好調者不在で優勝争いは混沌!
今回は直後にSGが控えている関係で、S級を含め上位級の選手が不在。更に、出場する中でもエンジンが良い選手がいないので、誰にでもチャンスが巡ってくる。この大混戦を制するのは誰か。気になる選手をピックアップ。
まずは地元から。ランクトップは最も若い期の中村友和。今年1月から6月までの競争成績がよかったので、大幅にランクアップ。A級4位にまで昇りつめた。一人で走る時のスピードはS級選手にも引けを取らないモノがある。目下の課題はスタートと捌き。だいぶ良くなったとは言えスタートはまだ不安定。捌きと共にもっと磨かれていけば、S級入りも全く夢ではない。同期の鈴木宏和も中村に次いで、今回出場する地元選手のなかでランク次位。走りの特徴は中村と似ている。序盤から逃げる展開なら快速を発揮できる反面、追い込むレースではまだ課題が残る。それでもまだまだ伸びシロがあるので楽しみな選手達だ。ひと頃の勢いはないが、一時期は浜松でずっとトップを張っていた鈴木辰己も参戦。車速の面ではやや落ちてしまったが、スタート力は不変。得意の速攻を炸裂させるか。成績はムラながら、勝つときは強い走りを見せる青嶋裕治も楽しみな存在。車券で買うならアタマからいきたい。
外来勢では山陽から大量参戦。ランクトップは小林啓二。選手の中では高齢になっているが、レース運びの巧さは相変わらず。前団の動向を冷静に判断しながら進撃して行く。試走タイムが多少出なくても狙っていける選手。好調度で言えば五所淳が上。このところ成績がまとまっている。武器は鋭いスタートからのイン攻め。前団が態勢を作る前に仕掛けて行く。田方秀和も近況はマズマズ。前々節の飯塚で優出した。前走の伊勢崎でも悪くはない成績。混戦で力を発揮できるタイプだ。他にも岡松忠や山本道夫などのベテラン、小栗勝太や松井大和などの若手が活躍しそう。
今回出場する選手の中でスピード上位級は桜井晴光。先頭に立ってからは誰も追いつけない車速を持っている。どうやって道中抜け出すかがカギになる。高宗良次もスピード面は目を見張るモノがある。まだまだ若手なのでこれからの成長も楽しみ。
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主な出場予定選手
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中村友和〔浜松 A-4(32期)〕
鈴木宏和〔浜松 A-18(32期)〕
鈴木辰己〔浜松 A-75(13期)〕
藤波直也〔浜松 A-110(31期)〕
青嶋裕治〔浜松 A-111(24期)〕
小林啓二〔山陽 A-33(8期)〕
桜井晴光〔伊勢崎 A-44(26期)〕
高宗良次〔飯塚 A-65(32期)〕
岩見貴史が押し切りゴール!
やや強い風が吹いていた優勝戦の時間帯。試走タイム一番は鈴木圭一郎と永井大介の29。次いで、青山周平と伊藤信夫が30。金子大輔が31。岩見貴史が33。谷津圭治が再試走で36。最後に西川頼臣が38。
さて、スタート争い。3号車の岩見が西川を叩いて逃げ態勢。谷津はややへこんで、伊藤が続く。青山が鈴木を抑えて出て、永井と金子は7、8番手からのレース。
その後は、逃げてインを抑える岩見に伊藤が再三にわたりプレッシャーをかける。何度もイン覗いたが、岩見が好ブロックで封じ込む。結果的にはそのままゴール。3番手には青山が付けていたが永井が捌く。更に、鈴木も青山を交わして4番手へ。後ろの方ではあまり態勢の変化がなかった。
岩見は上がり3・363の好タイム。地元の一般開催に続いて連続優勝。武器のスタート力をしっかり発揮し、好展開に持ち込むあたりは流石。更に、特筆すべきは岩見のブロック力。インを狙われかけても抑え込める技術がある。強豪を相手にしても内枠に置かれることが多いだろうから、これからも記念レースでは注目したい存在。
伊藤にとっては悔しいレースだっただろう。エンジン的には岩見より少し強めに見えた。あと少し強引さがあれば突っ込み切れていたかもしれない。それでも永井に付け入る隙を与えぬスピードを証明することができた。上がりタイム歴代ナンバー1の存在感は示した。優勝争いに参加できなかった永井、鈴木、青山も3番手争いで良い走りを見せることができた。レースとしては見応えあるモノだった。