巧腕の展示会・GIIレジェンドカップが開幕!
伊勢崎オート恒例のGII競争・レジェンドカップが今年も開催。26期以前の選手たちによるバトルは、スピード戦より捌き合いになりがち。先ほど山陽オートで行われた若獅子杯争奪戦とは間逆の趣に。
絶対王者・高橋貢はただ今絶好調。前走の地元3日間開催では完全優勝を達成した。高橋貢はこれまで通算206回の優勝を誇り、まさにレジェンドの名に相応しい。前回のこの大会も制しており、今回は連覇がかかっている。シリーズを引っ張っていく存在になるのは間違いない。地元伊勢崎のS級は他に内山高秀だけ。前走の地元3日間ではしっかりと優出を決めており、エンジンや乗り手は好調と言える。
外来勢で最も勢いがあるのは伊藤信夫。前走の地元4日間開催で完全優勝。その前の地元開催も制しており連続優勝中。前走の準決では試走24を叩き出しており、今回出場する中ではスピード最上位の部類。圧巻の速攻劇を見せてくれるかも。
同じく好調の部類なのは永井大介、池田政和、浦田信輔、佐々木啓、鈴木清など。永井は前走が今回と同じ伊勢崎。ここでは初日から連勝を決めて優出。優勝戦は5着だったが、エンジン面はおおむね悪くない。池田は前走が浜松4日間開催。肝心の準決は重走路になり7着に散ったが、それ以外の3走は全て1着。今年は好調が続いている。浦田は前走が伊勢崎。ここでは優勝戦で高橋貢に敗れはしたが、準優勝の結果だった。佐々木は長らくエンジンが高位で安定。前走の浜松4日間開催では、初日から3連勝で優出していたし、その前の浜松でも準優勝の結果を残していた。鈴木清は前走の伊勢崎アフター6ナイターで優勝していた。昼間の時間帯にエンジンを合わせられるかがカギ。
他に有力どころは松尾啓史、篠原睦、木村武之などの26期勢。松尾の近況はマズマズといったところだが、この大会は2018年に制した相性のいいシリーズ。篠原は代名詞である安定感が全く衰えていない。木村武は今年まだリズムを掴めていない印象だが、そろそろ本格始動しそうな雰囲気。
有吉辰也も近況は連対率が高く、伊勢崎走路との相性も良い方だ。森且行、若井友和、田中茂らはエンジン状態がそこそこ。もうひと上積みがあれば優勝戦にまで進出できそう。岡部聡、岩崎亮一、笠木美孝らはエンジン悪くはないが、近況はパッとしない印象。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-31(26期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-4(26期)〕
永井 大介〔川口 S-9(25期)〕
池田 政和〔川口 S-18(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-10(26期)〕
木村 武之〔浜松 S-13(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-22(24期)〕
荒尾聡が存在感を示しそうだ!
飯塚オートの開催は約2週間ぶり。前回は重走路の優勝戦で、山陽の山本将之が自身初優勝を決めた。その山本将は今回も参戦。ただし、その時とはハンデが重くなっているだろうから、レース展開は厳しくなる。S級は川口を除く各地から強力な車が襲来し、優勝争いが展開される。
まず今回の地元エース格は荒尾聡。近況のリズムは悪くない。前走となる浜松3日間開催では優勝戦まで進めなかったが、その前の地元GIでは準優勝。その優勝戦ではレース内容も良く、乗り手の状態の良さが感じられた。今回は浜松から地元に戻っての戦いなので、その時の走りが期待できる。
地元S級は他に2人。滝下隼平と桝崎陽介の28期両者。滝下は前走の地元で準決5着だった。ただし、連日いい試走タイムが出ていたように、エンジン自体はある程度の位置にある。桝崎も前走は地元4日間開催。初日から3、3、3、4着だった。白星はなかったが、大きな着も取っておらず、エンジン自体は並。もう少し上積みは図りたいところだ。
外来S級で好調なのは丹村飛竜と吉原恭佑。どちらも前走は山陽のGII若獅子杯争奪戦だった。2人とも優勝戦まで進み、丹村が準優勝、吉原が7着の結果だった。吉原はスタート直後に被害があり、レース展開は厳しいモノになってしまった。丹村も同様にスタート直後に被害があったが、そこは地元の意地。怒涛の巻き返しを見せ、3着入線を果たした。2着で入線した新井恵匠が反則で失格になったため、丹村は繰り上がりで2着となった。あの追い込みを見る限り、エンジンは好調。乗り手の捌きも冴えている。
他でビックネームは金子大輔。前走の若獅子杯争奪戦では準決3着で優出を逃したが、初日や2日目などは金子らしい走りができていた。エンジンが並にさえなれば、落ち着いた捌きで番手を上げていける。中村友和も気配は良さそう。前走の若獅子杯争奪戦では準決4着だったが、それ以外の4走は全て車券に絡める結果を残していた。持ち味のスピードを活かした走りができている。前田淳、藤岡一樹、人見剛志の3者はエンジンが上向いてこず、本来の走りができていない。どこかで立て直しを図りたい。
A級では若獅子杯争奪戦で優出した岩見貴史と丸山智史が好調。特に丸山は準決で素晴らしいタイムを出しており、今まさに成長盛り。若獅子杯争奪戦では町田龍駿、森本優佑、泉田修佑、松井大和らも見せ場を作っていた。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-6(27期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-34(28期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-45(28期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-15(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-17(29期)〕
中村 友和〔浜松 S-27(32期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-23(29期)〕
前田 淳〔山陽 S-42(27期)〕
地元走路に折り合っている伊藤信夫が中心!
前回の浜松オートは地元24期・伊藤信夫の優勝でシリーズを終えた。その伊藤信はただ今、絶好調で今回も参戦する。他にも好調な外来勢を迎え入れ、戦いは激しさを増していく。
伊藤信夫は前回の優勝戦で、試走26、上がり356のタイムを叩き出し快勝した。その前の節でも準優勝と、エンジンはかなり高い位置で推移している。同じ地元走路で走れているアドバンテージも加味し、今回も優勝戦まで進むものと思われる。もちろん連続優勝も視野に入っているだろう。
木村武之は今年、まだ優出がない。それどころか開催の前検日に受付遅れで罰休を受けてしまうなど、本人のリズムも良くない。ただし、近況は1着率が高くなっているなどエンジン面は悪くなさそう。悪い流れを断ち切り、今回こそ今年の初優出を果たしておきたい。 地元勢では鈴木健吾(追加配分)が好調で2節連続優出と侮れない存在になる。
外来S級でランクがシングルなのは中村雅人と松尾啓史。中村雅の前走は飯塚GIだった。ここでは準決7着で優勝戦には進めなかったが、それ以外の4走は1着2本含むオール車券に絡む結果。エンジン的には中堅上位で、十分戦える機力はある。松尾啓は前走が飯塚一般開催。ここでは初日に1着を取ったが準決以降は失速。その前の飯塚開催では優勝戦まで進めていた。
勢いでは池田政和や佐々木啓の23期両者の方が上位。池田は前走となる飯塚GIで優出。優勝戦ではスタートダッシュが付かず6着に終わったが、準決では上がり363をマークするなどスピードある走りを展開していた。更に今年は早くも2Vを決めている。このままの流れで行きたいところ。佐々木は長らくエンジンが高い位置で安定。前走の浜松3日間開催では初日からオール2着の準優勝。その前の飯塚でも優出し3着に食い込んでいる。レース序盤の展開不問で追い込んでいくスタイルは信頼感が増す。
他のS級は若井友和と岡部聡。若井は今年まだ優出がないが、昨年から続く好調をある程度維持できている。混戦でもスピード戦でも対応できるエンジン力がある。岡部は前走が飯塚GIだった。ここではイマイチな結果に終わったので、今回は巻き返しを図るシリーズになる。
A級では重富大輔が前走の地元GIで優出。課題のスタートにも一定の改善が見られ、ツボにはまった時のスピードは脅威。松山茂靖や下平佳輝も前走で優出していたので、本人のリズムとしては悪くない。
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主な出場予定選手
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木村 武之〔浜松 S-13(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-22(24期)〕
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
若井 友和〔川口 S-14(25期)〕
池田 政和〔川口 S-18(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-4(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-26(23期)〕
佐藤摩弥が鮮やかな逃げ切り勝ち!
山陽オートで行われていたGII若獅子杯争奪戦は、川口の31期・佐藤摩弥が先行逃げ切りを決め、同大会初制覇を成し遂げた。
試走タイムは丹村飛竜が27で一番時計。次いで佐藤摩、丸山智史、新井恵匠、渡辺篤が30。岩見貴史と吉原恭佑が31。小林瑞季が32と最も数字を落とした。
0Mオープン戦で肝心のスタート争いは、最内の佐藤摩が先行。これに岩見と小林が乗っていく。中枠から外ではアクシデントが発生。5枠からソコソコのスタートを決めた新井が、チェンジミスで外の3車に被害を与えてしまう。4枠の丸山は結果的に5番手発進と同様の状況に。
その後の展開は単純明快。佐藤摩がグングンとペースを上げて一人旅。最後まで影を踏ませないどころか、後続をこれでもかと引き離してゴール。上がりタイムは脅威の337。近年のSG優勝戦でもマークされない数字を叩き出していた。後続では岩見と小林が頑張っていたが、新井がこれを攻略。2番手入線を決めたが、スタート後の他車に与えた行為が反則を取られ失格。レース終盤で小林を交わした丹村が2着となり、小林が3着。
佐藤摩はホントに強くなった。昨年末のスーパースター王座決定戦トライアルで、強豪と互角に渡り合えたのが一つの要因になっているだろう。スタート力は元々、高評価を得ていた。一時期は先頭に立ってからのペースに課題を残していた。インを抑えて後続に抜かれにくい走りはできていたが、逆にスピードに乗って逃げる走りができていなかった。しかし、今の佐藤摩は独走時に車速を乗せることができるようになった。更に言えば、0Mオープン戦などではなく、ハンデ戦でも最後方から追い込んでいける捌きを身に付けている。選手としてこれと言って死角が見当たらない。このエンジン状態を維持できる限り今後、数多くのタイトルを獲得するだろう。
佐藤摩弥が先行逃げ切りを図る!
フレッシュな闘争心が交錯するGII若獅子杯争奪戦。初日から激しいバトルが展開されていたが、準決でも大きな波乱が待っていた。
まず11R。全国ランク1位の鈴木圭一郎が圧倒的な人気を背負っていたがが、1周バックストレッチでの他者の落車の影響があり、厳しい状況に。そこから追い込みを見せたが、健闘むなしく4着。そして、12Rでは試走後に降雨。一番人気は青山周平だったが、急なコンディションの変化に対応できず、3着入線。優出を逃してしまった。
優出したのは地元から丸山智史、丹村飛竜。伊勢崎から新井恵匠と吉原恭佑。川口から佐藤摩弥と小林瑞季。浜松から渡辺篤。飯塚から岩見貴史となった。
準決の上がりタイム1位は地元の丸山だ。元々持っていたスピード力に、近況は捌きもプラスされ、総合戦力は大幅に高まっている。今回も初日から全てのレースで車券に絡む活躍。優勝戦でも人気になりそう。しかし、当ブログでの本命には佐藤摩を推す。
優勝戦のメンバーの中で最もスタート力を有しているとみるのは佐藤摩。次いで岩見や吉原。あとは差のない争い。優勝戦は佐藤摩がトップスタートを決めそうだ。準決ではそこまでスピードに乗らなかったが、2日目の若獅子ドリームでは上がり371の好タイムをマークしている。仮にペースが上がらなくても、インを抑える走法にシフトチェンジして最後まで抜かせない。佐藤摩が2つめのGIIタイトルを獲得するか。
相手は丸山。今節はここまで好リズムで来れている。準決の上がりタイムを再出させる事ができれば、初めての記念レース制覇も不可能な事ではない。地元の声援を全身に受け、レーサー人生で最高の走りを見せてくれるかもしれない。次に新井恵。新井は今回、初日からオール連対で来ている。安定感がだいぶ高まっており、道中の走りにも余裕が感じられる。あとはスタートでどこまでの位置に付ける事ができるかどうか。
4番手には渡辺を挙げる。準決は2着になったが、先頭を走る佐藤摩を追い回す勢いがあった。優勝戦で8周回になる事は、渡辺にとって有利に働くだろう。最後に丹村。今回出場している若獅子杯争奪戦は、29期以降の選手による戦い。丹村は岩見と同じくで29期で最年長の期。豊かな経験と、地元走路でのアドバンテージを味方に付けての力走も十分。
◎佐藤摩弥
○丸山智史
△新井恵匠
△渡辺篤
▲丹村飛竜