NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
2歳時にはエムエスクイーンに完敗だったアンタエウスだが、3歳になって力をつけた。スプリングカップで2着にしりぞけたゴールドリングが、その後の若草賞では7馬身差、東海クイーンカップでは6馬身差と圧勝しているところを見ると、この馬はそれ以上といえそう。中央芝の毎日杯は最下位だったが、芝のスピード競馬を経験してさらに能力アップということも考えられる。
エムエスクイーン、アンタエウスと未対戦のサウスグラストップだが、新緑賞での3コーナー先頭から2着に8馬身差は圧巻だった。今の能力ならここでも通用すると見る。
デビューから9戦全勝というエムエスクイーンがおそらく1番人気になるのだろう。3歳になってからは梅桜賞に出走したのみで、いつ出てくるのかと思っていたが、ようやく3カ月ぶりで競馬場に姿を見せることになった。デビュー以来、まったくの楽勝で連勝していたのが、ライデンリーダー記念ではボルドープラージュをなんとかクビ差しのいで勝利。3歳初戦の梅桜賞もハッピーフライトに3馬身差だった。今回、もちろん圧勝しても驚けないが、成長ということでは、休んでいる間に他の有力馬に迫られているか、もしくは逆転されている可能性も考えられ▲とした。
上位3頭がいかにも強力で、重賞や特別も含めデビュー以来4着以内を外さず安定して能力を発揮しているフォアフロントに食い込む余地があるかどうか。
◎4アンタエウス
○2サウスグラストップ
▲3エムエスクイーン
△8フォアフロント
駿蹄賞の出走表はこちら

近年、ここで勝ち負けした中央馬がジャパンダートダービーJpnIでも上位争いというレベルの高いメンバーが出走してきていて、今回も中央5頭はいずれもダート2勝という実績。地元勢は菊水賞1、2着馬が回避して、中央1勝からの転入初戦となった菊水賞で3着だっというエナキョウが地元の上位格ということでは、地方勢の馬券圏内は難しそう。
クリソベリルはダート1800メートルでデビューから2連勝。ともに楽勝で、ともに2着に7馬身差。スピード一辺倒ではない自在なレース運びで、地方の小回りコースもこなせそう。クリソライトの全弟ということでも注目だ。
ヴァイトブリックはダートで2連勝のあと、ヒヤシンスSはオーヴァルエースと直線一騎打ちとなって、惜しくも2着。2馬身半差をつけて3着だったデルマルーヴルが、その後UAEダービーに遠征して3着。さらに4着が、ケンタッキーダービーに出走するマスターフェンサーだったということでは、ヒヤシンスSはレベルの高いレースだった。
ダイシンインディーは、3月9日の中山で直線一騎打ちとなって2着にしりぞけたキャメロンが、その後伏竜Sで最下位8着。そのひとつ前の7着だったのがゴールドラグーン。メスキータは、前走でようやく3歳500万を勝利。この3頭は、◎○とは能力的にちょっと差がありそう。
◎9クリソベリル
○12ヴァイトブリック
▲11ダイシンインディー
△4メスキータ
△6ゴールドラグーン
兵庫チャンピオンシップの出走表はこちら

二十四万石賞は、後方追走で用ナシかと思われた最低人気のエイシンファイヤーが差し切って勝ったのには驚かされた。その要因は、人気の2頭、サクラエールとキャプテンオリオンが競り合ってのハイペースにある。調子を落としていたイッツガナハプンも、やはり後方待機で直線内からスルスルと伸びて3着に入った。
1番人気のサクラエールは9着に沈んだものの、しかし競り合った一方のキャプテンオリオンは1馬身差の2着に踏ん張った。その厳しいペースを経験しての重賞初制覇に期待する。
コスタアレグレは、昨年黒潮マイルチャンピオンシップを制し、今年は大高坂賞2着に御厨人窟賞4着。崩れることがほとんどなく、高いレベルで安定して能力を発揮している。船橋・総の国オープンで4着もあり、マイルの距離は望むところ。
C1級までだが、まだ底を見せていないのがアルジ。高知のマイル戦は1度しか経験がないが、1400メートルの勝ちタイムからは通用してもおかしくない。
イッツガナハプンは、二十四万石賞の好走でさらなる復調があるかどうか。
二十四万石賞では7着だったチャオだが、重賞ではたびたび2着3着があり、連下では押さえておきたい。
◎9キャプテンオリオン
○4コスタアレグレ
▲5アルジ
△1イッツガナハプン
△7チャオ
福永洋一記念の出走表はこちら

JRA勢はリエノテソーロの2歳時の成績を別とすれば、地方のJpnIII・1勝か中央のオープン勝ちというメンバー。したがってトップハンデのウインムートが57.5キロで、牝馬3頭は54kgと、セックスアローワンスを考えればとんどハンデ差もない。
その中でも出走全馬の中でもっとも若い4歳のゴールドクイーンに期待してみる。昨年3歳時には芝の葵Sを逃げ切っているが、前走ではダート1400メートルのオープン勝ち。初参戦となる地方のコースがどうかだが、ダートでのスピードには見どころがある。
兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでは園田の短い直線で見事差し切ったのがウインムート。地方のダートでこそ能力を発揮するタイプかもしれない。
ヤマニンアンプリメの前走黒船賞は、ゴール前、サクセスエナジーに迫ったがアタマ差及ばず。水の浮く不良馬場だったことを考えると惜しい競馬だった。
テーオーヘリオスはここのところ着順が冴えないが、昨年の北海道スプリントカップJpnIIIを勝って以降、1秒以上の差をつけられての敗戦は黒船賞JpnIII(6着)だけ。能力面でそれほど差はない。ただしコーナー4つの1400メートル戦はやや疑問で△まで。
近年の地方勢は短距離路線が充実していて、今回の出走馬でもエイシンバランサーが昨年のサマーチャンピオンJpnIIIを制していて、キクノステラは兵庫ゴールドトロフィーでウインムートに差のない3着があり、サクラレグナムは同4着。52キロというハンデならサクラレグナム、キクノステラに可能性がありそう。
◎10ゴールドクイーン
○8ウインムート
▲2ヤマニンアンプリメ
△12テーオーヘリオス
△4サクラレグナム
△1キクノステラ
かきつばた記念の出走表はこちら

佐賀に遠征したル・プランタン賞では1番人気に支持されたものの、スーパージンガに完敗の2着だったナンヨーオボロヅキ。ただ相手は距離延長で能力を発揮し、一方でナンヨーオボロヅキは輸送に加えて初距離と不利な材料が重なった。今回、地元に戻っての1400メートル戦なら負けられないところ。雑賀正光厩舎ではナンバーツー的存在の岡村卓弥騎手に乗り替わってどんなレースを見せるか。
土佐春花賞ではナンヨーオボロヅキに完敗だったアルネゴーだが、その後は古馬C1戦と1600メートルの3歳特別を連勝。力をつけた可能性もあるが、逆転はこの先、距離が伸びてからの期待かもしれない。
仙台屋桜特別でアルネゴーに半馬身差2着だったのがアポロン。続く前走が高知初勝利で、目下4戦連続連対中。永森大智騎手がこちらに乗ってきたということで、それなりの期待があるのだろう。
土佐春花賞2着、仙台屋桜特別3着のコスモアニモーソもここでは当然上位争い。
高知生え抜きで徐々に力をつけてきたシェナパドメがどこまで迫れるか。
◎7ナンヨーオボロヅキ
○6アルネゴー
▲3アポロン
△10コスモアニモーソ
△4シェナパドメ
黒潮皐月賞の出走表はこちら
