山田達也、大木光の28期コンビが川口の留守を守る!
前回の川口オートはGIキューポラ杯(ナイター開催)で、永井大介がスタート一撃からの逃げ粘りで幕を閉じた。昼間開催に移行する今回は、その永井が不在。出場する中で地元ランクトップは山田達也。その次が大木光。この両者が地元勢を盛り上げ、外来勢の襲撃を迎え撃つ。
先述の山田は、GIでは優勝戦まで進めなかった。しかし、その前の地元開催では優勝を決めており、昼間のレースの方がエンジン合っている様子。今回はどのレースでも8号車からの展開になるが、逆に自分のリズムで追い上げていける利点がある。昼間開催連続Vへ向け、気合を入れ直してくるだろう。その山田と双璧をなすのは大木。前走のGIでは優勝戦まで進出し、流れは良い。前々走の昼間開催でも優勝戦まで駒を進めており、エンジンは昼でも夜でも合っている。今回も強烈なイン突っ込みを見せてくれそう。
他では佐藤裕二、加賀谷建明などもエンジン状態はマズマズで、今回のメンバー的に優勝戦まで進んでこれそう。岩田裕臣は前走の準決で反則妨害を取られており、これが走りにどこまで影響してくるか。中野憲人は近況1着が少ないものの、3着以内にまとめるレースが多く車券の対象になってくる。
外来S級は1人だけの予定。浜松の笠木美孝だが、エンジン状態はイマイチといったところ。ただし、川口は前回のGIから連続参戦となるので、昼間開催に移行するとは言え、気持ちの面ではエンジン合わせやすくなるか。
A級では浜松の遠藤誠が近況の成績がまとまっている。前走の地元では準決こそ3着で優出ならなかったが、4日間のシリーズで2勝を含む全て車券に絡む活躍。よいリズムのまま今回に臨めそう。同じ浜松からは岡谷美由紀、岸萌水の女子レーサーも参戦。岡谷の近況はパッとしないが、川口は今年3月に初優勝を決めた相性の良い走路。今回をキッカケに再び上昇カーブを描きたい。岸は成績が安定していないが、時折り好走を見せることもあり、ハンデ構成によっては期待できる。
B級では復帰後初となる優出を決めた牛沢和彦に注目。今回はハンデの変動があるかもしれないが、徐々に本来の走りが戻ってきているので、連続優出もありそうだ。また、松永幸二や猪熊龍太らが好調なエンジンを生かしての逃げ粘りが目立っている。
更に、今回からは川口でも新人33期が3人デビュー。泉田修佑(いずみだしゅうすけ)は師匠が山田徹。目指す選手像は、子供が見てオートレーサーになりたいと思ってもらえる選手。稲川聖也(いながわせいや)は師匠が佐藤裕二。目指す選手像は、人に夢を与えられる選手。黒川京介(くろかわきょうすけ)は師匠が中野憲人。目指す選手像は、常に向上心を持ち続ける選手。この3人の中では、黒川が養成所の検定タイムでトップタイをマークしている。
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主な出場予定選手
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山田 達也〔川口 S-23(28期)〕
大木 光〔川口 S-24(28期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-41(24期)〕
岩田 裕臣〔川口 S-42(31期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-43(27期)〕
中野 憲人〔川口 S-44(24期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-32(22期)〕
遠藤 誠〔浜松 A-3(25期)〕
高橋貢と木村武之が中心だが伏兵陣も虎視眈々!
今回の伊勢崎オートはS級の参戦が8人だけ。その中で主力は高橋貢と木村武之。ただし、吉原恭佑なども調子を上げており、優勝争いは簡単ではない。新人33期もデビュー2節目で大幅な良化がありそう。
S級陣は前走が川口のナイターGIだった選手が多い。その大会で優出したのは高橋貢と吉原恭佑。高橋が優出3着で吉原が5着。高橋は優勝戦の試走タイムで一番時計を出すなどエンジン面は好調。優勝戦は8枠からのレースで展開が厳しくなっただけで、エンジンの仕上がりに関しては申し分なかった。前々走の地元でもシッカリと優出しており、万全の態勢で今回にも臨める。吉原は川口での優出が、今年2度目の優出。ここまで苦しんでいたが、ようやく良くなってきた印象。
内山高秀と岩田行雄も川口のナイターGIで走っていたが、成績としてはパッとしなかった。それでも内山に関しては、前々走の地元で優出しており、地元でのレースならそれほど不安はないか。岩田は前々走の地元で落車しており、その影響で川口での成績がイマイチだったのかも。地元に帰り、整備し直せば強烈な走りを取り戻してくるハズ。田村治郎は、このところ遠征がなく、ずっと地元でのレースが続いている。本人の実力を考えれば物足りない成績だが、大きな着を取ることは少なく、ある程度の位置でエンジンはまとまっている。
外来で最も強力なのは木村武之。木村も前走は川口のナイターGIだったが、こちらでの成績はもう一つだった。その前の地元もイマイチだったが、その更に前までは連続で優出が続いていたので、その時の動きに近づけたいところ。エンジンさえ中の上になれば、センスの高いハンドル捌きで十分優勝争いに参戦できる。
外来S級は他に丹村飛竜と岩科鮮太の29期。どちらもエンジン状態は並だが、食い付く走路は得意なので、少しでも遅い時間帯のレースになれば追い込んでこれるか。
A級では渡辺篤、谷津圭治、松本やすしらが前走で優出しており上昇ムード。田中賢も前走の地元では準決の6着以外は全て1着と好気配。竹内正浩、石貝武之らもハンデ位置を生かして健闘している。
完全に夏場の気候になり、1~6Rまでの前半レースでは前残りの展開が目立っている。B級と言えど、スピードある選手や渋太い選手の残り目も十分ありそうだ。特に石川岳彦、高橋義徳、松村真、猿谷敦史、北爪勝義、深沢悟などはハンデ構成によっては車券の対象になってくる。
また、新人の伊藤正真はデビュー節の4走で、1着3回、2着1回と全て連対している。今後はハンデがどんどん重くなるので、今のうちが狙い目。田崎萌は、まだ初勝利がないが、前走の最終日では2着を取っており、自身のミスさえなければ1着を取れそうな状態だ。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-20(30期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-27(26期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-29(32期)〕
岩田 行雄〔伊勢崎 S-36(15期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
岩科 鮮太〔浜松 S-47(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-37(29期)〕
久しぶりの山陽開催は、33期新人がデビュー!
約3週間ぶりの開催となる山陽オート。今回から新人33期が初お目見えとなる。若さあふれるフレッシュな走りに刺激され、中堅選手達も発奮しそうだ。
今回出場する中で最も強力なのは浦田信輔。常にエンジンを高い位置でキープし、破壊力ある攻めで前団を粉砕していくスタイルが魅力。前走の伊勢崎でも3連勝で優出。優勝戦は、軽快に逃げる桜井晴光と三浦康平に差を詰めはしたが、交わすまでは行けず3着だった。しかし、近況はスタートが切れに切れており、同ハン内枠勢を包んで出ることが多い。今回のメンバーを見渡してもシリーズの中心になるのは間違いない。
飯塚地区は浦田以外にも好調者が数人いる。今回来場する中でランク2番手は鐘ヶ江将平。前走の地元ミッドナイトレースでは優出し3着。予選準決は1着で通過しており状態は良い。この開催で優勝したのが別府敬剛。初日からオール1着の完全Vを決めた。3日間とも不安定走路でのレースではあったが、この活躍が今後につながる可能性は高い。他では桝崎陽介が前走の浜松でマズマズの成績を残していた。
対する地元勢は、前田淳が今回出場する中でランクトップ。近況は1着が少なく、成績も安定していないが地元走路に帰ってきたので立て直したいところ。他、地元S級は浜野淳、佐々木啓、緒方浩一の3者。浜野と緒方は厳しい戦いを強いられている。佐々木は不調ではないが、ピリッとはしない近況。
浜松からは青島正樹がS級として参戦。前走の地元ではしっかり優出している。優勝戦は7着だったが、予選道中の3日間は全て連対を果たしていた。この開催で優勝したのが飯塚の有吉辰也。優勝戦は絶好の位置を生かして逃げ切り。スタート、スピード共に素晴らしいモノがあった。
ちなみに、ここ山陽でも今回から新人33期がデビュー。4人配属予定だが、一人は養成訓練中のケガによりデビューが遅れることになっている。今回デビューするのは、青木隆浩、佐伯拓実、角翔太郎の3人。青木は師匠が田方秀和で、目標の選手像は、ファンに愛されて常に上位着を獲る選手。佐伯は師匠が西崎洋一郎で、目標の選手像は、誰からも愛され活躍できる選手。角は師匠が日室志郎で、目標とする選手像は、ファンに信頼され苦しい状態でも決して諦めない強い選手。
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主な出場予定選手
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前田 淳〔山陽 S-30(27期)〕
浜野 淳〔山陽 S-31(24期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-40(23期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-8(23期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-14(31期)〕
青島 正樹〔浜松 S-35(22期)〕
有吉 辰也〔飯塚 A-18(25期)〕
別府 敬剛〔飯塚 A-85(23期)〕
執念の走りで永井大介が栄冠を掴んだ!
第41回目の川口の伝統GIキューポラ杯は、地元の永井大介が制した。エンジン的に明らかに劣勢であったが、経験を生かしたクレバーな走りで優勝をもぎ取ったかたち。オートレースの魅力が存分に伝わるレースだった。
先述のとおり、試走タイムは5番時計タイの永井ではあった。しかし、その状況を冷静に分析し、勝ち切る為には何が必要かを熟知している永井であった。0Mオープン戦で大事なのはスタート。4枠に入った永井は自信を持ってスタートラインに付いた。集中度マックスの状態からシッカリとスタートを切ってみせた。いきなり独走状態に入ると、そこからは後続を引き離しにかかりたかったが、エンジン的にそうはさせてくれない。それが分かると永井はコースを守る走りにシフトチェンジ。エンジンが出てないのに、不必要に大きなコースを走るとインから交わされやすくなる。それが分かっているからのこそ勝利を求めた走り。
自分の現況を把握し、最高のパフォーマンスを発揮するための能力。永井はこれに長けている。負けたら悔しい。そうならないために最善の努力を惜しまない。そして、それが今回は最大限に良い方に影響を及ぼした。
オートレースはタイムトライアルではない。同じレースで8人が競争する戦い。どのようなレースになりそうか、それを考えるのもオートレースを楽しむための一つの要因。これからもいろいろなレース展開を見てみたい。
キューポラ2度目のVへ永井大介が好視界!
川口オートの伝統GI・キューポラ杯も優勝戦のメンバーが出揃った。大会3日目に、競争会地区で火災が発生し、第8レース以降が中止になるハプニングがあったが、準決の日は第1レースから通常通り行われた。準決4個レースを簡単に振り返る。
まず9R...人見剛志がフライングで再発走となった。レースは0ハンの福田裕二が粘っていたが、10線大外から好スタートを決めた早川が順当に台頭。吉原恭佑も早船歩と福田を交わして2着に食い込んだ。
10R...試走の後に激しい降雨。レースは重走路になった。先行の五十嵐一夫がインをマイペースで走るも、新井恵匠が8番手から怒涛の追い。木村武之と山田達也は競り合う形に。
11R...大木光が笠木美孝を一発で差しインベタ走法。大外を使って高橋貢が追撃してきたが、なんとか競り勝って1着。荒尾聡は離された3着入線。
12R...大外を使って永井大介が1周で先頭に立つ。金子大輔も中団を割ってすぐさま続く。他の選手は引き離される一方。
優勝戦の日は雨の予報はなく、レースは良走路で行われそう。10R以降は重走路で勝ち上がったメンバー。天候に恵まれた感があるのは新井恵匠と五十嵐一夫、それに大木光か。この3者は良走路でのレースとなると劣勢。
優勝戦のメンバーの中で今節、良走路で最もタイムが出ているのは永井大介。ちょっと前に連続優勝は4で止まったが、連続優出は続いておりエンジンは絶好調。スタートの切れもよく、1周バックストレッチで好位に付けられそうだ。早い段階で先頭に踊り出し、後続を引き離すレースを見せそう。当ブログの本命には永井を推す。
相手候補筆頭は早川清太郎。消音マフラーになっているとは言え、走り慣れたナイターでエンジンが折り合っている。特に、課題とされていたスタートに大幅な良化が見られ、今までと序盤の展開が大きく変わってきた。この優勝戦でも鋭い飛び出しからソコソコの位置に車を付けてきそうだ。レース道中の追い込みは元々定評がある。
他で怖いのは高橋貢、金子大輔、大木光あたり。高橋は予選道中のタイムがやや物足りないが、優勝戦となるとしっかりエンジンを仕上げてくる可能性がある。それだけ整備に対しての経験値が高い。エンジンさえ他の選手と引けを取らなければ、レース道中は冷静な対応で、的確な走りを見せることができる。金子は、まだ本調子ではないが、徐々に以前の迫力が戻ってきており、レース巧者っぷりを発揮し出してきている。大木は雨で勝ち上がった感あるとは言え、枠は絶好だし地元の利で気合を増してくる。イン一本の走りで見せ場を作りそうだ。
◎永井大介
○早川清太郎
△高橋貢
△金子大輔
▲大木光