
高橋貢が技量の高さを見せつけた!
伊勢崎最終日は良走路で始まったが、途中で雨が降り、優勝戦は重走路での戦いになった。試走一番時計は佐藤貴の57。全国ランク1位の青山周は4番時計タイの61だった。
0ハン両者は序盤でペースを上げることができず、悪くないスタートを切った鈴木宏が早めに交わしていった。しかし、地元の重走路実績は断然の高橋貢が道中でインに切り込み先頭を奪取。レース中盤で青山周に競り勝っていた佐藤貴が猛追撃を見せたが、高橋貢が僅かな差で振り切ってみせた。
高橋貢は6月23日に浜松で優勝していたが、約一ヶ月ぶりに今度は地元でV。浜松の時はブチ走路だったが、今度は重走路。難走路での競走を積み重ねてきた経験値の高さを改めて証明した。通算優勝回数は217。オートレース界ではさまざまな記録が樹立されているが、この高橋貢の優勝回数を越えられる選手はそうそう現れないだろう。
好調の荒尾が速攻勝負に出る!
準決の10Rと11Rが悪天候のためレースができず、それぞれ佐藤摩と中村雅、荒尾と上和田が優出となった。9Rと12Rでも最重ハンの選手が優出したので優勝戦は10メートルオープン戦になった。
10メートルの角度があると内枠が断然有利となるので枠ナリ発進も十分考えられるが、選手のスタート力も加味すると3枠の篠原が先行するか。外寄りだが佐藤摩と荒尾がカマシ気味に出ていきそう。逃げる篠原はそのまま押し切りも十分あるが、荒尾は2~3番手発進が決められそうで展開的にだいぶ楽になる。準決は競走ができなかったものの、初日と2日目は白星を挙げておりエンジン面の後押しも十分。佐藤摩はその荒尾にスタートから先手の仕掛けができれば面白い。後半に追い込んでいくのは中村雅と長田稚か。
◎ 7 荒尾聡
○ 6 佐藤摩弥
△ 3 篠原睦
△ 5 中村雅人
▲ 2 長田稚也
おすすめの買い目
7-2356-2356
穴なら 五分のスタートを切った時の長田稚
2-3567-3567
スピード十分の牧瀬が猛追!
新人2級車が2人優出となり、大ハンデ戦となった優勝戦。2人のスタート争いは微妙で、内枠の分だけ丹下に有利か。村田も10メートル後ろの小里にはスタート叩かれずに出ていきそう。まずはこの両者がペースを上げにかかる。優勝戦のレース展開の構図は、逃げる2級車を誰が追い込むのか、といったところ。
追い込み勢は川口と牧瀬が準決で好タイムを出している。牧瀬はスタートに不安があるが、川口のスタートは残して出そう。牧瀬は川口より軽いハンデを生かして先に前団を攻略にかかれる。前を走る車に抵抗されることなく、すんなりと追い上げていければ川口に先着で優勝もある。中原も近況は動きが活発。稲原瑞の外枠に置かれたが、スタート先行も十分ある。軽ハン勢を一気に交わせれば優勝のチャンスあり。新人2人は後続が競り合うと残り目が出てくる。
◎ 6 牧瀬嘉葵
○ 7 川口裕司
△ 5 中原誠
△ 1 丹下昂紀
▲ 2 村田光希
おすすめの買い目
6-57-1257
穴なら 2級車の前残りで
1=2-567
青山周平が浜松勢を撃破する
雨の初日、良走路の2日目と順当に連勝してきた青山周平が決勝もライバルたちを退ける。
準決勝戦で試走から好気配だった三浦康平が0ハン2車へ速攻を仕掛けて先頭へ。高橋貢は準決勝戦の一瞬の切れ味とテクニックがさすが絶対王者。佐藤貴也は準決勝戦で競走戒告の判定を受けており、強引な攻めはできないか。鈴木宏和が武器のダッシュを炸裂させると三浦に代わって主導権を握るかも。
◎ 8 青山周平
○ 3 三浦康平
△ 5 高橋貢
▲ 6 鈴木宏和
穴 7 佐藤貴也
おすすめの買い目
8-3=567
穴なら
7=8-653
文/鈴木
山本翔が次節につながる快走を見せた!
3連勝で優出した0ハン単騎の中村晋は、ペースを上げることができず吉松憲に交わされてしまう。その吉松憲はマイペースの逃げに入っていた。20線は外枠の野本がスタート先行したが、1周を回る頃には山本翔が逆転していた。その山本翔はまず中村晋を交わすと、吉松憲との一対一の態勢に持ち込んだ。慌てて仕掛けることはせずチャンスどころを探っていると、残り1周の青旗でインに入っていく。そして、そのままゴール。後ろでは角南が吉松憲をゴール前でチョイ差しを決め準優勝となった。
山本翔はスタートで野本に行かれはしたが、落ち着いて対処できていた。試走が一番時計タイだったので、乗っていて余裕があったのかも。今年は6回の優出の内、3回目の優勝となった。優出の回数の割に優勝の回数が多い。これは大事なレースでの勝負強さを証明している。山本翔の次節はG2小林啓二杯。まだ記念のタイトルを獲得していないが、今の好リズムなら初タイトル獲得となるかもしれない。