NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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昨シーズン重賞上位の常連となったコマサンエースは、9歳になった今年、ますます絶好調。前走、別定10kg増となった北斗賞でもインビクタを振り切って危なげなく勝利。重賞に限れば昨年の旭川記念以降、1年間3着を外していない。今回も別定10kg増だけに1着固定とまではいえないが、崩れるところは想像しにくい。
キングフェスタの北斗賞4着は、障害でかなり苦戦してのもの。それでも障害を越えてからの追い込みは健在。前からあまり離されずある程度のところで障害をクリアできれば、一気に差し切る実力はある。ただ現状ではこのあたりの重量が限界かもしれない。810kgのチャンピオンカップでメムロボブサップの2着はあるが、勝ったのは3月の蛍の光賞で785kgまで。課題の障害が安定してくれば古馬重賞でも主役が張れるだけの素質はある。
クリスタルコルドは昨年5歳ながら北斗賞、旭川記念を連勝。その後は特別戦で1勝を挙げたのみでやや落ち込んだが、前走北斗賞3着で復調気配。
インビクタは1年以上勝ち星から遠ざかっているとはいえ、大きく崩れることなく9歳でもまだまだ元気。ここも馬場が軽くなれば上位を狙える。
コウテイは暑さの影響があるようだが、昨年来の重賞での実績からは見限れない。
◎5コマサンエース
◯7キングフェスタ(出走取消)
▲2クリスタルコルド
△1インビクタ
△4コウテイ
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ケイズレーヴの実績が際立つ。デビュー以来、3着以内を外したのはJpnIIの兵庫チャンピオンシップだけ。それも5着とはいえ地方馬最先着。2歳から3歳にかけて重賞では惜しいところで勝ちきれなかったが、4月のネクストスター中日本で重賞初制覇を果たすと、兵庫チャンピオンシップを挟んで、ぎふ清流カップも勝利。ここ2戦は吉原寛人騎手が手綱をとっており、その吉原騎手にとって地元の金沢なら、まさに鬼に金棒。吉原騎手は6月に重賞6勝。そして7月にも8日に金沢クイーン賞、9日には川崎でスパーキングレディーカップJpnIIIを制した。今週だけで重賞3勝となるかどうか。
リトルサムシングは中央所属として出走した川崎1500メートルの条件交流を7馬身差圧勝で初勝利を挙げての転入。そして金沢初戦も1番枠からハナを主張すると、直線後続を突き放して逃げ切った。その前走は不良馬場ゆえに割引が必要かもしれないが、1400メートル1分27秒2は、古馬重賞でも通用するタイム。
エバーシンスは重賞勝ちこそ2歳時のラブミーチャン記念だけだが、東海優駿を含め重賞3着が3回。前走古馬A4格付けの1500メートル戦を制したことは評価できる。
ケイズレーヴを中心にここまで3頭の勝負だろう。3歳になって成績に波があるセンゴクブショウ、中央未勝利から転入して初勝利のあと4戦連続2着のバム、中央未勝利から転入して3連勝のあと石川優駿は大敗だったジューンノールックらは連下の候補。
◎5ケイズレーヴ
◯1リトルサムシング
▲3エバーシンス
△10センゴクブショウ
△9バム
△7ジューンノールック
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スプラウティングは、中央3勝クラスで頭打ちとなっての転入で2連勝。ただその2戦とも2着馬とは接戦で、前走盛岡1200メートルの勝ちタイムが1分12秒2。盛岡のダートコースは開催によってかなりタイムが変わるのでそのあたりがどうかだが、このレースが盛岡1200メートルとなった過去9回で1分12秒台の決着は1回だけでそれ以外は10秒台か11秒台。あくまでも連軸としての本命。
エメラルドビーチも中央3勝クラスからの転入。初戦の栗駒賞はスプラウティングの3着に敗れたが、続く前走盛岡1000メートルのスプリント特別ではコースレコードにコンマ4秒差と迫る58秒5という好タイムで完勝。中央のダートでは1200メートルでの勝ち星もあり、この距離なら逆転の可能性もある。
昨年、同じ盛岡1200メートルの絆カップを制したのがウラヤ。こちらも元は中央3勝クラス。ただウラヤは中央時代も含めて1200メートルを使ったのはそれが唯一。あらためて1200メートルの適性が問われる。
印の順番はつけたが、この3頭は差はなさそう。馬券的には人気がない馬から狙ってみてもおもしろそう。
ロードオブザチェコも中央3勝クラスからの転入で、前走水沢850メートルの早池峰スーパースプリントで2着。2走前のスプリント特別ではスプラウティングの4着で、南関東時代は1000メートル未満の超短距離で好走していただけに、距離は短いほうがよさそう。
栗駒賞でスプラウティングと一騎打ちを演じたのがマツリダワールド。最後は3/4馬身差で振り切られたが、能力的に差はなさそう。ただ続く盛岡1200メートルのスプリント特別ではスプラウティングの5着に敗れており、デビュー以来1400/1600メートルを中心に使われてきただけに、この距離では割引か。
エイシントルペードは兵庫からの転入初戦となった早池峰スーパースプリントを制した。やはり実績は1200メートル以下だが、今回は相手強化の一戦。
◎1スプラウティング
◯4エメラルドビーチ
▲2ウラヤ
△12ロードオブザチェコ
△9マツリダワールド
△7エイシントルペード
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遠征馬が4連勝中と、近年地元勢は分が悪いこのレースだが、今回は底を見せていないヴィーリヤに期待する。中央未勝利からブランクがあって今年兵庫で下級条件から6連勝。前走競走除外は気になるところだが、A2B1特別はややメンバーが軽い5頭立てとはいえ、直線でもまったくの持ったままで7馬身差圧勝。良馬場の1400メートル1分29秒3も好タイム。今回は距離延長の1700メートルとなるが、そのレースぶりからマイル前後の距離までならこなせそう。
もう1頭、期待したいのは大井のキガサ。中央在籍時の2勝はいずれも大井での条件交流で、大井移籍後は勝ち星こそないものの、6戦して2着1回、3着4回。前走牝馬の準重賞では、昨年の関東オークスJpnIIで2着という実績のミスカッレーラに3/4馬身差2着。中央時代から1800メートルを中心に使われているだけに距離にも不安はない。遠征で重賞を勝ちまくる鞍上にも期待だ。
プリムロゼは重賞では運に恵まれずこれまで2着3回。前走1400メートルのB1特別は稍重ではあるもののヴィーリヤを上回る1分28秒8の好タイム。近走は1400メートルを中心に使われているが、昨年は1700メートルの園田オータムトロフィーで牡馬相手に2着の好走。距離にも対応できそう。
グレースルビーは、昨年春に遠征で牝馬重賞を連勝し、グランダム・ジャパン古馬春シーズンで2位。古馬秋シーズンでは、このレース3着に、名古屋の秋桜賞でも3着と善戦まで。その後は4着が最高と結果が出ていないが、特別戦でも重賞常連というメンバーが相手では厳しく、年末の東京シンデレラマイル5着はむしろ評価できる。近走の着順の数字が目立たないだけに、人気がなければ馬券的におもしろそう。
3走前の川崎で牝馬・準重賞3着があるメランポジューム、重賞初挑戦でコウノトリ賞を制した地元のラヴィアンらも上位を狙えそう。
◎7ヴィーリヤ
◯11キガサ
▲9プリムロゼ
△6グレースルビー
△4メランポジューム
△2ラヴィアン
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これまでも読売レディス杯のトライアルとして準重賞で行われていた金沢クイーン賞だが、今年から重賞に格上げされ、第1回として行われる。
お松の方賞1〜3着の4歳馬がいるものの、それらの馬とは未対戦のシスターアクト、ホウオウジュレップを狙ってみたい。
シスターアクトは大井のB3で頭打ちという成績だったが、金沢移籍後はA2〜A1の特別戦を4戦して、1700メートルで3着以内が3回。1400メートル戦では流れに乗れず9着に負けているだけに今回の1500メートルがどうかだが、2走前の良馬場1700メートル1分48秒4、前走の不良馬場1700メートル1分47秒0という走破タイムを評価するなら、重賞初挑戦でもチャンスありと見る。
ホウオウジュレップは、昨年金沢在籍時にC級からA2特別まで勝って7勝をマーク。冬期は大井で3戦し、今年開幕とともに金沢に戻ってB級から再びA2特別まで6戦してすべて3着以内。昨年の読売レディス杯は9着だったが、遠征勢が上位を独占し、あのハクサンアマゾネスが3着だったというメンバー。今回、地元の牝馬同士なら勝負になりそう。
前述のとおり、お松の方賞で1〜3着のハリウッドスマイル、リケアマロン、ポンヌフは挑戦者の立場。
ダイヤモンドラインは昨年以降は2勝を挙げたのみで勝ちきれないレースが多いものの、百万石賞2着、今年の利家盃3着など重賞でも上位争いの実力。長距離での活躍が目立つが、昨年末の金沢ファンセレクトカップ(1500メートル)では重賞5勝のオヌシナニモノに1馬身半差2着があり、牝馬同士のここなら当然上位争い。
◎2シスターアクト
◯5ホウオウジュレップ
▲7ハリウッドスマイル
△8リケアマロン
△9ダイヤモンドライン
△6ポンヌフ
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