日曜日にはサマーチャンピオンJpnIIIトライアルのS1重賞・吉野ヶ里記念が行われるが、こちらは同じ1400mでもA2級馬によるS2重賞。6頭立てとやや寂しい頭数となった。
B級から4連勝でS2重賞も制しているコスモガラサが断然だ。2走前の鶴見岳賞、そして前走のA1・A2戦は、それぞれ重馬場、不良馬場とはいえ、1400メートルの勝ちタイム、1分28秒台、27秒台というのは、翌日に行われる吉野ヶ里記念でもそのまま通用するタイムだ。このメンバーでは力が抜けている。
相手にはエリモブリーズ。近4走はS2重賞やA1・A2特別で2着3着と好走。前走吉野ヶ里記念ステップの黒髪山賞では、勝ったコパノエクスプレスにクビ+クビ差の3着ということでは、吉野ヶ里記念に出走しても恥ずかしい競馬はしないように思われる。
そのほか4頭の近走は、ほとんどが勝ち馬から2秒以上の差をつけられての敗戦だが、ストロベリーランの前2走は勝ち馬または上位馬のレベルが高かった。このメンバーなら2着、3着は狙える。
◎2コスモガラサ
◯5エリモブリーズ
△6ストロベリーラン
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ヒダカソウカップでは1番人気に支持され、1番枠に入って逃げたものの直線で失速して5着に敗れたサンバビーンだが、休み明けの馬体重マイナス10キロに加えて、斤量57キロというさまざまに不利な状況はあった。今回はひと叩きされての休養明け2戦目で、しかも全馬同じ56キロということでは、巻き返してくることは間違いない。
ヒダカソウカップを快勝したのがジュエルクイーン。逃げたサンバビーンを直後の2番手でぴたりとマークし、直線で抜き去っての完勝だった。サンバビーンとの1キロ差が今回はなくなるが、牝馬同士ならここも引き続き期待できそう。
タイムビヨンドは、昨年の北海道三冠で牝馬ながら3、2、2着と善戦。さらに遠征したダービーグランプリでも7番人気ながら2着と健闘した。ヒダカソウカップでも1馬身差2着に食い下がっているだけに、上記2頭とも実力的に差はなさそう。距離適性的にもグランダム・ジャパンのタイトルを目指してもおもしろそうだ。
フィーリンググーは、ヒダカソウカップこそ6着だったが、南関東のB級上位で連勝していたという実力は侮れない。
ヒダカソウカップ3、4着だったリノワール、ステファニーランも牝馬同士なら再びチャンスはありそう。
◎3サンバビーン
◯6ジュエルクイーン
▲5タイムビヨンド
△9フィーリンググー
△4ステファニーラン
△7リノワール
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基礎重量が54キロで、GIII/JpnIII勝ち馬でも1キロしか増量されないという別定重量ゆえ(2歳時の成績は除く)、ソリタリーキングの58キロに対して、GIII/JpnIII勝ち馬たちの55キロというのはだいぶお得な感じがする。
そんななかからここは大井のケイアイレオーネに期待。大井転入後はなかなか勝ち切れないレースが続いたが、2走前のブリリアントカップが9馬身差圧勝、そして58キロを背負った前走の大井記念でも4馬身差圧勝。いよいよ本格化、というより中央時代の好調時の力が戻ったといえそう。この9月に60歳になるという的場文男騎手にも注目だ。
マイネルバイカが重賞初勝利となった昨年の白山大賞典JpnIIIは、やや展開に恵まれたという印象があったが、続くベテルギウスステークスはアスカノロマンに2馬身差をつけての逃げ切り勝ち。前走のダイオライト記念JpnII・5着に目をつぶれば、その後もそれほど悪い競馬はしていない。4カ月ぶりの実戦となるが能力発揮なら勝負になる。
58キロを背負って今年初戦となるソリタリーキングだが、これまでにも地方のダートグレードでは55キロ前後のメンバーを相手に常に好走。マーキュリーカップJpnIIIは今年で4年連続出走で、これまでは1着、5着、2着という成績。8歳、9歳、10歳というベテランのリピーターの活躍が目立つレースでもあり、あっと言わせる場面はあるかもしれない。
連覇を狙うユーロビートは、今年のダイオライト記念JpnII・3着、帝王賞JpnI・5着という成績を見ると、今回もと思えるが、一方で地方同士の重賞でもなかなか勝ち切れない。昨年は向正面で一気に仕掛けて圧勝となったように、展開がはまればというところはあるだろう。
佐賀記念JpnIIIを4番人気で制したストロングサウザーだが、その後の成績がいまいち。巻き返しがあるかどうか。
昨年4着だったタイムズアローは、休み休み使われているだけに8歳という年齢ほどの衰えはない。GI級のいないメンバーだけに上位争いも。
◎9ケイアイレオーネ
◯10マイネルバイカ
▲6ソリタリーキング
△8ユーロビート
△13ストロングサウザー
△1タイムズアロー
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地元名古屋勢が兵庫勢を迎え撃つという様相だが、兵庫大賞典上位馬がごっそり遠征してきた兵庫勢が強力だ。
兵庫大賞典ではエーシンクリアーに9馬身ちぎられたアクロマティックだが、名古屋遠征では今年の梅見月杯を勝利。このときは1番人気のエーシンクリアーを5着に下している。さらに名古屋大賞典JpnIIIでは、勝ち馬から大きく離されたとはいえ地方馬最先着。昨年11月から連勝が始まって、地方馬にまともに負けたのは兵庫大賞典だけ。まだ底を見せていない。好走歴のある名古屋コースで再びチャンスだ。
相手には、やはり兵庫大賞典を圧勝したエーシンクリアー。佐賀遠征でははがくれ大賞典連覇という実績があるが、似たようなコースの名古屋ではなぜかイマイチ。梅見月杯には今年まで3年連続で遠征して、3、4、5着。さらに昨年の名港盃では4着と、入着までという成績。今回はどうだろう。
コスモナーダムは、今年の新春盃を勝利し、その後もA1特別で連対を続けている。名古屋での実績は1400〜1600メートルが中心だが、おそらくそれ以上の距離のレースを使う機会が少なかったのだろう。1800〜1900メートルでは3戦2勝、2着1回。この距離でこそという可能性はある。
バズーカは兵庫大賞典で2着のアクロマティックとアタマ差の接戦。ただ古馬一線級のメンバーに入ると、やや苦戦という感じはある。
イワクラギンガは、オープンでは上位常連も距離にやや不安。格下からの挑戦だがまだ底を見せていないヴェリテがどこまでやれるか。
◎7アクロマティック
◯3エーシンクリアー
▲6コスモナーダム
△1バズーカ
△2イワクラギンガ
△10ヴェリテ
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旭川記念のまったくの再戦というメンバーで、今回はその勝ち馬コウシュハウンカイが30キロ増で、それ以外は20キロ増。
他馬より10キロ余計に背負っているとはいえ、800キロという重量ならやはり6歳2強が強いと見る。オレノココロが旭川記念で3着に負けたのは、第2障害でヒザをついたぶんだけ。最後までしっかり伸びていた。障害さえ失敗しなければ、連対を外すことはない。
旭川記念で別定増量があったのはオレノココロだけで、今回はコウシュハウンカイも同じく別定10キロ増となってどうかだが、昨シーズン以上にパワーアップした今なら問題ないと見る
3番手には、旭川記念2着で引き続き好調のニュータカラコマ。ただゴール前ではやや行き脚が鈍っていただけに、ゴール前で失速という可能性はある。
ニュータカラコマが失速したときに付け入る余地があるのはオイドン。
フジダイビクトリー、キタノタイショウらは、800キロ以下の重量のここではまだ来ない。
◎2オレノココロ
◯3コウシュハウンカイ
▲1ニュータカラコマ
△5オイドン
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