5月のゴールデンウィークから始まった盛岡競馬も第2回目に突入。いよいよ16日(土)、盛岡競馬場=OROパーク自慢の芝レースがスタートする。
昨年は春の訪れが遅く、それに伴い芝の成長も異常に遅かった。一時は芝競走の実施さえ危ぶまれたが、何とか間に合った。
しかし今年の岩手は基本暖冬。桜開花も例年に比べて1週間以上早かった。盛岡芝もすくすく成長。すでにゴールデンウィーク時でも実施可能なまで芝が青々としていた。
そして待ちに待った芝競走は毎年恒例となった「第20回はまなす賞」。盛岡芝1600mを舞台にフルゲート12頭によって争われる。
ダート路線はやまびこ賞を圧勝したスペクトルがまずリードしたが、第8Rにロールボヌールが出走。南部駒賞完勝から6ヵ月。ついにロールボヌールが始動する。両陣営のターゲットは6月1日、岩手ダービー・ダイヤモンドカップ。ここでダート戦線の雌雄が決する。
一方、芝3歳戦線は7月12日、地方競馬全国交流「第16回オパールカップ」(盛岡芝1700m)。はまなす賞1着馬~3着馬に優先出走権が与えられ、その意味でも目が離せない一戦となった。
スプリングカップでスペクトルを徹底マークから競り落としたシークロムが北斗盃2着後、岩手へ戻ってきた。
シークロムはオータムセールで945万円の価格で落札されたローレルゲレイロの初年度産駒。中央ダート3戦0勝から転入し、岩手初戦スプリングカップを快勝。レースセンスの良さが光った。
岩手へ再転入した目的は芝=オパールカップ。生涯初めての芝で適性は未知数だが、兄がシャドウゲイト。現在は南関東ダートで活躍中だが、中央時代に芝5勝サトノタイガーなら走る素地は十分。
北海道、岩手の往復で疲れがないか若干不安だが、それさえクリアーなら重賞2勝目は濃厚と見るべき。
レジェンドロックはスプリングカップで3秒7差7着。仕上がりは悪くなかったが、パワーの要る馬場に泣いた印象。
盛岡芝は一度使ってスペクトルの2着。メンバー最速の上がりを駆使し、適性の高さを証明した。切れる脚は芝でこそ全能力を発揮する。
シーキングザライトは中央5戦0勝から転入して2連勝を飾り、やまびこ賞でも3着に善戦した。芝はデビュー戦の函館1000m5着なら問題なし。またマイネルラヴ産駒は盛岡芝が合うタイプが多いのも心強い。
コンクエストオールも本質的には芝向き。ダートでは3着最高だが、盛岡芝<1.1.1.2>。ここは待ちに待った舞台だ。
コスモノビリスはスプリングカップ3着、前走2着。いい脚を長く使えるのが持ち味。中央時代の1勝は川崎交流でマークし、芝はひと息だが、転入前2戦は500万下での結果。時計かかる盛岡芝なら怖さ十分。
トーホクライデンは金杯、そして前走・やまびこ賞2着。血統的に本質はダートタイプだと思うが、今の成長力で克服できるか。
◎(6)シークロム
〇(5)レジェンドロック
▲(10)シーキングザライト
△(4)コンクエストオール
△(2)コスモノビリス
△(11)トーホクライデン
<お奨めの1頭>
8R ロールボヌール
本文でも記したとおり、昨年2歳No.1がついに始動。半年ぶりの実戦でも能力が違いすぎる
★シアンモア記念は地元ライズラインがV
10日・日曜日に行われた重賞『第40回シアンモア記念』は3番人気の地元ライズラインが逃げ切り勝ち。昨年に続き2年連続で地元馬が制しました。
シアンモア記念では2008年から2013年まで5回連続(2011年は実施されず)で遠征勢が制していましたが、昨年のナムラタイタンがタイトルを取り戻し、ライズラインがそれを守る形になりました。
●10Rの買い目
馬単(1)=(7)、(1)=(4)、(1)→(3)、(1)→(6)
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かつて隆盛を誇った小岩井農場がイギリスから輸入した大種牡馬シアンモアに敬意を表して創設されたのがシアンモア記念。
条件が2000mから1600m。盛岡、水沢と舞台が替わり、2006年から全国の地方競馬に門戸を開放。過去9年は遠征馬が6勝、地元岩手3勝だが、特にここ5年は遠征馬が4勝。昨年はナムラタイタンが圧勝し、5年ぶりに地元に凱歌をもたらした。
そのナムラタイタンはトライアル・赤松杯をハイタイムで完勝したが、脚に熱が出たため無理せず自重。すでに引き運動は始まっており、じっくり復帰を待ちたいところ。
ナムラタイタンが出走なら主軸は不動だったが、一転して実力伯仲のメンバー構成。有力各馬にチャンスありのシアンモア記念となった。
主軸にフジノフェアリーを指名する。いわゆる晩成型で初勝利まで13戦も要した。しかし敗戦を糧に着実に地力アップ。通算12勝をマークし、A2下でも2勝。近走さらにパワー倍増した印象さえある。
不安点は南関東以外で走ったことがなく、必然的に平たんコースのみ。直線に坂がある盛岡対応と初の長距離輸送をどうクリアーするか、が最大の焦点。
とは言え12勝のうち9勝が1600m戦とマイルがベスト。鞍上に金沢・吉原寛人騎手を指名し、万全の態勢で臨む。
逆転筆頭はケイジータイタン。中央ダート4勝・1600万下に在籍。メイショウボーラーの代表産駒となった。
成績どおりムラな面が気になるが、転入後、アッサリ2連勝。特に前走はコミュニティとの競り合いを制し、勝負強さも見せた。展開的にも有利に運び、同厩ナムラタイタンの分まで期待がかかる。
ライズラインは岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、不来方賞の2冠を制し、古馬も白嶺賞優勝で突破。
冬場に南関東へ移籍して3着確保。フジノフェアリー4着に先着したのが心強い材料。赤松杯は出遅れて内に包まれる不利がこたえて3着。大外はちょっと痛かったが、仮に出遅れても影響は少ないはず。
コミュニティは評価下がってしまったが、もちろん争覇圏内にいる。昨年大みそかの桐花賞で鮮やかなまくりを決めてナムラタイタンを一蹴。ついに妥当ナムラタイタンを果たした。
今季4、2着だが、一戦ごとに良化顕著。マイルの忙しい競馬に若干不安あるが、流れ速くなれば自慢の末脚をさく裂させるシーンまで。
カネトシディオスは中央芝5勝2着8回。重賞も5度挑戦した実績を誇る。ダートは今のところ結果を出していないが、南関東2戦は流れが合わなかった。ワンターンの盛岡で反撃に転じるか。
◎(11)フジノフェアリー
〇(7)ケイジータイタン
▲(12)ライズライン
△(4)コミュニティ
△(8)カネトシディオス
<お奨めの1頭>
7R デサフィナード
C2ではモノが違うとばかり2戦とも圧勝。今度の舞台は盛岡だが、左回りも経験豊富。追いかける一手だ
5月3日、『岩手ダービー・ダイヤモンドカップ』トライアル「第28回やまびこ賞」が行われ、単勝1・2倍の圧倒的1番人気に支持されたスペクトルが圧勝。2着トーホクライデンに1秒9差をつけ、貫禄の違いを見せつけた。
山本政聡騎手がレースを振り返る。「担当者から状態がすごくいいと聞いていたので自信を持って臨めた。
馬場が逃げ有利だったので最初から行く気。スタートもうまいので逃げの手に出た。シーキングザライトが外から被せて来るのも想定内。
今後のことを考えて折り合いを重視して乗ったが、最後までしっかりと伸びてくれた。昨年よりさらに成長を実感。最後の瞬発力も威力を増した。
次(岩手ダービー・ダイヤモンドカップ)はロールボヌールも出てくるでしょうから、対決が楽しみです」
ロールボヌールは当初、3歳平場戦に登録があったが、無理をせず自重。ダイヤモンドカップへ直行するか、一度叩いて臨むかは状態次第だという。
過去2度の対決はロールボヌールの圧勝に終わったが、年を越して差が詰まるのか。それともスペクトルが主役の座を奪い取るか。今から楽しみな一戦となった。
5日メインはオープン・ダート1000m戦「スプリント特別」。未経験の舞台だが、盛岡コースならランドオウジを主軸視するのが妥当だろう
。
ランドオウジは一昨年、中央1勝から転入。7歳馬でわずか12戦のキャリアは長期休養が何度かあったから。4度の骨折を経て岩手へ新天地を求めてきた。
当初はなかなかレース勘を取り戻せなかったが、叩かれながら良化一途。ついには昨年、重賞3勝するまで復活した。
水沢もソコソコこなすが、輸送がある盛岡で本領発揮。おそらくスイッチが入ると思うが、別馬のようにシャープな反応を見せる。
ダート1000m戦は一度も経験していないが、盛岡ダート1200m重賞2勝ならこなせるはず。今季初勝利を飾り、弾みをつけたいところ。
デュアルスウォードは中央ダート5勝・オープンから南関東3戦を経て転入。注目の初戦は2ヵ月ぶりの実戦で前走比プラス9キロ。若干太目もあったが、それ以上に勝ったラブバレットが強すぎた。
当日は時計がかかる馬場。全体タイムが平均より1秒近く遅かったが、その中でラブバレットは水沢1300mを1分20秒6で圧勝。これはコースレコードに0秒4まで迫る破格タイムだった。
以上のことを考えると2着確保なら上々の滑り出し。叩かれた変わり身を加味すればダート短距離実績からも逆転首位まで十分。
ダブルスパークは昨年、芝1000m重賞・ハーベストカップ、全国交流・OROターフスプリントを優勝。秘めた才能が全面開花した。
力の要るダートに手こずっていたが、南関東から帰郷初戦の水沢1400m4着で克服のメドが立った。
元々、中央時代にダート1000mで1勝2着1回。適性がない訳ではなく、ベストの条件で首位争い参加する。
アフリカンハンターは中央ダート1200m4勝。初戦は4ヵ月半ぶりの実戦でプラス23キロと大幅増。3コーナーで早々と失速したが、大型馬が叩かれれば良化必至。こちらもダート短距離適性は勝るとも劣らない。
コスモフィナンシェは名古屋から再転入。赤松杯は9着だったが、前走4着。徐々に立ち直りムードは間違いない。
◎(6)ランドオウジ
〇(9)デュアルスウォード
▲(2)ダブルスパーク
△(1)アフリカンハンター
△(4)コスモフィナンシェ
<お奨めの1頭>
8R ピースワントゥルー
今季2戦の破壊力がすばらしい。年を重ねるごとに進化をし続け、B1卒業も時間の問題だろう
★盛岡開催スタート
5月の大型連休突入初日となった5月2日、岩手競馬でもOROパーク盛岡競馬場での開催がスタートしました。昨年11月10日以来半年ぶりの盛岡競馬。今開催は芝レースは予定されていませんが、5月16日からの次開催からは芝レースも始まります。
★開幕イベントで賑わいました
そんなORO開幕当日はたくさんのイベントが行われました。ご当地アイドルグループ『チャーマンズ』やフォークデュオ『秋風センチメンタル』のミニライブ、『美人時計』モデルさん達によるラウンドガールなど、競馬場は一日賑わいを見せていました。
●9Rの買い目
馬単(6)=(2)、(6)=(1)、(6)→(11)、(6)→(3)
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