重賞で常に上位争いの安定感があるのがエーシンクリアー。一時期、遠征でしか重賞を勝てなかったのが、昨秋に姫山菊花賞を制し、2走前には兵庫大賞典で9馬身差の圧勝。続く前走の名港盃ではアクロマティックの2着に敗れたが、今回そのアクロマティックが不在となったここでは負けられないところ。
エナエビスは東海桜花賞で重賞初制覇のあと1年以上の休養があり、前走が復帰初戦で3着。そこを叩いての上積みがあれば勝負になる。
昨年11歳でこのレースを制したのがダイナミックグロウ。またひとつ年を重ねて、前走のA1特別がそれ以来の勝利。7番人気だった。しかし六甲盃以降は勝ち馬から1秒以内の差で走ってはいた。マイペースで逃げられればここでも粘る場面はあるかもしれない。
キングブラーボは、重賞初挑戦となった六甲盃では6番人気ながら勝ち馬からクビ+1/2馬身差で3着と好走。その後出走取消があって5カ月ぶりの実戦ということは気になるが、ここが試金石となりそう。
エイシンイーストは、中央1勝から転入して4連勝中。初めての一線級相手にどこまでやれるか。
タガノプリンスは、前走こそ1番人気でダイナミックグロウの7着に敗れたが、巻き返しに期待したいところ。
◎1エーシンクリアー
◯6エナエビス
▲3ダイナミックグロウ
△11キングブラーボ
△10エイシンイースト
△8タガノプリンス
摂津盃の出走表はこちら
それにしても牝馬でオヤジノハナミチって、すごい馬名。これはもしかして結婚式の入場の場面とかからの想像ですかね。そしてすごいのは馬名でなく、そのレースぶりも。フレッシュチャレンジでは、スタートからスピードの違いでハナを奪うと、直線では後続との差を広げて独走。差を広げたあとも気合をつけられていたのは、今後のことも考えてのことなのだろう。1000メートルの勝ちタイムは59秒8で、今年の門別1000メートルの2歳戦で1分を切るタイムをマークしたのはこの馬だけ。相当なスピードの持ち主といえそうだ。
栄冠賞で5着のアップトゥユー、6着のピンクドッグウッドは、直線を向いてこの2頭が馬体を併せて先頭だったが、前で競り合ったペースが速く最後は息切れ。それでも先行勢総崩れの中で上位争いに残った。そういう意味では同じ1200メートル、そして牝馬同士なら巻き返す可能性は大いにある。ウィナーズチャレンジを勝っている経験からピンクドッグウッドを上にとった。
シェアハッピーはデビュー3戦目のアタックチャレンジが初勝利で、さらにオープンのルビー特別と連勝。ここに来て上昇傾向。
フレッシュチャレンジで1戦1勝という馬はオヤジノハナミチ以外に2頭いるが、ピンナップに期待。逃げ馬を直線でとらえて3頭の争いからしぶとく抜け出したというレースぶりで、一杯になりながらも最後まで伸びていた。
◎2オヤジノハナミチ
◯9ピンクドッグウッド
▲4アップトゥユー
△3シェアハッピー
△5ピンナップ
フルールカップの出走表はこちら
連覇を狙うアムールブリエが断然人気となりそうだが、あえてここは3歳のビービーバーレルを狙ってみる。アムールブリエとは3キロ差の54キロ。前走初ダートの古馬オープン戦で、50キロと斤量に恵まれたとはいえ、レコード決着の2着。牝馬同士のダート重賞ならいきなりでも通用すると見る。
アムールブリエは昨年のレディスプレリュードJpnII、JBCレディスクラシックJpnIでともに4着と敗れているように、1800メートルでも距離不足というタイプ。牝馬同士ということになると、狙いはエンプレス杯JpnIIと、このブリーダーズゴールドカップJpnIIIということになる。実績は断然だが、帝王賞大敗の影響が気になるところ。
地方の2歳チャンピオン、タイニーダンサーは、中央移籍後の2戦は結果を残せなかったが、馬群に包まれるなどして能力を発揮できなかったということはあったようだ。関東オークスJpnIIの勝利であらためて実力を示し、古馬初対戦のスパーキングレディーカップJpnIIIでも3着。おそらく馬群はばらけるだろうから、マイペースで好位を追走できれば上位に粘る可能性はある。
ティンバレスはエンプレス杯JpnIIで3着だったが、スローの逃げに持ち込んで早めに負かしにくる馬がいなかったという、展開に恵まれた面はあった。今回もハイペースになるとは思えず、エンプレス杯JpnIIのように粘る場面はありそう。
地元勢では、ノースクイーンカップを1番人気にこたえて制したタイムビヨンドの回避は残念。ヒダカソウカップを制して、ノースクイーンカップで2着だったジュエルクイーンに期待したいところ。
◎ビービーバーレル
◯アムールブリエ
▲タイニーダンサー
△ティンバレス
△ジュエルクイーン
ブリーダーズゴールドカップの出走表はこちら
兵庫サマークイーン賞のトーコーヴィーナスは、マイペースで逃げて直線でも単独先頭、ほとんど勝ったかというレースだったが、ゴール寸前で高知のディアマルコにとらえられた。その勝ち負けとは関係なく、グランダム・ジャパンの古馬女王を狙って中9日でここには出走予定だったようで、今度こそ負けられないところ。外目の枠に入ってしまい、内のエトワールドロゼとの先行争いがポイントになりそう。
同じく兵庫サマークイーン賞からの出走となるのが船橋のケンブリッジナイス。その兵庫サマークイーン賞は半年ぶりの休み明けもあって、勝負どころで失速してしまった。今回はひと叩きして臨む一戦、距離短縮もこの馬にはプラス。
トライアルからA1特別を連勝して臨むのが地元のオープンベルト。南関東のB1で頭打ちだったという実力で、上記2頭が相手となるとやや厳しいが、ここ2戦の充実ぶりなら勝負になりそう。
クラカルメンは1年以上勝ち星から遠ざかり、B1でもやや苦戦という近況。とはいえこの条件は合いそうで、連下争いなら。
昨年8番人気ながら逃げ切ってあっと言わせたのがエトワールドロゼ。それ以来勝ち星はないが、トライアルでオープンベルトに1馬身差2着と食い下がっており、内枠からマイペースの逃げに持ち込めれば昨年の再現も。
◎10トーコーヴィーナス
◯5ケンブリッジナイス
▲12オープンベルト
△1クラカルメン
△2エトワールドロゼ
読売レディス杯の出走表はこちら
牝馬同士ならサプライズハッピーの実績が断然だ。2歳時にはプリンセスカップなど重賞2勝を挙げ、3歳でも留守杯日高賞を制した。そのほか金杯2着、岩手ダービーダイヤモンドカップ3着など牡馬とも互角のレース。さらに前走フェアリーカップは古馬牝馬が相手でも3着と善戦した。1800や2000メートルで強い相手と対戦経験があるのも、このメンバーならアドバンテージだ。
ノーノーイエースは、2000メートルの岩手ダービーダイヤモンドカップでサプライズハッピー(3着)に3/4馬身差の4着。その後のここ2戦は短距離戦を使われているが、南関東から戻っての4戦で2着2回、4着2回ということでは、ここでも力を発揮できそう。
チャイヨーは2走前のウイナーカップで重賞初制覇を果たし、続く前走の1600メートル戦でも勝利。実績的にはサプライズハッピーに次ぐものだが、岩手ダービーダイヤモンドカップで10着惨敗があるように、この距離では不安もまた大きい。
前走がチャイヨーにクビ差2着(テルノマイヒメと同着)だったプリンセスポケット、あやめ賞を制しているディックカントウ、昨秋門別から転入後9戦してすべて4着以内のテルノマイヒメらが連下候補。
ただ、▲以下は距離に不安のある馬がほとんどで、この距離でも粘りがきく馬が上位にからんできそう。
◎9サプライズハッピー
◯10ノーノーイエース
▲7チャイヨー
△3プリンセスポケット
△4ディックカントウ
△5テルノマイヒメ
ひまわり賞の出走表はこちら