★岩手県知事杯OROカップ/3歳ロゾヴァドリナが勝って芝重賞2連勝
9月27日に行われた芝1700mの重賞『岩手県知事杯OROカップ』は大井の3歳馬ロゾヴァドリナが優勝しました。
1番人気に推された同馬は逃げたライズラインのペースにも惑わされず好位を確保しながらレースを進め、勝負所からは地力で進出。追いすがるレジェンドロックを寄せ付けないまま1馬身1/4差を付けて優勝しました。これでオパールカップに続いての岩手芝重賞2連勝。
また、2着のレジェンドロックも3歳馬で、このレース史上初の3歳馬によるワン・ツーとなりました。
●11Rの買い目
馬単(7)=(10)、(7)=(1)、(10)=(1)、(7)→(8)、(7)→(6)
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今年で17回目を迎える「岩手県知事杯OROカップ」。第1回(1999年)、第2回は地元馬限定で実施されたが、第3回(2001年)から全国に門戸を開放。年を重ねるごとにグレードアップし、昨年は過去最高のメンバーが顔をそろえた。
1着馬からシルクアーネスト、カリバーン、ドリームフォワード、コスモセンサー、ハカタドンタク、ドリームバスケット、ターントゥタイド、スマイルジャック、ブラックヘブン、ウインペンタゴン、ハテンコウ、カネマサゴールド、スズジュピター、ハンターワディ。
以上14頭は芝に実績ある馬ばかり。日本ダービー2着スマイルジャック、高松宮杯3着コスモセンサー、オールカマー3着カリバーン、中央芝6勝ドリームバスケット、同じく芝6勝シルクアーネスト。
共通して言えたのはダートもソコソコこなす馬もいるが、本質的にはターフホース。盛岡芝に活路を求めて14頭が集結した。
これがOROパーク=盛岡競馬場が活きる道。確かに盛岡芝は1周1400mの小回り。トリッキーなコースであるのは否定できないが、芝で息を吹き返す馬を数え切れないほど見てきた。
確かに芝は痛みが早く管理も大変だが、もっと重賞を増やした方がいいと思う。それが盛岡競馬の特徴になるし、芝向きがもっと転入してくるに違いない。
今年もOROカップはフルゲート14頭で実施する。密かに期待していたオールマイウェイの回避は残念だったが、ほかの岩手現有勢力のベストメンバーとなった。激戦を期待する。
本命はロゾヴァドリナ。2歳・テシオ杯ジュニアグランプリはパーティメーカーの2着。この一戦で芝適性を確認した陣営は3歳交流・オパールカップへ参戦。好位追走から4角先頭に立ち、2馬身半で完勝した。
続いてJRA・紫苑ステークス挑戦を予定していたが、ねん挫のため回避。オパールCから直行だが、無理をしなかったのが功を奏し、いい状態で臨めるという。
4歳以上牡馬が57キロの負担重量に対し、53キロのアドバンテージも大きいはず。盛岡芝2連勝を飾る。
レジェンドロックは芝で秘めた素質が全面開花した。トレーニングセールで1361万円の高額で落札され、デビューから期待を集めていたが、パワー勝負のダートが合わず伸び悩んでいた。
しかし今年5月、芝・はまなす賞で反応が一変。逃げたシークロムをアッサリ交わし、待望の重賞制覇。芝2400m・サファイア賞でも貫禄の勝利を飾り、オパールCへ勇躍登場。
ここではキャリアの差が出て3着に甘んじたが、全国区との戦いを経験して一段と成長。芝2400m交流・せきれい賞で古馬を軽く一蹴した。
今回はオパールCの再戦ムードもあり、劣勢は否定できないが、地力アップは誰の目にも明白。シルクアーネストに続いて岩手勢2連覇を果たすか、期待が膨らむ。
インプレスウィナーは中央芝7勝。京王杯スプリングカップ3着の実績も光る。13年10月以降、勝ち星から遠ざかっている上、6戦連続で二ケタ着順。狙いづらい面は正直あるが、盛岡芝で復活の可能性十分。インで4コーナーまで我慢し、直線はじけるか。
ウインバローラスはオパールCでロゾヴァドリナに完敗だったが、勝負どころで外から被せられたので仕掛けが遅れたのも敗因。スムーズなレース運びができれば逆転まで。
シルクアーネストは順調さを欠き、何とかOROカップに間に合った格好だが、昨年は強さが際立っていた。適性で軽視できない。あとは好調度で上位を狙うシルクキングリーが押さえ。
◎(13)ロゾヴァドリナ
〇(5)レジェンドロック
▲(1)インプレスウィナー
△(9)ウインバローラス
△(4)シルクアーネスト
△(12)シルクキングリー
<お奨めの1頭>
5R シャイニーサン
転入初戦を驚異的なタイムで完勝。C2ではモノが違うことをアピールした。ここでも強さを見せつける
先週20日、盛岡芝1600mを舞台に「第17回テシオ杯ジュニアグランプリ」が行われ、地元代表ソロフライトが優勝。
戦前はJRAでも好走実績のある北海道勢に人気が集まったが、1戦1勝の最小キャリアで臨み、11頭立て10番人気の低評価を見事覆した。
1戦のみでジュニアグランプリ制覇は一昨年のプレイアンドリアル以来、史上2頭目。400キロにも満たない小柄な牝馬が大仕事をやってのけた。
ソロフライトはミスキャスト産駒。現役時代は重賞に手が届かなかったが、父がサンデーサイレンス、母がマイルGIを2勝したノースフライトの血統を買われて種牡馬入り。春の天皇賞馬ビートフラッグを出した。
また母アリーナはサンダーガルチ産駒。兄に現在、岩手B1で活躍中のリトルキングがおり、馴染みの血統。
ただ今回はキャリアの浅さに加え、メンバーが大幅強化。苦戦必至かと思ったが、ゴール前で内ソロフライト、中メジャーリーガー、外キーパンチャーが並んだところ、さらにもうひと伸び。柔らかい芝にのめりながらも勝負根性を見せてくれた。
高松亮騎手「いいスタートが切れて思ったとおりのポジションが取れました。
道中は自分のリズムだけを考え、うまく流れに乗ることができましたし、直線で逃げたウッディタイガーが物見気味。それで内が開いた瞬間にまよわずインを突きました。
北海道、岩手も強い馬がいたのに1戦のみのキャリアで勝つのはすばらしい。小柄な牝馬ですが、根性があります。最後並ばれてからまた伸びてくれました」
千葉幸喜調教師「次走予定にJRA認定競走を考えていたが、重賞を勝ったので白紙に戻します。まずは疲れを取ることに専念し、オーナーとじっくり相談のうえで決めます」。ソロフライトの今後に注目してほしい。
26日メイン11Rはオープン馬による盛岡ダート1400m戦「スプリント特別」。短距離に自信ありの好メンバーが名前を連ねた。
主軸にエーシンシャラクを指名。園田7勝からJRAへ移籍。芝ダート1200mで2勝マークして準オープンに駆け上った。その後、園田、笠松を経て岩手入り。4戦2勝2着1回。連対を外したのは芝1600m・桂樹杯5着のみと安定度一目。今回の1400mは過去7勝とベストの舞台。直線抜け出しを決める。
エアカーネリアンは中央ダート3勝から北海道2着1回から転入。初戦でコミュニティの2着を死守し、1800mも克服した。前走・水沢1400mは反応ひと息で5着に終わったが、典型的なサウスポーか。盛岡1400mで反撃を狙う。
ランドオウジは毎回上位争いを演じている。今季1勝のみと勝ち切れないが、盛岡は鬼的存在。近走のうっ憤を晴らす。
アフリカンハンターは中央ダート1200m4勝のスプリンター。それでもすずらん賞(盛岡ダート1600m)でも3着。1400mは守備範囲と見ていいだろう。
ジャーグラットは南関東B3から転入初戦で鮮やかな3角まくりを決めて快勝。幸先のいいスタートを切った。勢いに乗ってここも突破の構え。
あとは中央ダート2勝2着2回サウスセレクトも馬体が絞れれば軽視できない。
◎(6)エーシンシャラク
〇(3)エアカーネリアン
▲(11)ランドオウジ
△(12)ジャーグラット
△(7)サウスセレクト
<お奨めの1頭>
8R ゴールドリボン
中央2戦0勝から転入後、圧巻の5連勝。いずれもけた違いの強さを見せてくれた。C1昇級も難なくクリアーできる
★イーハトーブマイルはシークロム
盛岡開催初日の19日に行われた3歳重賞『イーハトーブマイル』は1番人気シークロムが2着ヴァイキングに2馬身差をつけて快勝しました。
続く9月20日のメインレースは2歳芝の交流重賞『ジュニアグランプリ』。今年もホッカイドウからの遠征勢が強力でしたが、激戦を制したのは地元岩手のソロフライト。11頭立て10番人気、馬体重400kgに満たない牝馬があっと驚く偉業を成し遂げました。
●12Rの買い目
馬単(8)=(7)、(8)=(2)、(8)=(10)、(8)=(1)
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今年で17回目を迎える「テシオ杯ジュニアグランプリ」。当初は東北3県交流で実施されていたが、第5回(2003年)から地方競馬全国交流に格上げ。2歳馬で芝適性を確かめることができる唯一のレースとして定着した。
最も名を馳せたのは第2回優勝ネイティヴハートだろう。中央初戦のアイビーステークスを勝ち、GII・京王杯3歳ステークス(当時)2着で朝日杯3歳ステークスの権利を獲得して3着。
年が明けてニュージーランドトロフィー2着後、NHK杯マイルカップ4着。なかなか重賞を手にすることができなかったが、2003年のオーシャンステークス(GIII)で悲願のグレードタイトルを手にした。
そして一昨年、プレイアンドリアルは東京スポーツ杯2歳ステークスで後の皐月賞馬イスラボニータとタイム差なし2着に惜敗。朝日杯フューチュリティステークスは大外もこたえて7着だったが、翌年の京成杯(GIII)を完勝。クラシック候補と騒がれたが、残念ながらそのレースを最後に引退を余儀なくされた。
昨年はパイロ産駒パーティメーカーが優勝し、今年の東京ダービー2着と気を吐いた。テシオ杯ジュニアグランプリは出世の登竜門。今年はどの馬が主役を演じ、その後どのような足跡をたどっていくのか。今から楽しみで仕方がない。
さて20日、今年のテシオ杯ジュニアグランプリ。北海道勢は例年以上に粒ぞろい。かつてない重厚な布陣で臨む。
キーパンチャーは今が旬のスズカマンボ産駒。子どもたちはほぼ例外なく気性が激しいが、走る方へ気持ちが向くと一気に頭角を現す。
デビュー2戦は6、2着。しかし3戦目から3連勝を飾り、ブリーダーズGJC3着。続いて札幌芝1500mのクローバー賞に挑戦して最後まで粘って0秒2差4着。初芝をまったく問題にしなかった。
不安点は船移動を含めた長距離輸送だが、うまくクリアーできれば最も勝利に近い存在となる。
プレイザゲームは今シーズンのホッカイドウ競馬開幕初日のスーパーフレッシュチャレンジを快勝。以降は足踏みを続けているが、クローバー賞で直線鋭く伸びて0秒6差7着。こちらも売り出し中のパイロ産駒。
ウッディタイガーは8月、新潟芝1400m・ダリア賞へ挑戦。2番手の積極策に出て日本一の直線長い新潟で0秒8差9着。11番枠はちょっと痛いが、非凡なスピードで大外を克服。父は2世代目をデビューさせたローレルゲレイロ。
サプライズハッピーは地元期待の1頭。トライアル・若鮎賞は入れ込みが激しくロスの多いレースだったが、直線で猛追。優勝メジャーリーガーにアタマ差まで肉薄した。続くビギナーズカップは成長の跡を見せて5馬身差で圧勝。一瞬の切れはここでも十分通用するはず。父は人気種牡馬ゴールドアリュール。
あとはコスモス賞(札幌芝1800m)0秒8差8着ミトノグラス(父グラスワンダー)、初芝でも適性ありそうなフジノパンサー(父ベーカバドはフランスをメインに芝6勝)が押さえ。
◎(8)キーパンチャー
〇(3)プレイザゲーム
▲(11)ウッディタイガー
△(7)サプライズハッピー
△(10)ミトノグラス
△(6)フジノパンサー
<お奨めの1頭>
5R コパノハミルトン
中央芝で逃げ粘って見せ場を何度も作った。C2格付けは恵まれたし、実績のある芝が舞台なら初勝利は当確