NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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スペルマロンには、いよいよ高知で行われている重賞の全距離制覇がかかる一戦。昨年5月の準重賞・シュヴァルグラン賞以降は15戦11勝、2着2回。馬券に絡めなかった2回は、スタートでの落馬と、中央馬が相手の黒船賞JpnIIIということであれば、地元現役最強は疑いようもない。ただ印象として、スペルマロンがほんとうに能力を発揮するのは1600メートル以上のような気がしている。
ならば短距離で実績を残しているダノングッドに可能性を感じる。昨年のトレノ賞ではスペルマロンを5馬身ちぎっての勝利。建依別賞は、アタマ、クビ差という3頭の接戦で惜しくも2着だった。今年は園田FCスプリントで6馬身差圧勝を見せた。続く前走習志野きらっとスプリントは9着だったが、南関東の一線級を相手に経験にはなっただろう。内の2番枠は心配だが、スペルマロンをマークしての差し切りに期待する。ゆえにスペルマロンは対抗まで。
ダノンジャスティスは中央3勝クラスから転入して、1600メートルの一般戦、準重賞を連勝。園田FCスプリントがダノングッドの3着で、習志野きらっとスプリントがダノングッドに次ぐ10着ならそれほど差はない。
エイシンビジョンは高知での重賞初挑戦となったトレノ賞がスペルマロンに3馬身差の2着。今回はさらに相手が揃っただけに連下争いまで。
下級条件戦から目下8連勝のウインメテオーラは一気の相手強化でどこまでやれるか。
アイアンブルーはハイペースで前潰れになったときに末脚を生かせるが、今回のメンバーではその展開も期待しにくい。
◎2ダノングッド
○8スペルマロン
▲9ダノンジャスティス
△11エイシンビジョン
△6ウインメテオーラ
△7アイアンブルー
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アウトレイジングは中央未勝利から転入して3歳の短距離重賞ウイナーカップで2着、ハヤテスプリントで3着と好走。そして前走、中央時代も通じて初めての1600メートル戦でも直線抜群の手応えで他馬を突き放した。勝ちタイムの1分40秒0は、昨年の1分37秒7(セシール)、一昨年のヤマショウブラック(1分38秒6)と比べるとやや遅いが、今年の盛岡ダートは昨年より2〜3秒時計がかかる馬場になっているだけに、ここでも勝負になる。
今年岩手に戻ってから勝ち星がないサンエイマジックだが、ダイヤモンドカップ、東北優駿の二冠はともに3着、やまびこ賞でも圧倒的に強かった牝馬のゴールデンヒーラーに3馬身離されたものの、3着馬には6馬身差をつけての2着だった。二冠で先着された馬たちが今回は不在となっただけに、ここでタイトルを獲りたいところだろう。
中央未勝利から転入初戦がトーセンルチアーノ。東京ダート1600メートルで勝ち馬から1秒0差での走破タイム1分38秒0なら、ここでも上位争いの力はある。
ホワイトブライドは2歳11月に初勝利を挙げて以降の2勝目が遠かったが、6月から3連勝。3連勝目の盛岡1600メートルでは、やまびこ賞3着だったシラカミロードに1秒8の大差をつけた。重賞初挑戦となったひまわり賞では、差をつけられたもののゴールデンヒーラーの2着に入った。ここに来ての能力アップはめざましく、上位争いに加われそう。
芝を中心に使われているマツリダスティールは、古馬相手のせきれい賞でも3着と善戦。これまで2戦しか使われていないダートであらためて能力が問われるところ。
中央未勝利から転入して3戦2勝、2着1回のミキノカラクリバコも、それが3歳の条件戦とはいえまだ底を見せていない。
◎7アウトレイジング
○9サンエイマジック
▲4トーセンルチアーノ
△10ホワイトブライド
△8マツリダスティール
△11ミキノカラクリバコ
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世代交代の中心的存在と期待されるメムロボブサップは、今シーズンここまで馬券圏内を外したのは初戦の4着だけ。重賞では2、3、2着と勝ちきれていないが、いずれも僅差。旭川記念は障害を先頭で越えたものの、ゴール前でセンゴクエースに交わされて2着。ただそのとき現役最強のセンゴクエースのほうが10キロ軽かったのが、今回は同重量。ここはメムロボブサップの出番と見る。
センゴクエースは旭川記念を含め目下3連勝。ここ3走は障害をすんなり越えているが、北斗賞では詰まって6着だったように、障害のタイミング次第。
メジロゴーリキはシーズン後半、基礎重量が800キロ台後半になってからが勝負だが、それでも北斗賞では差のない4着と、流れについていければ馬券圏内の可能性はおおいにありそう。
キタノユウジロウは馬場が軽くなった北斗賞で障害先頭から押し切った。ばんえい記念の2着も軽馬場だったように、馬場が軽くなって台頭しそう。ただ金曜日は晴れ間があって、土日とも曇/晴予報でどうだろう。
アアモンドグンシンは今シーズン、競走中止が2回。障害を越えられるかどうかがすべて。
◎4メムロボブサップ
○8センゴクエース
▲7メジロゴーリキ
△9キタノユウジロウ
△6アアモンドグンシン
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石川ダービー1、2着馬が不在となり、MRO金賞を制したのが兵庫からの遠征馬だったので、そこでクビ差2着だったベニスビーチに出番が巡ってきた。そのMRO金賞では、出遅れて抑えが効かなくなった石川ダービー馬アイバンホー(3着)に3馬身差をつけた。笠松所属時に名古屋の新春ペガサスカップ2着、岩手ではあやめ賞2着と、あと一歩で重賞タイトルに至っていないだけに、ここは重賞初制覇のチャンス。
フューリアスは2歳時に4勝を挙げたが、3歳になってから勝ち星がなく、しかし北日本新聞杯2着、石川ダービー3着と上位争いをしてきた。前走MRO金賞が差のある5着だっただけに巻き返したところ。
トライアルの石川門カップでフューリアスをクビ差でしりぞけたのがサブノタマヒメ。石川ダービーでは3着のフューリアスから6馬身差をつけられての4着だっただけに、再びこの2000メートルでどうか。
兵庫からの転入初戦を制したハクサンスプリング、3連勝のあと3着に敗れたがここに来て調子を上げてきたヴィトラスらが上位に食い込めるかどうか。
◎3ベニスビーチ
○8フューリアス
▲7サブノタマヒメ
△1ハクサンスプリング
△11ヴィトラス
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フェルゼンハントのデビュー戦は圧巻だった。まずスタートしてのダッシュのスピードが際立っていて、3~4コーナーでは早くも鞍上がうしろを振り返って後続の脚色を気にしていた。直線では何度かムチを入れただけで、最後は追うのをやめていた。2着に9馬身差をつけ、マークしたタイム58秒4は、盛岡芝1000メートルの2歳馬の勝ちタイムとしては、2011年以降の過去10年では最速。血統的にも距離延長は問題なさそう。ただレース中に子供っぽいところを見せていただけに、そこに不安がなくもない。
ならばホッカイドウ競馬で強敵相手に揉まれたエイシンツーリングを本命とした。デビューから2戦とも1000メートルで1分1秒台と好タイム。フレッシュチャレンジは3着だったが、勝ったプライルードはその後栄冠賞で2着。3戦目の2歳オープンではタイムを落としたものの、勝ったアマクミナイデヨは、その後フルールカップで3着と好走。門別の重賞クラスを相手にしての好走は評価できる。血統的に芝もこなせそう。
もう1頭、ホッカイドウ競馬からの移籍馬で、門別1600メートルを経験してきたメーテル。
マルルットゥは今回が初芝となるが、ここ2戦での上昇ぶりがうかがえる。
今回と同じ舞台、8月1日の盛岡芝1600メートルの1〜3と5着馬が出走してきたが、近年の若鮎賞の走破タイムと比べるとタイム的にやや物足りなく、勝ったセイダンシングでも2秒近くタイムを縮める必要がある。スローペースで逃げ切ったセイダンシングよりも、直線追い込むも届かず、脚を余した感のあるギャレット、エムティエースのほうに可能性がありそう。
ホシメグリの盛岡芝1000メートルの勝ちタイム59秒8は、フェルゼンハントよりも1秒4遅いが、1分を切るタイムは例年なら評価されるレベル。無印にはできない。
◎2エイシンツーリング
○8フェルゼンハント
▲5メーテル
△3マルルットゥ
△6ギャレット
△1エムティエース
△4ホシメグリ
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