平塚競輪場で開催された年末のガールズケイリン総決算レース「オッズパーク杯ガールズグランプリ2020」を優勝し、ガールズグランプリ3連覇という偉業を達成した児玉碧衣選手にレース直後の喜びの声を聞きました。
オッズパーク編集部(以下OP):3連覇おめでとうございます!優勝した率直な感想をお聞かせください。
児玉:3連覇は狙っていたのですごくうれしいです!
OP:出場メンバーが決まった後にインタビューさせて頂いたときは、レース前に作戦を色々と考えるよりも、スタートしたらあとは自分のレースをするだけとのことでしたが、今日はまず石井寛子選手が飛び出しましたが、道中はいかがだったでしょうか。
児玉:どうしてもスタートは取りに行きたくなかったので、誰かが行く感じになれば自分も踏み出そうと思っていたところ寛子さんが出て行きました。自分も好きな位置を取ろうと思って中段の位置が取れたけど真備さんや美教さんが上がって来て、1車でも前にいたかったので、美教さんが前検日から私の後ろが欲しいと言っていたので入れてくれるだろうと思い美教さんの横について入れてもらう形になりました。その後は誰も動かなければかまそうと考えていて動こうとしたところ、真備さんが動いたのでうしろで足を休ませてからって判断し2コーナーから捲りっていう形になったので、道中は非常に落ち着いて走れたと思います。
OP:ゴール後すぐにガッツポーズも出ましたが、どのあたりで勝利を確信しましたか。
児玉:結構スピードにも乗っていたし、バック線あたりですかね。3コーナーまで我慢すればあとはいけるかなと思っていました。
OP:3連覇で来年も女王として走ることになりますがお気持ちはいかがでしょうか。
児玉:うれしいです!今年もし獲れなかったら記事とかでもう女王って書いてもらえなくなると寂しい気持ちも考えていたので(笑)引き続き女王と呼んでもらえてうれしいです!!
OP:今年もレクサスを副賞として提供させて頂いたので2台目ですが?
児玉:めっちゃうれしいです!!前夜祭のときに今年もレクサスがあるのを知って、えぇーーー!レクサスあるじゃん!!って(笑)今年獲ったレクサスは親にプレゼントします!!
OP:最後にオッズパーク会員の皆様へ一言いただけますでしょうか。
児玉:今年も沢山の車券の購入ありがとうございました。来年も車券に貢献できるように3連覇したという自覚をもって1年間頑張りたいと思いますので、また来年もよろしくお願い致します!良いお年を!!
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※写真提供:公益財団法人 JKA
東京オリンピック自転車競技・日本代表の脇本雄太選手(福井94期)今年は6月に行われたGI高松宮記念杯競輪で全て1着の完全優勝。決勝戦では逃げてそのまま押しきる最高のレースを見せました。来年に延期された東京オリンピックに向けても年末の大一番・KEIRINグランプリを制して、日本の代表として走りたいと話す脇本選手。グランプリへの意気込みも伺いました。
星野:グランプリ出場決定おめでとうございます。
脇本:ありがとうございます。
星野:11月のGI競輪祭でアクシデントがありましたが、怪我の状態はいかがですか?
脇本:直後は鎖骨骨折の疑いもあったんですが、検査の結果、幸いにも骨折していなくて打撲と擦過傷だけでした。全治一ヶ月と診断され、今は完治とまではいかないんですが、戦える状態ではあります。
星野:練習面はどんな感じでされているんですか?
脇本:落車してから1週間は練習を休んだんですが、今はグランプリに向けてとオリンピックに向けて両方のトレーニングをしています。元々、ブノワコーチ(自転車競技トラック種目短距離ナショナルチームヘッドコーチのブノワ・ベトゥ氏)のトレーニングメニューにジムトレーニングが入っていなかった事もあり、そこは控えていますが、自転車のトレーニングは普段に戻してやっていますね。
星野:さて、今年のグランプリメンバーをご覧になってはいかがですか?
脇本:今年を代表する選手が集まっている印象です。その中の1人に僕がいることを光栄に思っています。
星野:近畿勢は脇本選手一人ですね。
脇本:本当は近畿ラインを引き連れて走りたかったんですが、これだけは仕方ないですね。今年のGI戦の中で決勝に勝ち進んだ近畿地区の選手と、どうやったら一緒にグランプリに行けるのかと考えて走っていたんですが、結果に繋がりませんでした。ここは今後の課題になってきますね。
星野:そして、同じく関東地区で1人となった平原康多選手(埼玉87期)が脇本選手の後ろを回る事を選択されました。
脇本:単騎の戦いになるかもと思っていたんですが、今年のGI戦で走ってきて単騎のレースは成績が良くないので、連携してもらえるのは有難いですね。
星野:グランプリを先行で優勝したいと以前おっしゃっていましたが、その辺りはいかがですか?
脇本:そうですね。さすがに単騎で先行は難しいと思っていたんですが、ラインができるのであれば、持ち味を発揮していこうと思っています。僕は先行のほうが内容も含め満足した走りができているんですが、先行させてもらえない時もあるので、捲りの方が最善の場合もあります。グランプリは、そこをしっかり考えながら走りたいと思います。
星野:2番車で走る事になりましたが、イメージはいかがですか?
脇本:高松宮記念杯競輪の決勝戦も2番車で優勝出来たので、縁起がいいのかなと思っています。元々好きな車番ですし、その辺は楽しみですね。
星野:2020年はここまでどんな年でしたか?
脇本:オリンピックが延期になり、自分の中でモチベーションが下がったけど、その分競輪でがんばろうと思って、競輪の成績もかなり上がりました。その点では充実した1年だったと思います。
星野:半年のブランクがあって、今年は6月から走られていますが、いきなりGIで完全優勝の結果は、さすがだなという印象でした。
脇本:正直、半年も走っていなかったので不安がありましたが、1走してすべて元に戻ったかなという感じでした。自分でも完全優勝は驚きましたが、久々に日本の競輪を走れることに喜びを感じましたし、良いスタートだったと思います。
星野:来年はどんな年にしたいですか?
脇本:まずはオリンピックに向けて頑張って、終わり次第、出来るだけ早く日本の競輪を走りたいですし、気持ちも競輪に戻して行きたいですね。そして、オリンピックでは、年末のグランプリを勝って、日本の代表を掲げながら走りたいと思ってます。
星野:日本でも世界でもチャンピオンに!皆さんも応援されてると思います。では、オッズパークの会員の皆さんへ最後にメッセージをお願いします。
脇本:グランプリでは近畿から1人になりましたが、近畿勢のみんなの気持ちを背負って走りたいと思います。応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 星野めぐみ(ほしのめぐみ)
大阪府出身。タレント、アナウンサー、競輪キャスターとして活躍中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
昨年、競輪祭を優勝し初のKEIRINグランプリ(以下GP)出場を経験してから間もなく1年。タイトルを獲得してからも歩みを止めることなくひたむきに努力を重ねる松浦悠士選手(広島98期)。何故、それほどまでにストイックに競輪に打ち込めるのか?そして、2度目のGPへの思いと来年以降に向けての目標を伺いました。
長門:松浦選手、今回のGPが昨年に続いて二度目の出場ということになりますが、去年の今頃と今年の今頃とではGPに向かうにあたって気持ちに何か違いはありますか?
松浦:やはり1年前にGPを経験していて、初めてじゃないというのは気持ちの上で違いますね。
長門:昨年、競輪祭で優勝してタイトルホルダーになりました。そこから意識の変化というのはありましたか?
松浦:タイトルホルダーとして、というよりもS級S班として恥ずかしいレースはできないな、というのはありましたね。確かにタイトルホルダー=S級S班ということにはなるんですが、うーん、何というんでしょう。ニュアンスの問題ですかね。S級S班の選手である以上は、という意識は強く持って臨んでいました。
長門:人気に応えないといけない、という意味での?
松浦:人気を背負い、その人気に応えないといけないというだけではなく、S級S班の選手として恥ずかしくない走りをしなければいけないという意識ですね。
長門:S級S班は人気に応えるだけではダメだと?
松浦:はい、単に1着になって人気に応えるという結果のみの話ではなく、いかにラインで決めることができるか、あるいは周りの人たちが納得してくれるような走りができるどうか、その部分に関してはこだわってきたつもりです。やっぱり変な走りはできないので。
長門:その責任感が今年一年の安定感に繋がったんでしょうね。さて、今年はオールスターを獲得して、夏の段階でGPを決めました、そこから何か気持ちの上で変化はありましたか?
松浦:うーん、いつもGPに向けていつも戦ってきているので、オールスターを獲ったからGPに向けてどうこう、というような気持ちの変化はなかったですね。
長門:確かに、その後も常に決勝へ進み続けていますし、安定感も変わらなかったですもんね。その安定感の秘訣みたいなものは何かありますか?
松浦:正直、分かりません。とにかく毎日、強くなるためにメニューを考えてやっていて、具体的に一つ、このメニューをやったから結果が出始めた、というような単純な話ではないんです。あまりにもたくさんの新しいことに挑戦していった結果が今の成績に繋がっていると思っていて、これをやったから成績が上向いてきた、という話ではないんですよ。
長門:たくさんの新しいことに挑戦していく、そのモチベーションになっていることは何でしょう?
松浦:やはり目標が明確に見えているということが大きいですね。自分にとってのきっかけはこれまで振り返ってみると様々なところにあったのですが、2018年の防府記念、あの時に、こうすればGIでも勝てる、という具体的なものが自分の中で生まれました(レースは清水選手(清水裕友選手・山口105期)の番手で、中団から捲った清水選手が優勝、松浦選手は3コーナーで口が開いてしまったものの、直線差を詰めて3着。ワンツーはできなかった)
長門:いわゆるターニングポイントですね。
松浦:そうですね。それ以前も勿論、色々考えて練習はしていたんですが、あのレースを経て、タイトルを獲るためには、こうしなければ!という意識に変わりましたね。目標が明確に見えてきた、ということが本当に大きかったです。
長門:あの時は、清水選手の番手を回るレースでしたが、去年、今年と、松浦選手が前を回るケースもありますが、どちらが前を回るか、というのはどうやって決めているんですか?
松浦:基本的に、どちらが前を回りたい気持ちが強いか?という部分が決め手になるような気はしますね。清水選手に限らず、ラインを組む相手の気持ちは基本、尊重はしますけど、一歩引いて相手の気持ちを優先するのではなく、ここは自分が前で勝負したい!という時にはちゃんと相手に伝えるようにはしていますよ。
長門:勝負のGPでの前後は決まっているんですか?
松浦:話はしましたが、正直、結論は出ていません。前夜祭までには決めたいと思っています。
長門:松浦選手は、前で先行のレースもやりますし、番手のレースもしっかり対応します。自分的にどちらの方が得意だなぁ、というのはありますか?
松浦:どちらが得意、というのはないですね。強いて言うならば、番手の時の方が脚に余裕があるかな、くらいの感じですかね。
長門:GPの車番は3番車、色は最高ですね。
松浦:確かに3番という車番も赤という色も個人的には好きなんですが、初手位置を考えた時に、あまりいいとは言えませんね。とはいえ、いつもいつも思った通りの初手になる訳ではないので、これはやむを得ないことではあるのですが、とにかく与えられた条件で最善を尽くす、それだけですね。
長門:今年は、コロナ渦でのレースが続きました。そのあたりで何か感じることはありましたか?
松浦:開催が中止になってしまったこともあったので、それは残念ではありましたが、今のような社会情勢でキチンと仕事があって、レースができるということに感謝の気持ちが強いですね。競輪に携わる関係者の皆さんが感染対策をしっかり行ってくれているから開催ができるんだなということは、感じています。
長門:GP勝利のイメージはできてますか?
松浦:現時点では何もないです。とにかく並びが決まってから、GPのレースに関しては全てそこからになりますね。
長門:勝利の報告は真っ先に誰にしたいですか?
松浦:それは勿論、妻と子供にと思っています。
長門:1億取ったら、何か買おうと思っているもの、やってみたいなと思うこと、何かありますか?
松浦:何もないです!!!
長門:そうなんですか、では今の松浦選手の目標というのは何になるんでしょう?
松浦:やはり、競輪選手である以上、グランドスラムというのは最大の目標になりますね。来年1年でいきなり達成できるようなものではないと思いますが、そこに向かってこれからも努力を重ねていきたいですね。
長門:では、最後になりました。オッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
松浦:今年一年、しっかり仕掛けるポイントで仕掛けるということを心掛けて戦ってきました。GP、前で勝負するにせよ、番手のレースになるにせよ、そういうところを皆さんに見て頂ければと思っています。
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※インタビュー / 長門好江(ながとよしえ)
広島県出身、テレビ東京などの地上波で競輪中継を担当。
その傍らで小倉ミッドナイト競輪や、広島競輪の中継ディレクターとして活躍中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
『オッズパーク杯ガールズグランプリ』へはデビューから8年連続で出場を決めた石井寛子選手(東京104期)。コロナ禍で開催中止などもあった今年1年の振り返りを中心に、ガールズグランプリへの意気込みをお伺いしました。
山口:ガールズグランプリへの出場決定おめでとうございます。
石井:ありがとうございます。
山口:今年は賞金ランキング上位で、競輪祭でのガールズグランプリトライアルレースへ入る前には"ほぼ確定だろう"という状況でしたが、改めて決定していかがですか?
石井:ほっとしたというのが一番です。賞金ランキングでは10月あたりまでは競っていたのでその頃は焦りもありました。ここ数年はガールズドリームレースやガールズケイリンフェスティバルなどビッグレースの優勝があり賞金ランキング上位が続き、夏あたりには"ほぼ確定だろう"という順位でした。でも今年はギリギリで焦っていたんですが、「大丈夫大丈夫」と自分に言い聞かせて戦っていました。
山口:今年1年は振り返っていかがでしたか?
石井:なかなか勝てない時期が続いたり、コロナの影響で出走本数も少なくなり、焦る気持ちがありました。
山口:コロナの影響で中止の期間はどのように過ごされていたんですか?
石井:私はあまり変わらずいつものように練習ができていました。ただ夏はすごく暑かったので、自分でも知らないうちに体調を崩してしまったんです。熱中症で脱水症状になってしまい、体がいつも通りに動かない時期が3か月くらいありました。
山口:そんな中でレースへも参加しないといけない、と苦しい時期だったんですね。
石井:成績もかなり落としてしまいました。決勝もですが、6月頃は予選でも1着が取れない時もあり苦しかったです。最初は自分で原因がわからずやっていたのですが、改善されないのでトレーナーさんに相談をしたら「石井選手の今の体調は、普通は絶対練習とかできないレベルです」と言われてしまいました。例えば、休憩を多くして練習をしたら良い、という訳ではなく、体から水分がない状態なので休まないといけないんですって。でも私は「レースがあるから走らないといけない」と走っていました。今振り返ると、本当に厳しい時期でした。
山口:選手になって初めてのことだったんですか?
石井:そうなんです!しかも夏は得意な方だったので、自分でもびっくりでした。
山口:以前お話を伺った時にも「タイムも上がるし夏は好き」と仰っていた記憶があります。
石井:そうなんですよ。苦手と思っていなかったからこそ、より信じられない気持ちでした。
山口:涼しくなってからは体調も戻りましたか?
石井:そうですね、9月10月から徐々に安定し、その後9連勝、3場所連続完全優勝をしました。
山口:9連勝をして競輪祭でのガールズグランプリトライアルレースへ臨まれました。3日間の振り返りをお願いします。
石井:メンバーもとても強く、特に私のグループにはナショナルチームのメンバーが全員いて厳しい戦いなのは予想していました。でもそれ以上に自分の体が動かなかった開催でした。
山口:予選の2走が5着、5着でしたね。レースを拝見していて残り1周あたりで一気にスピードがあがっていたように思いました。
石井:そうですね。それも想定はしていましたが動けませんでした。「頑張らないといけない」と自分に言い聞かせてはいたんですが、皆さん強くてスピードもあり私が位置取りをする隙がなかったような気がします。
山口:スピードという点で、対戦された選手の中で特に凄いなという選手はいますか?
石井:ほとんど全員です。今年はビッグレースなどで対戦する選手は特にですが、弱くなった選手は一人もいないと思います。
山口:そんな強い選手がそろったガールズグランプリですが、今年で8年連続出場です。
石井:目標にしていることが今年も実現できて嬉しいです。いつも言いますが、連続でのグランプリ出場は私の毎年の目標ですから。
山口:今年の舞台、平塚競輪場は2017年に石井選手が初めてガールズグランプリを優勝したバンクですね。
石井:そうですね。今年、戻ってこられて良かったです。
山口:ご自身でも思い出のバンクですか?
石井:私は特に気にしないのですが、ファンの方が言ってくださることがありますね。でも普段のレースからも走りやすく相性の良いバンクだと思います。ただ今年はメンバーも皆さんとても強いので、3年前とは違い「絶対優勝します!」と今の私では言い切れないです......。
山口:そうですか......。
石井:出られたことが本当に嬉しくほっとしているのですが、そこから優勝します、という強い気持ちは今はまだ出てきていないです。
今年は他の選手が強くなっているのを、私自身が対戦して目の当たりにして、強すぎるなと圧倒されてしまっています。タイムも男子と同じくらいですからね。山口:でも石井選手だからこその戦法、得意なパターンに持ち込むレース巧者の一面は有利なのではないでしょうか。
石井:今年はビッグレースでも大きな着が続きました。自分の得意なパターンになったとしても、脚力の差で負けてしまっていたんです。そこをどうしていくかが今の課題です。
山口:これからガールズグランプリまではどう過ごしますか?
石井:今は今後へ向けて新しいことをやろうとしている最中なんです。なのでそこで、ガールズグランプリへ向けて何か掴めたらなと思います。まとまった時間もあるので、そこでやりたいことをやれるかなと計画をしています。対策をたてたいですね。
山口:新しいことを始めるにあたっては、どのような思いがありましたか?
石井:今年の自分の成績と、他の選手が強くなっていることが主な理由です。きっかけのレースになったのが9月の平塚決勝で7着を取ってしまった時ですね。「これはまずい、やらないといけない」と新しいことを取り入れようと思いました。
山口:普段のレースでも動けるタイプの選手が多くなっている印象です。
石井:そうですね、新人選手も動けるタイプの選手や強い選手がいるので、それならば私もスピードを付けて対応していかないといけないです。戦っていくにはパワーアップが必要です。
山口:先日ガールズグランプリの車番発表もありました。6番車はいかがですか?
石井:車番は気にならないです。内枠に強い選手たちが揃っているので、後方にはなるかもしれませんが、これからじっくりと作戦を練っていきたいです。
山口:何度もレースをイメージして得意なパターンに持っていく!ですね。どんなレースを見せたいですか?
石井:出られたことが感謝なので、それを一番に思って走ります。
山口:今年はコロナの影響で無観客も続き、平塚のグランプリシリーズも入場人数を制限しての開催になりました。ファンの皆さんの声というのは今年はどう感じましたか?
石井:平塚のグランプリはいろんな方に、直接見てもらいたかったレースです。本当に残念ですが、仕方がないです。でも「直接見てほしい」という思いは強いので、コロナ以前のようにお客さんがたくさん入った競輪場で走れるように戻れば良いなと思います。
山口:そうですよね。たくさんの方に見てほしいですよね。それでは最後にオッズパーク会員の方へ、ガールズグランプリの意気込みをお願いします。
石井:応援のおかげで今年もガールズグランプリの出場が決まりました。皆さんに感謝をして走ります。テレビやインターネットでの中継になりますが、応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
6年連続7回目のKEIRINグランプリ出場を果たした、東京オリンピック日本代表の新田祐大選手(福島90期)。今年はナショナルチームの活動に専念していましたが、6月から国内の競輪に復帰。少ない出走本数の中、GI優勝こそありませんでしたが、グランプリへの出場権を獲得。実力を発揮しました。そんな新田選手に2020年の振り返り、そして、グランプリへの意気込みを伺いました。
星野:今年もグランプリ出場おめでとうございます。
新田:ありがとうございます。
星野:今年のグランプリメンバーをご覧になった印象はいかがですか?
新田:新しく加わったメンバーもいますが、例年と変わらず強い人が揃ったなという印象ですね。
星野:今年は7開催に出場と出走回数も少なかったと思いますが、その中でのグランプリ戦線を振り返っていかがでしたか?
新田:実は僕にとって7開催を走ったのは、ここ数年を見ると多い方なんです。特に昨年は、日本選手権競輪、高松宮記念杯競輪、オールスター競輪のGI開催を3つ走っただけでした。そして、2018年も2019年も夏ごろまでにはGIを優勝して早めにグランプリ出場を決めていたので、後半は、自転車競技の世界選手権に向けてトレーニングしたり海外遠征に行ったりしていました。でも、今年はGIでの優勝もありませんでしたし、11月の競輪祭を迎える時の賞金ランキングは10位と、最後までグランプリに出場できるか分からない状況でした。いつもと違ったグランプリ戦線でしたけど、逆に考えるといつもは数ヶ月ブランクがあってのグランプリでしたが、今年は約1ヶ月でグランプリを迎える事になります。なので、レースに望む状態は変わってくると思います。
星野:決勝戦に進出することが最低ノルマという中で迎えた競輪祭はどんな心境だったのですか?
新田:過去にも(2014年)競輪祭を賞金ランキング9位で迎えたことがあるんです。その時は自分の中でも戦えると思っていたんですが、結果満足に戦えず、この年のグランプリは出場が叶いませんでした。そこで味わった悔しさや経験から、今回はうまくコントロール出来たと思います。
星野:具体的にはどんな感じですか?
新田:あの時は、グランプリに乗りたい一心で走っていました。そうなるとレースの中でも消極的になって本来の力が出せなくなります。これはオリンピックに向けての戦いの中でもプラスになっていましたね。競輪グランプリへの戦いは1年あって最終戦になる競輪祭が1番注目されて、選手もその大会に向ける気持ちが1年の中で一番大きいと思います。でも、自転車競技は1日の中に凝縮させていて、しかも、競輪のようにライン戦ではないのでレースの中で助けてくれる人もいません。一人での戦いを1日9本走ったりすることもあります。この繰り返しの中で、マインド的な部分は鍛えられましたね。
星野:今までの経験から、しっかりマインドをコントロールしての戦いだったんですね。そして、今年は6月の高松宮記念杯競輪の前に大きな怪我をされたと伺っています。
新田:そうなんです。オリンピックが延期になると決まった次の日、練習中に左太ももの筋断裂で2週間も入院するといった大きな怪我をしたんです。自転車競技だけでなくスポーツ全般を諦めないといけないかなという程の怪我でした。絶望的でしたが、チームの方が熱心にサポートしてくださって、無理矢理ではあったんですが、1ヶ月で復帰することが出来ました。
星野:そんな大変な状況だったとは、先日まで知りませんでした。
新田:今まで関わってくださった方や、応援していただいた方に申し訳ない気持ちがいっぱいで、直後は報道するのを控える事にしたんです。でも、自分の中でも満足に戦える状態に戻ったので、11月に入ってから発表させていただきました。僕にとっては来る大会に向けて一戦一戦やっていくだけなのですが、今思うと、オリンピックが延期になると決定した直後だったので、モチベーションの低下からの怪我かと思われることにも抵抗があったのかもしれません。
星野:今の状態面は大丈夫ですか?
新田:はい。大丈夫です
星野:さて、競輪と競技の両立でも大変なのに、それ以外でも、インターネットテレビの配信、オンライン講義、そしてSNSなど多方面で積極的に活動されています。休む時間はありますか?
新田:ないですね(笑)やりたいことがいっぱいあるので、完全に1日24時間の容量をオーバーしていますね。
星野:そんな中、魚もさばかれていますよね!
新田:そうなんです。魚をさばくきっかけは、血液検査の結果で、体調管理のため、肉ではなく魚をたべてくださいと言われたんです。でも、魚ってそんなに食べ続けられないじゃないですか。じゃあ、食べるためにどうしようかと考えたときに、ちょうど近くに沼津漁港があったので、魚も手に入りますし、さばいてみようと。料理もほとんどしたことなかったんですが、道具とかも買い集めるようになりました。
星野:結局は、自転車からの繋がりだったんですね。
新田:常に自転車に関わる何かはしていたいと思いますね。
星野:さて、来年はオリンピックに向けての年になるかと思いますが、その辺はいかがですか?
新田:来年は、オリンピック中心の1年になりそうですね。まだ、競輪との兼ね合いが全くわからず、競輪を走れるかどうかわかりませんが、オリンピックでは、良い報告ができるように最善を尽くしたいと思います。
星野:その前に、年末の大一番が待ってますね。
新田:北日本のみんなで活躍できる場をみんなで作っていきたいと思っていましたので、まずは、北日本勢が3人グランプリに乗れたというのが嬉しいです。別戦も強力ですが、自分のやるべき事を出し惜しみせずに走りたいと思います。
星野:では、最後にオッズパークの会員の皆様へメッセージをお願いします。
新田:制限もあるなか、直接 声援をいただいたり、間接的にも応援してくださったり、いつも力になっています。年末に向けて好調をキープして望みますので、是非 12月30日の16時30分はグランプリを見て、ソーシャルディスタンスを保って応援していただければと思います。これからも声援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 星野めぐみ(ほしのめぐみ)
大阪府出身。タレント、アナウンサー、競輪キャスターとして活躍中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社