海の日20日(月祝)、盛岡ダート2000mを舞台に行われるJpnIII「第19回マーキュリーカップ」の枠順が確定した。
今年は稀にみる混戦ムード。有力馬はある程度絞ることができるが、どの馬が勝っても不思議のないメンバー構成となった。最後まで迷いに迷ったが、松尾予想の結論は以下の通りになった。
◎(7)ソリタリーキング 58 福永祐一
〇(2)テイエムダイパワー54 藤岡祐介
▲(6)メイショウコロンボ55 武幸四郎
△(1)トウシンイーグル 54 和田竜二
△(13)タイムズアロー 54 真島大輔
△(12)トウショウフリーク54 戸崎圭太
58キロのトップハンデでもソリタリーキングを主軸視する。一昨年の覇者で昨年は5着。今年8歳の高齢馬で昇り目は薄そうだが、それでも佐賀記念ハナ差2着。
前々走・ブリリアントステークスはクビ差2着だったが、直線で前が壁になる不利。ゴール前では交わす勢いがあった。
前走・平安ステークスは12着に凡走したが、京都ダート1800mは先行有利。後方のままで力を出せないで終わった印象だった。
マーキュリーCは軽ハンデよりも実績重視がセオリー。昨年はナイスミーチューのレコード決着(当時)では5着も仕方なし。2分3秒台なら58キロでも首位奪取できると見る。
テイエムダイパワーはダート変更がズバリ。4戦2勝でついにオープン入りを果たした。地方初参戦だが、先行できるのが最大の武器。また秋のビッグレースをにらみ、ここは是が非でも賞金を加算したいところ。必勝態勢で臨む。
メイショウコロンボは兵庫ゴールドトロフィー、名古屋大賞典と逃げ切り重賞2連勝。前走は最後伸びを欠いたが、2番手より逃げがべスト。何がなんでもハナを主張すれば強じんな粘りを発揮する。
トウシンイーグルはダイオライト記念2着に健闘。地方ダートを経験したのは心強い。
最大の惑星馬はタイムズアロー。東海ステークス6着ながら1秒差。また昨年8月、阿蘇ステークス(オープン)ではメイショウコロンボの0秒1差2着。
4ヵ月の休養を挟んで船橋へ移籍して初戦を完勝。メンバーは甘かったが、プラス11キロでの勝利に価値がある。ひと叩きされて一発の可能性を秘めている。
19日メイン(9R)は盛岡芝1600mが舞台「南昌山賞」。C1の芝自慢が集結した。
本命はコスモケリア。まだC2の格下だが、盛岡芝4戦2勝2着2回と適性抜群。C1芝1000m・新緑賞ではメンバー最速の上がりを駆使して2着を確保した。芝マイル戦でも4走前に9馬身差で圧勝し、ほかをまったく寄せ付けなかった。
逆転筆頭はデサフィナード。転入後、8戦6勝3着1回。その3着1回は新緑賞でコスモケリアに先着されたが、内に包まれたのが致命傷。1600mが舞台なら不利あってもはねかえすに十分。その雪辱に燃えている。
近走充実ヤマニンアドーレ、馬場が渋れば本領発揮テンショウティアラ。そして不気味なのが中京芝1400mで3着の実績エイシンヨーク。
◎(9)コスモケリア
〇(2)デサフィナード
▲(1)ヤマニンアドーレ
△(4)テンショウティアラ
△(8)エイシンヨーク
<お奨めの1頭>
4R エイダイカーリング
1年5ヵ月の長期休養明けをモノともせずに圧勝。地力の違いを見せつけた。叩かれてさらに気配アップ。連勝をどこまで伸ばすか楽しみ
先週から舞台は盛岡に替わったが、思った以上に時計がかかる馬場だった。平均で1秒から2秒ほど遅く、前開催(5月2日~6月8日)に比べると3秒以上も砂が深くなっていた。
傾向は明らかに先行有利。ジョッキーが手探り状態も確かにあったが、逃げた馬が残ったケースが目についた。さすがにハヤテスプリントのようにクリールジェニー、ホレミンサイヤが激しく先行争いを演じ、前が総崩れとなったレースもあったが、ペースが落ち着くと差しタイプの有力馬が届かなかった。
ただ、15日(木)から盛岡は雨模様。それによって馬場に水が含むのは確実。さらに雨が激しくなると速い時計決着になる可能性も大。とにかく馬券を購入する直前まで馬場状態をしっかりチェックしてほしい。勝手な予測だが、差しでも十分届くかもしれない。
18日メインは牝馬交流・ビューチフルドリーマーカップのトライアル「第16回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。昨年の覇者コウギョウデジタルの仕上がりがカギを握る。
昨年は牡馬相手のあすなろ賞、フェアリーカップ、そしてOROカップディスタフと重賞3勝。2年連続で最優秀牝馬に選出された。
今季も初戦の水沢1300mでラブバレットの3着に健闘し、順調なスタートかと思ったが、あすなろ賞8着、早池峰賞10着に大敗。
レース間隔を1ヵ月以上開けてどこまで回復できたか不安だが、過去に重賞6勝。特に盛岡ダート1800m戦に絶対の自信を持っており、牝馬同士なら地力で何とかなるはず。2連覇を飾ると踏んだ。
コスモリボンは昨年A級に転入して水沢1600mで2着1回。また盛岡1800mで5着ながらブラゾーハリーに0秒5差。メンバー最速の上がりを披露した。
今季は最下級C2へ降格して9戦6勝2着3回と連対パーフェクト。C1からの挑戦で大幅に相手強化だが、すでにA級通用を証明済み。
さらに中央時代はダート1700mから1800mで好走して1勝2着7回。逆転単まで。
ナリタメロディは中央1勝から転入後、4戦3勝2着1回。持ち前のスピードが冴え渡っている。
最大ネックは1800m対応。逃げたいマイネヴァイザーが1枠に入り、2頭でハイペースを形成すれば厳しいが、スンナリなら距離も我慢。アッサリのシーンまで。
スパンコールはシャープな切れが身上。追い込み一辺倒の脚質で展開に左右される面あるが、今季1勝2着3回の好成績。前が速くなれば一気台頭。
ヴァイキングは3歳からの挑戦。里帰り初戦のウイナーカップでスペクトルの2着確保と上々の滑り出し。いきなり古馬相手だが、53キロの軽ハンデを味方にアッと言わせるか。
シェイプリーも里帰り組。中央ダートで2、3着の実績を残して金沢A2。差しタイプでハイペースの条件つくが、終いの脚は脅威。
◎(6)コウギョウデジタル
〇(2)コスモリボン
▲(5)ナリタメロディ
△(11)スパンコール
△(7)ヴァイキング
△(10)シェイプリー
<お奨めの1頭>
3R グロリアスステップ
戦列復帰後、2戦とも圧勝で逃げ切り勝ち。メンバー強化感もなく、自身の連勝を伸ばすのみ
7月11日に行われた重賞『第3回ハヤテスプリント』は3番人気のランデックアロマが4角マクリから直線抜け出して快勝。自身初の重賞制覇を果たしました。
ランデックアロマは千歳・社台ファームの生産馬で2013年のオータムセールにおいて315万円で購買された馬。昨年9月の新馬勝ち以降は勝ち星がありませんでしたが、二度目の重賞挑戦で見事栄冠を勝ち取りました。
なお、2着には6番人気ハッピーキャリーが、3着には9番人気オンブラウニーが食い込み、一方で1番人気ホレミンサイヤは5着、2番人気クリールジェニーは4着に終わっていて、馬番3連単は83万470円の大波乱となりました。
★オパールカップはロゾヴァドリナ
続いて日曜日、7月12日に行われた3歳芝の交流重賞『第16回オパールカップ』は、ここも3番人気だったロゾヴァドリナが快勝。同馬も自身初重賞制覇を果たしています。
昨年のジュニアGPでは2着だったロゾヴァドリナ。今回は終始余裕ある手応えで楽勝と言っていい勝利を挙げました。勝ちタイム1分44秒5はこのレース過去最速の"レースレコード"。
さてレースの予想です。本命は(5)サダルスードとしました。二走前の水沢1800mで快勝しており、前走も同じ1800mで2着。距離に不安がないのは明らかと言っていい。加えて、前走時が1分57秒5で2着、二走前が1分58秒8で優勝という比較の通りにちょっと時計がかかり気味の状況下で粘り腰を発揮する・・・というのがこの馬の好走パターン。今の盛岡は先の水沢同様、砂の入替があって時計がかかるコースになっており、この馬が力を発揮する条件は整っている・・・と見ます。
相手は、ここはやはり(4)リトルキングでしょう。前走で◎を破った馬ですが、本来1800mはちょっと長い感じがありますし、脚抜きの良い馬場の方が立ち回りが楽な面もある。その点がちょっと心配なものの、調子の良さでカバーできると判断。
三番手は(10)イキナヤツを。この馬もパワータイプ向きの馬場でこその走りをし、盛岡も昨年の転入後に連勝しているように問題なし。前回の盛岡開催で不発だったのは差し馬に不利な馬場傾向が続いたから。見直せる余地は十分。
ヒモは本来(1)と(2)でしたが、2番オメガベントレーが出走取消になったので、(1)ラルゴスパーダと(7)コスモイフリートとしましょう。全者はちょっと家賃が高いかも。後者は盛岡で淀みのない流れになると差し届かないパターンがある。それぞれマイナス要素はありますが、流れひとつで上位に食い込んで良い存在ではあるでしょう。
●10Rの買い目
馬単(5)=(4)、(5)=(10)、(4)=(10)、(5)→(1)、(5)→(7)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
7日(火)、大井競馬場を舞台に「スーパージョッキーズトライアル(SJT)」第一ステージが行われ、岩手代表の山本聡哉騎手がトップ1位で通過。同点3位で村上忍騎手が入った。
第1戦・シルバーサドル賞は村上忍騎手は4番人気キングガンホーで3着。山本聡哉騎手は13番人気ロングアンドリーンで6着同着。人気以上の結果を出した。
しかし、圧巻は第2戦・シルバーブライドル賞だった。7番人気ジュリエットレターに騎乗した山本聡騎手は後方でじっくり待機。満を持して直線スパートをかけると矢のように伸びて7馬身差。周囲をアッと言わせた。
また村上忍騎手は最低の14番人気ジャストロードに騎乗し、ゴール前で猛追。気迫満点の追い出しで3着に突っ込み、3連単25万9310円の高配当を演出した。
結果、両名とも26ポイントだったが、2戦目の成績を重視するルールから1位・山本聡哉騎手、2位・真島大輔騎手、3位・村上忍騎手で第1ステージを無事通過した。
今年の岩手競馬リーディングジョッキー争いはし烈を極めている。首位は山本聡哉騎手63勝、2位が山本政聡騎手61勝、3位が村上忍騎手60勝。
今回のSJTで健闘した背景には地元のリーディング争いが間違いなくある。7月23日、第2ステージの活躍も期待したい。
12日メインは3歳交流重賞「第16回オパールカップ」(盛岡芝1700m)。今年は川崎から3頭、大井から2頭の5頭が遠征。迎え撃つ岩手7頭の計12頭で覇を競う。
主軸はウインバローラス。中央デビュー2戦目の福島ダート戦を勝ち上がり、札幌・クローバー賞(芝1500m)3着。
直後に川崎へ転籍。なかなか勝利をモノにできなかったが、羽田盃トライアル・クラウンカップを11番人気の低評価を覆して快勝。東京ダービーでも5着に善戦した。
今回は相手有利だけではなく、芝も基本歓迎のはず。南関東で揉まれた底力で首位を奪取する。
ロゾヴァドリナは大井デビュー戦を快勝し、テシオ杯ジュニアグランプリ(盛岡芝1600m)へ参戦。
3コーナーから外を回ってスパートをかけるロスがありながらパーティメーカーの2着。負けて強しの一戦となった。以降は鳴りを潜めていたが、4ヵ月の休養明け初戦の前回快勝。弾みつけてオパールカップへ駒を進めてきた。
盛岡芝が合うことはすでに証明済み。外枠が若干気になるが、初重賞制覇に意欲満々。
地元の大将格はレジェンドロック。パワーの要るダートに手こずっていたが、芝に替わって反応が一変。はまなす賞、サファイア賞と芝重賞2連勝を飾った。
メンバーそろったが、地の利は動かない事実。目下絶好調の山本聡哉騎手とのコンビで、ワタリドラゴン以来4年ぶりの岩手優勝の期待がかかる。
シークロムは中央未勝利から移籍初戦のスプリングカップを優勝。その後、北海道へ移籍して北斗盃2着から再び岩手に戻り、はまなす賞2着。前走は平場戦で相手甘く5馬身差で圧勝した。芝ダート兼用タイプ。詰めの甘さが課題だが、安定度抜群。
アヤミーチャンは転入初戦の芝1600mで一旦後方まで下がりながらも直線盛り返して2着。以降も勝ち負けを演じている。
コスモエルドールは移籍2戦目の芝を快勝し、サファイア賞3着。鈴木麻優騎手とのコンビで一泡を吹かせるか。
◎(2)ウインバローラス
〇(10)ロゾヴァドリナ
▲(11)レジェンドロック
△(9)シークロム
△(4)アヤミーチャン
△(6)コスモエルドール
<お奨めの1頭>
9R マイネルサフィルス
中央未勝利から転入後、圧巻の5連勝。距離延長もまったく問題なく、連勝をどこまで伸ばすか
今週から舞台は盛岡競馬場が舞台だが、前開催とは一変の可能性がある。というのは、水沢開催中の1か月間に馬場を大幅に改修。砂をすべて取り去り、路盤から整正した。
水沢競馬場も5月の盛岡開催時に路盤から改修。水はけが非常に良くなってジョッキーたちの評判も上々。また先行馬が圧倒的優位に立っていた馬場も差しが届くようになって競馬がおもしろくなったともっぱらの評判。
おそらく盛岡も同様の声が聞こえてくると思うが、今回の改修で馬場がどれほど変わったか。追い切りタイムではあまり変化はなさそうだが、実戦となると別。
果たして先行有利か、差し有利か。タイムはどれほどかかるようになったか。中間に雨が降る感じはなく、おそらく良馬場での開催。
我々も馬場傾向をいち早く把握したいところだし、騎乗するジョッキーも同じ。11日、第1レースのメンツならおそらく盛岡ダート1200mは1分16秒台の決着となりそう。1分17秒以上なら時計がかかる馬場。逆に1分15秒台なら脚抜きのいい馬場と解釈していいだろう。
連対脚質に加え、走破タイムもしっかりとチェックしてほしい。
11日メインは3歳馬による盛岡ダート1000m重賞「第3回ハヤテスプリント」。翌日に芝交流・オパールカップが控え、こちらには快速自慢がずらり。第1回、第2回は奇しくも59秒6が優勝タイムだったが、今年はどの馬が何秒で優勝するか。
主役はホレミンサイヤ。デビューは今年1月と遅れたが、水沢850mを2着に2秒2の大差で逃げ切り圧勝。
冬場は名古屋へ移籍して4勝3着2回と叩かれながら成長。4月にはデビューの地・水沢で行われた留守杯日高賞へ参戦。4番人気の低評価を覆して見事逃げ切った。
続いてJpnII・関東オークス(川崎)に挑戦。大差しんがり負けを喫したが、先行策に出て見せ場を作ったのが収穫だった。
ウイナーカップでは枠差もあったが、デビュー以来一度もハナを譲ったことがないスペクトルの出鼻を叩き、果敢に先手を奪った。
さすがにスペクトルは強く3コーナー過ぎに交わされたが、一度は差し返して0秒9差4着。この内容は評価に値し、メンバー甘くなった今回は首位有望。
不安点を探せば逃げたい馬が11番枠に入ったことだが、それでもスピード上位は動かない。
クリールジェニーは昨年10月、1勝2着3回の成績を引っ提げて北海道・岩手交流「知床賞」へ参戦。ミラクルフラワーには屈したが、盛岡1400m1分26秒8の破格タイムで2着を死守。2歳時点でこの時計には驚いた。
その後、6ヵ月の休養を経て岩手転入。前走からレース間隔は開いたが、ここに照準を合わせて調整。あやめ賞3着の実績から上位扱いは当然。
ランデックアロマはデビュー戦の水沢850mを52秒2の好タイムで圧勝。その後は白星から遠ざかっているが、ずっと強豪が相手。その中で前々走の水沢1300m2着が光り、短距離が合うタイプ。1000mで最大能力を発揮する。
コウギョウタイムはデビュー戦の芝1000mを勝ち上がり、重賞でも入着実績。もうワンパンチが足りないが、前々走3着。ランデックアロマと同様、現状は短距離ベスト。
ハッピーキャリーは直線勝負型。自力では厳しいが、前が激しく競り合って前崩れなら台頭の可能性がある。
◎(11)ホレミンサイヤ
〇(2)クリールジェニー
▲(7)ランデックアロマ
△(9)コウギョウタイム
△(6)ハッピーキャリー
<お奨めの1頭>
2R クリニャンクール
堅実な差し脚で2戦連続で3着。それならば直線長い盛岡に替われば一気突き抜ける可能性十分