準決の捌き見事だった有吉辰也
準決勝戦のレース内容から浜野淳と大木光は機力の上積みがないと厳しい情勢で、高橋貢も久門徹より伸びが見劣った印象。篠原睦はスタートは素晴らしいが後半の周回に威力が下がる。よって追い込み力に優れた選手が捌きを発揮して上位争いするとみる。
有吉辰也が華麗な捌きで攻め上がる。荒尾聡は準決勝戦で競走戒告の判定を受けている点が気がかりながらスタートは切れているので、早めに抜け出せるようなら他者の追撃を引き離す場面があるかも。中村雅人は発走直後の位置取りは5~6番手になるか。決定力の高さは有吉に優るとも劣らない。
優出8名で最も若手の長田稚也が逆転の可能性を秘める。4日目の本走タイムは2位以下と僅差ながら全選手の中で1番時計。2連覇をめざした8月の飯塚ナイター『G1ダイヤモンドレース』決勝では小林瑞季と激闘の末に準優勝。荒尾・有吉・中村雅には先着を果たした。ここでも優勝争いに加われる地力がある。
雨走路になっても経験と実績が豊富な有吉・荒尾・中村雅が上位評価となるが、今節2日目に強い走りを示した大木も果敢なイン差しで自身2度目のグレード獲得へ活発に動きそうだ。
◎ 2 有吉辰也
○ 4 荒尾聡
△ 3 長田稚也
▲ 1 中村雅人
穴 5 篠原睦
おすすめの買い目
2-4=315
穴なら 抜かせないコース取りで走るのが上手い篠原が先頭に立つと後続勢をブロック
5=2-3148
スタート位置
第1コーナー進入予想
落合巧が3年ぶりに優勝
エントリー6名全員で実施した1度目の試走で大きく失速し、再試走のタイムも3.53秒とふるわなかった田中崇太が、それでも人気の一角に支持されたのはファンが能力の高さを感じていたからだが、発売が締め切られた発走直前、エンジン不調による出走停止が発表されて、戦うことはかなわなかった。
1番人気は、ただひとり2秒台の試走タイムを計時した落合巧。レースがスタートすると、20線2車並び外枠の松山茂靖に先手を許したが、1周回4コーナーで車を外へ振って切り返しの態勢を作るとあっさり捌いて2番手に浮上。そして、逃げる春本綾斗を3周回3コーナーで差したのがウイニングショット。残りの周回は試走29秒のパワーで独走して1着ゴール。2021年2月以来となる通算3度目の優勝を飾った。
対抗人気に推された30線の渡辺篤と山本翔は共に本走3秒台で追ったが、ハンデが前の落合巧に3.378秒で走られて手も足も出なかった。
文/鈴木
9R...安定感の高さで中村雅人
篠原睦が中枠勢を包んで出るスタートを放っても、中村雅人はアウト戦で付いて行こう。森本優佑はレース中盤以降の動きがポイント。3日目に他落を喫したが、その後の整備で立て直せれば川口裕司の速攻も十分で、試走の気配に注目したい。
◎ 8 中村雅人
○ 7 篠原睦
△ 5 森本優佑
▲ 6 平田雅崇
穴 3 川口裕司
おすすめの買い目
8-7=563
穴なら
3=7-856
10R...荒尾聡と岩見貴史のスタート争いに加賀谷建明の追い込み
外寄りの枠でも荒尾聡と岩見貴史のダッシュ炸裂。加賀谷建明は先行力の点で若干の不安があるも追える破壊力はある。ハンデは重くなっているが独走の展開なら快速を発揮できる平塚雅樹が道智亮介を直撃できる位置で速攻に警戒したい。
◎ 8 荒尾聡
○ 6 岩見貴史
△ 7 加賀谷建明
▲ 4 浜野淳
穴 2 平塚雅樹
おすすめの買い目
8=6-742
穴なら
2=7-8645
11R...地元期待の若手勢をSGタイトルホルダー金子大輔が撃破する
8月の飯塚ダイヤモンドレース覇者・小林瑞季の飛び出しに乗って金子大輔もスタート伸びて一気に番手を上げる。長田稚也は1周回1~2コーナーで車群の内へ潜り込みたい。雨だったが2日目に中尾貴志のスタートを残して逃げ粘った福岡鷹が今度も逃走態勢に入るとペース上げられる。
◎ 8 金子大輔
○ 7 小林瑞季
△ 6 長田稚也
▲ 4 木山優輝
穴 1 福岡鷹
おすすめの買い目
8=7-641
穴なら
1=7-684
12R...地元の雄・有吉辰也と王者・高橋貢
高橋貢が上向きムードだが3日目はランキング下位選手を捌くのに時間がかかっており、有吉辰也が決定打を繰り出す。初日のレース内容良かった阿部仁志がここは枠が魅力的で狙いたい。浦田信輔も実績からみてこの枠は有利といえる。
◎ 8 有吉辰也
○ 7 高橋貢
△ 4 浦田信輔
▲ 5 久門徹
穴 3 阿部仁志
おすすめの買い目
8=7-453
穴なら
3=8-7456
山本翔が強気に攻める
本走タイム比較からは田中崇が逃げ残れる公算は十分にあるが、春本や、その春本を準決勝戦で攻略した松山の早い攻めが今節は決まっているので、今回は展開的に厳しいかも。
2日目に3.390秒で勝利している山本翔の捌きが上位とみた。小回りのイン攻めで番手を上げられるので距離のロスなく進んでいける。渡辺篤も速い時計を出しているが、複数の車が前方で重なると割っていけるかどうか。
春本が後続に対する防戦に力を注ぐような展開になれば、田中崇の逃げに有利となる。1級車と比べて強い風に影響を受けやすいとされる2級車で、風速10メートルの準決勝戦をしっかり回れていたのは、車と乗り手が充実していることの証明だ。あとはとにかくレース展開がカギとなる。
◎ 5 山本翔
○ 6 渡辺篤
△ 4 松山茂靖
▲ 3 落合巧
穴 1 田中崇太
おすすめの買い目
5-6=431
穴なら
1=4-653
木村武之が2節連続V
最重ハンのSGタイトルホルダー3名を抑えて1番人気に推されたのは阿部剛士。だがスタートは同ハン内枠の小原望に先行されて、2周回1コーナーで差して2番手に上がったが、2コーナーで外へ流れてしまい小原が反撃。
そこを一気にイン突き抜いたのが、30線の中枠から大きくスタート先行して追ってきた木村武之。そのはるか前方には、単騎0ハンの池浦一博が独走態勢を築いていたが、木村武は5周回で捕まえた。青旗(5周回ホーム線で残り1周を知らせるために振られる旗)で若井友和も池浦を差して2着浮上。
木村武は今月5日の山陽ナイターから2節連続となる、通算88度目の優勝。今後は、21日からのナイトレース、そしてSG日本選手権と、川口レース場への出走が続く。
文/鈴木