3連休・重賞3連発の締めくくりはダートグレード競走『マーキュリーカップJpnIII』です。今季の岩手最初のグレードレースとなるこのレースは14頭のフルゲートで行われます。
今年のマーキュリーカップは、例年同様にJRA代表5頭、地方他地区代表5頭、岩手代表4頭で競うわけですが、今年が例年と異なるのは地方他地区代表・岩手代表含め全て元JRA所属馬で地方デビュー馬が「0」という顔ぶれだという点です。これまでの実績面では地方代表馬の方がJRA代表馬を上回る部分もあり、例年とひと味異なる"混戦ムード"となっています。専門紙によっては地方馬の方に重い印が多いものもありますが、まさに今年のメンバー構成の反映によるものだと言えるでしょう。
自分の本命もそんな前提を踏まえて(1)タイムズアローです。昨年の4着馬ですが、昨年は来盛時に馬運車の故障で輸送に通常以上の時間を要し、-19kgという体重で出走しなくてはならなかったうえにレースではスローペースになって脚の使いどころが難しくなるという二重の不運。それでもこの馬のレース内容の良さは記憶に残るものでした。昨年と違い順調にレースに臨めるなら結果も変わってくるはずです。
対抗は昨年の優勝馬(8)ユーロビート。昨年のレースは流れが落ち着いて主導権を握りやすかったのと、やはり鞍上の吉原騎手の非常に"キレた"騎乗のおかげで勝てたという印象があり、今回も同じだけ好条件が揃うかどうか?はやはりちょっと疑ってかかりたいもの。とはいえ今回も鞍上は昨年と同じ、メンバー的にも昨年とほぼ同じ。そしてこの馬自身も盛岡と相性が良さそうな走り。結果、昨年と同じ結末になっても何ら不思議ではありません。
三番手は(10)マイネルバイカとしましたが、これは"前に行く、逃げる"事を期待しての▲。近走は溜める競馬を狙ってきていますがこの馬の持ち味は先行、できれば逃げた方が活きる。そういう形になったら。
ヒモはまず(5)ナムラビクター。脚質ゆえなのか読みづらい成績になっていますが、ダートGIレベルの実績はメンバー中最右翼。左回りに苦手感がないのも魅力に。
(13)ストロングサウザー。佐賀記念は流れも向いた感があり、戦績からもマイルあたりがベストかなというイメージが。ただ走りの質は地方競馬と相性が良さそう。
もう一頭加えるなら(9)ケイアイレオーネか。この馬も実績は最右翼クラス、左回りも問題なし。地元重賞では57kg・58kgで走らされるのが55kgなら有利という計算も。
●9Rの買い目
馬単(1)=(8)、(1)=(10)、(1)=(5)、(8)=(10)、(1)=(13)、(1)=(9)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/7月18日(対象8R~12R)
8R/評価A: 2番 評価B:12番 穴:3番、7番
9R/評価A: 1番 評価B: 8番 穴:5番、10番
10R/評価A: 7番 評価B: 2番 穴:11番、12番
11R/評価A: 3番 評価B:10番 穴:2番、8番
12R/評価A: 1番 評価B: 2番 穴:3番、5番
今週の岩手競馬は重賞3連発。いずれも好メンバーがそろった。さらに18日、マーキュリーカップ当日には「ジャパンジョッキーズカップ」を実施。JRA、東西地方騎手が3チームに分かれて計3戦でチーム優勝、個人優勝を争う。
優勝チームには「いわて牛サーロインステーキ」「エーデルワイン」「江刺金札米ひとめぼれ」「いわて純情りんご」が4人全員に贈呈される。
また最優秀騎手には「いわて純情豚1頭分」「江刺金札米ひとめぼれ1年分」がそれぞれ贈られるほか、第1戦から第3戦の各レースの優勝馬関係者には「岩手牛ローストビーフ」が贈られる。
昨年はチームJRAが優勝。最優秀騎手にもJRA・戸崎圭太騎手が選ばれた。果たして今年優勝するのはどのチームか、どの騎手か。そして「いわて純情豚1頭分」の行方は...?
16日メインは重賞3連発の第一弾「第17回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。牝馬オープン11頭によって争われ、1着馬から3着馬にビューチフルドリーマーカップの優先出走権が与えられる。
負担重量はA級在籍馬が56キロ、B1級以下は54キロ、3歳は53キロ。これも勝敗に少なからず影響しそうなムードがある。
主軸はミラクルフラワー。注目してほしいのは岩手成績10戦7勝2着1回。2歳時に知床賞(盛岡ダート1400m)、プリンセスカップ(牝馬交流 水沢1400m)を優勝。
昨年、北海道から転入して5戦2勝。その後、大井2戦とも二ケタ着順に終わったが、今年5月に再転入。圧巻の3連勝をマークした上、牡馬を尻目にみちのく大賞典を逃げ切り快勝。岩手最高峰のレースを制する快挙を果たした。
昨年より成長の跡がみられるのは落ち着きが出たこと。精神面で大人になったのが何よりも大きい。
今回は牝馬同士でメンバーが大幅に緩和され、流れも落ち着いておあつらえの展開。重賞2連勝濃厚と見る。
逆転筆頭はミトノレオ。昨年、3歳牝馬交流・留守杯日高賞へ参戦してホレミンサイヤの2着。以降も東海ダービー3着、岐阜金賞2着、笠松・クイーンカップ2着など強豪相手と互角の勝負を演じてきた。
南関東移籍後もC1で2勝。能力的にミラクルフラワーとほぼ同格と見て間違いない。流れ速くなれば突き抜けるシーンまで。
サプライズハッピーはプリンセスカップ、留守杯日高賞と牝馬交流で2勝。ここ一番の強さに定評がある。前走・岩手ダービーダイヤモンドカップは2000mが長く3着だったが、1ハロンでも短縮は歓迎。
しかも3歳からの挑戦で53キロの負担重量は好材料。初めて古馬と対戦するが、ハンデ差を生かして上位をもくろむ。
ソサエティクイーンは中央未勝利に終わったが、中身は上々。ダート1200m~1400mで2着2回3着3回と健闘した。大井C1を経て転入して当初は精彩を欠いたが、前々走2着から前回快勝。上昇ムードに乗っているのは間違いない。
あとは一貫してA級で揉まれてきたラブディーバ、昨年同レース3着スパンコールも軽視できない。
◎⑤ミラクルフラワー
〇④ミトノレオ
▲②サプライズハッピー
△⑥ソサエティクイーン
△①ラブディーバ
△③スパンコール
<お奨めの1頭>
6R ブライティアマンボ
今季始動は遅れたが、5戦2着4回と抜群の安定感。メンバーが大幅に甘くなり絶好の勝機を迎えた
★重賞・ハヤテスプリント/トドイワガーデンが初タイトル獲得
9日の盛岡競馬場で行われた3歳のダート1000m重賞『ハヤテスプリント』は1番人気に支持されたトドイワガーデンが優勝。自身の初重賞タイトルをレコードで飾りました。
これが転入3戦目だったトドイワガーデン。前走のウイナーカップは5着に終わりましたが、転入初戦で快勝した時と同じ1000mでのレースを終始強気の攻めで押し通しました。勝ちタイム58秒8はこれまでの記録を0.2秒上回る新レコードです。
★重賞・オパールカップ/サンエイゴールドが芝重賞3連勝
続く10日、盛岡競馬場で行われた3歳芝の地方競馬全国交流『オパールカップ』では、こちらも1番人気サンエイゴールドが優勝。芝重賞3連勝を果たしました
遠征勢4頭対岩手勢8頭の戦いになりましたが、地元岩手の期待を背負ったサンエイゴールドが北海道ジャストフォファンに競り勝つ形。サンエイゴールド自身ははまなす賞・サファイア賞に続いて芝重賞を3連勝、そしてこのレースでは昨年遠征馬に奪われたタイトルを取り戻してみせました。
今日の盛岡競馬メインレースは10R、A級二・B1級一混合の『小暑特別』です。小暑とは"そろそろ暑さが本格化する頃"という節気だそうですね。西日本の方からは連日猛暑という報が伝わってきますが東北は今のところはまだ涼しいくらい。小暑・大暑と進んで岩手の夏も本格化していくのでしょう。
今回の本命は(2)ジャーグラットです。前走の勝利はB1級、今回は昇級の形になりつつ斤量も背負う格好ではありますが、昨夏の転入当初はオープンで勝ち負けしていますしA級B級混合戦でも今年4月に圧勝。若干条件は異なっているもののここでも主力視していいはずです。
対抗は(11)アサクサニッポン。転入初戦の前走は僅差ながら力強さを感じさせる勝利。その前走は水沢でしたが、JRA時代は左回り経験が豊富でしたから、盛岡に変わるのは前進材料になるでしょう。前走時に破った2着馬・3着馬が今週の盛岡で勝っている・・・という点も後押ししてくれるのでは。
(9)タイセイメテオが三番手。ここまで短距離を使われてきた馬がマイル挑戦。キャリア初のマイル戦だけにやってみないと分からない点はあるものの、ここまでは着順の数字以上の好調さを感じさせただけにどんなレースをするか楽しみ。
ヒモはまず(4)ナムラハンベエ。どうにもあてになりませんが、三走前・四走前くらいに走れば足りるだけに念のため警戒というスタンスで。(8)アクシアも着順よりは悪くない走りだった印象。混戦はお手のものだけに連下に一点。
●10Rの買い目
馬単(2)=(11)、(2)=(9)、(2)→(4)、(2)→(8)
★オッズパークLOTO 5重勝/7月10日(対象7R~11R)
7R/評価A: 1番シンソウノマドンナ 評価B:7番 穴:4番、6番
8R/評価A:10番マーヴェラスデー 評価B:2番、11番 穴:1番
9R/評価A: 2番クリンクリン 評価B:9番 穴:3番、6番
10R/評価A: 2番ジャーグラット 評価B:11番 穴:9番
11R/評価A: 7番スマイルリリー 評価B:4番、8番 穴:1番
メイセイオペラが亡くなった。7月1日。22歳だった。2006年、韓国にわたって以降、97頭の産駒が誕生。今年も3頭に種付けをした。心から冥福をお祈りします。
10日メインは3歳・地方競馬全国交流「第17回オパールカップ」(盛岡芝1700m)。今年は北海道から2頭、南関東から2頭の計4頭が参戦。迎え撃つ岩手8頭の計12頭で覇を競う。
昨年は大井・ロゾヴァドリナが優勝。続いてOROカップも制し、盛岡芝2連勝を飾った。今年も遠征馬はなかなか強力だ。
主軸に北海道・ジャストフォファンを指名する。北海道3勝から南関東へ移籍し1勝マーク。今年4月に里帰りして北斗盃2着、北海優駿3着。いずれもスティールキングが優勝したが、果敢に逃げて見せ場を作った。
北海優駿は1秒差をつけられたが、距離2000mも長かった印象。北斗盃(門別1600m)では0秒2差。3着以下は6馬身も離され、マッチレースに持ち込んだ。
今回は初の芝、初の左回り、船移動も含めた長距離輸送などクリアーするべき課題は多いが、陣営は勝算があっての参戦。画面越しにしか観ていないが、跳びの感じは芝もこなせる印象。ここは激戦区で揉まれてきた経験が生きると判断した。
迎え撃つ岩手勢の大将格はサンエイゴールド。デビュー当初はなかなか頭角を現せなかったが、叩かれながら良化一途。デビュー6戦目の盛岡芝1600mで初勝利を飾り、同じく芝で連勝。
勢いを駆ってJRAに挑戦し、500万下・ベゴニア賞6着。2戦目の寒竹賞12着。入着は果たせなかったが、この経験は貴重だった。
今季初戦のスプリングカップはダートに手こずって7着。この結果から矛先を芝に向け、本領発揮。はまなす賞、サファイア賞と芝重賞で2連勝をマークした。
これは昨年、最優秀ターフホースに選ばれたレジェンドロックとまったく同じローテーション。芝で持てる能力がいかんなく発揮された。
父は大種牡馬ステイゴールド。遠征馬にも引けを取らない血統背景が魅力だし、何よりも地の利がサンエイゴールドにはある。
ワールドプリンスはアイルランド生まれ。父はイリューシヴシティー(GI・モルニ賞)産駒のリルボーンラッド。イギリスGI・ミドルパークステークス2着の実績。また母父オナーアンドグロリーは帝王賞優勝ネームヴァリューで日本でもお馴染み。
中央芝を一度経験(500万下・8着)をした強みがあり、盛岡芝で素質を開花させるか。
ディックカントウはひと冬を越して見違えるほど成長。あやめ賞を豪快に圧勝した。続く留守杯日高賞4着後、再び山元トレセンに移動して鍛え直して帰郷。今回は2ヵ月半ぶりの実戦となるが、乗り込み量に不足なし。芝もクロフネ産駒なら大丈夫。
エラスムスは父がサウスヴィグラス。芝は微妙だが、母父サンデーサイレンス。そして叔父が日本ダービー馬タヤスツヨシ。目下2連勝の勢いで初芝も克服する。
リュウノファンタジは岩手入り後、一貫して重賞路線を歩み岩手ダービー・ダイヤモンドカップ8着以外は毎回上位を確保。初芝のはまなす賞でも2着確保と器用さを持っているのがセールスポイント。
◎⑧ジャストフォファン
〇⑩サンエイゴールド
▲③ワールドプリンス
△⑨ディックカントウ
△⑥エラスムス
△⑦リュウノファンタジ
<お奨めの1頭>
12R コスモジョイジョイ
ねむの木賞は残念ながら3着に終わったが、それ以前の2連勝が圧巻。盛岡1600m戦は信頼度絶大
岩手から熱烈応援していた山本兄弟(政聡、聡哉騎手)は「スーパージョッキーズトライアル2016」は2、5着。残念ながら札幌へ行くことができなかった。
優勝は高知の永森大智騎手。第1ステージ・盛岡では7位タイに甘んじたが、第2ステージ・名古屋で連勝。一気に上位組を抜き去り、2位・山本聡哉騎手に14ポイントの大差をつけた。
昨年も金沢・藤田弘治騎手が最終ステージで2連勝。見事ワールドオールスタージョッキーズの切符を獲得しただけではなく、第1戦で見事1着をもぎ取った。
今年のワールドオールスタージョッキーズ2016は8月27、28日の両日。永森大智騎手、札幌での活躍も期待している。
今週から盛岡競馬場が舞台。開催替わり初日9日メインは3歳重賞「第4回ハヤテスプリント」(盛岡ダート1000m)。
中心はトドイワガーデン。1000m条件なら父サウスヴィグラス譲りのパワーにモノを言わせ、首位を奪回する。
ハイレベル北海道で3勝マーク。北斗盃10着後、岩手入りして初戦の盛岡ダート1000mを完勝。4コーナーまで持ったままという強い一戦だった。
この内容から2戦目・ウイナーカップで圧倒的1番人気に支持されたが、2番手から直線一杯5着。案外の結果に終わった。
元々、外から被せられるとモロさを出すところがあったが、ずっとノーノーイエースが外にいて気にする仕草を見せて走っていた。
その意味で5番枠は微妙だが、コース広い盛岡なら大丈夫。1000m戦に戻って重賞制覇に王手をかけた。
逆転筆頭はボーンインタイム。前々走、トドイワガーデンに完敗だったが、2着を死守。1000m適性は間違いなくある。
今度は内にいる馬たちの動向を見ながらレースができる大外10番枠。今回に限れば外枠は好材料。サウスヴィグラス産駒で1、2フィニッシュを決める。
このラインにノーノーイエースが割って入る。北海道1勝、南関東から転入。3戦2着1回4着2回ともうひと伸びが足りないが、折り合いを気にしなくていい1000m歓迎。今度こそ突き抜けるか。
レイズアスマイルは盛岡1200m戦を快勝。スローの流れを見て3コーナー手前でひとまくり。そのまま押し切って待望の岩手初勝利を飾った。ただ、1000mだと前の馬が止まらず差しタイプには厳しい展開。その点で若干割り引きが必要だろう。
スクリーンハッピーの粘りも侮れない。ウイナーカップでも逃げて3着確保。軽視すると痛い目に遭う。あとは好枠を引き当てたリンノキセキにも注意を払いたい。
◎⑤トドイワガーデン
〇⑩ボーンインタイム
▲⑧ノーノーイエース
△⑥レイズアスマイル
△⑦スクリーンハッピー
△②リンノキセキ
<お奨めの1頭>
9R ロケットボール
3走前の盛岡芝1600m戦が生涯初めての芝だったが、抜群の適性を見せて快勝。重賞挑戦・かきつばた賞でも3着に善戦した。B1なら地力の違いが明らか