
タガノヴェリテは中央オープンから転入し、地方同士では4戦して2勝、2着2回。白山大賞典JpnIIIは大きく離されての9着と大敗だったが、それが実力ではない。その白山大賞典JpnIIIで3着と好走したカツゲキキトキトとは前走東海菊花賞で再戦し、直線唯一差を詰めて2馬身差の2着だった。今回、下原理騎手はタガノゴールドとタガノヴェリテとどちらに乗るのかと思ったが、果たしてヴェリテのほうだった。ならばこちらを中心とすべきだろう。
マイタイザンは今年休養を挟んで4連勝と充実。東海菊花賞はスタートから直後でカツゲキキトキトに突かれる厳しい展開。そのぶん最後は苦しくなってタガノヴェリテにも離される3着だった。地元でマイペースの逃げに持ち込めればチャンスは十分。
タガノゴールドも中央から移籍して2連勝と地方では底を見せていない。JBCクラシックJpnIは9着だったが、地方馬最先着。中央時代はオープンで頭打ちだったことを考えれば好走といっていい。管理する新子雅司厩舎の所属ゆえ手綱がまわってきた笹田知宏騎手がどう乗りこなすか。
キクノソルは中央オープンから移籍し、園田ではここまですべて3着以内に好走。ただ特別戦で1勝したのみと勝ちきれない印象はある。兵庫大賞典ではマイタイザンの2着があり、能力面でも差はない。
勝ちきれないといえば2着が4回続いたエイシンニシパ。◎○▲と接戦を演じているが、前走東海菊花賞ではまったく見せ場なく敗れたのが気になるところ。
今年のサウスウインドは、重賞で常に上位争いをしていた昨年までの勢いが感じられない。マイタイザンとハナを争うのかどうか、そのあたりの兼ね合いも難しい。
エイシンミコノスは3走前のA1特別でタガノヴェリテを負かしていて、続く摂津盃でもタガノヴェリテにコンマ4秒差の3着と好走。ただどちらも斤量の恩恵があり、定量戦のここではやはり分が悪い。連下争いまで。
◎10タガノヴェリテ
○6マイタイザン
▲3タガノゴールド
△9キクノソル
△8エイシンニシパ
△7サウスウインド
△4エイシンミコノス
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個人的なことだが、毎年楽しみにしているダービーグランプリ。延期となったことによって香港から戻りの日に当たってしまい、残念なことに現地には行けなくなってしまった。そして登録のあった他地区所属馬も何頭かの回避があって遠征馬は3頭。で、9頭立て。出否を迷っていたようだった船橋のヤマノファイトはさすがに浦和記念JpnII(5着)からは出走してこなかった。
そうなると中心は岩手に戻ったチャイヤプーン。船橋から岩手に戻っての初戦、不来方賞では、サンエイキャピタルにクビ差で2着と負けてしまったものの、3着ムゲンノカノウセイには8馬身差をつけた。そういえばデビューから負け知らず5連勝中のサンエイキャピタルが脚部不安のため休養中となっているのも残念。そのぶんもチャイヤプーンには頑張ってもらいたい。
相手は兵庫の2頭だが、西日本ダービーを制したコーナスフロリダが上位。ダービーグランプリの開催が取止めとなったときは延期して行われるかどうか決まっていなかったが、実施されることを期待して地元戦は使わなかったらしい。
そして地元の楠賞4着からここに臨むのがクリノヒビキ。ここまで3頭の争いだろう。
そのほか地元勢では、不来方賞3着だったムゲンノカノウセイ、中央1勝から転入したマグマが馬券圏内に食い込めるかどうか。
◎9チャイヤプーン
○1コーナスフロリダ
▲7クリノヒビキ
△6ムゲンノカノウセイ
△8マグマ
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若駒賞を制したニューホープは、その後の目標としていた南部駒賞が取止めとなってしまい、出走した水沢のフューチャーステップは、若駒賞でも2着だったミラクルジャガーに1馬身1/4差だが、57キロを背負って着差以上の楽勝だった。今回も同じ57キロを背負うが、一度経験しているコースだけに再度の好走を期待したいところ。
強敵はヤマショウブラック。北海道所属として出走した知床賞では直線見事に差し切った。今回はそのまま転入しての初戦。2走前に門別のアタックチャレンジで2着に負かしたアイオブザタイガーは、現在金沢で快進撃を続けている。この馬もまだ底を見せていないと言ってよさそうだ。この2頭の一騎打ちと見る。
3番手のリュウノポップスも北海道からの転入馬。とはいえここ2戦はニューホープに完敗の5着、4着という成績だけに、連下争いという評価まで。
既存勢力もやはり◎○との対戦で分が悪く、パンプキンズ、サンエイムサシらが上位食い込みを狙う。
◎3ニューホープ
○12ヤマショウブラック
▲4リュウノポップス
△1パンプキンズ
△11サンエイムサシ
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東海菊花賞ではJBCクラシックJpnIの疲れを心配してカツゲキキトキトの予想を下げてしまったが、そんな心配には及ばなかった。今年は名古屋グランプリJpnIIの日程が一昨年、昨年より遅い(元に戻った)ため、東海菊花賞からは間隔が空いてしまうことでの出走と思われる。兵庫からの遠征馬はいるが、地方同士なら負けられないところ。
相手は兵庫のキクノステラ。再転入後もB級から連戦連勝。園田チャレンジカップでは3コーナー過ぎで先頭に立ってもまだ楽な手ごたえだったが、センペンバンカにハナ差とらえられるという惜しい2着だった。それでも続く前走のA1特別では大差の圧勝。中央時代には1800メートルでも好走しており距離も問題なさそう。カツゲキキトキトを負かすならこの馬かもしれない。
メモリートニックの2走前、ゴールド争覇は逃げ粘って3着と惜しい競馬だった。名古屋のマイル戦は9戦5勝、2着2回と好成績。ほかに重賞実績のあるサンデンバロン、ポルタディソーニらも上位争いが期待できそう。
サムライドライブの前走兵庫クイーンカップは、園田への遠征に加えて出遅れがあったにしても負けすぎ。今回地元とはいえ古馬のこのメンバー相手にどこまでやれるか。
◎9カツゲキキトキト
○1キクノステラ
▲7メモリートニック
△3サンデンバロン
△5ポルタディソーニ
△4サムライドライブ
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登録馬にチャイヤプーンの名があったので、もしかしてと思ったのだが、さすがに翌週のダービーグランプリに出走するのだろう。8頭立てとちょっと寂しい頭数になった。
ここはエンパイアペガサスのためにあるようなレース。マイル戦では分が悪いとされた青藍賞でベンテンコゾウを競り落としたことでは、成長ぶりをうかがわせた。同じ2500メートルのオグリキャップ記念では大差圧勝を見せた。地元馬同士ならほとんど負けることは考えられない。
相手筆頭はチェリーピッカー。重賞は昨年の青藍賞を勝ったのみだが、今年はみちのく大賞典、青藍賞で、それぞれエンパイアペガサスの2着、3着という成績がある。距離的にもみちのく大賞典で2000メートルを経験しているだけに大丈夫だろう。
ニットウビクトリーは、2走前の紅葉特別でチェリーピッカーに3/4馬身差で2着があり、絆カップではエンパイアペガサスに先着しての3着。この距離で再びエンパイアペガサスを負かすのは難しいだろうが、2着は狙える。
1年以上勝ち星から遠ざかっているユッコだが、昨年のこのレースでも4着に入っているように、ゆったり流れる長距離戦なら食い込む余地はありそう。
◎5エンパイアペガサス
○6チェリーピッカー
▲1ニットウビクトリー
△7ユッコ
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