7月22日(日) 第8回オパールカップ(3歳オープン地方競馬全国交流 芝1700m)
(写真・佐藤到)
1着 ボスアミーゴ
ハイベットタイムがスタートでバランスを崩して落馬。から馬で先行グループにつけたが、ボスアミーゴはほとんど影響を受けず後方3番手を追走。向正面から徐々に差を詰めて3コーナー過ぎにスパートをかけ、4コーナーでも不利を受けない大外(内が荒れていたので落馬がなくても同じコースを行くつもりだった、と菅原勲騎手)を回り、内で粘るカネショウエリートをラスト150mで先頭。あとはほとんど追うところなく、余裕でゴールに入る。
「地元のレースであれば、負けられない一戦ですからね。遠征馬の実力が把握しづらかったが、3コーナーの脚色で見切った。本当はゆっくり仕掛けていくつもりだったが、反応がいい馬だから思ったより早め先頭に立ってしまった。今回、掛かるところがまったくなく、1600m前後がベストかも。1200mだと追っ付けで行くので、そうすれば前回(JRA福島・白河特別)のように末が甘くなるから、そのあたりのJRAを使えばいつかチャンスがあると思う」(菅原勲騎手)
次走の選択肢は多く、不来方賞、古馬の芝、JRAなどどれでも大丈夫なのでジックリ考えたいと鈴木七郎調教師。
2着 サイレントステージ
ハイベットタイム落馬の影響を受けてやや出遅れ気味のスタート。それでも中団まで盛り返して常にボスアミーゴより前の競馬に心がけたが、4コーナーでボスアミーゴにアッと言う間に交わされる。それでも直線で盛り返して内で粘っていたカネショウエリートをゴール寸前で捕らえて2着を確保した。
「落馬の不利があったので、よけいテンに行けなかったが、道中の位置取りは悪くなかった。どう乗ってもボスアミーゴには敵わないが、それでもキッチリまとめたから納得」(板垣騎手)
3着 カネショウエリート
終始3番手の外を追走して直線入り口で先頭。そこから渋太く粘ったが、最後の最後で3着に敗れた。今回も前で競馬をしたかったが、陣営には何とも痛い大外14番枠。それでスタートで脚を使わなければならず、そのロスは少なからず影響したが、高松騎手がうまく3番手につける。仮にだが、枠順が8枠より内だったら2着はあったかもと思わせる粘りを披露した。改めて芝適性の高さを証明した。
16日・月曜日に行われたマーキュリーカップ。岩手のものとしては悔しい結果になりました。テンショウボスの4着はよく頑張った。でもサイレントエクセルがなあ・・・。
レバタラですが、テンショウボスとサイレントエクセルの枠順が内外逆だったら、と結果を見て思いました。テンショウボスに騎乗した小林俊彦騎手は「ずっと内々で窮屈な走りだった」サイレントエクセルの板垣吉則騎手は「外からついて行くにしても捲るにしてもロスが大きかった」と、それぞれレース後に語っておりました。この2頭の枠順が逆で、サイレントエクセルがすんなり内を先行、テンショウボスがゆったりと外目を追走、なら、勝ち負けはともかく2着以下の結果が変わっていたのでは・・・と思えて仕方ありません。
ま、勝ったシャーベットトーンは予想通り強かったですし、2着のクーリンガーも、調子が良くないとか終わったとか言われていながら走破タイム2分5秒5、自身の持ち時計を縮めてきました。こういう時の底力というのは、やっぱりJRA勢に敵わないものがありますね。
月曜のメインレースは今シーズン最初の2歳の特別戦、若鮎賞です。例年はビギナーズカップというレースが最初の2歳特別になるのですが、今季は開催場の順番もあってこちらが最初に。新馬戦で代替の力関係が見えてきたとはいえやはりデビュー間もない2歳馬、悩み始めると止まらないものがあります。
本命はちょっと考えて、リザルトにしました。デビュー戦の芝1000mを好タイムで快勝、2戦目のダート戦は人気に推されながらも3着。この2戦の走りを比べて見た感じ、私にはこの馬は芝向きだと思えました。半姉・パラダイスフラワーは昨年のこのレースの覇者。しかしパラダイスフラワーはスピードだけで勝ったという印象であまり芝向きではなかったのですが、父がマイネルラブに変わったリザルトはずっと芝があってそうな雰囲気。距離的にはややギリギリ感がありますがこなせない範囲ではないし、ここは姉妹制覇に期待しましょう。
対抗は素直にバトルアイを。こちらはあまり芝向きという感じではないのですが、唯一の2勝馬ですし、いずれも力強い先行力を発揮しているレース内容も好印象。この若鮎賞というレース、基本的には芝適性が高い馬が優勢なのですが、昨年のように先行力がある馬がスピードで押しきってしまう事もあり、この馬の様なタイプは軽視できません。よっぽど芝が合わなければ・・・とも思いますが、このメンバーなら五十歩百歩。ならば2勝の勢い重視でしょう。
いずれこの2頭が強く、以下はちょっと差があると見ます。
新馬戦のレースから気になるのはリザルトの2着だったミヤノボスと、ミラクルジョンコの2着になったジェベルロバーツ。どちらも1000mでは短そうなレースぶりで距離延長がプラスになりそう。新馬勝ちのミラクルジョンコはやや恵まれた感がありましたが、並ばれても下がらなかった粘りは魅力。鞍上も何かやってくれそうな人でこれまた魅力です。
買い目は8枠9番リザルトと6枠6番バトルアイを中心にして、そこから2、3、10へ流しましょう。リザルトの頭で良いと思いますが、天候悪化でコース状態が悪くなればバトルアイ軸も要検討。
◇お奨めこの一頭
8R:ウエストサンオペラ
3000m戦2着は調子の良さの表れ。盛岡4戦を完全連対で折り返す。8枠2頭が相手。
22日(日)メインは3歳オープン、地方競馬全国交流重賞「第8回オパールカップ」(芝1700m)、14頭立て。今年は5頭が遠征してきたが、迎え撃つ岩手勢も芝部門の3歳馬では間違いなくベストメンバー。非常に楽しみな一戦となった。
毎度のことで悩むのは遠征馬の盛岡芝に対する適性度。昨年、笠松からシホウネリが参戦、JRA京都・500万下芝2400mで0・1秒差3着にも入った実績があり、ブラックショコラの2番人気に支持されたが、3コーナー過ぎからスパートをかけたものの、手前を替えることができず外方逸走。直線でひとまず立て直したが、14頭立て9着に敗れた。つまり芝適性があっても小回りに手こずるケース、さらには左回りの経験がないと難コースであるのは間違いない。
今回の遠征馬で左回り経験のないトミノダンディがまず該当する。またホットピクルス、ハイベットタイムの2頭は芝が生涯初めての経験。
前者がノーザンファーム生産で父フサイチコンコルド、母父がサンデーサイレンス。そして後者は社台ファーム生産で父タニノギムレット、母父サンデーサイレンスなら十分こなす血統、育成背景もあるのだが、いざ実戦となると話は別。はっきり言って未知数のところが大きい。
で、結論はボスアミーゴの中心に落ち着く。前走・白河特別は1000万下条件、そして芝1200mが舞台で絶好のチャンスかと思っていたが、福島の芝が荒れていたためとても自慢の末脚が使えそうになく、いつもより前の中団を追走。直線でも本来の切れが発揮できずに5着に終わってしまった。
しかし今回は人馬ともにコースを熟知している盛岡芝が舞台。実際、前々走・ガーベラ賞では守備範囲を超えた1700mだったが、余裕の抜け出しを決めて快勝。なおかつレコードに0・5秒のハイタイムもマークした。
(ガーベラ賞ゴール 1着・ボスアミーゴ 写真・佐藤到)
対抗にサイレントステージを指名。ガーベラ賞ではボスアミーゴに完敗を喫したが、2着確保で復活宣言。そして前回・はまなす賞はボスアミーゴが不在なら私が主役とばかり、1番人気に応えて待望の特別タイトルを手に入れた。
馬体がもう少しフックラして欲しいところはあるが、サイレントステージ最大の特長はレースセンスの良さ。ここで2着以上をキープできれば将来性も◎。
マツリダワルツはデビュー2戦、芝1000mを使って2、1着。また今年2月にはJRA東京500万下・芝1600mに挑戦して16頭立て13着が、芝の全データで元々が小柄な牝馬で切れ勝負型。前走・東京カップけやき賞はいきなり古馬オープン、JRA勢が相手なら6着も納得。3歳馬同士の戦いならここでも格的にまったくそん色ない。
さてホットピクルスとハイベットタイム。実績比較なら2勝2着2回のホットピクルスだが、現在の馬体重が390キロ台。小柄な牝馬で切れを武器としているので芝は条件が合いそうだが、輸送の影響がどう出るか。これがカギを握る。
一方のハイベットタイムは1勝馬だが、前回は3ヶ月ぶりの実戦をはねのけて2着。推測だが、休養が功を奏したようでデビュー戦快勝後の凡走を一気に帳消しにした。祖母はクイーンカップなど牝馬重賞で2勝マークしたカッティングエッジで、芝でさらに化ける可能性を秘めている。
川崎イチモンジは遠征馬では最多の4勝マーク。重賞・東京湾カップで3着に入り、東京ダービーにも出走(10着)し、また遠征直前の大井・ムーンビーチ賞B3では見事逃げ切っている。
父は岩手が生んだヒーロー・トーホウエンペラーでその初年度産駒。天性のスピードを身上として盛岡芝で勝ち馬を数多く出している。今回、イチモンジは芝初体験だが、むしろ歓迎のクチではないか。
いずれにせよボスアミーゴが盛岡、そしてJRA芝での実績が抜けているが、地区レベル差、適性等が複雑に入り混じり、難解な一戦であることは間違いない。
3連単は12を1着固定に5、1を厚めに2、3着折り返し。ここに1、6、4を絡ませたい
馬複は5−12、1−12、3−12、6−12、4−12
<お奨めの1頭>
8レース クルセイズ
C1特別、B3と芝で2連勝中。今回はダート戦に戻ったが、すでに盛岡ダート1400mで好タイム2着とまったく問題なし
21日メインはB1級以下による盛岡ダート1000m戦「第8回ジュライカップ」。前回、同じダート1000m戦・みなづき賞(6月11日 盛岡)は古馬初の実施で話題を呼んだが、レースも迫力満点。これまで距離のヴァリエーションが少なかった岩手競馬に一石を投じ、ファンには大好評だった。
そして勝ったのはヤマニンシンバル。同馬は菅原勲騎手を背に、絶好の2番手をキープし、逃げたクラマサライデンを直線でキッチリ差し切って快勝。短距離適性ぶりを存分に披露した一戦となった。
少し残念だったのはレコードタイ(2003年 ハナマル1分ジャスト)。あとひと伸びがあったら、1分を切っていたに違いない。しかも今回はその時(57キロ)よりハンデが2キロも軽減されたからには、短距離特別2連勝を飾るとともにレコード更新の期待がかかる。
逆転筆頭にトーホウハヤテを指名する。中央3勝(うち1勝は地方・浦和)をマークし、昨年12月に岩手転入。当初はA1へ格付けされ、着外を続けていたが、今季はB1へ降格して3走前、盛岡ダート1400m戦で岩手初勝利をあげた。
その後の2戦は1600mが舞台で7、4着に敗れたが、前走4着は直線一気に突っ込んで0・1秒差4着と僅差にまとめている。
何といってもトーホウハヤテは04年、中京ダート1000m・500万下で1勝(走破タイムは1分00秒3)をマークしている点。これが強調材料となり、ここは大きく狙ってみたい。
ゲンパチコジーンはみなづき賞で1番人気に支持されたが、短距離戦では痛恨の出遅れ。そのため後方8番手からの競馬を余儀なくされ、メンバー中一番の上がり脚を駆使したが、0・8秒差5着に敗れた。
今シーズンは順調に使われてすべて入着を果たし、7戦1勝2着1回3着3回。抜群の安定感を誇り、今日こそ格上の底力を発揮したいところだ。
今回、トップハンデが57キロで最軽量が49キロ。この8キロのハンデ差が予想をおもしろくしているが、その49キロのハンデで臨めるのがユーセイキャロルだ。
現在の格付けがC1級で51キロが定量だが、ユーセイキャロルは牝馬だからさらに2キロのアドバンテージが与えられた。岩手での最高格付けはB3級で、メンバーは明らかに強化されたが、盛岡戦に限れば18戦5勝2着3回と得意としており、しかもここ2戦のダート1200mで3、4着にまとめ、調子は上々だ。繰り返して言うが、49キロの軽ハンデの馬が仮に勝てば、今後さらに1000m戦は評判が上がること間違いなしだ。
ナイキザフォースはみなづき賞0・4秒差3着。最後のひと伸びが足りなかったが、これは58キロのハンデも堪えたと解釈したい。岩手競馬で57キロからのハンデ増はかなりの負担になるのが通説。実際、57キロまでなら何とかこなすが、58キロになって凡走するケースを数限りなく見てきた。とすれば今回はたかが1キロ減だが、いわゆる競走能力に支障がないであろう57キロで巻き返す可能性は十分にある。
盛岡ダートはすべて3着以上ヒデノウラノスもノーマークにはできない。レース内容も好位から粘るケースが多く、それならばダート1000m戦は大歓迎かも。
3連単は6を1着固定に5、10が厚めだが、2、7、9にも手広く
馬複は5−6、6−10、2−6、6−7、6−9
<お奨めの1頭>
7レース ミヤビツヨシオー
前回2着に敗れ、連勝は3でストップしたが、敗因をプラス10キロの体重増に求めたい。今度はきちんと巻き返す。
マーキュリーカップも終わり、7月も下旬となればそろそろ梅雨明けの便りも聞こえてくる頃ですね。となれば夏本番はもうすぐそこ! いつもパソコンの前に座ってオッズパークをご覧の皆様も、お出掛けのプランを練っていたりなんかするのでしょうか。
岩手競馬恒例の“真夏のスプリント戦”クラスターカップは、今年はお盆の水沢競馬場で行われます。もしまだ夏の旅行予定が決まっていないなら、いかにも地方競馬らしい雰囲気漂う水沢競馬場でのんびりなんていかがですか?
さて、話はいきなり競馬から逸れますが今日は写真のお話。行楽シーズンに入り、みなさまも旅行先などで記念写真を撮る機会が多くなると思います。しかし折角の想い出になるはずが、背景がうまく入らなかったり、人物が豆粒のように小さかったりしてイマイチな写真になったことはありませんか?
オーロパーク盛岡競馬場でも、よく入場ゲートを入ってすぐ正面にある馬像のところで記念写真を撮っている家族やグループを見掛けます。「よ〜し、ここで写真を撮ろう!」となると、モデルとなる人たちはみな馬像の脚元に行って並びポーズをとります。しかし人間の身長は大人でも1m数十cm。対して馬像の顔は頭上4〜5mのところにあります。これだとたぶん、こんな↓↓写真になっているハズ。
これでは人物が小さすぎて、せっかくの表情もよくわからないですよね。
そこでワンポイントアドバイス。被写体となる人は背景物の直前に整列するのでなく、もっとカメラに近いところに並びましょう。まず撮影する人が背景に向けてカメラを構え、そのあとでモデルになる人物がちょうどよく構図に収まるように、撮影者がモデルの立ち位置を前後に指示すると上手くいきます。
言葉で書くと分かりにくいので図にするとこういう状態。
この図の下側のようにすれば、背景も表情もしっかり写し込むことが出来ます。カメラポジションは低めに構え、ズームレンズ付のカメラであれば広角側を使うとより良いでしょう。
この夏はこれを頭の隅にでも覚えておいて、良き想い出となるような記念写真を撮影して下さい。
(文/写真・佐藤 到)