今回も優勝争いは難解! 激戦を制するのは...
直前にSGが行なわれている関係で、今回の飯塚オートもS級やA級の強力車は不在。実力的に突き抜けた存在がなく、誰にでも優勝のチャンスがある。その中でも注目の選手を挙げていく。
まず地元飯塚勢だが、前回の飯塚開催で優出したのは根本将人のみ。このところエンジンがマズマズの状態で推移し、同ハンに数車並ぶようなハンデ構成でも序盤で好位に付けられている。レース間隔も空いておらず、今回も十分に期待できる。他では、地元は東小野正道、竹谷隆、辻大樹らが今回出場する中でランク上位者だが、エンジン面はイマイチ。いい時の走りができていない。早めにエンジン立て直して強烈な走りを取り戻したいところ。
外来では、前回の飯塚で優出したのが松生信二。優勝戦は5着だったが、予選準決はオール連対の好内容。ハンデ位置を生かしての抜け出しが決まっていた。こちらも若手で1度勢いに乗ると、好調が続くタイプで今回も要注目。
松生と同じ山陽地区では別府末彦と畦坪孝雄が、前走の地元開催で優出。別府は準優勝を含むオール連対の活躍。夏場の追い込みが効きにくい走路で、速攻抜け出しインを抑える展開で好成績を収めている。畦坪は独走が得意なタイプで、早めに先頭に立てる展開で存在感を示せる。
他にも山陽地区は、ソコソコ好調な選手がちらほら。丸山智史は前走の地元3日間開催で、オール車券の対象になる活躍。スピードが出てきている。稲原良太郎も前走の飯塚で、初日以外はオール3着以内。五所淳も前走は飯塚だった。2日目に落車してしまったが、3日目には不安を払拭する1着。西村龍太郎も前走の飯塚GIではマズマズの動きを見せていた。
浜松勢は鈴木健吾が、今年7月に山陽で優勝するなど動きが活発。野田光宏も渋太い走りで見せ場を作っている。川口勢は小林瑞季が調子上向き。平田雅崇も、元飯塚所属だけにここの走路はやりやすい。
B級では藤本梨恵が絶好調。前走の地元で嬉しい初優勝を決めた。それも4日間シリーズをオール連対の大活躍。今回からハンデ的には厳しくなりそうだが、独走に持ち込めるようなら警戒したい。
33期新人は、地元の飯塚勢だけではなく山陽勢も参戦。飯塚6名、山陽4名だが、今のところ全員苦戦中。この中から一番乗りで初勝利を挙げるのは誰か。ちなみに、デビューが遅れていた山本将之は、今節が初出走。師匠が五所淳で、理想とする選手像は、白熱したレースを展開し、お客様に喜ばれる選手。
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主な出場予定選手
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東小野 正道〔飯塚 A-6(25期)〕
竹谷 隆〔飯塚 A-22(23期)〕
辻 大樹〔飯塚 A-65(28期)〕
田中 正樹〔飯塚 A-82(29期)〕
平田 雅崇〔川口 A-12(29期)〕
五所 淳〔山陽 A-43(23期)〕
福田 勝則〔伊勢崎 A-64(24期)〕
鈴木 健吾〔浜松 A-89(28期)〕
高橋貢が21度目のSG制覇!
伊勢崎で行われていたSG第21回オートレースグランプリは、地元の絶対王者・高橋貢が制した。高橋は2012年のスーパースター以来となる久しぶりのSG優勝。自身が持つ、歴代SG優勝記録を更に塗り替える21回目の栄冠となった。
前日の天気予報通り、優勝戦当日の天候は雨。優勝戦の時間帯も、走路は濡れたままの重走路での競争となった。
試走は高橋貢がトップの3・74。次いで、永井大介が75、荒尾聡と早川清太郎が76、鈴木圭一郎と浦田信輔が78、三浦康平と黒岩明が81と大きく数字を落とした。
0メートルオープンのスタート争い。先行したのは2枠の高橋。最内の永井は高橋に抑えられる形で、やや後手に回った。スタート巧者の荒尾は、タイヤが空回りし厳しい位置からの競争に。鈴木圭はマズマズの位置に付け、三浦と早川が続いていく。
トップスタートを切った高橋は序盤からペースを上げる。2番手に鈴木圭が立った時には、すでに大きなリード。ここから差を詰めたい鈴木圭だったが、むしろ高橋が引き離していく。残りの周回も大きな変動はなく、高橋が1着。鈴木圭が2着。3番手で激しく争っていた三浦と早川は、三浦に軍配が上がった。永井は巻き返すことができず、荒尾も5番手まで浮上するのが一杯だった。
それにしても高橋は強かった。走り慣れた地元の走路というのもあるが、今節は特に気合が入っていた。スタートは完璧、その後のコース取りも完璧、もちろんペースも完璧。久しぶりに王者らしい走りが見られた。年齢的には中堅からベテランの域に入りかけてる高橋だが、走りはまだまだ元気一杯。エンジンさえしっかり仕上がれば、そのポテンシャルを引き出す技術は全く衰えていない。これからも後輩達にとって脅威の存在であり続けるだろう。
SG5連覇を目指した鈴木圭は残念な結果に終わってしまった。あれだけ高橋との差があっては苦しかっただろう。しかし、優勝ではなくてもシッカリと準優勝で終えたのは流石の一言。次のSGでも、話題の中心となる選手の一人になるのは間違いない。
永井大介が久しぶりのSG優勝へ!
SG第21回オートレースグランプリも優勝戦のメンバーが出揃った。初日の後半レースは不安定な走路でレースが行なわれたが、それ以外は良走路での戦いに。熱戦の最終レースを制するのは果たして...。
優勝戦の展望をする前に、簡単に準決4個レースを振り返っておく。
まずは9R。0オープンでの戦いは、最内の早川清太郎がトップスタートを切った。6枠から遠藤誠が続いて行ったが、3番手スタートの永井大介が捲る。その後は早川との一騎打ちで、道中落ち着いてインから交わし、食い下がる早川を振り切ってゴール。
10R...吉原恭佑がフライング。再発走となった。まずは黒岩明が速攻を決め先頭に躍り出た。中団では荒尾聡と青山周平が激しく競り合う。これを荒尾が制して黒岩を追撃。最後には黒岩を交わし1着ゴール。黒岩は嬉しいSG初優出。4着入線の青山は反則妨害で失格となった。
11R...トップスタート切ったのは浦田信輔。しかし、佐藤貴也を捌いた高橋貢がキッチリ捕える。佐藤は浦田のインを再三狙うも入れず終了。
12R...藤波直也がフライングで再発走。三浦康平が森本優佑を交わして逃げ切る。鈴木圭一郎は4~5番手で苦しんでいたが、中村雅人が藤波を飛ばし気味に差した所で、空いたインを突き2番手浮上。3着入線の中村はこの行為で反則失格となった。
枠番選択は、1番目に永井が1枠、2番目の高橋貢が2枠。その後は荒尾、三浦、早川、鈴木圭、浦田、黒岩と、選択順に内枠から埋まっていった。
エンジンの仕上がりで言えば永井が一番か。準決で落ち着いてレースできた高橋貢もエンジン状態は、かなり高い位置にある。三浦も独走に入れば快速を発揮できる状態。
スタート争いは永井、荒尾、浦田あたりが気配良い。早川も以前の印象はだいぶなくなって、スタートは良くなっている。
SGの優勝戦で10周回での争いとなると、スタートも大事だがエンジン力もレース結果に大きな影響を及ぼしてくる。今節の流れを見ていると、永井のエンジンが一番良さそう。ここは最内の利を生かしてトップスタート、もしくは2~3番手に出て早めに抜け出してきそうだ。先頭に立ってしまえば持ち味のスピードを遺憾なく発揮し、後続を突き放しにかかるだろう。このブログでの本命には永井を推す。
次に怖いのは高橋貢。かつてのスタート力は影を潜めているが、レース道中の状況判断は的確。エンジン状態が良い今回は、更に落ち着いて攻めて行ける。早めに永井と一対一に持ち込めれば、久々の栄冠も十分にあり得る。そして、鈴木圭。今回はここまで4連覇してるSGの優勝戦とは違い、エンジンにやや不安を残している。優勝戦までに、どれだけ上積みが出来るかが大きなポイント。良くなれば試走タイムにしっかりと表れるタイプなので、その数字には要注目したい。その次は三浦と早川。どちらもスタートである程度の位置を取れる事が条件になるが、スピード面に関してはSG覇者に負けないモノがある。
◎永井大介
○高橋貢
△鈴木圭一郎
△三浦康平
▲早川清太郎
優勝戦当日は雨予報が出ているので、重走路の予想も載せておく。
雨予想
◎鈴木圭一郎
○永井大介
△荒尾聡
△高橋貢
▲三浦康平
鈴木圭一郎がSG5連覇に挑む!
第21回SGオートレースグランプリが11日~15日の日程で、伊勢崎オートで開催される。各地から強豪が集まり、その技量が争われるが、話題の中心は何と言っても鈴木圭一郎。これまで前人未踏のSG4連覇中。今回優勝すればSG連覇記録を延ばすだけではなく、SGグランドスラムも達成する。それも初制覇からSG優勝し続けての達成となれば、偉業中の偉業。有力選手を地区別に挙げていく。
まずは開催地区の伊勢崎から。伊勢崎でランク最上位は青山周平。前走の地元3日間開催では優出したものの、重走路の優勝戦で追い込み決まらず4着だった。しかし、その前の飯塚GIダイヤモンドでは連覇を達成しており、エンジンも乗り手のリズムも良い所にある。伊勢崎で青山と双璧をなすのは高橋貢。高橋は前走の地元開催では優出を逃してしまったが、ここ最近のエンジン状態は悪くなく、優勝戦まで進出してくる可能性は高い。早川清太郎は前走の地元で優出。優勝戦は5着だったが、予選準決はともに1着。今年はシルクカップとムーンライトの地元GIを獲っており、地元の大会ではパワーアップする傾向にある。
次に浜松地区。全国ランク1位の鈴木圭一郎は、前走の飯塚GIでは青山に敗れて準優勝だった。それでもシリーズ中をオール連対の安定感。前文でも述べたとおり、SG5連覇に向け闘志は全開。よほどの事がない限りは優勝戦まで進んでくるだろう。金子大輔も前走の飯塚GIで優出し3着。予選道中はオール連対の好成績。今年5月に戦線復帰してからは順調な回復を見せている。SGの大舞台でも十分通用する動きを取り戻した。木村武之は伊勢崎との相性がいい。エンジンも前走の地元で優出したように悪くない。伊藤信夫も前走の地元では優出しており、良い形で今回に臨める。更に、その優勝戦ではA級の岡谷美由紀が優勝。これで自身2度目の優勝となった。ハンデ重化は避けられないが、独走の展開になれば見せ場を作れそう。
川口地区は、ランク最上位が中村雅人。5月31日に伊勢崎で落車して以来のレースとなる。エンジン状態は全くの不透明で、初日の試走には特に注目したい。ランク次位は永井大介。前走も伊勢崎だったが、優勝戦までは行けなかった。それでもここ最近の大きな流れから言えば、エンジン面は心配ない。大舞台での勝ち方も熟知しているので、鈴木圭にとっては脅威の存在になるハズ。前走の地元一般開催で完全優勝を決めたのは加賀谷建明。波に乗ると手がつけられなくなるタイプで、SGの前に完全優勝を決めたのは最高のタイミング。台風の目的存在になれるか。他では大木光などもエンジン状態は良い。
飯塚地区は、浦田信輔がランク最上位。前走のミッドナイトレースでもしっかりと優出を決めてみせた。高い機力と合わせて最近はスタートの切れも良くなっている。SGなどの大きなレースでは、同ハンに数多く車が並ぶケースが多いので、スタート力の向上は大きな味方になる。荒尾聡、篠原睦も前走はミッドナイトレースだったが、優勝戦までは行けなかった。ただし、エンジン状態は悪いわけではなく、短ハンデ戦での速攻に期待できる。田中茂が近況エンジン上昇中。エンジンが良くなると、攻めの方のキレも増してくるのが田中。混戦でも強引に割り込んで行きそうだ。また、A級ではあるが、有吉辰也が前走のミッドナイトレースで完全優勝。調子を上げてきた。
最後に山陽地区。ランク筆頭は松尾啓史だがエンジン状態は良くない。今年の始めの頃の勢いが見られない。乗り手の捌きはしっかりしているので、エンジンを早めに立て直したいところ。山陽勢は松尾だけに限らず、エンジン好調な選手が少ない。それでもスタート力ある岩崎亮一や前田淳が一気の飛び出しから見せ場を作るかもしれない。雨になれば岡部聡と、その弟子の丹村飛竜に出番がくる。更に、レース運び巧者の浜野淳や人見剛志らも、エンジンが少しでも上向けば周りの選手にとっては嫌な存在になるハズ。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
中村 雅人〔川口 S-4(28期)〕
永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-8(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
A級、B級が主役の開催!
今節は直後にSGが控えている関係でS級選手が不在。A級も強力な選手がいないので、他の選手にとっては優勝のチャンス。地元飯塚のA級陣は好調な選手が少なく、外来の方が勢いはある。さて、混沌としている優勝争いの行方は...。
今回出場する中で、地元ランク最上位は東小野正道。本来なら、この直後のSGオートレースグランプリに出場していてもおかしくない選手だが、近況の成績は全く良くない。走りに精彩を欠いており、持ち味の高い突破力も影を潜めている。強力車がいない今回のような大会で、以前の走りを取り戻したいところ。ランク次位は竹谷隆。竹谷は長期欠場から2節を消化しただけ。まだ本来のスピード感が出ていない。それでもレースごとに調子を上向かせてくるハズ。東小野の弟子の佐藤裕児は状態マズマズ。前走のミッドナイトレースで、それなりの走りをしていた。
そのミッドナイトレースで優勝戦まで進んだのが川口の斎藤撤二。ここ数年の成長は著しく、優勝戦では強豪相手に3着に食い込んだ。課題のスタートもだいぶ克服され、レース道中の攻めに迫力が出てきた。今回のメンバー的に優勝戦まで進める可能性は大。
前走の浜松で優出したのは須賀学と長谷晴久。優勝は0ハンから軽快に逃げた岡谷美由紀だったが、須賀が3着、長谷が4着入線となった。須賀はハンデ位置を生かしての速攻が魅力。長谷はスタートに大きな不安を残しているが、近況は車の進み方が良く、道中で巻き返してこれるエンジン状態にある。悲願の初優勝も近いか。
伊勢崎で優出してきたのは青木治親と高橋義徳。青木は準決で、突然の雨に助けられた感は否めないが、高橋義は良走路でも直線の伸びは良く、好タイムを出していた。
更に、山陽での優出後となるのは藤本剛と坊田寿彦。どちらも渋太い走りが身上で、走路温度が高くなるほどチャンスは大きくなってくる。
今回からここ飯塚でも新人33期生がデビュー。今回は6選手が新たに所属となった。
稲原瑞穂(いなはらみずほ)は叔父が山陽28期の稲原良太郎。師匠は西村昭紀で、理想の選手像はファンに愛される選手。
木山優輝(きやまゆうき)は師匠が田中茂で、理想の選手像はファンに愛され最後まで諦めない選手。
堂免沙弥(どうめんさや)は師匠が中原誠で、理想の選手像は感謝の気持ち・向上心を忘れない選手。
中村杏亮(なかむらきょうすけ)は師匠が久門徹で、理想の選手像はファンに信頼されオートレース界を盛り上げる選手。
吉川麻季(よしかわまき)は師匠が荒尾聡で、理想とする選手像は強い意志を持った選手。
吉松優輝(よしまつゆうき)は、父親が山陽21期の吉松憲治。師匠は篠原睦で、理想とする選手像は常に上を目指す選手。
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主な出場予定選手
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東小野 正道〔飯塚 A-6(25期)〕
竹谷 隆〔飯塚 A-22(23期)〕
佐藤 裕児〔飯塚 A-35(32期)〕
斎藤 撤二〔川口 A-9(25期)〕
青木 治親〔川口 A-29(29期)〕
須賀 学〔浜松 A-37(19期)〕
五所 淳〔山陽 A-43(23期)〕
伊藤 正司〔伊勢崎 A-113(20期)〕