
岩手期待のフジユージーンが4歳になっていよいよここから始動。デビュー以来、負けたのはダートグレードの不来方賞JpnIIIとジャパンダートクラシックJpnIだけ。距離短縮となった園田・楠賞は、全国から集った同世代の一線級相手に見事に接戦を制した。そのレースぶりから適距離はマイルあたりだろうか。古馬初対戦とはいえ地元同士なら負けられない一戦だ。
ヒロシクンは昨シーズン中央1勝クラスから転入して10戦7勝。負けたのはダートグレードの2戦と桐花賞での4着だが、その桐花賞はグランコージーとハナを争っての厳しいペースで、相手がブービー11着に沈んだところ、ヒロシクンは勝ったライアンにコンマ3秒差の4着はむしろ好走といえる。今回は単騎マイペースの逃げが叶いそうなメンバーで、フジユージーン相手にどこまで粘れるか。
一昨年秋に重賞3連勝と快進撃を見せたノーブルサターンは、昨年は勝ち星こそなかったものの、それでもシアンモア記念3着、大晦日の桐花賞はクビ+ハナ差という大接戦の3着。一昨年ほどの勢いがないとはいえ、明けて11歳でもまだまだ元気だ。冬休み明けの初戦でどこまで仕上がっているか。
スズカゴウケツは秋〜冬にかけて移籍していた南関東では4着が最高の成績だったが、昨年はあすなろ賞を制し、移籍前にはかきつばた賞、神無月特別と盛岡マイル戦を連勝していた。岩手に戻れば上位争いが期待できる。
◎4フジユージーン
◯5ヒロシクン
▲8ノーブルサターン
△7スズカゴウケツ
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ロッキーサンダーは中央3勝クラスから昨夏転入。C1級から順調にクラスを上げ、重賞初挑戦となった昨年末の高知県知事賞ではユメノホノオを追いかけるように進出すると、直線で差を詰めることはできなかったものの3馬身差で2着。姫路に遠征した白鷺賞(2000メートル)は6着だったが、先着された5頭のうち、勝ったオディロンこそ重賞初制覇だったが、それ以外の4着はいずれも重賞ウイナーという相手を考えれば悪い競馬ではなかった。前走1600メートル戦ではプリフロオールインに半馬身差2着だったが、今回1900メートルへの距離延長で能力を発揮する。
ニクソンテソーロは、御厨人窟賞で4コーナーほとんど最後方という位置から直線一気に伸び、メイショウウズマサと同着での重賞初制覇となった。続く前走黒船賞JpnIIIでも4コーナー後方から一気に追い込み、3着エンペラーワケアにクビ差4着と見せ場十分。今回のメンバーなら能力上位は間違いないが、好走の多くが1300/1400メートルだけに、1900メートルという距離がどうか。
プリフロオールインは昨年3歳時に黒潮菊花賞まで連戦連勝で快進撃を続けた。しかし園田・楠賞で10着と初めて着外に沈んで以降、今ひとつの成績。前走ブラッドストーン特別では4コーナーで先頭に立つと、直線で迫ったロッキーサンダーを半馬身差で振り切り、黒潮菊花賞以来7カ月ぶりの白星となった。圧倒的に強いレースをしていた以前とくらべると、普通に強い馬というレベルのレースぶりだが、その勝利をきっかけに上昇を期待したい。
だるま夕日賞で、ユメノホノオ、プリフロオールインをまとめて負かしたティアップエックスも能力的に差はなさそうだが、高知ではまだ一度しか走っていない1900メートルでどうか。
大井から転入4戦目の今回、高知で重賞初挑戦となるエスポワールガイ、中央3勝クラスから転入して条件戦ではあるものの6戦すべて3着以内のエクセレントタイムらも連下争いなら。
◎1ロッキーサンダー
○6ニクソンテソーロ
▲3プリフロオールイン
△7ティアップエックス
△4エスポワールガイ
△8エクセレントタイム
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昨年4月から目下10連勝と快進撃を続ける九州・宮崎産のネオシエル。その連勝の始まりは1800、1750メートルの中距離だったが、3連勝目以降は1300/1400メートルの短距離に狙いを絞っている。今回も開幕直前の北海道から石川倭騎手が遠征しての騎乗。どこまで連勝を伸ばすか。
九州クラウンでネオシエルにアタマ差と迫ったのがダイリンウルフ。4コーナー手前でネオシエルが一気に先頭に立ったところ、ダイリンウルフは直線を向いてネオシエルの外に切り替えると、ゴール前では一気に迫って差し切ろうかという勢いだった。門別から戻った昨年12月のウインターチャンピオンでの勝利が、2022年12月の同レース以来の重賞制覇。九州クラウン同様、ここはネオシエルとの一騎打ちとみる。
中央2勝クラスから転入しての4勝が、いずれもA2またはA1・A2の一般戦というマイネルサハラ、九州クラウン3着だったテイエムフォンテらは、◎○に迫る場面があるかどうか。
◎3ネオシエル
○4ダイリンウルフ
▲2マイネルサハラ
△7テイエムフォンテ
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オヌシナニモノは昨年地元金沢に限ると8戦7勝。日本海スプリント、金沢ファンセレクトカップと重賞2勝を挙げ、金沢の1500メートル以下ではほぼ無敵だった。今年初戦のA1一組戦は3着だったが、先行2頭で競り合っての共倒れという厳しい展開。そして先着された2頭が今回不在ということでは、今度こそきっちり勝っておきたいところ。
マイネルシスネロスは昨秋門別から転入、ここまで5戦して3着以内4回。あとひとつは金沢ファンセレクトカップで鼻出血を発症しての競走中止だった。ただ休み明けの初戦のスプリング特別では中団から直線しっかり伸びて3着に好走しているので、大事には至らなかったのだろう。今回7頭立ての少頭数で、オヌシナニモノ以外にこれといった強敵も見当たらないだけに、オヌシナニモノにどこまで迫れるか。
ハクサンパイオニアは昨年夏に中央2勝クラスから転入して昨年は10戦して3着以内を外したのは1戦だけ。金沢ファンセレクトカップでもオヌシナニモノに2馬身ほどの差で3着だった。休み明け初戦は6着に敗れたが、ひと叩きされての上昇に期待だ。
クールドレーヌは昨年秋、B1からA2の特別で3連勝と充実ぶりを見せた。休み明けの前走スプリング特別では3着マイネルシスネロスから4馬身ほどの差で5着だったが、上昇を期待したいところ。
◎4オヌシナニモノ
○2マイネルシスネロス
▲1ハクサンパイオニア
△3クールドレーヌ
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コパノエミリアは2歳時に門別・笠松で重賞・準重賞で2着2回、3着3回。ライデンリーダー記念で先着されたページェントは重賞3勝で京浜盃JpnIIに挑戦(10着)し、ケイズレーヴは先日のネクストスター中日本を勝利。その2頭とそれほど差のない3着だった。その後、中央に移籍し1勝クラスを3戦して結果を残せなかったが、小倉ダート1700メートルでは勝ち馬と1秒差6着なら好走といえる。その経験で鍛えられたなら東海地区の同世代ではトップを争える実力とみてよさそう。浦和、高知から1頭ずつの遠征馬が相手でも地元代表として胸を張れる。
高知からの遠征がトサノマイヒメ。2歳時には佐賀に遠征してフォーマルハウト賞を制し、前走地元の土佐春花賞では2番手から直線抜け出して完勝。高知のこの世代ではドライブアウェイに次ぐナンバー2の存在。ただドライブアウェイが先日の佐賀・ル・プランタン賞では距離延長で2着に敗れたように、トサノマイヒメも初めての1700メートルに対応できるかがカギになりそう。
浦和のナーヴィスゼータはデビュー2戦目を勝ったのみだが、その後は地元浦和の選抜戦や一組の特別戦を使われ2着2回。ユングフラウ賞は8着だったが、前走3歳一組の特別戦でも牡馬相手に0秒7差の5着という成績なら、能力的には見劣らない。あとは初めての遠征と初コースで実力を発揮できるかどうか。
ラガマフィンガールは中央1戦未勝利から転入して2連勝。1500メートル=1分37秒台というのは、このメンバーに入るとタイム的には平凡だが、前走は逃げて直線少し仕掛けただけで後続との差を広げ、直線半ばからは流すような感じでマークしたタイムだけに、それなりのメンバーとやれば1秒程度は差をつめられそう。
ネクストスター名古屋を制したエレインアスティは、前走ネクストスター中日本では牝馬最先着の4着。牝馬同士なら上位争いも可能。
デビューから3連勝も前走で初の敗戦を喫したドリームトリップは巻き返しがあるかどうか。
◎9コパノエミリア
◯4トサノマイヒメ
▲3ナーヴィスゼータ
△8ラガマフィンガール
△10エレインアスティ
△11ドリームトリップ
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