佐藤摩弥が鮮やかな逃げ切り勝ち!
山陽オートで行われていたGII若獅子杯争奪戦は、川口の31期・佐藤摩弥が先行逃げ切りを決め、同大会初制覇を成し遂げた。
試走タイムは丹村飛竜が27で一番時計。次いで佐藤摩、丸山智史、新井恵匠、渡辺篤が30。岩見貴史と吉原恭佑が31。小林瑞季が32と最も数字を落とした。
0Mオープン戦で肝心のスタート争いは、最内の佐藤摩が先行。これに岩見と小林が乗っていく。中枠から外ではアクシデントが発生。5枠からソコソコのスタートを決めた新井が、チェンジミスで外の3車に被害を与えてしまう。4枠の丸山は結果的に5番手発進と同様の状況に。
その後の展開は単純明快。佐藤摩がグングンとペースを上げて一人旅。最後まで影を踏ませないどころか、後続をこれでもかと引き離してゴール。上がりタイムは脅威の337。近年のSG優勝戦でもマークされない数字を叩き出していた。後続では岩見と小林が頑張っていたが、新井がこれを攻略。2番手入線を決めたが、スタート後の他車に与えた行為が反則を取られ失格。レース終盤で小林を交わした丹村が2着となり、小林が3着。
佐藤摩はホントに強くなった。昨年末のスーパースター王座決定戦トライアルで、強豪と互角に渡り合えたのが一つの要因になっているだろう。スタート力は元々、高評価を得ていた。一時期は先頭に立ってからのペースに課題を残していた。インを抑えて後続に抜かれにくい走りはできていたが、逆にスピードに乗って逃げる走りができていなかった。しかし、今の佐藤摩は独走時に車速を乗せることができるようになった。更に言えば、0Mオープン戦などではなく、ハンデ戦でも最後方から追い込んでいける捌きを身に付けている。選手としてこれと言って死角が見当たらない。このエンジン状態を維持できる限り今後、数多くのタイトルを獲得するだろう。