岩手リーディングトップであり、調騎会騎手部会会長でもある村上忍騎手が戦列に復帰する。
10月18日、第1Rでクールゴッホが競走中に心臓麻痺を起こして落馬。鎖骨と肋骨を骨折しスーパージョッキーズトライアルを見送らざるを得なかったが、わずか2週間での復帰は正直、信じられないことだった。
岩手競馬の現役騎手で第2回JBCを経験したのは小林俊彦騎手、村上忍騎手の二人のみ。12年の歳月を改めて実感したが、小林騎手は現在、落馬による怪我の治療に専念。まだ復帰のメドが立っていないが、続いて村上忍騎手も怪我。
仮に村上忍騎手が11月3日のJBCで騎乗しなかったら、第2回JBCの騎乗経験者はゼロになっていた。
まだ完治していないのは火を見るより明らか。岩手競馬を背負っている責任の重さ、そして12年ぶりに戻ってくる盛岡JBCを成功させたい一念がそうさせたのだと思う。
復帰戦は11月1日、第4Rのローズビジュー。村上忍騎手の気迫、気合いに拍手を送ってほしい。
1日メインはB1「ウェルカムtoJBCレース」。芝1700mを舞台に11頭が争う。
主軸はレディアントデイズ。今季開幕2日目の水沢1600mを快勝。幸先のいいスタートを切ったが、以降は白星から見放されて惜敗の連続。1勝2着6回3着4回と抜群の安定感を誇りながら、あとひと押しが足りなかった。
ただ運もなかった。前走・JRA条件交流戦で直線マイネルシャルフとの叩き合いで交わす勢いだったが、大外まで押し出される不利。これがこたえてアタマ差2着に惜敗した。
当然だが敗れて強しの一戦。今度は地元同士の戦いでこれまでのうっ憤を一気に晴らしたいところだろう。
リリカルホイッスルは中央0勝3着4回。すべて芝を舞台に、転入直前の阪神芝1600m戦で1分34秒0のタイムをマークして0秒2差3着。
注目の初戦はSJT。芝1600mが舞台だったが、豪雨の影響でダート変更。未経験ではさすがに力を出し切れず6着に終わったが、2戦目の前走0秒1差2着。一戦ごとに上昇気配もうかがわせている。
今度は自信の芝が舞台。小回り対応が課題となるだろうが、持てる能力を最大に発揮。逆転首位も十分。
ダイワマックワンは前走・シリウス賞9着。モエレベローチェにハナを奪われ、ハイペースに巻き込まれたのが痛かった。今回は2頭が競り合うことは考えられず、しかも絶好の1枠。マイペースに持ち込んで逃げ切りまで。
以上の3つ巴模様が濃厚だが、ほかにも芝巧者がズラリ。プラチナジュエリーは転入初戦のダートで10着に沈んだが、3走前に未勝利から札幌芝1500mの1000万下に挑戦。タイム差なし2着に健闘した。芝で一変の可能性がある。
モエレベローチェはシリウス賞で果敢に逃げて直線一杯となったが、芝が合うことを証明。あとは折り合いをうまくつけれれば連対のシーン。
ツキミチャンは5ヶ月休養を経て岩手入りし、3戦とも大敗。苦戦を強いられていたが、芝に替わった前走2着。生涯初めての芝で激走した。これで軽視できなくなった。
◎(4)レディアントデイズ
○(7)リリカルホイッスル
▲(1)ダイワマックワン
△(10)プラチナジュエリー
△(8)モエレベローチェ
△(6)ツキミチャン
<お奨めの1頭>
1R キッズアベリア
転入初戦2着だったが、相手が強すぎた。自身も破格のタイムをマークし、ここではスピードの違いが明白
★JBC競走の地方競馬代表選定
先週は各競走のJRA代表馬をお伝えしましたが、その後地方競馬代表も発表され3競走の出走馬の全容が明らかになりました。
■JBCクラシック
○JRA
クリソライト
クリノスターオー
コパノリッキー
ベストウォーリア
ホッコータルマエ
ワンダーアキュート
○JRA補欠
カゼノコ
グランドシチー
ヴォーグトルネード
グランプリブラッド
イッシンドウタイ
○地方
オールラウンド(高知)
コミュニティ(岩手)
スーブルソー(岩手)
トウホクビジン(笠松)
ドリームバスケット(笠松)
ナムラタイタン(岩手)
ハリマノワタリドリ(高知)
ファイアーフロート(高知)
リワードレブロン(高知)
エイシンナナツボシ(笠松)
○地方補欠
クイックリープ(高知)
ゴールドソレイユ(笠松)
レディメイアン(笠松)
■JBCスプリント
○JRA
コパノリチャード
セイクリムズン
タイセイレジェンド
ティアップワイルド
ドリームバレンチノ
ノーザンリバー
○JRA補欠
シルクフォーチュン
マジンプロスパー
サマリーズ
アドマイヤロイヤル
ダッシャーゴーゴー
○地方
エスワンプリンス(佐賀)
キモンレッド(大井)
サトノタイガー(浦和)
サトノロマネ(高知)
スマイルヴィジット(兵庫)
ダイショウジェット(愛知)
ドリームクラフト(岩手)
ハードデイズナイト(川崎)
ヤサカファイン(大井)
ランドオウジ(岩手)
○地方補欠
エーシンハダル(笠松)
サイモンリッター(高知)
マイネヴァイザー(岩手)
クイックリープ(高知)
カツノセカンド(高知)
ゴールドソレイユ(笠松)
レディメイアン(笠松)
■JBCレディスクラシック
○JRA
アクティビューティ
コーリンベリー
サンビスタ
トロワボヌール
ブルーチッパー
ワイルドフラッパー
○JRA補欠
カチューシャ
カシュカシュ
リアライズキボンヌ
ディルガ
○地方
カイカヨソウ(船橋)
コウギョウデジタル(岩手)
ピッチシフター(愛知)
フラッシュモブ(岩手)
マイネエレーナ(浦和)
マムティ(岩手)
カミノマーチ(岩手)
ブレーヴスキー(愛知)
ボーラトウショウ(高知)
ユーセイクインサー(笠松)
○地方補欠
エイシンルンディー(笠松)
チェルカトローバ(高知)
レオアクトレス(高知)
ゴールドソレイユ(笠松)
レディメイアン(笠松)
岩手勢としては9月に行われたチャレンジウイークの各競走の勝馬、コミュニティ、ランドオウジ、コウギョウデジタルが選定されたほか、ナムラタイタンもクラシックに選定されました。いずれの馬も当然ながら出走予定という事で、地元馬も期待の馬たちが登場してくれそうです。
騎手もオールスターになりそう。マニアックな話題としてはレディスクラシックに選定された名古屋のブレーヴスキー、これに木之前葵騎手が騎乗予定というのが目を惹きます。地元鈴木麻優騎手との競演は実現するか?JBCでなくてもどこか平場で一緒に乗る機会があればいいですね。
以下、(1)マイネルドメニカ、(3)コスモフィナンシェ。コスモフィナンシェも状態自体は悪く見えないだけに上位を争っておかしくないと思いますが・・・。
●10Rの買い目
馬単(10)=(4)、(10)=(9)、(10)=(1)、(10)→(3)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
11月3日(月祝)、「第14回JBC」の代表馬が発表された。各カテゴリーとも現在のダート界強豪がズラリ。ほぼベストメンバーが顔をそろえたといっても過言ではない。
JBCクラシックは昨年の覇者であり、ドバイから帰国初戦となったホッコータルマエ。フェブラリーステークス、かしわ記念を連勝したコパノリッキー。そのコパノリッキーを帝王賞で完封したワンダーアキュート。南部杯でG(Jpn)Iホースの仲間入りを果たしたベストウォーリア。トライアル・日本テレビ盃を快勝したクリソライト。今年ダートGIIIを2勝クリノスターオー。どの馬が勝っても不思議はない。
JBCスプリントはダート初挑戦コパノリチャードが注目一番手。今年春の高松宮記念を制したGIホースが未知のダートでどんなパフォーマンスを披露するか。迎え撃つのはトライアル・東京盃1、2着馬ノーザンリバー、ドリームバレンチノ。ダートグレードの常連、セイクリムズン、ティアップワイルド。一昨年のJBCスプリントを制し、復活に賭けるタイセイレジェンド。軸をどれにするのか迷うところだ。
JBCレディスクラシックは女王ワイルドフラッパーを巡る争いになるだろう。ブリーダーズゴールドカップでワイルドフラッパーに土をつけたサンビスタ。昨年までメーディアに次ぐ牝馬No.2を堅持し続けたアクティビューティ。上がり馬トロワボヌール、ブルーチッパー。3歳からの挑戦コーリンベリーと多士済々。
GIは強い馬が勝ち、強い馬が勝つのがGI。JBC盛岡の日が刻一刻と近づいている。
26日(日)メインは「紅葉特別」(A級一組 盛岡ダート1800m)。このレースはJBC協会協賛によるHITスタリオンシリーズ。優勝馬主には種牡馬シスターミニスターの配合権利が提供される。
有力馬が相次いで回避し、7頭立ての少頭数になったが、思った以上に難解。波乱のにおいを十分漂わせている。
主軸はカミノマーチ。岩手デビューで南関東へトレード。B3まで出世し、今年春に里帰り。A級入りしたが、毎回入着。シアンモア記念、あすなろ賞でも5着を確保した。
また牝馬限定重賞でも活躍。フェアリーカップ、OROカップディスタフでもコウギョウデジタルの2着にまとめた。
ネックは再転入後、1勝のみにとどまっていること。堅実な半面、勝ち切れない面がある。メンバー甘くなった今度こそ勝利を飾りたい。
コパノツイテルは中央から再転入。昨年はB1で9勝を稼ぎ、中央移籍後も3着1回。A級編入の初戦を3着とマズマズの滑り出しを切った。まだ本調子を欠いているが、盛岡ダート1800m2戦2勝。1枠に入り、主導権を握れる可能性が高く、マイペースなら強じんな粘りを発揮。
マイネルヴァルムは青藍賞を挫石発生のため自重。その影響が大きく復帰戦4秒6の大差負けを喫したが、叩かれた変わり身十分。スンナリの流れなら反撃に転じても不思議はない。
マムティは安定度抜群。距離にとまどったヴィーナススプリントは5着だったが、牡馬相手のすずらん賞でも3着善戦。OROカップディスタフも人気どおり3着を確保した。気になるのは前走マイナス10キロと大幅に体重が減っていたこと。さらにマイナスなら割引きが必要かもしれない。
レオパルドゥスはかきつばた賞2着、せきれい賞4着と芝で活躍だが、ダートも決してヘタではない。絆カップ5着からも首位争いに参加。
◎(4)カミノマーチ
○(1)コパノツイテル
▲(7)マイネルヴァルム
△(6)マムティ
△(3)レオパルドゥス
<お奨めの1頭>
11R ザドライブ
今季未勝利ながら2着5回を含めすべて入着と抜群の安定感。メンバー手頃の今度こそ首位奪取
今、盛岡芝1000m戦が非常に熱い。どのレースも手に汗を握る攻防を披露しているが、その集大成が25日メインの「第4回OROターフスプリント」。
前身はきんもくせい特別だったが、芝1000m戦が好評を博し、4年前に重賞「OROターフスプリント」を創設。年を重ねるごとに芝短距離のスペシャリストが集結し、今年から地方競馬全国交流に昇格した。
トライアル・ハーベストカップも激戦だった。1着から11着まで1秒以内にひしめき合い、特に5着までクビ、クビ、ハナ、クビの大接戦となった。
そのハーベストカップから7頭が直行し、さらには遠征馬が4頭。まさに出世魚の典型的なレースとなった。
当然だが、主軸選びにも迷ったが、最終決断はライトマッスル。3連覇の偉業達成に期待した。
今シーズン1勝のみと精彩を欠いていたが、ハーベストカップで苦しい流れをしのいで最内を突いて惜しくも0秒1差4着。盛岡芝1000m5勝の意地を見せてくれた。
チェリービスティーはヴィーナススプリント、ハーベストカップで0秒1の僅差2着に惜敗。あとひと伸びが足りずビッグタイトルを逃がしている。
敗因は大外12番で先行馬をさばくのに手こずったから。もう少し内枠を引きたかったが、10番枠は許容範囲。悲願の重賞制覇に燃える。
ドリームフォワードはハーベストCで1番人気に支持されたが、1枠に入ったのが痛かった。人気を背負っていたため、包まれるのを避けて逃げの手。終始マークされる展開を強いられ直線一杯となった。今度は4番枠だが、気軽に乗れるのは好材料だ。
ダブルスパークはハーベストカップで見事な逃げ切りを決めた。積極果敢に攻めてゴール前で強じんな粘りを発揮。枠順も手頃で重賞2連勝を決めるか。
遠征馬で注目はダンシングロイヤル。中より内だったら、もっと強い印を打ったが、よりによって13番枠。できれば逃げたいところだが、同型をどうさばくか。芝短距離適性は中央2勝で証明済み。
ダイワスペシャルはハーベストカップ3着ながらメンバー最速の上がりを駆使。前半で置かれたのが致命傷だったが、超ハイペース必至のメンバー構成。出番は十分にある。
◎(3)ライトマッスル
○(10)チェリービスティー
▲(4)ドリームフォワード
△(6)ダブルスパーク
△(13)ダンシングロイヤル
△(14)ダイワスペシャル
<お奨めの1頭>
7R エントラール
岩手4戦ともけた違いの強さで圧勝。C2を早々と卒業し、連勝をどこまで伸ばすか楽しみ。相手はヤマタケデュック
★JBC競走のJRA代表馬選定
19日日曜、JBC三競走のJRA代表馬が発表されました。それぞれ以下のとおりになっています。
■JBCクラシック/(出走予定6頭 補欠5頭)
クリソライト(牡4)
クリノスターオー(牡4)
コパノリッキー(牡4)
ベストウォーリア(牡4)
ホッコータルマエ(牡5)
ワンダーアキュート(牡8)
・補欠
カゼノコ(牡3)
グランドシチー(牡7)
ヴォーグトルネード(牡5)
グランプリブラッド(牡5)
イッシンドウタイ(牡5)
■JBCスプリント/(出走予定6頭 補欠5頭)
コパノリチャード(牡4)
セイクリムズン(牡8)
タイセイレジェンド(牡7)
ティアップワイルド(牡8)
ドリームバレンチノ(牡7)
ノーザンリバー(牡6)
・補欠
シルクフォーチュン(牡8)
マジンプロスパー(牡7)
サマリーズ(牝4)
アドマイヤロイヤル(牡7)
ダッシャーゴーゴー牡7
■JBCレディスクラシック/(出走予定6頭 補欠4頭)
アクティビューティ(牝7)
コーリンベリー(牝3)
サンビスタ(牝5)
トロワボヌール(牝4)
ブルーチッパー(牝4)
ワイルドフラッパー(牝5)
・補欠
カチューシャ(牝5)
カシュカシュ(牝5)
リアライズキボンヌ(牝5)
ディルガ(牝3)
前哨戦『Road to JBC』の勝馬が4頭とも揃って登録。ベストウォーリアは距離適性的にクラシックに出るかどうか微妙とのことですが、"新ダート王"を懸けた戦い、興味深いですね。ベストウォーリアがそうですが、クリソライト、コパノリッキー、コパノリチャード、ワイルドフラッパーら、4歳5歳の若い馬が中心になりそうな点も好印象ではないでしょうか。
★村上忍騎手落馬負傷
こちらは残念なニュース。18日土曜日の1Rで村上騎手が落馬負傷して鎖骨と肋骨を骨折。このため、22日に迫っていたSJT後半戦は辞退という事になってしまいました。ポイントで1位と同点という絶好位で挑む予定だっただけに残念で仕方ありません。このままだとJBCもどうか・・・。今季はJBCホスト競馬場の騎手会長としていろいろな所で活躍していただけに、本番の日に姿がないのは惜しいのですが・・・。
●10Rの買い目
馬単(9)→(5)、(9)→(11)、(9)→(3)、(9)→(6)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ