NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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大井のミルニュイは着順だけを見るとムラのある成績だが、前走12着は中央2勝クラスとの交流で、3走前11着は牝馬の一線級が出走する東京シンデレラマイルと相手が強かった。昨年のグランダム・ジャパン古馬秋シーズンでは、読売レディス杯5着、秋桜賞4着と掲示板までだったが、その後、東京シンデレラマイルトライアルを勝って、1月にはA2B1特別を勝利。明けて6歳だが、昨秋より力をつけたと見てよさそう。
セブンカラーズは、2022年のデビューから連対を外したのが一度だけで、ここまで重賞6勝。連対を外したのは昨年の若草賞土古記念だったが、今年はその若草賞土古記念では他地区から遠征の実績馬を相手に見事1番人気にこたえてみせた。昨年金沢に遠征してお松の方賞を圧勝した経験もあり、今回さらに遠い佐賀への遠征でどんなレースを見せるか。
地元の期待はアイタカ。昨年はJBC当日に行われた九州産グランプリで3歳ながら古馬相手に惜しくも半馬身差2着。前走A2戦を制した実力なら、遠征馬相手にもヒケをとらない。
もう1頭、地元の期待は中央未勝利から転入して目下4連勝のショウナンマリン。前走1400メートルの勝ちタイムが1分30秒2。牝馬同士なら通用する。
川崎のエレノーラは、デビューから5連勝のあといまひとつのレースが続いているが、前走エンプレス杯トライアルのスプリングヒロインカップでは2番手追走から3コーナーで先頭に立つ積極的なレースを見せた。デビューからの3連勝で手綱をとっていた野畑凌騎手に戻ってきっかけをつかみたいところ。
高知のアンティキティラは昨年8月の読売レディス杯を勝って以降、4着が最高という成績だが、遠征競馬で能力を発揮するタイプだけに軽視は禁物。
◎8ミルニュイ
◯5セブンカラーズ
▲11アイタカ
△6ショウナンマリン
△4エレノーラ
△9アンティキティラ
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南関東から遠征の3頭の能力がやや抜けているという印象のメンバー。
大井のフリーダムはここまで3勝。3歳牝馬の準重賞・桃花賞で3着に好走し、同じく牝馬同士のひなぎく特別では直線先頭の1番人気ハーフブルーをゴール寸前で差し切った。ユングフラウ賞4着、桜花賞10着はさすがに相手が強かったが、このメンバーなら能力上位。
川崎のモンゲーキララもユングフラウ賞、桜花賞ではともに9着と結果を残せなかったが、2歳時に3勝を挙げた実力。11月のローレル賞以降は4着が最高の成績だが、あらためて能力が試される一戦。
迎え撃つ地元勢は、あやめ賞に出走していた馬たちが有力となりそう。フタイテンホイールはあやめ賞4着だったが、2歳時には盛岡の若鮎賞で牡馬相手に4着。秋に中央に移籍したが結果を残せず、岩手に戻っての初戦があやめ賞だった。冬期間も順調に使われてきての上積みに期待。
もう1頭、大井からの遠征がファーマビューティ。門別2勝から移籍し、大井では3歳の条件戦で1勝を挙げたのみで、◎○との比較ではやや見劣るが、ここに入れば上位を狙える。
冬期の川崎一時移籍から戻ったステイクラッシーは、初戦となったあやめ賞でアタマ差2着。川崎での2戦は900メートル戦を使われていたが、2歳時には盛岡1600メートルで勝ち星があるだけに、この距離で能力を発揮できれば。
タカマキフォーは重賞では入着までの成績だったが、あやめ賞ではじめて馬券圏内の3着に好走。南関東から遠征馬がいるメンバーで再度上位を狙えるかどうか。
◎7フリーダム
○11モンゲーキララ
▲3フタイテンホイール
△2ファーマビューティ
△10ステイクラッシー
△4タカマキフォー
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ビバロジータは期待されたネクストスター金沢では2着、さらに金沢ヤングチャンピオンでは8着に大敗したが、その後2連勝であらためて能力の高さを見せた。2走前のノースポール賞は4着に負けたが、水の浮く不良馬場で内の苦しい位置で先行争いに巻き込まれてのもの。前走若駒賞では2番手から3コーナー過ぎで先頭に立つとそのまま後続を寄せ付けずの圧勝。その1500メートルの勝ちタイム1分36秒2は冬期休催明けでは好タイム。
ネクストスター金沢を制したショウガマッタナシも金沢ヤングチャンピオンは7着だったが、年末には古馬C2戦を制し、前走3歳A2戦は差のある3着だったが、牝馬同士ならあらためての期待だ。
中央の未勝利から転入したノーザトゥルースは、初戦は2着だったが、続く前走3歳の条件戦では2番手から手応え十分のまま前をとらえて直線振り切った。タイム的には平凡だが、上積みに期待。
ラトラディシオンは中央からの転入初戦を5馬身差で圧勝。相手強化となった前走は3着だったが、タイム的にも転入初戦ほどは走っておらず見直しは可能。
前走中央との条件交流で地方馬最先着の4着だったエムザックドリーム、年末のノースポール賞では展開に恵まれたとはいえビバロジータを4着にしりぞけて勝ったエムティパルらもそれほど差はない。
◎5ビバロジータ
◯2ショウガマッタナシ
▲6ノーザトゥルース
△11ラトラディシオン
△8エムザックドリーム
△12エムティパル
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フクノユリディズは園田では1400メートルのみを使われ目下7連勝。前走初めてのA級特別も危なげなく逃げ切った。その勝ちタイム良馬場1分29秒4は、重賞でも通用するレベル。あとは初めての遠征で能力を発揮できるかどうか。
スマイルサルファーは一昨年夏に笠松のくろゆり賞で直線一気の差し切りを決めた。それ以来勝ち星から遠ざかっているものの、昨年も夏から秋にかけて笠松、園田、名古屋の重賞で3戦連続3着。年明け2戦がいまひとつだが、遠征競馬で結果を残してきただけに巻き返しを期待したい。
メイショウタイセツは中央未勝利から昨秋名古屋に移籍して8連勝。重賞初挑戦となったマーチカップは2着だったが、そこを経験しての上積みに期待。ただ中距離で強い競馬をしているだけに、一度しか経験のない1400メートルでどうか。
ヒメツルイチモンジは前走牝馬同士のブルーリボンマイルで重賞初制覇となったが、昨年は高知の黒潮スプリンターズカップ3着、兵庫ゴールドカップは4着も勝ち馬とは0秒3差など、牡馬一線級とも互角の争い。一発あっても驚けない。
大井から佐賀に移籍して1300/1400メートルで結果を残しているオオイチョウ、名古屋転入後9戦オール連対で重賞初挑戦となるエイトワンらも上位争いが期待できそう。
◎9フクノユリディズ
◯5スマイルサルファー
▲7メイショウタイセツ
△8ヒメツルイチモンジ
△4オオイチョウ
△10エイトワン
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岩手期待のフジユージーンが4歳になっていよいよここから始動。デビュー以来、負けたのはダートグレードの不来方賞JpnIIIとジャパンダートクラシックJpnIだけ。距離短縮となった園田・楠賞は、全国から集った同世代の一線級相手に見事に接戦を制した。そのレースぶりから適距離はマイルあたりだろうか。古馬初対戦とはいえ地元同士なら負けられない一戦だ。
ヒロシクンは昨シーズン中央1勝クラスから転入して10戦7勝。負けたのはダートグレードの2戦と桐花賞での4着だが、その桐花賞はグランコージーとハナを争っての厳しいペースで、相手がブービー11着に沈んだところ、ヒロシクンは勝ったライアンにコンマ3秒差の4着はむしろ好走といえる。今回は単騎マイペースの逃げが叶いそうなメンバーで、フジユージーン相手にどこまで粘れるか。
一昨年秋に重賞3連勝と快進撃を見せたノーブルサターンは、昨年は勝ち星こそなかったものの、それでもシアンモア記念3着、大晦日の桐花賞はクビ+ハナ差という大接戦の3着。一昨年ほどの勢いがないとはいえ、明けて11歳でもまだまだ元気だ。冬休み明けの初戦でどこまで仕上がっているか。
スズカゴウケツは秋〜冬にかけて移籍していた南関東では4着が最高の成績だったが、昨年はあすなろ賞を制し、移籍前にはかきつばた賞、神無月特別と盛岡マイル戦を連勝していた。岩手に戻れば上位争いが期待できる。
◎4フジユージーン
◯5ヒロシクン
▲8ノーブルサターン
△7スズカゴウケツ
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