黒川京介が完全優勝を決めそうだ!
準決は重走路だったため、エンジンの評価はしづらい。初日の内容からすると仕上がりが良いのは黒川か。20線大外に置かれているが、内枠勢を何車か置いてスタート出そうで、そこまで悪い展開にはならない。スピードに乗った走りで軽ハン勢を交わしていきそうだ。
逆転あるなら小林瑞。黒川よりもスタート先行し、待ったなしの攻めで先頭まで踊り出ればリードを作れる。そうなった場合は小林瑞の優勝もありそう。展開が最も有利なのは君和田。柴山に先行し、序盤でどこまで大きなリードを作れるかがポイント。レース後半の足が強烈なのは中山光と山田達。この両者は内枠の分だけ中山光を重視したい。青木治は0ハン両者を叩いていくスタートが求められる。柴山も健闘しているが、ナイターの最終レースでスピードバトルになるとやや分が悪いか。
◎ 7 黒川京介
○ 6 小林瑞季
△ 1 君和田裕二
△ 4 中山光
▲ 5 山田達也
おすすめの買い目
7=6-145
穴の狙いは君和田から
1-4567-4567
1年ぶり 久門徹が存在感示す!
最終レースでも50℃近い走路温度。人気を背負ったのは久門徹と木山優輝だったが、0ハンからの車券も売れていた。3連単は7-5-6、7-5-2、7-2-5が人気で4ケタ配当、10倍以下はなし。2連単は7=5、7-2が人気筋。初優勝狙う磯部真樹がスタート決めたかに見えたが、非情にも赤灯が点灯し『1』の表示が出る。フライングとなったが磯部は藤本剛に先行して逃げ態勢作る。久門徹は早めに好位取り0ハンの後ろへ付ける。藤本が磯部のイン狙ったが、すかさず久門はその内を突き首位へ。中盤まで後方だった木山優輝が鋭い伸びを見せて終3コーナー藤本を差す。よくよく考えれば久門は唯一のSGホルダー。難しい熱走路を見事に切り抜けた。優勝は23年9月以来。次は20日からのミッドナイトに出走予定。
浜松32期の三銃士
G2開催へ昇格してから今回で2度目となる『浜松記念 曳馬野賞』。昨年10月の前回大会は鈴木圭一郎が5日制の2日目から4連勝で『初代』覇者となった。
今季の鈴木圭はオートレース新記録となる18連勝を達成したうえ、今年の半分が終わっていないのに現在56勝。昨年に青山周平が樹立した年間最多勝利数の記録97勝を大幅に更新できるペースで勝ちまくっている。5月以降18戦で2連対を外しておらず、今大会も万全の構えで臨めそうだ。
その鈴木圭を今月3日の浜松デイレースで破ったのが同期32期の鈴木宏和。浜松アーリーレースから連続Vとなった。4月から5月にかけてはSGオールスター(飯塚ナイター)とG1ゴールデンレース(浜松デイレース)に連続優出。前期ランキングはS15、今期はS4。来期もS級上位を維持しそうな活躍ぶりだ。そうした現状で欲しいのはグレードレースのタイトル。ひとつ獲れば、更なる飛躍へつながる可能性もあるだろう。
同じく32期の中村友和も、今月16日の川口ナイター決勝で鈴木圭に土をつけて優勝。4月下旬のアーリーレースから浜松の開催6節に出走して、それ以前よりも上位の着順を取るケースが増加しているので、春以降の浜松の気候にエンジンが合ってきたとも考えられる。
昨年の曳馬野賞を準優勝した金子大輔が、ここにきて本格化している。4節前と3節前の浜松デイレース決勝は共にスーパーハンデ鈴木圭の後塵を拝したが、2節前の浜松アーリーを4戦4勝で制すると、返す刀で前節の浜松アーリーも3戦3勝、2節連続の完全Vで通算7連勝。5月以降は21戦13勝の白星ラッシュとなっている。
伊藤信夫は今月9日のアーリー決勝ゴール間際、逃げ込む金子大へタイヤ半分ほどまで差を詰めた。昨年7月以来Vから遠ざかっているが、現在は2節連続で優出し近9走が3着以内と、上昇カーブを描きながら安定してきた。
佐藤貴也の前節はG2稲妻賞(伊勢崎ナイター)優出。ゴール通過は5着だったが、逃げる荒尾聡の背後で青山周平・早川清太郎・中村雅人らが繰り広げた大激戦に佐藤貴も加わっていて、エンジン状態は良かった。最近の浜松では先月中旬のゴールデンレース最終日に勝利。続いてデイレース一般開催2節に出場して9戦5勝、すべて4着以内と着順をまとめており、地元の気候も掴めている。
まだ2級車ながら栗原佳祐は9度目、吉林直都は7度目のグレードレース挑戦となる今回。それぞれの直近の大レースは、栗原佳はゴールデンレース初日の『ゴールデンドリーム』戦を最重ハンの20メートル前から逃げて、鈴木圭には捕まったが佐藤励や佐藤貴也を大差でチギって2着。最終日は本走タイム3.400秒で独走勝利した。吉林はG2川口記念の初日を永井大介に先着して2着。4日目は岡部聡を振り切って勝利すると最終日5日目は残り半周で森本優佑に差されたが2着に逃げ残った。両名とも厳しいハンデ位置へ置かれることになるだろうが、車券の対象に十分なりうるし、今まで出場したグレード戦より優秀な成績を挙げる可能性を秘めている。
永井大介は今月上旬の地元ナイター開催を初日2着からの4連勝で優勝し、波に乗ってきた感がある。過去1年の浜松デイレースでは、今と気候の近い昨年7月の一般開催、そして昨秋のSG日本選手権に優出している。
川口S級5名のうち、6月13日~16日のナイター開催に出場した佐藤摩弥・若井友和・森且行の3名とも優出を果たしており、エンジンを仕上げてくる手腕はさすがというほかない。
その中でも特に佐藤摩弥が過去1年の浜松で高い実績を残している。昨年9月の特別G1プレミアムカップに優出。11月の日本選手権では2023年3度目のSG優出(同年最初のSG優出も、2月に浜松でおこなわれた全日本選抜だった)。今年に入っても、浜松に出走した1月と5月の2開催とも優出している。昨年の曳馬野賞は強風や降雨に日替わりで見舞われる不安定な天候に折り合いを欠いたものの、おおむね季節を問わず好走できていることは強みでもあり自信にもつながりそう。
高橋貢は近況のグレードレースでは準決勝戦どまりが相次いでいるが、過去1年の浜松デイレースは昨年9月の特別G1プレミアムカップが5戦4勝。11月のSG日本選手権と今年1月の一般開催に優出し、先月ゴールデンレースは5走して2連対3度と、悪くない流れで今節を迎える。
伊藤正真は過去1年、消音アーリーには優出歴があるものの浜松レギュラーマフラーでは未勝利が続いていたが、先月デイレース5日制開催の4日目は、自身の20メートル前から先に抜け出して独走態勢に入った大物ルーキー浅倉樹良を、本走3.395秒の好タイムでレース終盤に捕えて勝利した。
飯塚勢で気になるのは浦田信輔の動向。2月の落車事故から5月に実戦復帰して3節を走り、まだ本来の動きにはほど遠い印象ながら、過去にゴールデンレースを4連覇するなど浜松走路との相性は長年良好で、完全復活を心待ちにしている大勢のファンのためにも得意の舞台で巻き返したいところだ。
昨秋当地の日本選手権で自身初のSG優出を果たした長田稚也は、今年5月は相次ぐ落車に見舞われたが、6月に入ると飯塚ミッドナイトに優出し、続く飯塚デイレースで今年の初優勝を挙げた。若い成長株は上昇気流に乗ったときに大仕事をやってのけることがあるので注目したい。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-4(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-11(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-16(24期)〕
中村 友和〔浜松 A-1(32期)〕
栗原 佳祐〔浜松 A-117(36期)〕
吉林 直都〔浜松 A-205(36期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
永井 大介〔川口 S-13(25期)〕
長田 稚也〔飯塚 S-18(34期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-26(31期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-30(23期)〕
文/鈴木
山本将之がスピードに乗って台頭!
夏場に近づきつつある昼間の開催で、軽ハン勢の活躍が目立つ今節。優勝戦は0、20、40メートルのハンデ戦になった。0ハン両者のスタート争いは難解だが、磯部が逃げた方がペースは上がりそう。20線両者は外枠でも青山文が先行しそう。40線4車は久門のトップスタートもありそうだが、40線のスタートラインは角度がかなり付いているので内枠有利で枠ナリ発進か。
20線両者の準決の上がりタイム的に0ハンを追うのは厳しそう。0ハンの逃げを捕えるとなると40線勢だ。40線最内から木山が先行し、前団を攻略にかかる。そのまま先頭まで浮上もありそうだが、準決の上がりタイムでは山本将の方が僅かに良かった。先に攻める木山を山本将が道中で交わすとみた。そこで山本将を本命に推す。久門はトップスタート決まれば優勝の可能性が高くなる。内山高は枠ナリ以上のスタートを切らないと展開が相当厳しい。0ハン両者がかなり粘りそうだ。
◎ 6 山本将之
○ 5 木山優輝
△ 7 久門徹
△ 1 磯部真樹
▲ 2 藤本剛
おすすめの買い目
6-1257-1257
穴なら磯部の初優勝
1-2567-2567
中村友和が2年ぶりの優勝
単騎0ハン中村友和が6周回ハイペースで逃げ切り、2022年6月以来9度目の優勝を決めた。
10線の大外枠から一気に2番手まで上がった佐藤摩弥は道中、徐々に車間を拡げられた。5周回3コーナーで中村雅人がインねじ込み2番手を奪うが、最終6周回バック線の立ち上がりでスーパーハンデの鈴木圭一郎が差して2着へ上がった。
文/鈴木