争いに参加できる。
プリンスダムは特別開催を快勝したが、以降は伸びひと息。それで前々回からブリンカーを着用し、前々走に復調の兆し。1900mは中央成績からも歓迎。距離に活路を開く。
シンゲツは破壊力がもう一つだが、電光掲示板を確保。前が崩れた際に浮上あり。
◎③ストロングサウザー
〇⑦ヒドゥンブレイド
▲⑤ニットウビクトリー
△⑥プリンスダム
△②シンゲツ
<お奨めの1頭>
9R エコロレインボー
転入後、2着2回3着1回。勝てなかったのは相手に恵まれなかったため。メンバー手頃の今度こそ首位を奪取する
★重賞 ウイナーカップ/11ヶ月ぶりサンエイキャピタルが圧勝
6月24日に行われた3歳馬によるダート1400mの重賞『ウイナーカップ』はこれが11ヶ月ぶりの実戦となった8番人気サンエイキャピタルが優勝しました。。
行き脚がつかなかった事に加えハイペースとなって道中は後方から2番手を進んでいたサンエイキャピタル。しかし3コーナーから動き始めると明らかに違う脚色でポジションを上げていきます。直線に向いた頃にはその勢いの差は圧倒的。抑えきれない脚色で先頭に躍り出るとそのまま突き抜け、サンエイキャピタルは昨年7月以来11ヶ月ぶりの実戦、それも重賞を勝つという離れ業を演じて見せました。
2着にも9番人気サンエイスターダムが食い込み、主だった賭式は万馬券に。3着にはタイセイターゲット、1番人気スターギアは4着に終わって馬番3連単は30万700円の波乱の結末に終わっています。
いよいよ7月が近づいて・・・の6月25日、メインレースは12Rのダート1600m『震災復興子ども達に夢と笑顔を』。当初10頭立てでしたが6番ゴールドジャイアンが取り消して9頭立てになっていますのでご注意ください。
さて本命は(8)ユイノムテキを採りました。今季ここまでの勝ち星は一つ、どちらかといえば僅差の敗戦の方が多くなっているのですが、例えばタイム差無しの2着に敗れた前走にしても力負けというよりは展開の中で上手く凌いでの2着確保。内容的に悲観するものではありませんでした。
当然水沢コースとの相性も悪くないですし今回は展開面も利がありそう。前走の敗戦の鬱憤を晴らすことができる舞台になりそうです。
対抗は(5)モルフェワインを。差しタイプだけに馬場傾向もカギになるでしょうが、どうも今週ここまでの結果からするとこの馬にとって悪くない差し脚が活きる状況になっている感。そしてそんな脚質の割には盛岡より水沢の方が好成績。であればここは狙い目に。
3番手は(4)スマートレジェンドが面白いのでは。着順の数字を見る限りではあまり変わってない様に感じますがレース内容は春先よりも断然良くなっています。これで馬体重が前走比マイナスになっているようならより強気に狙ってみる手も。
(2)アルアンダルスもコース適性上位の存在。前走の結果からも力差は無いですが、先行・好位差しいずれになっても同型と被りそうな点が懸念材料。ならば(7)ヤマニンボアソルチの、ハマればしぶとい逃げ足を狙ってみるのも面白いかもしれません。
●12Rの買い目
馬単(8)=(5)、(8)=(4)、(8)→(2)、(8)→(7)
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★オッズパークLOTO 5重勝/6月25日(対象8R~12R)
8R/評価A: 5番 評価B: 3番 穴:7番、6番
9R/評価A: 2番 評価B: 8番 穴:9番、7番
10R/評価A:10番 評価B: 2番、 7番 穴:1番
11R/評価A: 6番 評価B: 3番、 1番 穴:4番
12R/評価A: 8番 評価B: 4番、 5番 穴:7番
24日メインは3歳重賞「第42回ウイナーカップ」(水沢1400m)。前開催の岩手ダービー・ダイヤモンドカップが岩手クラシックの王道に対し、ウイナーカップはJRAで例えるとNHKマイルカップの位置づけ。
実施順序は逆だが、2000mは厳しいと判断したメンバーが集まり、結構荒れている。
昨年は1番人気オールザベストが制し、2着ダンストンリアン(3番人気)、3着ニードアフレンド(6番人気)と入り、3連単8260円。
一昨年は1着チャイヨー(2番人気)、2着リュウノファンタジ(5番人気)、3着スクリーンハッピー(9番人気)。3連単7万3200円。
2015年は1着スペクトル(1番人気)、2着ヴァイキング(4番人気)、3着トーホクライデン(5番人気)で2850円と比較的おとなしかったが、2、3番人気がこけた。
強烈だったのは2014年、2013年で7番人気→5番人気→3番人気で3連単10万1560円。13年は5番人気→6番人気→7番人気で決着し、上位4番人気までの馬がすべて馬券対象外。3連単27万4610円の超万馬券が飛び出した。
以上の結果からウイナーカップは高配当の宝庫。今年はどんな結末が待っているか......。
主軸にスターギアを指名。昨年は寒菊賞、金杯で2歳最優秀馬チャイヤプーンの連続2着。層の厚い北海道で2勝2着3回の実績がダテではなかったことを証明した。
今季はあやめ賞から始動。順当勝ちを収めて交流・留守杯日高賞ではエグジビッツの2着を確保した。
前走は輸送のない地元競馬もあったと思うが、プラス14キロ。ゲート入りにも手こずり、アップバングの2着に敗れた。
ただ、レースを振り返ると間にベストランニングがいて死角を突かれた一戦とも解釈でき、評価ダウンにならない。世代No2の意地を賭けて首位奪回に燃える。
サンエイスターダムは南関東2戦2着1回から再転入。勝ち切れない点と出遅れが気になるところだが、水沢1400m3戦2勝。自身の能力を出せば勝ち負けになるはず。今回が正念場となる。
ダンストンラソは北海道、南関東と渡り歩いて3勝。特に短距離戦で強さを発揮し、岩手入り後も1200m、1000mで2連勝をマークした。
不安がコース替わりと1400mの距離。速い時計勝負に強く、時計のかかる水沢をどうこなすか。加えて1400mは過去4戦とも着外に沈んでいるが、小回りならこなせるか。
ドゥルガーが最大の惑星馬かもしれない。新潟芝1000mで3着2回。転入初戦では致命的な出遅れを喫したが、直線鋭く伸びてサンエイスターダムとはタイム差なし4着。発馬互角ならアッサリまで。
シグラップアモーレは短距離に活路を求めたのが正解。前走・水沢1300mを逃げ切り、岩手初勝利。これで弾みついた。
ブレシアイルはここ2戦3、2着。逃げなくても失速しなくなったのが成長の証。前走も2頭の間に入り楽な競馬ではなかったが、2着に粘った。56キロに負担軽減も見逃せない。
◎②スターギア
〇⑥サンエイスターダム
▲⑨ダンストンラソ
△⑤ドゥルガー
△④シグラップアモーレ
△③ブレシアイル
<お奨めの1頭>
5R ドニゼッティ
転入初戦は2着に終わったが、コース2度目で首位を奪取。名古屋A級の底力を見せつける
先週17日、水沢2000mを舞台に行われた古馬伝統の「第46回一條記念みちのく大賞典」はエンパイアペガサスが3馬身差で圧勝。単勝1・3倍の1番人気に応え、史上7頭目の連覇を果たした。
しかし、決して楽な競馬ではなかった。2番枠に入ったため、終始インに包まれて勝負どころの3コーナーでも前が壁になってしまった。
一方、チェリーピッカーは道中はずっとエンパイアペガサスの外につけ、3コーナーから前へスムーズに進出。直線入り口で先頭に立ち、手応えも上々だったが、4コーナーで馬群がばらけたところを割ってエンパイアペガサスが強襲。あとは一完歩づつチェリーピッカーを交わし、余裕のゴール。貫禄の違いを見せつけた。
菅原俊吏騎手「内目ポジションになるだろうなと思っていましたが、道中の入れ替わりが激しくて厳しい競馬を強いられました。
それでも道中の手応えは良かったので、馬群をどうさばこうかと考えていたら、思った以上に密集していましたからね。
2頭に抜け出されてやられたかなと思いましたが、交わす時の脚がすばらしくて改めて強い馬だなと感心しました。
昨年の桐花賞が初騎乗でしたが、その時より前回、さらに今回とどんどん反応が良くなっていく印象です」
佐藤祐司調教師「この馬は枠順うんぬんを言っている立場ではないですからね。いろんな条件をクリアーしなければならないと思って臨みました。
今回は楽な競馬ではありませんでしたが、それでアッサリ勝つんですから、これが南関東重賞を勝った底力なんだなと思いました。
次走についてはマーキュリーカップを視界に入れながら、最終的にオーナーと相談の上で決めます」
菅原俊吏騎手のコメントどおり、今回の強さが一番際立っていたと思う。次走予定に注目してほしい。
23日メインはB2特別「ジューンカップ」。舞台はみちのく大賞典と同じ水沢2000m。
中心はアドマイヤイバマ。昨年はA級に在籍し、重賞・すずらん賞4着。また2着4回を確保するなど安定度には定評があった反面、詰めに甘さがつきまとい勝ち切れないレースの連続。連下候補にとどまっていた。
今季はB2へ降格して初戦2着から2戦目を快勝。格上ぶりを発揮したが、またもや入着止まりを繰り返していた。
その流れを断ち切ったのが前回圧勝。ヤコウレッシャが逃げてスローに落としたが、向う正面からぶち上げて3コーナー手前で先頭。途中で気を抜きそうな気配もあったが、鞍上・齋藤雄一騎手がそうはさせまいと追いっ放し。結果、2着に1秒8の大差をつけて圧勝した。
今度は2000mが舞台。中央ダート1800m2勝、ダート2400m1勝2着2回と距離延長は大歓迎。連勝のお膳立てはほぼ整った。
トゥザキングダムは相変わらず最後の爆発力不足が目につき3着3回4着2回。消化不良のレースが続いているが、今回はアドマイヤイバマが早めに動いて前を掃除してくれそうな展開。
その動きを見てスパートをかければ、十分連対できる流れになるはず。勝負どころで離されないで追走できるかどうかが好走のカギを握る。
シャスールニングは盛岡3戦着外に沈んだが、コース替わって逃げ切り勝ち。完全に水沢巧者と判断していいだろう。2000mも東京ダート2100m経験なら大丈夫。
レッドダニエルは昨年暮、園田A級から転入して初戦5着を確保。今季は最下級C2へ降格し、メンバーにも恵まれて3勝2着5回。連対を外したのはわずか一度のみと抜群の安定感を誇っている。
父トワイニング、母父アグネスワールドはスピード血統だが、デビュー2戦目でダート1800mを勝っており、2000mも克服十分。連闘の疲れがなかったら勝ち負け必至。
ゴーリキは成績安定しないが、転入後1勝2着1回。内枠を引き当て、イン経済コースでうまく立ち回れば上位可能。
ヤコウレッシャは前走、アドマイヤイバマに早めに交わされながらバテずに2着死守。スンナリなら持ち前の粘り発揮。
◎⑨アドマイヤイバマ
〇⑧トゥザキングダム
▲⑥シャスールニング
△③レッドダニエル
△①ゴーリキ
△⑦ヤコウレッシャ
<お奨めの1頭>
3R キッド
休み明け2戦目を圧勝し、上昇ムードは明らか。メンバーは若干強化されたが、能力上位に変わりはない