地元走路に折り合っている伊藤信夫が中心!
前回の浜松オートは地元24期・伊藤信夫の優勝でシリーズを終えた。その伊藤信はただ今、絶好調で今回も参戦する。他にも好調な外来勢を迎え入れ、戦いは激しさを増していく。
伊藤信夫は前回の優勝戦で、試走26、上がり356のタイムを叩き出し快勝した。その前の節でも準優勝と、エンジンはかなり高い位置で推移している。同じ地元走路で走れているアドバンテージも加味し、今回も優勝戦まで進むものと思われる。もちろん連続優勝も視野に入っているだろう。
木村武之は今年、まだ優出がない。それどころか開催の前検日に受付遅れで罰休を受けてしまうなど、本人のリズムも良くない。ただし、近況は1着率が高くなっているなどエンジン面は悪くなさそう。悪い流れを断ち切り、今回こそ今年の初優出を果たしておきたい。 地元勢では鈴木健吾(追加配分)が好調で2節連続優出と侮れない存在になる。
外来S級でランクがシングルなのは中村雅人と松尾啓史。中村雅の前走は飯塚GIだった。ここでは準決7着で優勝戦には進めなかったが、それ以外の4走は1着2本含むオール車券に絡む結果。エンジン的には中堅上位で、十分戦える機力はある。松尾啓は前走が飯塚一般開催。ここでは初日に1着を取ったが準決以降は失速。その前の飯塚開催では優勝戦まで進めていた。
勢いでは池田政和や佐々木啓の23期両者の方が上位。池田は前走となる飯塚GIで優出。優勝戦ではスタートダッシュが付かず6着に終わったが、準決では上がり363をマークするなどスピードある走りを展開していた。更に今年は早くも2Vを決めている。このままの流れで行きたいところ。佐々木は長らくエンジンが高い位置で安定。前走の浜松3日間開催では初日からオール2着の準優勝。その前の飯塚でも優出し3着に食い込んでいる。レース序盤の展開不問で追い込んでいくスタイルは信頼感が増す。
他のS級は若井友和と岡部聡。若井は今年まだ優出がないが、昨年から続く好調をある程度維持できている。混戦でもスピード戦でも対応できるエンジン力がある。岡部は前走が飯塚GIだった。ここではイマイチな結果に終わったので、今回は巻き返しを図るシリーズになる。
A級では重富大輔が前走の地元GIで優出。課題のスタートにも一定の改善が見られ、ツボにはまった時のスピードは脅威。松山茂靖や下平佳輝も前走で優出していたので、本人のリズムとしては悪くない。
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主な出場予定選手
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木村 武之〔浜松 S-13(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-22(24期)〕
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
若井 友和〔川口 S-14(25期)〕
池田 政和〔川口 S-18(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-4(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-26(23期)〕
佐藤摩弥が鮮やかな逃げ切り勝ち!
山陽オートで行われていたGII若獅子杯争奪戦は、川口の31期・佐藤摩弥が先行逃げ切りを決め、同大会初制覇を成し遂げた。
試走タイムは丹村飛竜が27で一番時計。次いで佐藤摩、丸山智史、新井恵匠、渡辺篤が30。岩見貴史と吉原恭佑が31。小林瑞季が32と最も数字を落とした。
0Mオープン戦で肝心のスタート争いは、最内の佐藤摩が先行。これに岩見と小林が乗っていく。中枠から外ではアクシデントが発生。5枠からソコソコのスタートを決めた新井が、チェンジミスで外の3車に被害を与えてしまう。4枠の丸山は結果的に5番手発進と同様の状況に。
その後の展開は単純明快。佐藤摩がグングンとペースを上げて一人旅。最後まで影を踏ませないどころか、後続をこれでもかと引き離してゴール。上がりタイムは脅威の337。近年のSG優勝戦でもマークされない数字を叩き出していた。後続では岩見と小林が頑張っていたが、新井がこれを攻略。2番手入線を決めたが、スタート後の他車に与えた行為が反則を取られ失格。レース終盤で小林を交わした丹村が2着となり、小林が3着。
佐藤摩はホントに強くなった。昨年末のスーパースター王座決定戦トライアルで、強豪と互角に渡り合えたのが一つの要因になっているだろう。スタート力は元々、高評価を得ていた。一時期は先頭に立ってからのペースに課題を残していた。インを抑えて後続に抜かれにくい走りはできていたが、逆にスピードに乗って逃げる走りができていなかった。しかし、今の佐藤摩は独走時に車速を乗せることができるようになった。更に言えば、0Mオープン戦などではなく、ハンデ戦でも最後方から追い込んでいける捌きを身に付けている。選手としてこれと言って死角が見当たらない。このエンジン状態を維持できる限り今後、数多くのタイトルを獲得するだろう。