★重賞・白嶺賞/イーグルカザンが今季3つめの重賞タイトル獲得
12月16日に行われた重賞『白嶺賞』は6番人気のイーグルカザンが優勝。今シーズン3つめの重賞タイトルを手にしました。
レースはコウセンの逃げをワットロンクンがマークする形で進行。短距離ほどの圧倒的なスピードではないコウセンは4コーナーあたりでワットロンクンに捉えられ後退しはじめます。
そこからは先頭に立ったワットロンクンにタイセイファントムが迫る形。二頭の競り合いはゴールまで続き、ワットロンクンが凌いだかに見えましたが、最内を突いたイーグルカザンが頭を出した瞬間がゴール。イーグルカザンは赤松杯・すずらん賞に続いての重賞3勝目を挙げました。
1番人気タイセイファントムは3着、2番人気コウセンは5着でした。また、1着馬~3着馬にはトウケイニセイ記念の優先出走権が与えられます。
12月18日のメインレースはA級一組・ダート1800mの『冬至特別』。今年の実際の冬至の日は12月22日だそうですね。ここのところ強い寒気が入り込む日が続き今まさに真冬ど真ん中という感じの日々ですが、暦の上ではこれから徐々に日が長くなり、春へ向かっていく事になります。そうですねえ、もう少し穏やかな空模様の日が続けば良いなあ。
さて冬至特別。本命は(8)ハイパーチャージとしました。
今季の転入直後は着順の上下の幅が大きく、安定しない、馬券的には信用しづらい結果が続きました。しかしそれも近走では6戦連続掲示板確保など、一進一退ではあるものの上位安定するようになってきています。前走の北上川大賞典は距離が長すぎた事による8着敗戦。1800mの今回なら話は変わるはずですし、外目の枠になった点も計算しやすい材料になったのではないでしょうか。
対抗は(6)ワイルドロジャー。近年は南関東と北海道を行き来しながらキャリアを重ね、今年は北海道のA級で好走、昨年は南関東のB級で勝ち星を挙げたりしているのですから力量的には足りるはず。加えて距離経験が豊富な点も魅力的。
三番手は(4)ガッサンプレイでどうでしょうか。短距離中心に使われてきた馬ゆえ1800mは全くの初めて。その点は不透明なのですが、岩手でのここまでを見ての印象では短距離でもマイルでも極端に内容が変わる感じはありません。この距離でも前走くらいの粘り強さは見せてくれるのでは。
ヒモは(1)サプライズハッピーから。4月の、複数頭がからむ落馬に巻き込まれてから初めての実戦復帰。その点が気がかりですが、馬自身は使い込まれて良くなると言うよりは休み明けでフレッシュなほど走るタイプ。状態に問題なければ好結果も。(9)マルタカシクレノンは6着・5着とスローながらも長期休養明け後を徐々に良化中。いきなり一変・大変身とまではいかないまでも変化を見込んでよいのではないでしょうか。
●10Rの買い目
馬単(8)=(6)、(8)=(4)、(6)=(4)、(8)→(1)、(8)→(9)
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★オッズパークLOTO 5重勝/12月18日(対象7R~11R)
7R/評価A:10番 評価B: 4番 穴:9番
8R/評価A: 6番 評価B: 2番 穴:8番
9R/評価A: 5番 評価B: 4番、 9番 穴:10番
10R/評価A: 8番 評価B: 6番、 4番 穴:9番
11R/評価A: 1番 評価B: 6番 穴:4番
17日から始まる「ゴールデンジョッキーズシリーズ」。全3戦の合計ポイントで優勝が決まるスタイルが導入されて6年目。
2012年は第3戦が降雪のために中止。第2戦でトップに立っていた高橋悠里騎手がボーナス50万円を手にした。
2013年は山本政聡騎手、14年は南郷家全騎手、15年は陶文峰騎手が優勝。第2戦まで最下位だったが、大逆転で総合優勝を果たした。
昨年は山本政聡騎手が2度目の優勝。第2戦まで5位だったが、これまた逆転劇を演出した。
このシリーズは第1戦が1400m、第2戦が1600m、最終第3戦が1900mで実施。距離が大きく勝敗を左右することも逆転につながっていると思う。
果たして50万円のボーナスを手にするのは誰か。今年も最終戦まで目が離せないに違いない。
「ゴールデンジョッキーズシリーズ第1戦」はC1・1400m条件だが、出走頭数が11頭。残念ながら現在リーディング12位の南郷家全騎手は抽選モレ。規定によりレース結果7位と同じ5ポイントが与えられる。
当初、16頭の登録があったが、有力馬が次々と回避。順当戦が一気に混戦ムードとなった。
主力に浮上したのが菅原俊吏騎手=ネオヴァモス。夏に去勢手術を施し、その効果が徐々に出始めて3走前2着から前々走快勝。ワンランク上を望めるきっかけができた。
前走・錦秋湖賞は7着に終わったが、距離が長かった上、絶対的に不利と言われる大外も敗因。今回は守備範囲の1400mに替わって首位奪回のお膳立てが整った。
山本政聡騎手=プレミアムフレンチは8月に1勝した以降、久しく鳴りを潜めていたが、前回快勝でようやく両目を開けた。ムラなタイプだが、これで弾みついたと解釈。走破タイムも上々なら凡走覚悟で対抗格とした。
山本聡哉騎手=ホホエムオンナも8月以降、勝ち星がないが、条件にも恵まれなかった。前走も1600mが長く6着。しかし大負けしている訳ではなく、評価ダウンは禁物。今回は距離短縮は好材料だし、外枠でもその気になれば逃げの手が打てるメンバー構成。
鈴木祐騎手=モントは前回快勝。1400m短縮も味方した。この1勝を含めて水沢1400mは<1.3.0.0>と連対パーフェクト。相手強化でも軽視できない。
坂口裕一騎手=タイムアラウドはここにきて復調気配は明らか。前走も出遅れながら直線鋭く3着に突っ込んだ。ペース速くなれば一気突き抜けるシーンまで。
阿部英俊騎手=チョーハッピーは850m快勝。短距離で本領発揮するタイプだが、流れ合えば1400mも問題にしない。揉まれない大外も歓迎。
◎⑧ネオヴァモス
〇⑥プレミアムフレンチ
▲⑩ホホエムオンナ
△②モント
△①タイムアラウド
△⑪チョーハッピー
<お奨めの1頭>
3R ブリッジオーヴァー
転入2戦とも逃げ切り圧勝。能力の違いを見せつけている。相手はミーヤリープリー1頭、馬連4-6の一点勝負
16日メインは「第26回白嶺賞」(水沢1600m)。8頭立てながら、実力伯仲。どの馬にも勝つチャンス十分の一戦となった。
実は白嶺賞、荒れる重賞で定評がある。2011年、ベルモントダイヤ(6番人気)が優勝して3連単76万1780円。
以下、2010年、1着・ダイメイジュエリー(8番人気)で44万3300円。2008年、1着・アンダーボナンザ(3番人気)で26万7700円。2007年、1着・ダイワフォーチュン(7番人気)で11万1290円と過去10年で10万馬券が4度も飛び出した。
ほかに3万馬券3回、万馬券1回と10回中8回が万馬券となっている。
ただ、一昨年ワットロンクン、2013年ドリームクラフトが1番人気で優勝。2度は堅く収まっているが、その反動か、昨年は降雪のために休止。
今年が仕切り直しの一戦だが、果たして人気サイドの決着になるか、またしても大波乱か。とても興味深い。
この流れで本命を指名するのは若干気が引けるが、コウセンを主軸視する。
阪神芝1800m・2歳新馬戦を勝ち上がったが、3歳5月から1年3ヵ月の休養。その後も4歳3月から1年2ヵ月、5歳8月から半年と3度の長期休養を余儀なくされた。
レースキャリアが7歳のわりに少なかったのはそのため。岩手へ新天地を求めたのが3ヵ月休養をはさんで8月、芝1600m・桂樹杯だった。
レース間隔が開いて5番人気にとどまったが、アッサリ逃げ切りを決めて快勝。続くOROカップは3着だったが、芝1000m・ハーベストカップをレコード勝ち。交流・OROターフスプリントも連勝し、持てるスピードを如何なく発揮した。
その後は歴戦の疲れを取るためにひと息入れ、水沢850m戦で復帰。地方ダートは未経験だったが、5馬身差で圧勝。ダートも問題ないことを証明した。
今回はマイルが舞台だが、ダート1700m、1800mで2着1回3着2回。芝だが桂樹杯を勝っていれば大丈夫。ここも天性のスピードで圧倒する。
タイセイファントムから入る手も十分。今年8月、JpnIII・クラスターカップへ中央代表で参戦。1秒差6着にまとめた。
転入初戦の絆カップはラブバレット、エンパイアペガサスなどがエントリー。人気の盲点となったが、豪快なまくりで完勝。早め先頭ラブバレットをアッサリ交わし、中央6勝の底力を披露した。
今回はコース広い盛岡から水沢に替わり、同じ戦法では厳しいと思うが、中央時代に先行して勝ったケースもあり、積極策に出れば克服十分。重賞2連勝を狙う。
チェリーピッカーは中央未勝利から15戦14勝2着1回から青藍賞へ挑戦。重賞初挑戦で優勝の快挙をやってのけた。
以降は南部杯8着、絆カップ7着、前走2着と勢いが薄れてきた感もあるが、前走は外枠とスローに泣いた印象。今回はメンバー的に速い流れは確実なら、自慢の末脚を存分に発揮できるはず。
イーグルカザンはそのチェリーピッカーの追撃を完封。積極的なレース運びも功を奏した。岩手3勝は水沢盛岡を問わず1600m戦。ベストの舞台で赤松杯、すずらん賞に続く重賞3勝目なるか。
メイショウオセアンは快速が持ち味だが、最後のひと踏ん張りが足りず岩手未勝利。ここではパンチ力不足は否定できないが、南部杯で岩手最先着7着。控える競馬で活路を開きたい。
◎⑥コウセン
〇③タイセイファントム
▲④チェリーピッカー
△②イーグルカザン
△⑤メイショウオセアン
△⑧ワットロンクン
<お奨めの1頭>
5R ジェネスレーヴ
転入初戦は出遅れながらも5馬身差で圧勝。能力の違いを見せつけた。相手強化感もなく、アッサリ2連勝を飾る
★重賞・寒菊賞/1番人気のチャイヤプーンが優勝
12月10日に行われた2歳重賞『寒菊賞』はこれが転入2戦目のチャイヤプーンが人気に応えて優勝しました。
前走は先行争いを繰り広げた同馬でしたが今回は少し出負けしたために4番手からの競馬。先行勢が快調に走り続けたために苦戦するかと思われたシーンもありましたが、そこを割って抜け出してみれば他馬をあっという間に引き離す鋭い伸び。直線だけで勝負を決めて自らの強さをアピールして見せました。これで岩手では2戦1勝、通算では5戦3勝。次戦は金杯にむかいます。
12月11日のメインレースはB2級1900mの特別『ディセンバーカップ』です。この距離のレースの時は毎回触れるのですが「水沢1900m」はあまり設定がない珍しい距離でして、今回のメンバーも、例えば2000mの経験はあるとしてもこの条件は初めてという馬ばかりです。1800mとも2000mともちょっと異なる展開になりやすい1900mがやはりレースのカギになるし各馬にとっても課題ということになるのではないでしょうか。
このレースの本命は(6)ユイノムテキです。岩手転入初戦のイーハトーブマイル、1600mの重賞で2着を確保して2000mの不来方賞に駒を進めたもののそこでは9着。そういう成績を見るとこの距離は長いかという事になるのでしょうが、しかし他馬に展開を握られて苦しくなって失速した不来方賞で「長い距離は苦手」と判断するのは早計かとも考えます。今の馬場傾向ならより楽なペースでの先行も可能。この距離でも健闘しておかしくないと見ます。
対抗は(5)ナンブホマレ。6月のダイヤモンドカップでは離されはしたものの5着を確保しましたし、古馬編入で一時薄れていた勢いもここに来て上昇の兆し。ここ二走くらい動けるならそろそろ。
三番手は(7)アイガーベルンを。自己条件を戦いながら徐々に進境を見せ、前走なども着順は7着と大きく負けたように見えますが勝馬とのタイム差は0.9秒ですからそれほど大負けしたわけではない。不来方賞でも大崩れせず5着。その後の上積みも計算に入れれば意外に差は無いのでは。
以下はまず(3)ベストプレディクト。JRA時代は芝の長い距離を使っており距離自体の経験は豊富。ただ、岩手に転入してマイルで連勝したあたり実は意外に長い距離が合わなかったのでは?という疑問がわきます。今回はその点から軽めの評価。(8)ウップスアデイジイは仕掛け所が難しいだけで距離は特に問題ないでしょう。距離が微妙な先行タイプが多いだけに流れが向く、嵌まってしまう展開を一考しておきたいですね。
●10Rの買い目
馬単(6)=(5)、(6)=(7)、(6)→(3)、(6)→(8)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/12月11日(対象7R~11R)
7R/評価A: 1番 評価B: 7番 穴:2番
8R/評価A: 4番 評価B: 6番 穴:1番
9R/評価A: 4番 評価B: 2番 穴:7番
10R/評価A: 6番 評価B: 5番、 7番 穴:8番
11R/評価A: 6番 評価B: 7番 穴:2番
現在、岩手版グランプリレース・桐花賞のファン投票を実施中。締め切りは12月17日ですので、ふるってご応募ください。
今シーズンの古馬戦線は混とんとしたままで桐花賞を迎えることになった。必然的に年度代表馬の選考も難しいが、現時点でリードしているのはラブバレットだろう。
地元重賞・栗駒賞、岩鷲賞を連勝し、JpnIII・クラスターカップでレコード駆けしながらブルドッグボスの強襲に遭ってクビ差2着。あと一歩のところでグレードタイトルを逃がしたが、笠松グランプリ3連覇の偉業を達成。次走に兵庫ゴールドトロフィーが控え、この結果待ちといった感じだ。
しかし1600m以上のカテゴリーでは勝ち馬が次々と替わっている。本来ならあすなろ賞、みちのく大賞典を制したエンパイアペガサスが主役だが、絆カップ6着、さきたま杯6着と本調子を取り戻していない。
それでも実力は誰もが認めるところ。桐花賞へ出走すれば地力でアッサリの可能性も十分ある。
また北海道2冠馬ベンテンコゾウも桐花賞を目指している。ダービーグランプリはスーパーステションに完敗5着だったが、急仕上げだった印象も否定できなかった。
仮に桐花賞を制すれば遠征2勝のプラスポイントもあり、年度代表馬の有資格馬の1頭。ファン投票がどのような結果になるか興味深い。
10日メインは2歳重賞「第16回寒菊賞」(水沢1600m)。1着馬から3着馬に年明け2日、金杯の優先出走権が与えられる。
今シーズンの2歳戦線も混戦ムード。若駒賞を快勝したニッポンダエモンは休養に入り、交流戦はすべて北海道所属馬に軍配。2歳最優秀馬の選考も悩むところ。その意味で寒菊賞は金杯ともども重要な一戦となる。
主軸にチャイヤプーンを指名。デビュー戦は5着に終わったが、2戦目から連勝。特に2戦目の門別1700m戦で破格タイムで完勝。馬場が軽かったにせよ、1分48秒6は優秀だ。
その結果から転入初戦の知床賞で1番人気に支持されたが、スタークニナガ、ヒガシウィザードの北海道2騎に屈して3着。
以降は戦列を離れて立て直しに専念。何度か登録もあったが、体質も弱かったのだろう。寒菊賞まで無理せずに待った。
母は岩手最強世代と言われたサイレントエクセル。同期にジャパンダートダービー3着オウシュウクラウン、今でも水沢1600mレコードを保持するテンショウボスなどがいたが、サイレントエクセルは牡馬に伍してダービーグランプリ(当時GI)3着などの強豪牝馬。ようやく彼女の血を継承する子供が誕生するかもしれず、期待は高まる。
参考までにサイレントエクセルの担当厩務員は現在、チャイヤプーンを管理する千葉幸喜調教師だった。
スターギアは逆転首位まで十分。北海道2勝から転入初戦を9馬身差で圧勝。知床賞の走破タイムには届かなかったが、盛岡ダート1400m1分24秒7の好タイムもマークした。
奇しくもチャイヤプーンの知床賞タイムも1分24秒7。数字的にも互角と見て間違いないだろう。続くプリンセスカップは北海道勢に上位3着までを独占されたが、見せ場を作って4着に健闘。臨戦過程を考えるとこちらから入る手もある。
スターキヨミツはデビュー戦でチャイヤプーン(5着)に先着2着。北海道では1勝にとどまったが、転入戦を豪快なまくりで圧勝。逃げたリュウノムーンを並ぶ間もなく交わした。
スターギアが1600m未経験に対し、実際に勝っているのが強み。2頭をまとめて負かすシーンまで。
リュウノムーンは南部駒賞で岩手最先着4着。前走は逃げの手に出てスターキヨミツに完敗だったが、元々は差しタイプ。戦法を変えて反撃を狙う。
◎③チャイヤプーン
〇②スターギア
▲④スターキヨミツ
△⑧リュウノムーン
<お奨めの1頭>
7R タカイチホワイト
転入初戦は大きく体重を減らした上、揉まれる厳しい競馬だったが、鋭く伸びて完勝。このクラスでは実力の違いは明白だった