
定量ならミスタカシマが断然。重賞は定量戦か、ハンデがあまりつかないところを選んで使われてきているようで、ここまで4戦して3勝、2着1回。先着されたのは、はまなす賞で4歳のマツカゼウンカイだけ。むしろそこで差のない2着は、あらためて実力の高さを見せた。2歳時の十勝産駒特別では障害で膝をついて走るのをほとんどやめてしまったということがあり、ばんえい競馬だけにそういう可能性もなくはないが、そこまで考えると予想にならなくなってしまう。ここは不動の中心。
同世代同士の重賞では格より勢いのある馬が好走することがよくあり、今回のメンバーではサトクィーンはまさにそれ。帯広はすでに雪も降っているようで、馬場が軽くなればこの馬にはなおプラスとなる。
格でいえばB4級で勝ち負けしているアフロディーテ、サンシルクラポピーが上位。B4級で徐々にレースに慣れてきたカネササクラまで。
◎2ミスタカシマ
○7サトクィーン
▲5アフロディーテ
△1サンシルクラポピー
△8カネササクラ
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兼六園ジュニアカップから中11日で、そこから8頭が参戦。別路線組は2頭で、ともに北海道からの移籍馬だが、すでに金沢では2戦または3戦して、実力比較はだいたい済んだ。となれば、やはり兼六園ジュニアカップ上位勢の争いとなりそう。
その兼六園ジュニアカップはアイオブザタイガーの勝ち方が圧巻。直後で競り勝けてきた馬はことごとく沈み、2着3着馬は中団に構えていた馬だったということでも、その強さが際立っていた。門別では1700メートル戦で2着が3回あり、距離延長もむしろこの馬にはアドバンテージとなりそう。
相手筆頭は兼六園ジュニアカップ4着だったハッピーフライト。3コーナー過ぎからアイオブザタイガーに食らいついていったぶん、直線では一杯になったが、それでも積極的に勝負にいった馬たちの中ではよく粘った。アイオブザタイガー以外のメンバーとの比較なら能力上位と見る。
ロンギングルックは、中島龍也騎手が後半勝負に賭けて2着を確保。レースぶりからは距離伸びてさらにということはありそう。
別路線組では、門別未勝利から転入後、2歳4組で2着、1着のサンダーキングが吉原寛人騎手でどこまでやれるか。前走1500メートル戦の勝ちタイムが1分42秒0で、同じ不良馬場だった兼六園ジュニアカップより3秒4も遅く、8着に相当するタイム。かなりの上積みは要求される。兼六園ジュニアカップ3着だったチジョウノホシ、転入4戦目のサノオーソらとともに連下争いに食い込めるかどうか。
◎3アイオブザタイガー
○9ハッピーフライト
▲4ロンギングルック
△2サンダーキング
△10チジョウノホシ
△7サノオーソ
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例年、シーズンが終了した北海道から有力馬が参戦し、特にここ2年は田中淳司厩舎が馬券にからんでいた。ところが今年、北海道からはリンゾウチャネル1頭だけ。ホッカイドウ競馬の開催が地震の影響で1週伸ばして行われ、特に本来は地震直後、9月に行われる予定だった1200メートルのイノセントカップが開催最終日の前日、11月14日に行われたというローテーションの狂いは大きかったかもしれない。リンゾウチャネルは出走予定だったウィナーズチャレンジが中止になったあとは、盛岡・芝のジュニアグランプリ(1着)、川崎の鎌倉記念(2着)と他地区に活路を求めてきた。とはいえこのメンバーに入ると能力的にやや見劣ると見て△まで。
やはり能力上位は中央のダート2勝馬、オルトグラフ、デルマルーヴルだろう。オルトグラフの前走なでしこ賞は、中団追走から直線で抜け出し圧勝。デルマルーヴルの前走オキザリス賞は、直線馬群の中から抜け出し上り3Fが35秒3。ともに評価のできる内容だった。あとは園田の小回りコースがこなせるかどうか。こればかりはやってみないことにはわからない。
浦和・小久保智厩舎のトーセンガーネットは、地元の田中学騎手を起用。4年前、7番人気でこのレースを制したジャジャウマナラシと同じコンビだ。結果的に事後失格となってしまったが、2走前のトーシンブリザード・メモリアルのレースぶりが圧巻だった。
芝実績のイッツクール、エーデルワイス賞JpnIIIで直線追い込み惜しくも2着だったデンバーテソーロも、園田コースをこなせればチャンスは十分にありそう。
◎2オルトグラフ
○12デルマルーヴル
▲7トーセンガーネット
△6イッツクール
△5デンバーテソーロ
△10リンゾウチャネル
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大挙5頭が遠征してきた北海道勢には、それぞれ実績があって上位を独占しそう。
ロシアンブルーは中央未勝利から早々と北海道に移籍して門別で4戦3勝、2着1回。オープンのオパール特別では栄冠賞3着のステッペンウルフに惜しくも半馬身差及ばなかったが、開催最終週のオープンを勝った。今シーズン58勝を挙げホッカイドウ競馬の新人最多勝記録を更新した落合玄太騎手には重賞初制覇がかかる一戦。
レスプレンデントはアタックチャレンジを勝ったのみだが、重賞路線で揉まれ、フローラルカップ、サッポロクラシックカップでともに5着があった。北海道勢に重賞勝ち馬がいないメンバーならチャンスはありそう。
ハッピーエマーブルは、盛岡の知床賞では7着だったが、門別開催最終のウィナーズチャレンジで勝ち馬からコンマ2秒差の4着と好走。充実ぶりがうかがえる。あとは水沢の馬場やコース形態が合うかどうか。
フローラルカップ3着のシェリーアモール、園田、盛岡と遠征を続けたグロリアスカメオと、北海道勢はいずれもオープンクラスでの好走があって、どの馬にもチャンスはありそう。
地元勢ではマリーグレイス、サンエイフラワーの実績が上位だが、両馬とも結果を残しているのは盛岡の芝。ダートでということなら門別から移籍してきたメルシーキララだろうか。それにしても門別で勝ち星を挙げられずの移籍だけに、地元勢の馬券圏内は厳しいと言わざるをえない。
◎6ロシアンブルー
○1レスプレンデント
▲10ハッピーエマーブル
△4シェリーアモール
△8グロリアスカメオ
△11メルシーキララ
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高知のこの世代の2歳時はネオプリンセスとヴァリヤンツリの断然2強という様相だった。ネオプリンセスは、春にやや調子を崩したが、夏以降に復調。黒潮菊花賞は再びこの2強が人気を集めたが、結果的にヴァリヤンツリが接戦の3着、ネオプリンセスは4コーナーで一杯になり8着に沈んだ。ヴァリヤンツリは脚元の不安があってなかなか目一杯の仕上げができず、ネオプリンセスには距離が長かった。
という黒潮菊花賞では、別の勢力が台頭した。勝ったアウトスタンディンは、昨年北海道の2歳シーズン終了後に転入し、高知では善戦はするものの勝ち星が遠く、黒潮菊花賞の前走がようやく高知での初勝利だった。ところが黒潮菊花賞から、続く前走も勝って3連勝と波に乗った。しかもその前走が古馬C1戦というから相当に力をつけたと考えてよさそう。直線勝負という脚質で展開次第というところはあるが、連軸ならこの馬だろう。
相手には黒潮菊花賞で2着だったジャンニーナ。たびたび出走取消、競走除外があって順調には使えていないが、高知ではまだ連対を外しておらず、先々の楽しみがある。
サンダベンポートは、黒潮菊花賞こそ6着だったが、続くC1戦でアウトスタンディンと馬体を併せて直線伸び、惜しくもクビ差2着。前走は7着惨敗だったが、C1の特別戦では仕方ない。この馬も充実ぶりがうかがえる。
ヴァリヤンツリはどこまで能力を発揮できる状態にあるか。黒潮菊花賞で前に迫って4着だったウイントラゲットも上位争いは可能。ネオプリンセスは黒潮菊花賞の1900メートルは明らかに長かったが、1600メートルでどこまでがまんできるか。
◎9アウトスタンディン
○4ジャンニーナ
▲7サンダベンポート
△6ヴァリヤンツリ
△3ウイントラゲット
△1ネオプリンセス
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