3月29日、小林俊彦騎手の引退セレモニーが行われ、31日付けで調教師免許を取得。水沢所属で小林俊彦きゅう舎を開業する。早ければ第2回水沢、18日にも初出走にこぎつけられるかもしれない。出馬表をチェックしてほしい。
小林俊彦騎手引退と入れ替わりで小林凌(りょう)騎手が同日にデビュー予定。勝負服は師匠の板垣吉則調教師が騎手時代に着用していたピンクと黒がベース。
前後するが、千田洋騎手が4月4日から岩手で騎乗開始。3年連続の参戦となった。昨年は39勝をマークしたが、今年はさらに勝ち星を伸ばすか注目が集まる。
また園田競馬から松本剛志(たけし)騎手も4月18日から騎乗予定(8月3日まで)。所属は水沢・瀬戸幸一きゅう舎。激戦区・園田で鍛えられた騎乗技術に注目している。
11日メインは今シーズン第一弾の古馬重賞「第40回赤松杯」(水沢1600m)。年度代表馬ナムラタイタンが連覇を狙って勇躍登場する。
ナムラタイタンは昨年4月、鳴り物入りで転入し、圧巻の重賞3連勝。中央ダート9勝、武蔵野S優勝の実力をマザマザと見せつけた。
夏場に体調を崩して南部杯へぶっつけで臨み、地方最先着6着。続くJBCクラシックでもGIホース6頭相手に6着。12年ぶりのJBC盛岡を盛り上げた。
地元同士の戦いに戻って北上川大賞典をレコード勝ち。桐花賞はコミュニティのまくりに屈したが、逃げたモズを深追いしたのも敗因。
冬休みは牧場で過ごし、赤松杯から始動は当初の予定どおり。圧巻の追い切りを消化し、万全の態勢で臨む。
コミュニティは敗戦を糧に成長を続け、青藍賞、絆カップと古馬重賞2勝。そして桐花賞では悲願の打倒ナムラタイタンを果たした。
ナムラタイタン9歳に対し、コミュニティは5歳。若さを前面に主役の座を狙う。
ライズラインは岩手クラシック2冠を制し、芝交流・オパールカップ優勝。古馬編入後は壁に突き当たったが、白嶺賞で突破。トウケイニセイ記念でも2着を確保した。
何と言っても強みは南関東でA2戦を使って3着に粘ったこと。ナムラタイタン、コミュニティが休み明けのハンデがあり、そこに逆転の可能性が十分にある。
モズは特別開催2着。久々を苦にせず順調な滑り出しを切った。逃げ一辺倒ゆえマークされてしまうが、気分良く逃げれば強じんな粘りを発揮する。
ブラゾーハリーは前走、鮮やかなまくりを決めて快勝。先行策から一転して差し競馬で圧勝した。今度は大幅に相手強化だが、有力馬がもつれるようなら台頭があるかも。
◎(9)ナムラタイタン
〇(1)コミュニティ
▲(3)ライズライン
△(8)モズ
△(4)ブラゾーハリー
<お奨めの1頭>
7R シーキングザライト
転入初戦を4角先頭で圧勝。強さが際立っていた。メンバー強化感もなく連勝疑わず
★2015シーズン岩手競馬開幕
3月から特別開催という形でスタートしていた岩手競馬ですが、4月4日、改めて2015年シーズンの開幕を迎えました。2015シーズンはのべ132日間にわたって行われる予定です。
★3歳重賞戦線スタート
新シーズン開幕から早速の重賞競走2連発。まず土曜日は3歳牝馬の重賞・あやめ賞が行われ、グッドギアーが人気に応えて快勝。日曜日には3歳オープン級の重賞・スプリングカップが行われて、こちらは人気のスペクトルを破ってシークロムが勝ちました。
★あやめ賞優勝/グッドギアー
どちらのレースも春の3歳戦線に直結する戦い。優勝馬、上位馬たちのこれからの戦いにもご注目ください。
●10Rの買い目
馬単(2)=(8)、(2)=(6)、(8)=(6)、(2)→(1)、(2)→(5)
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5日メインは岩手クラシックへ直結する「第40回スプリングカップ」。昨年はロールボヌールが衝撃の4連勝。若駒賞、南部駒賞を驚異の末脚で圧勝した。
特に若駒賞では2着スペクトルに2秒5の大差をつけ、過去最高のレースレイティングを記録。久々の超大物誕生で全国に名をとどろかせた。
現在、ロールボヌールは休養中。岩手ダービー・ダイヤモンドカップ(6月1日)で復帰を目指している。まずは完全回復に専念し、再びシャープな切れを見せてほしいと切に願っている。
そうなると俄然、クローズアップされるのはスペクトル。ロールボヌールがリタイア後、終盤に3連勝。寒菊賞、金杯と重賞2連勝を決め、貫禄の違いを見せつけた。
金杯後は宮城のトレセンでリフレッシュして再度、鍛え直して帰厩。さらにパワーアップしたスペクトルに会えるのを楽しみにしている。
トーホクライデンの成長力にも目を見張るものがある。デビュー当時は大きく出遅れて気性難を抱えていたが、実戦を使われながら成長。まともなスタートを切り始めるとともに安定感がグッと増した。
休み明け戦も2着にまとめ、上々の滑り出し。金杯が0秒3差2着だったが、今回のトーホクライデンはひと叩きされた強みがある。流れ速くなれば一気突き抜けるシーンまで。
レジェンドロックはトレーニングセールで1260万円の高額で落札された期待馬。仕上がりに若干手間取ったが、4戦目の水沢1400mでインを鋭く突いて快勝。待望の白星を飾った。
寒菊賞は無念の除外。その後、休養に入ったが、能力検査で使われて気配アップ。出走態勢はほぼ整ったとみていいだろう。距離延長を味方に素質を一気に開花させるか。
転入組で注目一番手はシークロム。昨年11月、京都ダート1400m・2歳新馬戦5着。2戦目は結果8着だったが、果敢に先手を主張。中央でこの芸当ができれば実力も推して知るべし。仕上がりの良さも目についた。
コスモノビリスは中央未勝利ながら川崎交流戦を快勝。力の要る地方ダートが合う可能性は十分にある。
カミングオブエイジは北海道1勝後、名古屋から転入直前のレースで2勝目をマーク。いきなり一線級相手で通用は微妙だが、馬体は一目置ける。
◎(1)スペクトル
〇(9)トーホクライデン
▲(7)レジェンドロック
△(3)シークロム
△(6)コスモノビリス
△(8)カミングオブエイジ
<お奨めの1頭>
6R コスモプランタン
前走2着に敗れたが、勝ったアミーカが強すぎた。気配落ちはまったくなく、メンバー比較からも今回は負けられない
4月4日(土)が岩手競馬の2015年度開幕日。すでに特別開催でスタートを切っているが、新たな気持ちで当日を迎える。
昨年度はJBC盛岡開催で久々に活気を取り戻したが、翌年度が真価を問われる年。今年度も岩手競馬をよろしくお願いします。
さっそく3歳重賞を2日連続で実施。これも意欲の表れと見ていいだろう。まず4日は3歳牝馬による重賞「第40回あやめ賞」(水沢1400m)。4月27日、グランダム・ジャパン20153歳シーズン「第15回留守杯日高賞」トライアル戦で1~3着馬に優先出走権が与えられる。
主軸はグッドギアー。北海道1勝から転入して快進撃。すでに4勝をマークし、唯一の2着は寒菊賞。翌日5日、スプリングカップで1番人気に支持されるスペクトルが相手なら大健闘。牡馬相手にも互角以上の勝負を演じている。
特別開催の3歳A級戦も乗り込み不足をモノともせずに完勝。叩かれてさらに気配アップした。今回は牝馬限定戦。初重賞制覇も目前に迫った。
逆転筆頭はクリールジェニー。昨年10月、北海道1勝2着4回の成績を引っ提げて北海道、岩手交流・知床賞2着。勝ったミラクルフラワーはその後、牝馬全国交流・プリンセスカップを優勝。クリールジェニーの能力も推して知るべし。
ネックは知床賞以来の実戦。6ヶ月ぶりでレース勘を取り戻しているかどうかだが、能力検査を叩かれたのが強み。盛岡ダート1400mで1分26秒8のタイムを出せる馬もそうそうはいない。
トリプルクロッシュは北海道2勝後、南関東へトレード。白星こそ飾れなかったが、5戦とも入着を果たして2着1回3着1回。ハイレベル南関東でのキャリアを前面に逆転を狙う。
トーホクフェアリーはレース運びのうまさに定評があり、2歳三冠目・金杯でスペクトルの3着に善戦。前走はグッドギアーに0秒7差と水を開けられたが、距離1400mがベストの舞台。前が速くなれば直線で確実に台頭する。
リュウノヒカルは北海道1勝、園田を経て転入。能力検査でアッサリ好タイムで1着。仕上がりの良さなら引けを取らない。
クインオブザナイトはまだ一線級で結果を残していないが、いい脚を長く使えるのが武器。前崩れになれば侮れない。
◎(4)グッドギアー
〇(9)クリールジェニー
▲(2)トリプルクロッシュ
△(5)トーホクフェアリー
△(7)リュウノヒカル
△(1)クインオブザナイト
<お奨めの1頭>
1R グレイスフルライフ
A級から最下級へ降格した前走2着。これは勝った馬を誉めるべきで今回はメンバーが大幅緩和された。順当勝ちを収める
29日メインはA級一組による水沢1600m戦「弥生特別」。このレースに今年一番の注目馬ケイジータイタンが出走する。
父メイショウボーラー、母父テイエムオペラオーの異色血統。初勝利まで7戦を要したが、中京ダート1800m戦を逃げ切って完勝。3戦置いて2勝をマークしたが、その後は500万下、1000万下を行き来。自分の型に持ち込むと強さを発揮するが、先行できないと大敗もままあった。
昨年は福島で1勝をあげ、東京ダート2100mを強じんな粘りを発揮して1着。ついに1000万下の壁を破ったが、準オープン入り後は初戦6着が最高。続く3戦は二ケタ着順に終わり、岩手へ新天地を求めてきた。
セン馬だから気性は相当激しそう。移籍直前の金蹄ステークスでタイムオーバーをくらい、能力検査を課せられたが、余裕たっぷりで好時計をマーク。
さらに中間に追い切り2本をこなして動きも絶好。赤松杯から始動予定の同じ村上昌幸きゅう舎ナムラタイタンの最大ライバルになる可能性大。その意味でも今回のレースぶりは重要となる。好発進を決めて重賞戦線で台風の目となるか熱い視線を浴びる。
モズは一昨年暮、中央オープンから転入。いきなり北上川大賞典を逃げ切った。続く桐花賞でも2着確保。順風満帆だったが、翌年、盛岡開催に合わせて左回りで調教をやる予定だったが、激しく拒否。それで一度、北海道へ転籍。3戦1勝から再び岩手へ戻ってきた。
里帰り戦を順当勝ちし、北上川大賞典2連覇を狙って出走。ナムラタイタンにはかなわなかったが、最後まで渋太く粘って2着。桐花賞で2番人気に支持された。
しかしナムラタイタンの執ようなマークに遭い、6着失速。結果ナムラタイタンも2着に沈み、コミュニティが漁夫の利を得て優勝した。
元々、モズは常識にかからないタイプ。全幅の信頼を置けないが、逆に久々の方がレースに集中できるはず。マイル、大外などの課題はあるが、地力から次位筆頭は譲れないだろう。
スーブルソーは一昨年、モズを退けて桐花賞制覇。悲願の重賞タイトルを手に入れた。昨年も2、1着と順調なシーズン入りを果たしたが、みちのく大賞典5着後、無念のリタイア。
JBCクラシックで復帰を果たしたが、本来のシャープがが見られず着止まり。不本意な1年となったが、冬休みで回復に専念しえ巻き返しを図る。
活躍の場は水沢に限られ、初戦からエンジン全開。前記2頭が激しく競り合う展開になれば自慢の末脚をさく裂させる。
アカリロンドンは中央ダート1勝2着4回。500万下でいきなりA級通用は微妙だが、これから成長期を迎える4歳馬。岩手で一変の可能性がある。
イグゼキュティヴは北海道2勝から中央へ移籍。京都2歳ステークスを勝ち、皐月賞、菊花賞への出走経験を持つ。
今年9歳。登り目は見込めないだろうが、1000万下なら岩手A級通用は当然。久々の地方ダートで復活を賭ける。
ダノンボルケーノは昨年、特別開催2着から3連勝マーク。通算5勝をあげた。A級一組では若干荷が重い印象もあるが、春が得意な季節。仕上がりの良さで上位を狙う。
◎(1)ケイジータイタン
〇(10)モズ
▲(2)スーブルソー
△(6)アカリロンドン
△(3)イグゼキュティヴ
△(7)ダノンボルケーノ
<お奨めの1頭>
8R コスモプランタン
B1からC2降格で相手が大幅に緩和。貫禄勝ちを収めて好発進を決めた。相手は園田から転入初戦を快勝したアミーカ