先週12日をもって岩手競馬は今年度の開催を終了、…じゃなかった。3月の1開催をまだ残しているから『冬休み』ということになります。これにより騎手などのリーディングも年度末まで確定せず、なんだかややこしいというか、すっきりしないところもありますね。
まぁそれはともかく、気持ちの上での区切りとなる休催前まで今年は一度も雪による開催中止などが無く、順調に競馬が出来て何よりでした。組合と厩舎関係者のみなさま、そして応援してくれたファンの皆様、お疲れ様でした!…あ、休みと言っても南関東や九州で競馬を続けている方も多いのでしたね。私は彼らを応援に行く資金もなく、春まで生の競馬はおあずけとなってしまいます。。。。
このブログは何かネタがあったら気まぐれに更新しますので、たま〜に覗いてみてください。
さて早速ですが、先日、久しぶりに安比にスキーに行って参りました。説明するまでもないでしょうが、安比高原は岩手が誇る全国有数のスキーリゾート。最近スキーが下火になったとはいえ、まだまだ遠方からのツアー客も多いと聞きます。地元民にとっては豪華なホテルやペンションも関係なかったり、それどころか一流シェフのいる本格レストランを横目に、車の中でおにぎりを食べたりなんかするわけですが、それでも充実したコースと機動力のあるリフト類は滑りごたえ満点。岩手のスキー場は大きい所も小さいところもそれぞれに魅力がありますが、やはり安比の存在感は大きいです。
ところでわたくし、このところスキーはあまり滑っていませんでした。昨シーズンこそ雫石スキー場の格安チケットが手に入ったので2回ほど滑りましたが、その前は数年のブランクが。決してブームが終わったら飽きたという訳ではないのですが、ヒマと金が…。こんな人が多いから、雫石ゴンドラが廃止になったり、八幡平スキー場が営業を休止したりするのでしょうね。寂しい限りです。
私の滑りのほうはというと、意外とちゃんと滑れました。昨年もでしたが、身体が覚えているっていうヤツですかね。ただしマテリアル、つまりスキー用具のほうはひと昔もふた昔も前の物で、板は最近主流のカービングではなく細くて長いもの。しかも気が付いたら表面にヒビが入っていました。さらにストックに至っては、岩手に引っ越してスキーを始めた20年前のブツ!ちょっとハズカシイかな。。。。でも滑れりゃいいんです!
肝心の雪質ですが、数日前に降った新雪がサラサラ。コース脇の雪を手に取り握っても雪玉にならないくらいで、これぞアスピリンスノーって感じで最高でした!日本海側の山とは雪質が違うとは良く言わ、あちらは水分が多くて雪が重いのだそうです。こちらの雪で滑ったらスキーの“切れ味“が良すぎて、自分がずいぶん上手くなったと勘違いしてしまうかもしれませんね。遠く首都圏や関西から来る人の気持ちも分かります。
岩手競馬の無いシーズンはつまらないかもしれませんが、他にも岩手にはいろいろな魅力があります。時には冬の岩手にもいらっしゃいませんか?
1月12日 第9回トウケイニセイ記念(オープン 水沢1600m)
トウケイニセイ記念ゴール 1着・アンダーボナンザ 写真・佐藤到)
1着 アンダーボナンザ
メタモルキングが逃げ、2番手外にオウシュウクラウン、3番手にグッドストーン。ペースはさほど速くなく、むしろスローに近い印象。アンダーボナンザは7番手の中につけ、2コーナーを回って外に出してスパートをかけると3番手までに進出。向正面で先頭に立ったオウシュウクラウン、2番手グッドストーンを早くも射程圏に入れ、4コーナーでオウシュウクラウンに馬体を併せる。
オウシュウクラウンは内で必死に粘ったものの、ラスト100mでアンダーボナンザが交わし、あとは突き放すだけ。一瞬のうちに5馬身をつけて待望の重賞初タイトルを手に入れた。
「テン乗りだったが、前回騎乗の(村上)忍騎手に聞いたらクセのない馬だと話していたので不安はなかった。レースでもいい位置が取れたし、向正面ではこの馬の力を信じて早めに仕掛けたが、自分が思っていた以上に強かった。今日はトウケイニセイが水沢に来ていたので是非、勝ちたかった。ずっと重賞を勝っていなかった(今回で3勝目)が、いい馬に出会えてうれしい」と菅原勲騎手。
アンダーボナンザは岩手デビューで2勝マーク。重賞・南部駒賞2着、金杯3着の実績を残して冬期間は南関東へ一旦移籍。4戦3着2回後、再び岩手へ戻り3戦2着1回。その後、南関東で2戦を消化したが、成績が振るわず6ヵ月半の休養をはさんで8年6月に再転入。
当初はなかなか本調子を取り戻せず凡走を繰り返していたが、一戦ごとに復調ムード。特に寒い時期を迎えて以降、自慢の末脚が冴え渡り、A級戦、トライアル・白嶺賞と連勝。適性を考えて桐花賞(2000m)には見向きもせず、このトウケイニセイ記念1本の照準を合わせて臨んできた。
今季のオープン戦線はずっと主役不在のままだったが、桐花賞でカネショウエリート、そして今回のアンダーボナンザが台頭。来期に期待をつなぐ形でひとまず今シーズンを終えた。
2着 オウシュウクラウン
メタモルキングの直後、2番手を追走。前に行きたがる仕草を出し、鞍上・関本浩司騎手が必死になだめる。しかし向正面ではもはや抑えることが難しいと判断して早々と先頭。外からアンダーボナンザが接近し、交わされないようにセーフティリードを取ろうとしたが、手応えの違いがありあり。直線を向いても最内で粘っていたが、ラスト100mで一杯となった。
オウシュウクラウンは1年1ヶ月の長期休養を経て今年度6月に戦列へ復帰したが、一昨年の桐花賞を制した頃の迫力には程遠く着を拾うので精一杯に終始。球節にも爆弾を抱えていたが、白嶺賞2着でようやく復調のメド。桐花賞を直前に再び球節に腫れが出て出走見送ったのは痛かったが、逆にそれが功を奏し、白嶺賞は今季一番の仕上がりで臨むことができた。
今回の5馬身差は明らかに完敗だったが、復活の手応えは十分に掴んだ感じだ。
3着 リュウノツバサ
4戦ぶりにコンビを組んだ沢田騎手は前を走る3頭の中に入れ、砂を被らせて折り合いをつけることに専念させる。
ペースが上がったラスト800mでやや置かれ気味となったが、直線で外に持ち出して盛り返す。桐花賞は泥んこ馬場に泣いて8着に凡走したが、今回が前日に砂を補充して時計が非常にかかる馬場を味方に上々の伸びを披露。こちらも来期につながるレース内容となった。
4着 トーホウライデン
道中はずっと中団インの経済コースを進み、直線でもいい脚を使って4着。3着との差は開いたが、ひと頃のスランプからようやく立ち直った。
5着 ヤマニンエグザルト
前半はアンダーボナンザをマークする形で進めたが、各馬が仕掛けても反応がひと息。桐花賞では中を割って豪快に抜け出し2着を確保したが、今回は伸び切れず電光掲示板に載るまでにとどまった。
12日の水沢競馬場にトウケイニセイがやって来ます。
通算成績43戦39勝、93年から95年にかけて岩手競馬の頂点に立っていた、いや日本のダート界の頂点に立っていたと言っても過言ではない馬です。
自分がトウケイニセイを知ったのは、既に十分に強くなっていた頃の事。ちょうど、一つ前の世代、スイフトセイダイとグレートホープの『SG時代』からトウケイニセイとモリユウプリンスによる『TM時代』に変わろうとする頃でした。
当時は岩手に住んでいなかったので、競馬ブックとか、たまに見るレース映像とかでその強さを感じるのみ。生のニセイの姿を見たのは現役最終年の95年だけ。それでもトウケイニセイという馬の存在は自分の中でとても大きく、例えて言うならばDNAに刻まれた原初の記憶のようなものになっています。
この馬がいなければ、この馬のことを知らなければ、恐らく私は地方競馬というものに関心を持たずに終わっていたでしょう。
そんなニセイももう22歳。岩手で余生を送るべく北海道を離れ、あわせて水沢競馬場でお披露目をする事になりました。年が年だけに、競馬場に姿を現すのはこれで最後になるのではないでしょうか。
お披露目は12日の6Rと7Rの間、7Rの馬がパドックを離れてから行われます。ネット中継などでも流されると思いますので、トウケイニセイの姿をぜひご覧になってください。
さあ、いよいよレギュラーシーズンラストとなりました。月曜メインは重賞『トウケイニセイ記念』。オープン級・マイルの戦いです。
このトウケイニセイ記念では、過去8回中1番人気が連を外したのは第1回のみ、その後の7年はすべて1番人気馬が連対中。2番人気馬も強くて8年連続馬券対象になっており、第2回から第8回までの7回の馬複平均配当は264円(注・第3回は7頭立てだったため枠複の配当で計算)という「超」堅いレース。
それが今年はどうなるか。混戦といわれるシーズンではありますが、しかし過去、同様に“混戦”と言われた年でも結果は堅く収まっている訳で・・・。
いや、今年が過去と違うのは“軸はこれで絶対”という馬がいないこと。テンショウボスやトニージェントのような信頼を置ける軸馬は不在。今年は過去にない波乱も十分にあり得るのではないでしょうか。
そんなことを思いながら今回の本命は(5)リュウノツバサを狙います。桐花賞は8着に終わりましたが、しかし鼻出血明けを一度叩いた段階ながら雪のため満足な調教も出来ず・・・ということではあの結果も致し方なし。今回は追い切りも出来、上積みは期待できます。距離短縮も好条件。対古馬オープンでも差はないはず。
対抗は(8)ヤマニンエグザルト。今季は様々な条件で活躍し、岩手の看板を背負って戦ってもきました。桐花賞2着の勢いは持続中、マイルはもちろんお手の物。問題は鞍上がどうなるかだけ。テン乗りだと辛い馬だけにそこが心配。
そして(7)アンダーボナンザ。秋以降の成長ぶりは見事で、以前よりもはるかに安定して力を出すように。白嶺賞優勝も決して恵まれたとは思えず、ここでも勝ち負けを争って良いはず。
(6)オウシュウクラウンは絶好の調整を経て挑んできます。前走だけで復活とは言い切れないでしょうが、再度の先行策が採れるならチャンスもあるか。
気になるのが(9)マイネルアンセム。基本は芝馬ですが田んぼ馬場専用でもなさそう。とにかく最近は自在に動いてきます。ここ3戦くらいに走れるなら上位食い込みがあってもおかしくないのでは。
●買い目
馬単(5)=(8)、(5)=(7)、(8)=(7)、(5)=(6)、(5)=(9)
◆お奨めこの一頭
5R:アマデウス
年は取ったが地力はやはり高い。パワータイプ向きコースはもってこい。
11日(日)メイン10レース(この日と明日12日は全11レースで実施)はC1級馬による水沢1600m戦「第2回アテルイ賞」。
アテルイとは平安時代初期の蝦夷(えみし)の軍事指導者で、789年に胆沢(現奥州市周辺)に侵攻した朝廷軍を撃退したが、坂上田村麻呂に敗れて降伏。その後、京都で処刑された古代東北の抵抗の英雄。
主軸はアルカイクスマイル。中央5戦0勝2着1回の成績から北海道へトレード。移籍1戦目に初勝利を飾り、2戦目3着を経て岩手入り。初戦は2着だったが、続くレースで直線抜け出しを決めて快勝した。
中央時代の二ケタ着順はすべて芝レース。ダート戦で動きが一変し6、2着と適性あることを証明。前回も好位追走から抜け出したものでダート競馬の理想的な勝ちパターン。今回は好調馬が勢ぞろいし前回のような楽なレースができないかもしれないが、前走の水沢1600mタイム1分41秒9は非常に優秀。2連勝を飾ってシーズンを終了する。
逆転筆頭はシルクライムライト。07年12月に転入後、圧巻の4連勝をマークし将来のオープン候補と期待を集めたが、5戦目の盛岡戦6着後、気性難を解消するために去勢。それで復帰まで6ヶ月半もかかったが、休み明けの前走を逃げ切って快勝。改めて底力を見せつけた。
ただ、ちょっと心配なのは前回マイナス28キロと大幅に体重減。今回、さらに減っているようだと若干割り引きが必要かもしれない。
コスモフェデラーは転入後、着外に沈んだのは4走前・義経賞6着の一度のみ。この時の敗因はいきなり1800mへ距離が延長されたため。その一戦以外はすべて入着を果たす堅実さを誇っている。前回も3番手キープからアッサリ直線抜け出しを決めた。
タイム比較で▲評価としたが、実力は前記2頭とまったく遜色はない。
ベルモントジャイロは依然、底を見せていない。今度はメンバーが一気に強化され、これまでのような競馬はできないと思うが、血統背景がすばらしくこれからも成長し続けそうだ。
以下、前回出遅れを喫しながらも鮮やかな直線一気を決めたマツノアテナ、展開が合うエプソムシャトルも押さえが必要。
◎ ?アルカイクスマイル
○ ?シルクライムライト
▲ ?コスモフェデラー
△ ?ベルモントジャイロ
△ ?マツノアテナ
△ ?エプソムシャトル
3連単は8を1着固定に4、9の折り返し本線。あとは3、10、6を押さえ
馬複は4−8、8−9、3−4、4−10
<お奨めの1頭>
5レース サクラアメージング
前回はキョウエイノーブルを捕らえ切れなかったが、これは勝った相手を誉めるべき。仕切り直しの一戦だ
10日(土)メイン9レースは奥州市職員奥馬(おうま)の会会長杯「第9回初夢賞」(水沢1600m)、12頭立て。
(マイネルティーダ 写真・佐藤到)
各馬のローテーションが微妙に違い、ちょっと難解となったが、主軸にマイネルティーダを指名する。相手なりに駆ける堅実さを身上とし、今季8勝2着3回。
岩手で着外に沈んだのは前々走・ゴールデンステッキ賞7着の一度のみ。この時は距離が1900mへ延長されたのに加え、後方4番手からの競馬。さすがのマイネルティーダでも持ち味を出せずに終わったが、タイム差は0・8秒。目立ちはしなかったが、いつもどおり直線では盛り返していた。
当初、六華賞へ進む選択肢もあったが、距離2000mをさけて自重し、初夢賞へ照準ピタリ。水沢マイル戦はすべて3着以上の安定感を存分に発揮する。
ケイジーウォリアも同じ意味が言え、水沢マイル<2.3.0.1>と抜群の連対率を誇る。岩手転入後、12勝を荒稼ぎし、4走前にはB1格下から赤松杯へ強気の挑戦。その一戦でも0・5秒差4着にまとめたのだが、レースの反動が大きかったようで自己の条件・ひいらぎ賞、G・ステッキ賞で連続8着と凡走。
勢いが薄れてしまったかに見えたが、近2戦2着でひとまず復調。立ち直ったとなれば7戦ぶりの白星を飾る可能性は非常に高い。
サクラアリエルは詰めの甘さに泣いて今季2着5回を確保しながら、いまだ未勝利。距離延長で期待を集めたG・ステッキ賞、六華賞といずれも4着に終わってしまった。しかし実力的には上位に位置し、アッサリあってもなんら不思議はない。
サイレントステージの充実ぶりが目につく。活躍の場が芝のみに限られていたが、銀嶺賞、六華賞と連続2着。ひところ馬体重が410キロ台まで落ちて精彩を欠いていたが、現在440キロ台まで回復。そして今の水が浮く馬場も功を奏して好走につながった。
以下、サイレントステージと同じステップで連続3着テンショウタイヨウ、岩手転入後、初勝利をマークしたパワフルボーイも押さえが必要だろう。
◎ ?マイネルティーダ
○ ?ケイジーウォリア
▲ ?サクラアリエル
△ ?サイレントステージ
△ ?テンショウタイヨウ
△ ?パワフルボーイ
3連単は4、10の1、2着折り返しから6、7へ。あとは8、9を3着押さえ
馬複は4−10、4−6、4−7、4−8
<お奨めの1頭>
8レース ベガブラン
C1昇級戦は4着止まりだったが、メンバーが強かった。今回は強豪不在できっちり勝つ