浦河にあるオンワード牧場。広々とした緑の土地で、馬たちがのんびり草を食んでいる・・本当に美しい光景です。
夏に訪れた時には、【オンワードセイント】が原因不明の病気で苦しんでいました。喉に穴があく・・というとても恐ろしいものです。でも、関係者の懸命の看病と、セイント自身の生きる意志、そしてお腹の赤ちゃんの強い生命力とが重なって、元気になっていました〜♪
1頭で優雅に放牧してました。喉はもうほとんど完治して、普通にご飯も食べられるようになりました!
現役時代は中央から遠征して、川崎の『エンプレス杯』を勝った女傑ですから☆お腹の仔(ファンタスティックライト)が生まれるのが楽しみですね!
[2001年エンプレス杯:勝浦正樹騎手]
そして松岡正海騎手の思い出の1頭・・・という【オンワードマルタ】。
東京競馬場で勝った時はものすごい末脚でしたからね〜。
今ではすっかりお母さんの顔。
繁殖1年生のくせしてすでにエバってました・・・さすがマルタ・・。
夏に来た時には、お母さん馬たちと当歳たちが一緒に放牧してたんですけど・・・・今回はすでに乳離れして、別々に放牧していました。
当歳たち。一度お母さんと離れると、2度と会えません。。。。牝馬で、しかも繁殖として牧場に戻ってくればまたお母さんと一緒に放牧できる可能性はあるけれど、牡馬なら確実に会えません。競走馬は過酷な運命なのです。
放牧場に川が流れているオンワード牧場!本当に広い・・・ここで育まれた馬たちは、精神的に落ち着いている馬が多い理由がわかります。
10月13日から5日間で開催されたオータムセール。不景気と重なって、前年を大きく下まわる結果となってしまいました。
今まで、サマーセールは何度も行っていますが、オータムセールは初めて。やはりというか・・厳しい現実を見ることになりました。
初日は当歳のセリ。人も少なく、売り上げ的にかなり厳しいものがありました。。。セリで馬を買うと、すぐに餌代などの預託料が発生します。当歳だと競馬に使えるのは約2年後ですから、やはり1歳馬の方が人気ですね。
2日目からは1歳のセリ。ここからはだいぶ人も増えて、活気がありました。
ただ、オータムセールで求められている馬というのは、「いかに安く、走る馬であるか・・」ということです。だから血統がよくて高い馬は売れない・・。
競走馬というのは、安い買い物ではありません。馬主さんというのは、莫大なお金をつぎ込んでいるんです。買う時は本当に真剣。何十頭も買う人はなかなかいませんから、コレ!と思う馬に狙いを付けて、誰も競ってこないことを祈るのです。ここまで社会が不況になってしまった現在、馬主さんは本当に大変だと思います。
そして競馬界で1番大変な思いをしているのが生産者。これはもう、本当に深刻です。
まず、種付け料を見てください。人気の馬たちをあげてみました。
・ディープインパクト 1200万円
・アグネスタキオン 1000万円
・キングカメハメハ 500万円
・シンボリクリスエス 500万円
・ダンスインザダーク 400万円
・ネオユニヴァース 400万円
・ハーツクライ 400万円
・フジキセキ 400万円
・サクラバクシンオー 300万円
・ゼンノロブロイ 300万円
・マンハッタンカフェ 300万円
・キングへイロー 250万円
・ステイゴールド 250〜350万円
・マヤノトップガン 200万円
・アドマイヤコジーン 150万円
・マーベラスサンデー 130万円
・アジュディケーティング 100〜150万円
・ティンバーカントリー 80〜120万円
・ホワイトマズル 80万円
・スキャン 60〜100万円
・マイネルラブ 50〜70万円
・アドマイヤドン 50万円
・エイシンサンディ 50万円
・ザッツザプレンティ 30〜50万円
・へクタープロテクター 30〜50万円
・ツルマルボーイ 30〜50万円
・タップダンスシチー 30〜50万円
・トウカイテイオー 30万円
・トーホウエンペラー 30万円
・ニューイングランド 25〜35万円
[スタリオンレヴュー2008&ジェイエスネットワーク平成20年度より]
種付け料と言ってもすべて同じではなく、条件によって値段が多少変わってきます。例えばディープインパクトはすごく高いですが、その代わり不受胎の場合は全額返還の条件がついていますし、支払いの期日によって値段が変わったり、牝馬が生まれたら安くなる・・・等々、種馬によって条件はまちまちです。
とりあえず目ぼしい種牡馬の種付け料を集めてみましたが、この値段にここまで育てた餌代や人件費などがかかります。それが1年で約100万円として、1歳馬なので約200万円のプラス。種付け料にプラス200万円した値段で売れなければ、完璧に赤字なのですよ。
オータムセールの売却価格を見ると・・・売れてマイナスになっている馬がかなりの数になっています。
今回のオータムセールの結果は、904頭上場して290頭が売却。売却総額は9億4908万4500円。前年と比べると、3億9903万6000円の減額となりました。
売れてマイナス、売れてマイナス・・・こういう現象が、すでに何年も続いています。逆にゴールドへイローのように、30万円の種付け料でここまで活躍馬を輩出する馬もいますが、なかなか馬産地全体を救うまでとはいきません。
そして買う方の馬主さんたちも大変な思いをしている・・・このままでは、日本の競馬は生産界と馬主界から崩れてしまいます。今考えなければいけないこと、今しなければいけないこと、少しづつでも、明るい未来に向けて進んでいってほしいと切に思います。
今年も日高に牛が増えました。。。これが今の現実なのです。
今日は佐々木竹見さんのお宅にお邪魔して、レースの見方の勉強をさせていただきました。竹見さんと一緒に見ると、自分だけでは見えていなかったことが見えて来るんです。説得力もあるし。ホント、勉強になります!
しかも竹見さんはジョッキーとして鉄人なだけでなく、人柄もすごいんです。こんな小娘のような私ともちゃんと話してくれるし褒めてくれるし、スリッパ出してくれるし玄関の外までお見送りまでしてくれる。
この人柄・・・厳しい勝負の世界にあって、穏やかさや優しさを忘れない・・・これが鉄人たる所以なのかもしれないですね。技術だけでなく、人としても競馬界のお手本です。
現在竹見さんは11月9日の東京競馬場で行なわれるジョッキーマスターズ出場に向けてトレーニング中なんだそうです。約3年ぶりに馬に乗って、さすがに「筋肉痛だよ・・」と笑っていました。
すでに半月ほど乗っているそうで、先日は1000mからの追い切りにも騎乗!さすがですね☆
「ジョッキーマスターズの出場依頼が来た時は、嬉しかったよね。本番はとにかく楽しんで乗るよ♪」
ということでした!
中央の、そして世界の名ジョッキーたちとのレジェンドレース。楽しみに待ちましょう〜
今日から10月突入!早いですねぇ〜。
今朝は美浦で調教を見てきましたが、いきなり気温が下がって本当に寒かったです。またこれから暑くなるみたいなので、体調管理に気をつけないと・・・・
今日は地方競馬でも活躍している中央馬たちの近況をお伝えします!
まずは【ユキチャン】。この写真は7月に撮影したものです。
今週阪神で行なわれる『シリウスS』に出走予定。今日はその最終追い切りでした。
『旭川ブリーダーズGC』も『白山大賞典』にも出走できなくて本当に残念です。管理する後藤調教師も、
「中央のコースよりも、地方の小回りが合っていると思うんだ。地方を救うシンデレラガールになりたいと思っているんだけど・・・」と嬉しいことを言ってくれました。
今日の追い切りは併せてバツグンの動きでしたよ。ユキチャンは自分でどんどん調子を上げていくということなので、このまま順調に行けば、今後また地方に挑戦するプランがあるということです!楽しみですね〜♪これから年末までたくさんの交流重賞がありますから、どうかユキチャンが出走できますように☆
9月23日の『日本テレビ盃』を快勝した【ボンネビルレコード】は、レース後も問題なく、昨日からキャンターも乗り始めたそうです。
今後は地方競馬最大のレース『JBC』へ直行の予定です!今年は初の園田での開催、大いに盛り上がりそうですね。
そして同じく『日本テレビ盃』に出走して6着だった【ナンヨーリバー】は、放牧に出され休養に入りました。
またあの快速っぷりが見られる日まで、楽しみに待ちたいですね♪
今日は中山競馬場で、モンド21チャンネルで放送中の『馬券師倶楽部2』の撮影をして来ました♪
今回のゲストは、なななんと・・・番組始まって以来となる、競馬内部の関係者、金沢競馬場の金田一昌先生でした〜(o^∀^o)
金田先生は高崎で開業しましたが、廃止とともに金沢へ。そして移籍1年目からリーディングを獲得し、4年目を迎える今年までトップの座を譲っていないというすごい先生なのです。
一緒にパドックを見て返し馬を見て・・・レースでも、私には見えてないことが見えるんです!それは何かというと・・・ズバリ、後ろの馬たちの動向。
基本的に私がレースを見る時は、ハナに行っている馬と本命馬、自分の買っている馬を中心に全体を見ます。
でも調教師というのは、当たり前ですが自分の管理している馬をよく見ている。テレビにはなかなか映らない時でも、きちんと把握していないと馬主さんにも話せないし、今後の対応も出来ない。
だから、見る視点が本当に広いんです。すごく楽しかったし、勉強になりましたね。調教師目線、恐るべしですw(°0°)w