岩科鮮太がGII小林啓二杯初優勝!
不順な天候で行われてきたGII小林啓二杯は、最終日の1Rは良走路で競争が始まったが、11Rの試走後から天候が崩れた。優勝戦は試走から重走路で、本番も濡れた走路で戦いが行われた。
試走は渡辺篤と佐々木啓が78で一番時計タイ。岩科鮮太、有吉辰也が79、鈴木圭一郎が80、角南一如が81、早船歩が82、前田淳が84だった。
10Mオープンのスタート争いは最内の早船がしっかりと枠ナリ発進。これに2枠の岩科が続いていく。前田と渡辺が3番手争い。外枠では有吉がいいスタートを見せた。
まず逃げ態勢を作った早船はインでもアウトでもなく、中バンクを選択し逃走。後ろでは岩科がインを回っている。割りと早い段階で動きがあった。2周4コーナーの立ち上がりで早船がやや流れてしまう。ここを難なく岩科がインから台頭。今度は岩科が逃げる展開になるが、ペースを上げてすいすいと逃げていく。結果的に、このまま後続との差を広げてゴール。3周目前に先頭に立つと、そのまま一人旅で優勝してみせた。後ろでは渡辺が早船と競り合う形になるが、早船が渋太く乗って2着をキープ。3着には残り1、2周でアウトから浮上を決めた鈴木圭が入線した。
岩科はこれまでGIとGIIを一つずつ獲っていたが、今回のを含めるとGIIは2つ目のタイトルとなった。デビューしてから早めに頭角を現した岩科。差しの強烈さをアピールポイントにランク上位に入っていたが、スタートに大きな課題を残していた。オープン戦や、同ハンに数車並ぶようなレースでは、序盤に好展開を作れず苦しむシーンが多く見られた。それでも差しの的確さで巻き返していけていたが、今回の優勝戦のように枠ナリのスタートが決められれば、展開はグッと楽になる。また、重走路も苦にしないどころか得意な部類なので、いろいろと条件が重なれば、これからも記念レースで見せ場を作ってくるだろう。
篠原睦の速攻、浦田信輔の強攻に期待!
前回はGIIのミッドナイトが行われた飯塚オート。今回は昼間の開催に移行して競争が行われる。夜の時間帯とは違い、走路温度が高まってきた昨今。軽ハン勢が粘り込むシーンが多く見られるかも。
今回の地元大将格は篠原睦。前走のGIIでは2日目に反則してしまい失権。しかし、その後の3走は全て車券に絡めていた。反則による精神面への悪影響はなさそうだし、エンジン面も十分戦える状態にありそう。今回は仕切り直しで初日から速攻に期待したい。浦田信輔は前走が川口だった。初日から成績はイマイチだったが、最終日に反則妨害。ただ、初日は試走が28出ていたので、エンジン自体はそこまで悪くないか。
他に地元S級は森本優佑、岩見貴史、久門徹、鐘ヶ江将平。森本はS級になってから苦しんでいる印象だが、ここは選手にとって必ず迎える成長の壁。練習やレースを重ね、突破する事を願いたい。岩見は前走のGIIではまあまあだった。3日目と4日目は試走29出ていたので、エンジン的にはそこまで心配ないか。久門も前走のGIIはまずまず。準決は2着だったが、ここは優出へ1着条件のレースだった。惜しくも優出はならなかったが、気配としては悪くない。鐘ヶ江はエンジンが並。少しでも上積みが欲しい現状。
外来S級は浜松から。ランク上位は金子大輔。前走の地元ではしっかりと優出し3着。その前の飯塚GIでも優出しており、近況の流れは良い方だ。エンジンが良い時の金子は、レース道中も落ち着いて攻めていける。今回は地元飯塚勢に食い込む存在になれる。その同期の佐藤貴也も悪くない近況。前走は地元で、準決は3着だったが、シリーズ中に3走して全て車券に貢献できている。金子と共に今回も活躍を見せそうだ。他には青島正樹と中村友和。青島はエンジン堅調。スタート一気からのイン速攻が決められる状態。中村友は前走が飯塚GII。エンジン的にはもう一つ欲しい感じだが、一般開催の今回なら通用する動きはある。
S級以外では、丹村司が前走の浜松で優勝。4日間のシリーズでオール連対だった。この勢いで今回も好走を連発させるか。中村杏亮は前走のGIIで初日から3連勝。準決以降はイマイチだったが、GIIで3連勝は見事。その同期・木山優輝も前走のGIIでは成績をまとめていた。中村杏と同様に伸び盛りの33期なので、その一走一走から目が離せない。
※7月8日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-18(23期)〕
森本 優佑〔飯塚 S-29(31期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-32(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-11(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-12(29期)〕
青島 正樹〔浜松 S-33(22期)〕
中村 友和〔浜松 S-44(32期)〕
鈴木圭一郎が完全優勝を狙ってくる!
山陽オートで行われているGII小林啓二杯は最終日を迎える。梅雨時のシリーズらしく、道中は降雨により走路が不安定になる日もあった。しかし、準決は全て良走路。エンジン評価がしやすく、優勝戦の予想もやりやすい。
準決からハンデが重くなった早船歩が優出したので、優勝戦は0オープンにはならず10Mオープン。最内から早船、岩科鮮太、前田淳、角南一如、渡辺篤、有吉辰也、佐々木啓、鈴木圭一郎となった。
まずはレース序盤のポイントとなるスタート争い。ここは最内の早船がしっかりと枠なり発進を決めそう。2枠の岩科は、準決こそ良い飛び出しを見せたが元々、スタートはやや不安定な方。3枠の前田が2番手発進しそう。角南もスタートに難があるので、その外の渡辺、有吉と続いて行きそう。鈴木圭は大外でもカマシ気味に飛び出して行きそう。もしかすると1周バックで2~3番手に付けるかもしれない。
レース展開だが、逃げる早船のペースがカギ。独走は得意な方だが、今は最重ハンの10M前で走っているように、全盛期ほどの軽快さはないか。序盤2~3周は先頭を走れても、その後は後続に捕まってしまいそう。そして、早船を追う一番手になりそうな前田が交わしそう。近況、好調の前田が同期の早船に代わり逃げに入る。そのまま押し切りも考えられるが...。
当ブログでの本命には鈴木圭を推す。鈴木圭の今節はここまで4連勝で負けなし。スタートの切れもいいし、準決では強引な仕掛けまで見られた。今節にかける意気込みを感じられた。スタートで3~5番手までには出て行く事ができそうで、レース序盤から積極的に仕掛けていく。一度先頭に立てばハイペースの走りで後続を引き離しにかかるだろう。
相手は前田。一時期は軽いスランプに入っている時もあったが、前走ではGIIミッドナイトで優勝。復活の兆しが出かかっていたが、今回の優出でそれを確実のモノと感じさせた。スタートは2番手発進が望める。早い段階で先頭に立ち、インを締め上げつつペースが上がれば優勝も十分ある。次に有吉。10Mオープンの6枠ではやや遠いが、武器のスタート力は健在。序盤で好位置に付けそうだし、レース運びも本来の落ち着きが感じられる。昨年に続いて同大会連覇もありそう。そして渡辺。エンジンの上下動が緩やかな同選手は、今は好調モード。スタートの切れから冴えており、速攻で抜け出すシーンもある。最後に早船。ただ単に独走で逃げ切れるかは疑問だが、2番手に付ける前田の進みが悪く、更に後続をかなり苦しめるようだと先行押し切りも一考。
◎鈴木圭一郎
○前田淳
△有吉辰也
△渡辺篤
▲早船歩
強い永井大介が戻ってきた!
川口オートは前回のナイターに続いてリレー開催の様相。その時に活躍した選手が多く参戦する。S級は川口勢のみだが、大エース・永井大介がようやく前回で今年の初優勝を決めた。このまま今年後半、勢いに乗っていくのか。
先述の永井はやっと本来の動きが戻ってきた。前回の優勝戦では道中で不利があったが、スタートは好調時のカマシが決まっていたし、前を追って行くアシも良さそうだった。今回も出場する中でランク最上位としての存在感を示すだろう。
その永井と同期の若井友和もエンジンは堅調。前走でもしっかりと優出し3着。予選道中も安定した動きを見せており、この時期にあり得る突然の降雨にも対応できる。どちらかと言うと混戦が得意だが、スピード戦でも問題なく浮上してくる。
他に前回のナイターで優勝戦に乗っていたのは佐藤裕二、山田達也、上和田拓海、増田伸一など。佐藤裕は予選中から動きが冴えており、道中の仕掛けも決まっていたが、優勝戦ではレース序盤に反則妨害。失格となってしまった。乗り手の精神面への影響は気になるが、エンジン自体は良いので今回も楽しみ。山田達は連続で優出中。同ハンに数車並ぶとレース序盤の位置取りに注文付くが、周回ごとにスピードが増してくるタイプなので、ゴールするまでには上位に進出してくる。上和田は前回の優勝戦で、序盤は好位置に付けていたが被害があり後退。悔しいレースになってしまった。ただ、連続優出中であるようにエンジン自体は高い位置にあるので、今回は前回のリベンジといきたい。増田は雨巧者として知られているが、今は良走路でも好走が目立っている。ハンデ位置も味方にして、今回も優出を目指す。
S級は他に平田雅崇、小林瑞季、五十嵐一夫、大木光が参戦。平田はずっと悪い状態ではなかったが、なかなか結果が出ないでいた。ただ、前走の飯塚GIIミッドナイトでは優出し5着。今年2度目の優出を決めた。状態としては上り調子。小林瑞は前走で「ホノルクリーン」に乗り換わっていたが、動きとしてはまずまずだった。その前は「チャック」に乗っていて優勝している。今回はどちらのエンジンで乗ってくるのか。五十嵐は前走で優出はならなかったが、エンジン自体は悪くなさそう。大木も悪いわけではないが、もう少しエンジンには上積みが欲しいところか。
S級以外では福村唯倫、高橋義弘、黒岩明などに注目。福村は前走で、走路が乾いていた2走はともに白星。良走路なら結果を出せる状態にある。高橋義は持ち味のスピードが多少戻ってきた印象。夜の時間帯なら力を出せそう。黒岩はスタートで好位置に付ける事ができている。速攻に期待したい。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
若井 友和〔川口 S-14(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-19(24期)〕
平田 雅崇〔川口 S-23(29期)〕
山田 達也〔川口 S-27(28期)〕
小林 瑞季〔川口 S-36(32期)〕
五十嵐 一夫〔川口 S-39(21期)〕
大木 光〔川口 S-46(28期)〕
地元勢が総力をもって外来勢に挑む!
山陽オートでGII小林啓二杯が始まる。山陽所属だった元レーサー・小林啓二さんの名が冠となる今大会。是が非でも地元勢は外来勢に優勝を持っていかれたくないはず。ただ、その外来勢は好調者が多数存在する。山陽勢は地元の意地を見せることができるのか。
現在、山陽のエースは佐々木啓。安定感が代名詞の同選手は、ここ数節は結果が出ない事も多かった。前走の浜松では準決2着だったが、ここでは1着のみが優出の権利があったため、優勝戦には進めなかった。それでもシリーズを通してみれば、だいぶ状態は上向いている様子。十分、地元勢をけん引する存在になれる。ランク次位は松尾啓史。松尾も前走は浜松だったが、ここでは成績が安定しなかった。いい時もあったので、それが安定して続けば好成績でまとめられる。山陽の次期エース候補は丸山智史。前走は飯塚GIIミッドナイトで、準決こそ3着だったが、それ以外の4走は全て連対。捌きの面でかなりの成長が見られている。
その飯塚GIIミッドナイトで優勝したのが前田淳。しばらく低迷が続き、今はA級にランクされているが、この優勝で復活の兆しを掴めたか。ここからの巻き返しに期待したい。その優勝戦に乗っていたのは角南一如。予選道中から着をまとめ、優勝戦では2着に入る準優勝だった。エンジンの上下動が緩やかなタイプで、今は好調時。今回も初日からスピードある走りが見られるかも。岡部聡は前走の浜松で優出。岡部も今はA級にランクされており、ハンデ位置は多少有利になる事が多い。元々は雨巧者なので、梅雨時の今は更なる活躍が見込まれる。
外来勢で最も注目なのは鈴木圭一郎。前走は地元の補充参戦。明らかに格下相手で3走していたが、しっかりと3連勝を決めていた。その前も優出していたので、エンジン面も乗り手面も好リズム。その浜松開催で優勝したのは木村武之。4日間シリーズでオール連対。ここにきて調子を一気に上向かせてきた。渡辺篤もそのシリーズで優出していた。スタートの切れがだいぶ良くなり、スピード面での強化も図れている。
他に外来勢で有力なのは中村雅人や高橋貢。中村はこのところずっと地元での競争だったが、現在は5節連続で優出を決めている。その中に2回の優勝、2回の準優勝が含まれているように、エンジンはかなり高い位置で推移している。そうなると中村の持ち味である、強烈な追い込みの威力が何倍にも増される。高橋貢は前走の地元GIIで優勝。優勝戦では全国ランク1位の青山周平を振り切っての勝利。否が応でも本人のモチベーションは上がるはず。重走路でも柔軟に対応できるので、突然の降雨となっても安心して車券を買える。
有吉辰也は前走の飯塚GIIミッドナイトで優出していた。しかし、レース道中で落車しているので、その影響があるのかないのか。初日の試走には特に注意して見ておきたい。同じ優勝戦に乗っていたのは高宗良次と東小野正道。高宗は有吉と共に落車しているので、やはり初日の試走は大事になる。東小野は、かつての果敢な走りが多少戻ってきた。この流れを大事にしたい。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-5(26期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-10(22期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-22(25期)〕