GWからスタートした盛岡競馬も2開催目に入り、芝レースがスタートして第二の"開幕"を迎えました。
今季最初の芝レースは日曜日に行われた3歳の芝重賞・はまなす賞。勝ったのはハカタドンタク、2着はコウギョウデジタルという結果でしたけども、勝ったハカタドンタク、3着オールマイウェイ、5着セラミックガールはいずれも盛岡芝1600mで好成績を収めた経験を持つ馬で、やはり芝実績のある馬はきっちり力を発揮する・あるいは芝で変わり身を見せる・・・という、ある意味芝レースのセオリー通りの結末だったと言えます。
この月曜はJRAとの芝の条件交流戦、来週は2歳新馬戦や芝オープンの一般戦も行われて芝シーズンは開幕からいきなりクライマックス。ダートだけでなく芝でも、盛岡競馬をお楽しみください。
●9Rの買い目
馬単(8)=(9)、(8)=(4)、(9)=(4)、(8)や(11)、(8)→(10)
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盛岡開催も3週目に突入。待ちに待った盛岡芝が解禁され、こけら落としは19日(日)メイン9R「第18回はまなす賞」(盛岡芝1600m)。毎年、このはまなす賞を皮切りに芝競走がスタートするが、翌日にはJRAとの条件交流「フレンドリーカップ・アンタレス賞」(盛岡芝1700m)、B2・芝1600mが組まれ、一気にバリエーションが増えた。
岩手競馬の強みは水沢(右回りフラット)、盛岡(左回りバンケット)と真逆のコースに加え、地方競馬ではたた1ヵ所だけ芝コースがあること。特に芝は直線の上り坂がダートよりきびしく、ゴール前で一気に馬順が変わるケースも多々。最後の最後まで目が離せない。
さすが芝重賞らしくはまなす賞に実績ある馬、芝未経験でも血統的に合いそうな馬たちが名乗りを上げてきた。
主軸はハカタドンタク。過去、盛岡芝<2.1.1.0>。重賞タイトルには縁がなかったが、切れる末脚が冴え渡った。またJRA移籍後、芝を2戦使って一度は2番手の積極策に出て見せ場を作った。
スプリングカップから岩手再始動して2着。ロックハンドパワーをどうしても破ることができなかったが、それならばとやまびこ賞で意表を突く逃げ。この戦法がずばり当たり、後続を尻目に見事な逃げ切りを決めた。
勝ち味が最大の妙薬とはよく言ったもの。重賞制覇で弾みついて得意の芝を迎えたのが何よりも心強い材料。重賞2連勝に自信の登場。
逆転筆頭はセラミックガール。北海道1勝から芝交流・テシオ杯ジュニアグランプリに挑戦。6番人気の低評価を覆し、上田健人騎手とのフレッシュコンビで鮮やかなイン強襲で優勝した。
南関東移籍後は精彩を欠き、今年3月に岩手入り。初戦は出遅れて3着、2戦目・あやめ賞は打撲のアクシデントで競走除外と不運続きだったが、牝馬交流・日高賞で5着を確保した。今回のトレードは明らかに芝狙い。調子の方も上がっており、能力をフルに発揮できるお膳立ては整った。
オールマイウェイもはまなす賞から逆算してレースを使い、ひと叩きされて本番に臨んできた。その裏づけは盛岡芝4戦3勝。ダートでもソコソコのやれるようになったが、本領発揮はもちろん芝。2頭をまとめて負かすシーンまで。
リアンクイーンはデビューが2歳11月までずれ込んだが、2勝2着3回と連対パーフェクトで牝馬特別・あやめ賞へ挑戦して3着。続く交流重賞・日高賞でも4着に善戦。まだまだ伸びシロがありそう。盛岡も芝も今回が初めてだが、父ゼンノロブロイなら大丈夫。あとは初輸送がどう影響するかだけ。自己の競馬ができれば勝ち負けに持ち込める。
コウギョウデジタルはあやめ賞7着。久々の実戦がこたえたが、日高賞で岩手最先着の3着確保。牝馬ながら490キロ前後の雄大な馬格を誇り、初芝もパワーで乗り越えそう。ここで好勝負なら今後の選択肢も一気に広がる。あとは切れ味勝負で芝が合いそうなラブソングも若干押さえたい。
◎(9)ハカタドンタク
○(11)セラミックガール
▲(8)オールマイウェイ
△(6)リアンクイーン
△(4)コウギョウデジタル
△(3)ラブソング
<お奨めの1頭>
5R キョウワティアラ
ここ2戦3着は相手が強すぎたし、マークもきつかった。今回はマイペースの逃げが打て、反撃に転じる
先日、鈴木淑子さんが水沢競馬場へいらしてくれた。コパさんの所有馬ロックハンドスターの弟の馬名をグリーンチャンネルの岩手競馬情報番組「iちゃんねる」内で公募したところ、100通前後の馬名が寄せられた。
その中から鈴木淑子さんが抽選した『ロックザアゲイン』の名前で決定し、忙しい合間を縫って菅原勲厩舎へお邪魔してロックザアゲインに会ってきた。当日は撮影スタッフ、関係者など10名以上の大所帯となったが、ロックザアゲインはまったく動じず堂々としたもの。「かなり度胸がすわっているんですね」と鈴木淑子さん。
次週にはゲート試験を受け、その後に能力検査に向かう予定。デビューが今から待ち遠しい。これは余談だが、鈴木淑子さんの思い出の馬はエアグルーヴだそうです。
18日メイン10レースはB1級二組「せんまや気仙沼街道まつりレース」(盛岡ダート1600m)、フルゲート12頭立て。前走1着馬はハンター1頭のみ。しかも水沢から盛岡へと舞台が移り、適性も大きなファクターに加わり、なかなか難解な一戦となった。
主軸にナンヨーガンバローを指名する。昨年、中央未勝利から転入後、8勝をマーク。一時は頭打ちの印象もあったが、先行から差しに脚質転換を図り見事成功。最終戦のB2を快勝してシーズンを終了。
今季はB1へ昇格してメンバーも強化された上、当初2戦は距離1800mにも泣いて5、4着。しかしマイルへ短縮されて2戦連続3着。一戦ごとにB1のペースにも慣れてきた。今回はメンバーが甘くなり、前走タイム比較でも絶好の勝機。待望の白星を飾って以降への弾みをつけたい。
相手はアキヨシコバン、サダチカガーベラ。アキヨシコバンは元々が相手なりに駆ける堅実さが身上。1800mでは苦戦だが、マイル以下なら抜群の安定感を誇っている。盛岡コース適性もあり、次位は譲れない。
サダチカガーベラは前々走でアキヨシコバンに先着2着。この結果を考えれば上位評価が妥当だが、水沢10勝に対し、盛岡2勝のみとあまり得手としていない。その点で割り引いたが、前走の盛岡戦で3着を確保したように好調持続。流れが速くなれば単までありえる。
同じ意味がハンターにも言える。南関東から再転入初戦を快勝し、B1通用を証明したが、盛岡コースは反応がもう一つ。コース克服がカギだが、勢いに乗っているのは間違いない。
キングサーベルも冬場に南関東へ移籍して2戦を使って再転入。初戦4着だったが、その時の3着ナンヨーガンバローとは0秒5差。当然だが、ノーマークにできない。あとは気性難を前回出して8着凡走したアドマイヤサムライだが、ムラなタイプだけにその気になった時が怖い。
◎(1)ナンヨーガンバロー
○(11)アキヨシコバン
▲(6)サダチカガーベラ
△(9)ハンター
△(7)キングサーベル
△(5)アドマイヤサムライ
<お奨めの1頭>
7R クロワッサン
前々走は久々の実戦をモノともせず完勝。そして前走は初の盛岡輸送競馬を難なくクリアーして7馬身差で圧勝。かなりのスケールと見て間違いない
開幕から2週目を迎えた盛岡競馬ですが、案の定というか、コース傾向を読むのに翻弄されています。
11日の土曜日は逃げ・先行馬がほぼ100%連対。人気薄でも平気で粘り込んでしまう一方好位を進む馬が全く伸びない状況に波乱も増え、土曜日の11レースで3連単万馬券が8本も飛び出すという荒れまくった1日となりました。
12日の日曜日は傾向が変化、どちらかと言えば先週の傾向に近い、先行有利だけど差しも届く・行った馬は最後捉まりがち・・・という状況となり、3連単万馬券数も3と急減。
盛岡競馬場は4月にコース整備を行ってダートコースの砂を全面的に入れ替えました。そうやって入れ替えた直後に天候不順が続いてコースに水がたっぷり含まれた状態で開幕したのが先週。今週は、中間の好天でコースが乾いていって・・・と、日に日に状態が変わっている真っ最中にあるのがこの「読め無さ」の理由かなと思います。
日曜のシアンモア記念も、土曜日のコース状態で行われていたら、恐らくかなり違った結果になっていたんじゃないでしょうか。
●10Rの買い目
馬単(9)=(6)、(9)=(10)、(9)=(12)、(9)=(1)、(6)=(10)
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12日(日)メインは地方競馬全国交流「第38回シアンモア記念」。今年は盛岡ダート1600mを舞台に、春の古馬マイル王の座を争う。過去4回連続で遠征馬に凱歌(2010年は東日本大震災の影響で休止)が上がり、5回連続優勝を狙う。一方、岩手勢が優勝すると2006年、ニューベリー以来となる。
当初、シアンモア記念を目指していたロッソコルサは疲れが残っているため自重。また登録のあったスーブルソーは同厩バトルドンジョンが出走するため、無理をしなかった。
今回の遠征馬は笠松から4頭で大将格はマルヨフェニックス。迎え撃つ岩手勢の期待はバトルドンジョンに集まり、2頭の雌雄対決が最大の見ものとなる。
バトルドンジョンは中央オープンから転入。4走前のペテルギウスステークスでハートビートソングの2着の実績を誇る。ただ、続く2戦・東海ステークス、仁川ステークスとも7秒3、9秒2の大差しんがり負け。これがバトルドンジョンのすべてを物語っている。
その気になったときの強さと、集中力が切れたときの落差があまりにも極端。案の定、転入初戦を2馬身半差で完勝したが、内容的には決して誉めるものではなかった。ひとまずハナを主張したが、鞍上・斎藤雄一騎手に手が動きっぱなしで何とか先手を取った感じ。
これでマイペースに持ち込むのかと思ったが、勝負どころの3コーナーで手応えが怪しくなり、またもや斎藤騎手の手が激しく動く。それでも反応が鈍く、4コーナーではロッソコルサに半馬身差は交わされた。
驚いたのはそれから。常識的にはそのまま馬群に飲み込まれるパターンだが、ようやくエンジンがかかったバトルドンジョンが内からグイグイ伸びてロッソコルサの追撃を完封した。
以上の内容から陣営も半信半疑で臨むが、今回は2、3番手からの競馬を試みる予定で外枠は基本歓迎。加えて前走を見ればコース広い盛岡は間違いなくプラスに作用するはず。好走条件はとにかく集中力が途切れないこと。斎藤騎手がどう御すか。
マルヨフェニックスは通算20勝のうち14勝が重賞勝ち。東海ダービーを頂点に数々のタイトルを手にしてきた。岩手へも2010年にキングスゾーンとともに2度参戦。
シアンモア記念ではキングスゾーンの逃げ切りを許したが、続くみちのく大賞典では徹底マークから競り落として見事雪辱。水沢2000mレコードまでも更新し、いまだ2分5秒3の金字塔は破られていない。
早いものであれから3年が過ぎ、マルヨフェニックスは今年9歳。そろそろ陰りが見えてもおかしくないが、前走は4ヶ月はぶりの実戦をモノともせずに圧勝。明らかに太め残りだったが、貫禄の違いを見せつけた。
不安点は初の盛岡。スタートして直線900mからワンターンで直線に入り、最後の上り坂をどうこなすか。現在、盛岡は馬場改修によりかなりのパワーが要求され、高齢のマルヨフェニックスにはきびしいコース。仮に克服するなら脱帽するほかはない。
トーホクキングは昨年の激走の反動か、今季2、3、6着と精彩を欠いているが、ここにきて徐々に迫力を取り戻している印象。本質的には水沢向きだが、昨年はマーキュリーカップで見せ場を作って5着。2頭が早めに動くようだと出番は十分にある。
ドリームクラフトは中央3勝からの転入。経験の少ないダートが心配だったが、初戦をロングスパート決めて快勝。その結果から赤松杯1番人気に支持されたが、先行有利の競馬に泣いて4着。その後、攻め馬を強化して反撃態勢は整った。
あとはレース運びが巧みなスーパーワシントン、昨年の絆カップ(同じ盛岡ダート1600m)で直線一気を決めたトウホクビジン、上昇一途トーホクアローなど伏兵も散在して興味尽きない一戦となった。
◎(11)バトルドンジョン
○(3)マルヨフェニックス
▲(7)トーホクキング
△(8)ドリームクラフト
△(2)スーパーワシントン
△(10)トウホクビジン
<お奨めの1頭>
3R サティスフェール
東海では精彩を欠いたが、ハイレベル北海道、南関東で4勝の実力はダテではなかった。転入初戦をほとんど持ったままで逃げ切り圧勝。C2では役者が違った