金曜日、岩手競馬の新CMキャラクターが発表されました。シルエットで「大物登場」と言われてきたその人物は・・・岩手の老舗旅館・加賀美屋の支配人、加賀美伸一さんです・・・ではなくて、その役を演じた東幹久さんでした。
発表記者会見の際、東さんは「昨年はうまく立て直せましたが(ドラマ中の出来事を指す)、岩手競馬の立て直しにも役立てたら」と語っていました。記者からの半ば冗談交じりの質問に対し極々気軽に答えられた、という話ですが、そうなってほしいと切に願います。
対抗も先行馬からカソクを。この2戦、タイム的にはやや平凡ながらも、自身これまで好成績の無かった1800mで続けて好走しました。昨季から実質昇級となってこの走りは、つまりよほど好調だということ。この勢いには乗っておきたい。
勢いという点ではミズサワゲンキも注目。冬の間も荒尾で好走を続け、帰ってきても2戦して2着−1着と元気そのもの。特に前走、水沢マイルの良馬場で1分44秒3というタイムは、この馬としては過去最高の好時計です。恐らく好調のピーク、距離短縮もプラス。
差し馬勢では実績通り、マンジュデンツルギとマイネルイディオスを。マンジュデンツルギは10歳にして順調なシーズンイン。この距離は決してプラス材料ではないですが、好調さを買いたいところ。転入初戦を快勝したマイネルイディオスですが、タイム的には平凡で相手も軽すぎた感。しかし、東海地区で19戦してほとんど着外のない安定度は魅力です。
買い目は4番マイネルソルダネラから9番カソク、2番ミズサワゲンキへ。専門紙の印を見る限りやや人気薄だし、ボックスで手堅く抑えたうえで1・8を加えましょう。
印が割と偏りそうですが、恐らくそれほど実力差はないでしょう。高配当狙いのスタンスで。
◆お奨めこの一頭
6R:ラピッドプログレス
前走は展開利もあったが、このメンバーなら明らかにスピード上位。前走の再現狙える。
20日(日)メインは前日19日の猊鼻渓賞と同じC2級馬による「第20回五葉山賞」、8頭立て。ただし、こちらは1600m(猊鼻渓賞は1400m)が舞台で、やはり距離適性を見越したメンバーが顔をそろえた。
(スピードパンチ 写真・佐藤到)
主軸はスピードパンチ。毎年、この季節には絶対の自信を持っており、9ヶ月の休養で春シーズンを棒に振った昨年はともかく、一昨年、3年前の活躍ぶりには目を見張るものがあった。 今年も3月24日、トキオパーフェクトには屈したが、2頭合わせて24歳という岩手競馬史上、最高齢記録のワンツー・フィニッシュを決め、そして前走はそのうっ憤を晴らすかのように1・7秒差の大差勝ちを収めた。11歳の高齢馬となったが、まったく衰え知らず。マイル実績の高さからも主軸は動かないだろう。
久しく鳴りを潜めていたマツリダカレーだったが、荒尾帰郷後はB1から最下級C2へ降格した途端にアッサリ2連勝。本来の持ち味であるロングスパートをさく裂させ、格の違いをマザマザと見せつけている。ただ、スピードパンチに主役を譲らざるを得なかったのは、同じ4月7日に出走した時の走破タイム。スピードパンチが水沢1400m1分29秒1に対し、マツリダカレーは1分30秒7。この1・6秒差は如何ともし難いが、その一方でレースは生き物であるのも事実。道中のペース、展開によって大きく変わるだけに逆転の目は決してないとは言えない。
ゲンパチコジーンもマツリダカレーと同様、荒尾遠征組。こちらも帰郷後はB1からC2へ降格。2戦連続で2着に敗れたが、前回はスピードパンチを完封したトキオパーフェクト相手に強い内容で快勝した。
エリアルールは北海道でデビュー後、南関東、笠松で通算6勝マークして今年3月に転入。岩手初戦は豪快に捲くって1着、2戦目は2番手追走から2着とどんな展開にも対応できるのが最大の強み。しかも初戦ではゲンパチコジーンを破り、前走はマツリダカレーの0・1秒差2着の僅差なら高い評価をしてしかるべきだろう。
以下、元A1級マイネルモンシェリ、浦和から転入ケイジーウィザードも2連勝を飾っており、決して軽視はできない。
◎ ?スピードパンチ
○ ?マツリダカレー
▲ ?ゲンパチコジーン
△ ?エリアルール
△ ?ケイジーウィザード
△ ?マイネルモンシェリ
3連単は6、4、2のボックスが本線。あとは5、7、3を3着に押さえたい
馬複は4−6、2−6、5−6、6−7
<お奨めの1頭>
11レース エイシンガッサン
前走エイプリルカップは1、2着馬のレベルが高すぎた。しかし今回は手頃なメンバーになり、チャンス到来
19日(土)メインはC2級馬による水沢1400m戦「猊鼻渓賞」。今年度、岩手競馬では131日間すべて特別・重賞レースが組まれることになったが、その第一弾が今回の猊鼻渓(げいびけい)賞。この猊鼻渓とは岩手県一関市東山町にある北上川の支流・砂鉄川両岸にそびえ立つ巨岩、絶壁の渓谷。日本百景の一つに数えられている史跡名勝天然記念物でこの渓流の舟下りは人気スポットとしてつとに有名だ。
さて猊鼻渓賞。この名称はC2級・水沢戦で使われ、今季は全7レースの実施予定となっているが、皮切りにふさわしく出走8頭がすべて前レースの勝ち組。馬柱にずらり前回1着が並ぶとなかなか壮観だ。
その中で断然の人気を集めるのがケイジーウォリアだろう。
JRAでデビュー5戦目の未勝利戦を勝ち上がり、500万下に在籍。その時の1着賞金を含め、入着賞金も前20走の獲得賞金で決まる岩手ルールの格付けから外れ、持ち賞金が“0”。それによって最下級C2スタートと非常に恵まれたクラス編入となったが、案の定、岩手初戦(3月20日)は2着に1・2秒差、2戦目も0・6秒差と圧勝の連続でこの一戦に臨んできた。レース内容も好位追走から直線アッサリ抜け出しと非の打ち所がなく、C2は当然だがフリーパス。
軸は迷わず確定できたが、2着争いがちょっと難解だ。ひとまずプリムラジュリアン、マイネルガルボーイ、ダンストンジュエルあたりが有力で序列をどうするかだが、まずマイネルガルボーイに注目してみたい。中央6戦0勝で3歳時に佐賀へトレードされ、通算14勝をあげて最高格付けがA3級。ただ一昨年8月以降は白星がなく、それで岩手ではC2へ格付けされた。転入戦は長距離輸送の影響などもあったが、直線伸びを欠いて3着。しかし2戦目の前走では3コーナーから豪快なマクリを決めて当地初勝利、その中味の良さから対抗筆頭に推してみた。
プリムラジュリアンは2歳時に3勝をマークし、重賞特別路線にも乗った実力牝馬だが、期待ほどの結果を出せず昨年B2級からC2へ大きく降格。その途端、アッサリ2連勝を飾ってしまうのだから、C2では役者が違う。前回は意外にも逃げ切りだったが、1400m走破タイムがこのメンバーの中では一番。マイネルガルボーイより先着の可能性も十分あり得る。
ダンストンジュエルは休み明けを3回使われて3、3、1着。その1着はハイペースを凌いでの逃げ切りでスピードが冴え渡った一戦となった。ここは同タイプの出方がカギを握るが、好調度比較では勝るとも劣らない。
ヒシリーガルはヒシアマゾンの3/4兄弟という超近親配合。中央1勝、北海道0勝、東海0勝からの転入で初戦は5番人気と低評価に加え、スタートで出遅れながらも2番手抜け出しで快勝。タイムもさすがと唸らせるものだった。
あとはタイム比較では見劣るがエアセイレンも一発を秘めており、先にも記したとおり2着は非常に混戦ムードだ。
◎ ?ケイジーウォリア
○ ?マイネルガルボーイ
▲ ?プリムラジュリアン
△ ?ダンストンジュエル
△ ?ヒシリーガル
△ ?エアセイレン
3連単は3を1着固定に4、6の折り返しが本線。あとは5、2、8も押さえ必要
馬複は3−4、3−6、3−5、2−3
<お奨めの1頭>
9レース クリティカルマス
岩手転入後、圧巻の4連勝。いずれオープン入りは間違いなしの器だ。3連勝中のドリームゴローとの対決が見もの
昨日今日の陽気に誘われるように、ここ盛岡でも桜が一気に咲き始めました。日当たりの良い場所ではもう8分咲きぐらいの樹もありますし、有名な石割桜も5分咲きとのことです。先週あたり、やっと梅が開き始めたかな〜と思っていたらその後は花冷えが続き、それが過ぎて気温が上がると今まで我慢していたものを吐き出すように一斉開花。まぁこれが典型的な「北国の春」なんですね。
このぶんだと開花の遅い水沢競馬場の桜並木も、次開催には満開近くまでいくかもしれません。さぁみなさん、花見の準備は良いですか?
さてさて岩手のローカル放送エリアにお住まいの方、最近流れている岩手競馬のCMはご覧になりましたか。私は先日やっと1度だけ、そのウワサのCMを目にしました。その内容は、今年度のみちのくレース岩手競馬CMキャラクターにとある大物タレントを起用。そんな大物なのに、なんとギャラは基本給ゼロで岩手競馬の売り上げ貢献度で決まるというもの。貢献度って一体どう査定されるのかも気になるところですが、果たして“とある大物タレント”とは誰なのでしょうか??
実は私たち一部の関係者には明かされているのですが、厳重な箝口令が敷かれていて(?)ここに書くことが出来ません。みなさん、ゴメンナサイ。。。
どうせふじポンか(ふじポンごめん)微妙な若手芸人でショ、と思ったアナタ!残念、大ハズレです。上で「北国の春」と書いているのが伏線だと読んだアナタ!ふふっ、なかなかやりますね。でもハズレ。
ちょっとだけお話ししますと、けっこう意外な人物です。意外というか、私はこの方の名前を聞いたとき、かなり多方面で活躍しているために一瞬、岩手との関わりが思い浮かばず「なんで岩手競馬に?」となってしまいました。しかし、すぐに岩手との深いつながりを思い出しましたけどね。それに、少なくともこの人が“大物”と呼ばれることに異議を唱える人はいないのではないでしょうか。
このシークレットが明かされるのは今週金曜日、18日の記者発表の場になります。それまで、もう少し我慢して下さいね。
(写真/文・佐藤到)
4月13日 第8回菜の花賞(3歳牝馬 水沢1600m)
(菜の花賞ゴール 写真・佐藤到)
1着 マサノパンダ
ミラクルジョンコが積極的に逃げ、その外2番手を追走。折り合いもうまくつき、3コーナー過ぎに早め先頭に立ったところ、ピンクゴールドが直線入り口で並びかけて一瞬、交わすシーンもあった。しかしラスト100mで再び突き放して1馬身半差。理想的なポジションといい、馬体を併せてからの伸びともすばらしく、パーフェクト内容で初の特別タイトルを手に入れた。
「大外枠がどうかと思ったが、スッと2番手につけたようにスピードがある。道中の手応えも上々でしたし、並ばれてからも頑張ってくれた」と菅原勲騎手。
調子の波が激しいのが牝馬だが、特にこの時期が顕著。実際、トーホウノゾミはまだ戦列に復帰していないし、ピンクゴールドも前回よりさらに体重を減らしていた中、マサノパンダは順調そのもの。追い切りでは相変わらず動かないが、デビューから着外に沈んだのは芝の2戦のみ。他ではすべて入着を果たし、休み明け初戦の前走もモエレハナオー、リュウノツバサに次ぐ3着に善戦していた。
マサノパンダは父がダートでの活躍馬が多いマジックマイルズ。母ジョージバンダ(その父ミルジョージ)は現役時代、北関東オークスを制するなど通算13勝をマークした強豪。NARグランプリ年度代表馬にも輝いたベラミロードと同期で最強牝馬世代とも言われていた。
改めて記すが、牝馬は体調の良し悪しが結果に直結するケースが多く、マサノパンダは本番・留守杯日高賞でも有力視されるに違いない。
2着 ピンクゴールド
前半は脚を貯めることに徹し、向正面からロングスパートをかける。この馬の良さは追い出してからの反応のすばらしさ。行き脚ついてからの伸びはシャープだったが、さすがにマイナス7キロの影響が大きかったのか、最後の爆発力に欠けた。それでも1番人気に支持され、2着確保が底力と見るべきだろう。
今後の課題は馬体回復以外になし。前走(3月20日 3歳A級)では2ヵ月半の休養明けだったにもかかわらず、大きく馬体を減らしてマイナス18キロの419キロ。中間に腹痛を起こしたのが原因だったそうだが、今回は約3週間の間隔が開き、回復するだろうと大方は見ていた。ところが、ふたを開けてみるとさらに減って412キロ。骨組みを考えれば440キロは必要な馬だけに一日も早い回復を待ちたいところだ。
3着 ミラクルジョンコ
枠差(3番枠)も利して果敢に先手を奪い、前半3ハロン38秒台。気持ち速い感じもあったが、道中マイペースに持ち込む。しかしマサノパンダに3コーナーで交わされ、そのまま失速するかと思ったが、直線でも渋太く3着に粘った。
4着 モエレアンドロメダ
今回からマルタンガールとブリンカーを着用。これまでどおりポツンと最後方からの競馬。向正面で満を持してスパートをかけたが、3コーナーでジェベルロバーツがつまづき、落馬寸前の不利。そのアクシデントの影響を受けたモエレアンドロメダは一度態勢を立て直さなければならなかったが、直線では最内を突いて鋭く伸びてミラクルジョンコとはクビ差の4着。これで今後のメドが立った印象。