S級はほぼ地元浜松勢の3日間短期決戦!
浜松オートは8月26日にGIIウィナーズカップが終わったばかりだが、そこから日を空けず3日間の一般開催が行われる。前回とは大幅にメンバー構成が変わるが、GIIの優勝戦で悔しい思いをした鈴木圭一郎や金子大輔らにとっては仕切り直しのシリーズになる。
鈴木圭はGII優勝戦で試走一番時計をマークしたが、青山周平の激しい抵抗に遭い、必死の追い込みも4着止まりだった。ただ、エンジンに関しては試走タイムが出ていたように、しっかり仕上がっている。GIIで優勝した有吉辰也が今回は不在なので、優勝候補の筆頭に挙げられる。
鈴木圭と共に地元S級でGII優勝戦に乗っていたのは金子大輔と伊藤信夫。金子はスタート後に絶好の位置に付けたが、有吉に付け入る隙を見つけられず後退。結果としては5着だった。伊藤信は優勝戦までの4走の内、1着が3本と、初日からエンジンは好調だったが、肝心の優勝戦でスタート空回り。早々と戦線離脱となってしまった。その悔しい思いは今回にぶつけたい。
他に地元で主力どころと言えば佐藤貴也や木村武之、渡辺篤。佐藤貴はGIIで白星がないどころか、一回も車券に貢献できなかった。試走タイムからあまり出ていなかったので、エンジンの立て直しが急務。木村武はそこまで悪くなかったが、準決4着で優勝戦には進めなかった。ただし、最終日の特別選抜戦では、同期・松尾啓史との競り合いを制して白星。今回に望みをつないだ。渡辺は準決6着だったが、シリーズ中に3勝を挙げており、エンジン面は良さそうだった。
鈴木宏和、青島正樹らはシリーズ中に見せ場がなかった。少しでもエンジンの上積みが必要な状態だ。
外来で唯一S級なのは田中茂。前走は山陽の3日間一般開催だったが、初日から連勝で優出。優勝戦では不安定走路で6着。良走路では良い走りを見せていた。
A級では、飯塚の重富大輔が前走の浜松GIIで優出。スピードある走りができていた。他では、柴田健治、渋沢憲司、筒井健太などが軽快な動きを見せていたし、仲口武志と岩科鮮太は力強い仕掛けが決まっていた。
B級では、伊勢崎の小田雄一朗がここ何節もエンジンが安定している。課題のスタートさえしっかりこなせば、リズムに乗ってペースを上げることができる。新人34期は、佐藤大地が前走で2勝を挙げた。これで通算3勝。深谷俊太、米里崇徳、桝崎星名らは初勝利を目指して力走を見せる。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-8(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-19(32期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-24(31期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-30(24期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
速攻決めた有吉辰也が悠々と逃げ切った!
浜松で行われていたGIIウィナーズカップは、飯塚の25期・有吉辰也が制した。好枠からトップスタートを決め、楽に抜け出す展開。しっかりとチャンスをモノにした。
試走は鈴木圭一郎が一番時計の31。次いで金子大輔が32、有吉が33、青山周平が34、重富大輔と伊藤信夫が35、浦田信輔が36、田中正樹が37だった。
0ハン単騎の田中はスタートをなんとか残す。10線は有吉の先行に、最内の重富も踏ん張ったが1コーナーで金子がカマシて行く。伊藤信は空回りして大きく出遅れてしまう。外枠の2車はそこまでいいスタートを切れなかった。
田中は序盤でリードを広げたかったが、有吉がすんなりと交わして行く。すぐ後ろには金子も付けていたが、有吉を射程内に収めることはできなかった。逆に、スタートでなんとか外枠2車のカマシをこらえた浦田がジワジワと浮上して行く。そして、2番手を走っていた金子を捌いて行く。青山と鈴木圭は終始競り合う形で厳しい展開になった。結果的に青山が3着で鈴木圭が4着。
有吉はこれで今年4度目の優勝。その中にはGIIオーバルチャンピオンカップも含まれている。絶頂時の有吉からすれば、まだまだ完全復活とは言えないが、徐々にいい時の走りが戻ってきているようにも見える。スタートに関しては絶頂時と何らそん色がない。走りも8~9割方戻ってきている。現在は全国ランクの関係で、ハンデ位置的に好枠から競争ができているが、最重ハンでも外枠に置かれるようになった時、本当の正念場がやってくるだろう。
今年の伊勢崎ナイターもあと2節!
前回の伊勢崎ナイターはSG開催で、地元の青山周平が完全優勝でシリーズを締めくくった。今回は3日間の短期決戦で、初日がいきなり最終予選となる。全く気の抜けないシリーズだ。
SG優勝の青山は今回不在だが、地元は高橋貢や早川清太郎などの主力が参戦。この両者がシリーズを形成していく。高橋貢はSGの3日目の準々決勝に反則妨害を犯して失権。苦いシリーズになってしまったが、残りの2日間はともに1着。タイムもソコソコ出ていたので今回の一般開催で巻き返しを図りたい。早川の方はSGでシッカリと優出。自身初のSG優勝も手に届きそうだったが、追い込み届かず準優勝となった。エンジンはここ何節も高い位置で推移しており、乗り手の方もキレを増している。
地元S級は他に田中賢が調子を上げている。SGの最終日に白星を挙げると、その後の山陽3日間開催で優出し3着。この時は不安定な走路だったが、それをこなしたというのは乗り手の調子が上がっている証拠。高橋貢、早川の2強に割って入るか。他には内山高秀、吉原恭佑、松本やすしなどが脇を固める。
対する外来S級は鈴木清が好調。今年の鈴木清は覚醒したイメージあるが、前走の地元でも優勝戦まで進出していた。好調が仇になりハンデ位置は厳しくなっているが、スタート力である程度はカバーできている。同タイプの佐藤裕二も近況はエンジン状態がマズマズ。鈴木清とともに速攻を炸裂させそうだ。
速攻タイプで言えば前田淳や岩見貴史なども優勝を狙える実力の持ち主。予選準決を無難に突破し、地元勢の壁を粉砕したいところ。爆発力の面では滝下隼平が魅力。スタートや序盤の位置取りには難があるが、スピードに乗っての怒涛の追い込みには期待感が増す。桝崎陽介は、攻めは早い方ではないが堅実な走りで番手を上げていくタイプ。
A級では金山周平が前走の山陽で優出。福田勝則と水崎正二の両者は前走の浜松で優勝戦まで進出している。
B級は地元伊勢崎勢に好調な選手が多い。石川岳彦は8月アタマの伊勢崎一般開催で優出。浜松に行っていた野沢守弘は3日間の開催をオール連対で準優勝を決めていた。逃げて渋太い米里信秀、深沢悟、松村真。独走力ある新井裕貴、伊藤弘幸、北爪勝義などにも注意を払いたい。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
田中 賢〔伊勢崎 S-38(29期)〕
前田 淳〔山陽 S-37(27期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-39(29期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-42(28期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-41(24期)〕
鈴木 清〔川口 S-45(23期)〕
有吉辰也が好位置を生かして速攻勝負!
浜松で行われているGIIウィナーズカップは優勝戦の日を迎えた。予選準決までは若手のライジンググループと中堅のマスターズグループに分かれて戦い、各グループから4名ずつが優勝戦に進出した。
ハンデ構成は0ハン単騎に田中正樹。10線は最内から重富大輔、有吉辰也、伊藤信夫、浦田信輔、金子大輔、青山周平、鈴木圭一郎と入った。
ここまで負けなしで優出した青山は、その前から連勝が続いており、その数は13。高いエンジン力を誇り、圧倒的な走りを披露している。全国ランク1位の鈴木圭も今節はオール連対での優出。勢いを重視するならこの2人の一騎打ちとみるが、そこへ割って入れる選手が一人いる。それは有吉だ。
10線7車並びとなると内枠有利の度合いが高まる。元々、スタート力がある有吉は、シッカリと枠ナリ発進できるだろう。もしかすると一つ内の重富を置いて出てトップスタートも十分ある。そうなると0ハンから逃げに入る田中に対し、早めに一対一に持ち込める。走力の差から道中で田中を交わすのは容易いだろう。もちろん外枠勢の猛追もあるが、ここは早めに主導権を奪う有吉がそのまま逃げ切りを図るとみた。
相手は青山。地元SGの初日から負けなしでここまで来ている。何走もエンジンをキープし続けるのは簡単ではない。エンジンだけではなく走りも全く気が抜けない。準決では1着まで届かないかに見えたが、最後にはキッチリと先頭に立って見せた。乗り手もかなり乗れているとみていい。次に鈴木圭。伊勢崎のSGでは優出したものの3着止まり。今回の地元GIIでは青山に対しリベンジを期したいところ。スタート力もあるので8番手発進は考えづらく、内枠を何車か包んで好位置に付けそうだ。
そして伊藤信。10線の内から3番目なら序盤でいい位置に付けられそう。エンジン的にも悪くはなく、有吉が態勢を作る前に交わせれば2013年以来の同大会優勝もある。最後に金子。スタート争いでは劣勢になりそうだが、道中の追い込みは的確。8周回になるのは好材料で、レース後半に浮上してくるか。
◎有吉辰也
○青山周平
△鈴木圭一郎
△伊藤信夫
▲金子大輔
山陽オートでミッドナイトレースが本格始動!
今年2月に、試験的に開催した山陽オートレース場でのミッドナイトレース。そこから約半年を経て、本格的に開催する運びになった。同時期に昼間は浜松のGIIが行われ、夜はこの山陽ミッドナイトとなる。 今回出場予定のS級は3人。地元山陽からは2人で、伊勢崎から1人。
地元山陽は岡部が引っ張る、直前開催の準決は不安定な走路で車が進まず7着だったが、初日は1着取っており心配はなく、エンジン的には戦えないことはなさそうだった。地元走路でのミッドナイトは初になるが消音マフラーにもしっかり対応してくれるだろう。
地元S級のもうひとりは丸山智史。丸山は前走の初日5着で準決に乗れなかったが、2日目の一般戦では鋭い追い込みを見せて快勝。捌きの腕が上がっており、良走路なら上位に進出してくる可能性が高まっている。
外来唯一のS級となるのは西原智昭。西原も直前の山陽で走っていた。エンジン的には仕上がっていないが、今回のメンバー相手なら十分通用するだけの機力はある。爆発的スタートから一気の仕掛けに期待したい。
A級では松井大和が直前の地元開催で優出。ハンデ位置的に魅力ある松井は、エンジン面も上々の動きで車券の対象になっている。他では吉松憲治、長田恭徳あたりも気配は良さそうだった。藤岡一樹はエンジンが並以上になればS級に匹敵する走力の持ち主。
外来A級では田村治郎、別府敬剛、越智尚寿などが捌きがしっかりしており優勝争いに参加してきそうだ。泉田修佑、高林亮などはスピードを武器に車群を交わしていける。掛川和人は試走タイムが出なくても、レースでは力走を見せるタイプ。
B級では33期の角翔太郎が、直前の地元開催で嬉しい初優出。走りが良くなっている。山本智大も直前の地元開催で優出。近況は1着率が高くなっており、天候に左右されない走りには注目したいところ。
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主な出場予定選手
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丸山 智史〔山陽 S-32(31期)〕
岡部 聡〔山陽 S-35(19期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-27(28期)〕
藤岡 一樹〔山陽 A-10(29期)〕
別府 敬剛〔飯塚 A-8(23期)〕
掛川 和人〔川口 A-12(22期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 A-15(30期)〕